ようこそ(勘違い)大和撫子の学校生活へ 作:エカテリーナ
遅れてしまい申し訳ございません。
これを投稿後も続き書いていますのでなるはやでUPしますね。
次からは日が飛ぶようになるので割と早いかも。
それでは、どうぞです。
ごきげんよう、西園寺撫子です。
私は今、正座をしています。(本日二回目)
私を見下ろすのは先ほどと同じ龍園君と、無人島にて初めて再会した帆波。先ほど、溺れていたひよりを助けに海に飛び込んだのですが皆様の制止を振り切ってしまい心配をおかけしてしまいました…。
龍園君は額に青筋を浮かべ不機嫌そうに、帆波は…泣きそうな顔で懇々と諭してきたので申し訳ない気持ちでいっぱいです。
「…お前、1,2時間前に言った事をもう忘れてんのか?大体―――」
「撫子!もう、あんな危ない事しないで…!撫子の身に何かあったら私…!」
「…真に、申し訳ございませんでした」シュン…
衆人環視の下でのお
目尻に涙を浮かべている方がチラホラ散見してご心配をかけたこと。
…救命処置とはいえ、その…ひよりと、人工呼吸をしたこと。(命がかかっていましたが、本人には後ほど謝罪をします)
幸いにして、その時間は船から来た星之宮先生がひよりの無事を伝えた事で終わりを告げます。星之宮先生と坂上先生から、生徒の身を守ってくれたことにお礼を言われましたがきっと私でなくても助けたことでしょう。今回は偶然、私が最初に気が付いただけ。
―――と、お二人に伝えたのですがなぜか反応が芳しくありません。…??
「…流石、入学した4月から生徒会入りするだけの事はありますね。…やはり彼女は…龍園君と椎名さんを…」ブツブツ
「…一之瀬さんだけでなく、もしかして椎名さんも?Aクラスにももしかしたら…佐枝ちゃんも…」ブツブツ
「先生方…?ええと…?」チラッ
「お前は気にすんな」「気にしないでいいよ、撫子」
「………??」コクリ
二人に目で伺いを立てるとそう仰るので、頷く事にする。その後、気付けば夕焼けが砂浜を照らしている。遊び疲れた生徒達が飲み物を飲んで休憩していたり、Cクラスの方々は残る物資を運んだりして拠点は大分落ち着いてきた。
私も水着からジャージに着替えて身支度を整えると、物資を届けた方々も駆け足で戻ってきました。
「龍園さん!戻りました!!」
「ご苦労。…連中の様子は?」
「はい、ええと」チラッ
戻ってきた方は私や一之瀬さんの方を気にしますが、龍園君の一声でご報告を続けます。Aクラスは、警戒する為か入口には4人が常駐していたとの事。入口はカーテン状の物…多分、無料配布の物資で作った天幕で覆い、他クラスの侵入を防いでいたみたいです。
物資を入れる際にも難色を示されたらしいですが、事前に龍園君の名前を出し、「前回持って行ったスポット内部でないと渡せない」と言って半ば強引に中を検めたそうです。
結論、拠点に居たのはAクラスの内半分より少ないくらい。男子の大半が拠点外で活動しているらしく、受け渡しややり取りは葛城君が自ら対応をしてくれたと。
…葛城君、大丈夫でしょうか。らしくないというか、焦っているというか…。
そこまで聞くと龍園君は笑い声をあげて私と帆波の方に水を向けます。
「クク、クハハ…!葛城の奴はよほど余裕がねえようだな。…撫子もそう思うだろ?」
「………っ、のーこめんと、です」
「あはは…、でも、守備重視で拠点周りを守ってる風なのに、中に人が少ないっていうのは確かにちょっと妙だよね…」
弱みになるような事は言えない。呵々大笑する龍園君、苦笑する帆波からも顔を逸らす。…すると、テントから女子でも持てるくらいの段ボールを持った生徒が近づいてくる。龍園君もそれに気が付くと顎で合図をして、それに頷いた志保さんと白…いや、千尋さんが私の目前に立ち、後ろからも耳を覆う。クラスのリーダー二人を見えない様にする為だ。
―――BクラスとCクラスは何かの契約をするらしいのです。
私が聞いたのは、この後の私の居所というか、避難場所について。私はこの後、Bクラスの拠点でお世話になる事となります。おそらく、龍園君の性格からしてBクラスに居る金田君を監視役として機能させるのでしょう。
何時までも龍園君が島に居る理由はないし、リーダーが何時判明するか分からないのに私をずっとそばに置かなくてはならないのは面倒でしょうし…。しかし、私をBクラスに押し付ければそのデメリットは大幅改善できるはず。特に、帆波は薄々感づいていると思いますが金田君はCクラスのスパイ。
今試験においてはAとCは利害関係が一致しています。すなわち、私のやることは変わりません。Aクラスへのメリットとなるように行動をするのみ…です。でも、
…。そう、これは調査の一環。作戦の内なのです。
「(それはそれとして、困っていたら助けるのは別にルール違反ではないですよね?)…」チラッ
「………」
「………(白波、千尋さん。帆波にも信頼厚く、他のクラスの女子とも活動する友好的なコミュニケーション能力を持つ生徒…)」ジー
「……あの//」
「…(もし、私が帆波なら…誰をリーダーにする?…彼女なら…)」ジー
「………うぅ…お姉様が…!お姉様がみてる…!!///」
悶々と考えていると正面で視界を塞ぐ位置にいる千尋さんの顔が赤くなっています。ハッとして小声で心配しますが、首をぶんぶんと振られたので緊張から顔が赤いのかなと結論付けます。…責任感も強い、そう脳内情報を更新するのも忘れずに。
「西園寺さん、もう良いって…!」
「んっ…!わかりました。ありがとう、志保さん。…千尋さんも、あまり日に当たりすぎない様に気を付けて下さいませ」
「はい…!」「……はいぃ…//」
耳元で囁かれて驚きながらも、立ち上がってお二人の傍へ。すると、帆波が船上の時のような笑顔で私の腕に抱き着いてきます。その他のBクラスの方々も寄って来て、ボディタッチや歓迎の言葉を貰います。為すがままになっていると、龍園君から今後のお話が。
「撫子、お前は一之瀬と一緒にBクラスの拠点入りしろ。…Aクラスに戻っても良いタイミングは伝えてある。で、
「…!(つまり、作戦は継続する…ということでしょうか?)かしこまりました。…あっ」
龍園君から渡された段ボールを受け取ると、横からスッと神崎君が持ってくれました。…少し抗議じみた視線を向けますが、素知らぬ顔で持っていかれてしまいます。
その後砂浜でCクラスの皆様に見送られ、意気揚々と大きな木を目印に森を進むとそこにはハンモックやテントで改装された拠点が姿を覗かせます。
戻ってきた帆波達に報告を上げる方や、こちらをみて驚く方も。…内心、私自身も何故ここに居るのか半ば分かっていないのですが。
そんな時にタイミングよくCクラスの金田君が薪集め?で数人の集団と一緒に戻り、殊更驚きをみせていました。
スッとバレぬように人差し指を立てて、彼に合図を送るとわきまえたように「西園寺さん、どうしたのですか?」と歩み寄ってくれたので近づき、彼の顔の傷をジッと覗き様子を診てみる。
周囲から部外者が接近することに咎めるような声が上がりますが、金田君は怪我人なのでそれを確かめるのが優先されます。…うーん?
「…失礼(殴られた怪我は…アザがあるけど、それ以外は平気でしょうか?)」ジー
「な、ななにかぼぼ、ボクの顔ににについてましゅかれ?」アタフタ
「…いえ(少し顔が赤いけど…。大丈夫そうですね、よかった)」フルフル
「帆波ちゃん!お姉様が…お姉様が…!」
「うん。…撫子が優しいのは知ったけど、コレは勘違いされちゃいそうかな…?やっぱり龍園君みたいに…」
「一之瀬、大丈夫か?…一之瀬?」
「……じ、実は俺もさっき転んで」「俺も森の中を探索中に枝で…」
「男子、探索はありがとだけど今は止したほうがいいよ…」
「あの二人。…あと、他の子も目が怖いから…」
その後、帆波から龍園君との話をされました。
簡潔にまとめると、一時的協力が成ったようです。契約の条件などは教えて頂けませんでしたが、一先ずは以下の通り。
・私は試験最終点呼までBクラスの拠点で生活を共同生活を送る。
・点呼の際は、今まで通りどなたかにアテンドして頂く。会話は禁止。
経緯…は、分かりませんが…。でも、帆波が困っていたら助けるのはやぶさかではないです。
あ。…いえ、これはBクラスの情報を得る為の作戦なのです。真剣勝負である以上、全力を尽くさなくては…!
「…(…そうなると、まずはある程度自由に動けるように立場を得るところから始めないとですね)」チラッ
「―――っていう訳。龍園君との話し合いはそんなところかな?そんな訳で、今日から最終日まで!撫子先生こと、西園寺撫子さんが一緒に生活をする事になりました!みんな拍手~」
「わぁ!!」「歓迎します!撫子先生!」キャーキャー
「先生!」「よろしくな!」ワーワー
帆波のクラスへの説明を聞き流していると、急に紹介をされて驚きつつも皆様から歓迎ムードで迎えられ安堵する。帆波にジェスチャーで話してもいいのかを聞くと頷かれたので、深呼吸をすうとして皆様にお辞儀をしてご挨拶を贈る。
「皆様、ごきげんよう。ご紹介に預かりました西園寺撫子です。この度は私などにこのような、ひゃんっ!」
「撫子、固い固い♪もっともーっと、リラックスしていいよ~♪―――みんなも良いでしょ?」
後ろから帆波に抱きすくめられ、はしたない声が出てしまいました。皆様からの歓迎の声に応えながらも、下手人に非難の目を向ける。
帆波にしては珍しくにまにま、という風な悪戯が成功した顔を向けられ、図らずも微笑ましく感じてしまう。
こうして、私のBクラスでの共同生活がスタートするのでした。
―――◇―――
「…そういえば帆波、先ほど最終日と。…荷物は今日の夜に全てAクラスに運ぶと龍園君から―――」
「え゛…え~と?何のことかにゃ~?聞いてないなー龍園君からは撫子を預かってって言われたしなー(棒)」
「…??金田君?」
「ひゅいっ!?てて、手紙にはあああぁあぁ…(一之瀬さんに合わせろと…)あのあの…」コクコク
「…手紙(…龍園君の指示が変わったのでしょうか?)そう、なのですか…?」
「そうそう♪」
※この後めちゃめちゃ歓迎された!!協力して夕飯作りのお手伝いをした!!
―――〇―――
Side.龍園
夕暮れの砂浜。正に祭りの後といったような、喰いもんも飲みもんもほとんど残っちゃいない。
片付け終わったり業者が後で回収する遊具がある位の寂れた拠点で、俺は船に戻る連中に指示を出す。
「よし、お前ら。後の事は俺
「ほ、ほんとに良いんすか?俺達だけ」「………」
「あ?俺の作戦になんか不満でもあるのか?」
軽く睨みつけてやると慌てて訂正してくる。…大して良くねえ頭を回す役割は
「てめえらも早く行け。…ああ、真鍋。
「う、うん…分かりました」「Yes,Boss…」
見た目にそぐわず心配性なアルベルトを顎でしゃくると、ようやくうるさい奴らも居なくなった砂浜に一人残される。
…試験用のポイントはもう残ってねえ。
食料も物資も全て使い切った。
使える
孤立無援の中、俺は今日食うメシにも苦労しながら最終日まで5日をこの島で生き残らなくちゃならねえ訳だ。その上、リーダーを捜して
「…ククク、状況はどうみても俺に不利だ。だが―――」
どれだけ不利だろうと、追い詰められていようと、
最後に勝つのは、この俺だ。
《契約書》
1.――――――――――――
2.CクラスはBクラスにリーダーのキーカードを渡す。
3.BクラスはCクラスにリーダーのキーカードを渡す。
4.――――――――――――
5.――――――――――――
1-C代表契約者 龍園翔
1-B代表契約者 一之瀬帆波
――――――――――――
※間が空いたので、現在の各々について再確認になります。
葛城&Aクラス
・意気揚々と試験に挑んだら精神的支柱を奪取されて余裕がない&3派閥で関係が冷え切っている。
一之瀬&Bクラス
・撫子を売り渡した()Aクラスに敵愾心を燃やしている&大好きな撫子(先生)が来てくれてかつてない程、盛り上がってる。
龍園&Cクラス
・物資をポイントに換金出来たし
堀北&Dクラス
・撫子お姉様に会えたけど不自由な様子を見て体調が乱高下した。原作より不調&基本方針は原作通りで高円寺もリタイア済み。
・◇・
■Aクラス状況:B-
使ったポイントは微小。
失った信用やクラスの不和を防ぐ為に、試験での結果を追求する方針へシフトした。
他クラスへの警戒を強めた結果、不信感や排他的な雰囲気が強くなる結果となってしまった。
図らずも坂柳の目的は半ば達成となっている模様。
■Bクラス状況A
使ったポイントはそこそこ。
素早くチームワーク試験での最適解、結束力を発揮して最高の滑り出しを送っている。
これ以降は頼れる撫子先生がクラスに駐在する為、パフォーマンスは増す模様。
なお、Dクラスとクラス間での協力関係は希薄な模様。個人の伝手=綾小路、櫛田などは除く。
■Cクラス状況A+
使ったポイントは完全に全額。
ポイントはPPとの交換契約に使い、残りは2日間のサマーバケーション用のあらゆる物資へ交換した。
今回の撫子人質作戦は正直思い付き。契約内容の改定への難癖のつもりだったが改めて有用さに気付き、嫌がらせを続行する事に。
■Dクラス状況C+
使ったポイントはまあまあ。
クラス内の対立や不和もあり、平田・櫛田がなんとか取り成している。綾小路は原作の機械化改造手術が無い為、初めての無人島をエンジョイしている。
Bクラスとの協力も無い為、クラス初試験は前途多難。
・◇・
【撫子の心理的変容】
初日午前
「Aクラスのために頑張ります!葛城君、皆様、よろしくお願いいたします!」キリッ
↓
初日午後
「え、ええと、AクラスのためにCクラスの協力をします!…合ってますよね?ですよね!ひより!」パアァ…
↓
二日目午後
「え、えぇ‥?と、Aクラスの…ために、Cクラスに協力して、えっと、えとBクラスと…?……。
…あ、帆波。え?お夕飯の支度ですか?…はい、お任せください。お手伝いしますね♪」
読了ありがとうございました。
次回からはイベントまでダイジェストになるかと。
お待たせした分頑張ります。
お楽しみに。