ようこそ(勘違い)大和撫子の学校生活へ   作:エカテリーナ

8 / 110
3日以内更新間に合いましたかね…?
お待たせしました。第8話です。次回からはまた原作イベントでの間が空くので、スムーズに進むと良いなと考えています。
アンケートも用意しましたので、回答お願い致します。

それでは、どうぞ。


2日目④:レストランと、日課

その後、落ち着いた撫子は堀北会長と、腕に抱きついて離れない橘書記に連行され、簡単な歓迎会に招かれた。

 

慌てて辞退しようとするも、「個室で周りの目も気にならない(牽制球)」「生徒会の仕事についても話がしたい(変化球)」と言われ、最後には先ほど何故か泣いていた先輩から上目遣いで「一緒に居たい(直球)」と言われ頷くことになる撫子。チョロい。

 

伊達にエリート(Aクラス)、歴代最高の生徒会長様とそのパートナー(自称)ではない。

 

放課後の帰路、周囲の目は普段の2倍は多いが、視線が何時ものものと違い驚き・唖然としたものが大半の為、いつもよりもストレスを感じることは無い。何より先頭を歩く生徒会長の目力と、橘書記によってガードされ大分緩和されていて気が楽だった。

 

 

着いた店は確かに落ち着いたレストランのイメージで、ちらほら見える姿も上級生が多いようだ。

慣れた様子で席に入ると、店員へ「予約を入れていた堀北ですが―――」と伝え、スムーズに席へ誘導される。

元々予定があったのでは?と顔を不安げにする撫子だが、橘からは「会長、あの後すぐに予約入れたみたいなんですよ…本当、エスコート上手ですよね…!」と小声で聞いて一安心。

 

その後、「ここは俺が持とう。好きなものを頼め」と会長から奢り宣言。慌てて固辞しようと(略)×2名。各々が卓上のタッチパネルで注文する。橘の提案でウェルカムドリンク(ノンアル)を頼んで乾杯。ほのぼのとした会話を楽しむこと数分、橘はビーフシチューのセットが届き、堀北はビーフステーキのセットが。そして撫子にはお子様ランチが目の前に置かれた。

 

 

「ほう…面白いものを頼むんだな」

 

「ふふ…ちょっとイメージと違っていて、可愛らしいですね…。あ!別にダメって訳じゃないんですよ!?」

 

「そうですか…?写真を見て、ちょっと食べてみたいなって思いまして…」

 

 

プレートに様々なおかずと一緒に旗まで立ててあるチキンライス。THE・お子様ランチ(990P)とも言えるソレを見ている後輩。思わぬ一面に微笑む先輩二人。

少しだけ気恥ずかしそうに「名前は知っていたのですが、初めて食べるので、少し、楽しみで。…すいません、世間知らずで…」と儚げに笑う撫子。真顔に戻る生徒会長。泣きそうになる書記。完全に地雷案件(かんちがい)である。

 

 

「あ、あー!撫子さん、ここのビーフシチュー!すごく煮込まれていて、お口に入れると本当、溶けちゃうみたいなんですよ!一口!一口食べてみて下さい!」

 

「…これも食べろ。この店の肉は上手い。俺もたまに一人来る」

 

 

まさかの「あーん」(デート)イベント。これには撫子もびっくり。無事()間接キスまで済ませて食事を終える撫子。

その後、実は茶道部に興味があった事を伝えると、生徒会との兼部が推奨されていないのはあくまで原則なので、体験入部やそれこそ兼部が出来るかは茶道部()試しに入って判断していいと生徒会長にお墨付きを貰った。

 

今日何回か目の感謝を告げる撫子。下げる頭を見てあわあわする橘書記。内心で生徒会に入ることを確定させた事実に机の下で握り拳を作る堀北会長。

無論、この後各部活の知り合いへ牽制のメールを送ることも忘れない。

 

その後、「体験入部の段取りも連絡しておこう」とスマホを取り出す頼りになる先輩に、

「実は…」とスマホの使い方が分からなかったことを伝える撫子。

 

今まで電源を切っていた撫子の端末に光が灯る。守護る系書記が指紋認証の説明や、アプリやプロフィールの設定を一緒に教えている。その様子を見ながら新人生徒会役員(なでこ)の獲得に暴走しそうなクラスメイトや他クラス部長に連絡を爆速タップしていると、スマホ設定をしていた二人の声が途切れる。

方や首を傾げており、もう片方は顔を青くしてこちらへ画面を見せてくる。

 

 

『メッセ―ジ:64件』

『不在通知:42件』

 

「…あの、会長…これって…」

 

「…誰からだ」

 

「ええっと、名前…名前は、」

 

 

星之宮先生ですね…と呟く1年生。思わず目を合わせる3年生。…星之宮知恵は養護教諭でおそらく西園寺撫子の事態を把握しているだろう教師の一人だ。他の教師については誰にも伝えていないという事から、その関係の連絡かと危惧する二人。

 

 

~♪

 

「あ、また連絡が来たみたいですね。名前が出ました」

 

 

ほら!と画面を見せてくる撫子に顔を引きつらせる橘。想像していたリアクションと違う表情に首を傾げると、堀北が手を出して「電話の出方を教えてやろう。少し、貸してくれるか?」と聞いてくる。もちろん渡す撫子。

画面の『出る』ボタンともう一つのメガホンマーク(スピーカーモード)を押す。するとスマートフォンから聞き覚えのある教師の声が聞こえる。

 

 

『あ!繋がった…撫子ちゃん!今、どこに居るの!?』

 

「星之宮先生、ごきげんよう、です」

 

 

卓上に()()()()スマホからの返事に、恐る恐るスマホに声をかける撫子。「これ声伝わってます?」と小声で聞くと、不安げな表所の橘がかすかに頷く。真剣な眼差しの堀北が要件を問うべく口を開く、その間際に向こうからの声が続く。

 

 

「撫子ちゃん!撫子ちゃん今日の夜の日課なんだけどごめんね今日は私の方で仕事が長引いちゃって今終わったから向かったら部屋が閉まっていてインターフォンを鳴らしても反応が無くて撫子ちゃんが大丈夫かなって先生不安になって管理人さんに言って扉を開けて貰おうと1階に行ってその時待っているときに外から見たら部屋の明かりがついてなかったから倒れちゃっていたらどうしようかと思って鍵を貰って直ぐに中を確認したのにまだ帰ってなくて連絡しても繋がらなくて一之瀬さんにも神崎君にも真嶋君にも確認したのに誰も知らなくて位置情報が出ていなかったから誘拐されたんじゃないかと先生心配で監視カメラを調べて貰える様に真嶋君にお願いしたから私は撫子ちゃんの部屋で待ってたのよ!?今何処にいるのねえ心配で心配心配心配―――」

 

「先生?私は大丈夫です。ご心配をおかけして申し訳ございません。」

 

「「―――」」

 

 

言葉を失う二人。ドン引きである。これまで勝手知ったる教師の、ノンブレスで粘着質なストーカーの様な発言に、上級生とはいえ今日初めて社会の闇の一端に触れた二人はフリーズするしかない。叫び声や鳴き声も混じったそれを、歯牙にも掛けない様子で返事をする撫子。改めてその傷跡の深さを感じてしまう。

 

その後、2,3度のやり取りの後に落ち着いたのか電話の切り方を聞いてくる撫子。「あ、その電話機に斜め線が入った…」と伝える橘。その時に「今の声!ねえ!誰かと一緒な―――」と切れる間際に声が聞こえた。

「あ…」となる撫子。直後に鳴るコール音。出ようとする撫子の手からスマホを奪う様に通話に出る堀北。

 

 

「撫子ちゃん!さっきの声の女は―――」

 

「星之宮先生、堀北です」

 

「だれ…、って、え?堀北君?なんで、撫子ちゃんの電話に生徒会長の君が?」

 

 

その後、堀北からこれまでの経緯が説明される。生徒会に入った事、歓迎会で拘束したこと。そして、手紙を読んだこと。途中まで「そう…」「そうなの…」と落ち着いた返事だったが手紙の事に触れると「はぁ!?」とかなり大きな反応があった。その後、個室から出ることを橘にジェスチャーで伝えると、目と目で頷き合う。後輩は首を傾げていたが、仕方ない。

 

 

「星之宮先生。先生に協力して欲しいことがあります―――」

 

 

電話を終えて戻ってきたのは、橘が間を繋ぐために頼んだデザートが届いた頃だった。

この後、ケーキを餌付け(あーん)されている後輩の写真を待ち受けにする生徒会役員の姿があった。

 

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

1年生の学生寮まで送って貰った撫子は、入口で待っていた星之宮知恵に抱きしめられると、堀北生徒会長と橘書記、二人の先輩に改めてお礼をした。二人は何度も、「何かあったら連絡して」「困ったら頼れ」「あなたは一人じゃない」「何もなくても連絡して構わない」等等。

デフォルト登録されている学校や緊急、教師などを除けば初の連絡先交換だ。

 

―――もしや、これって友人なのでは?手を握られる、一緒に下校、あーんする。連絡先の交換。…間違いない。そう思い至る撫子は、立ち去ろうとする堀北へ声をかけようとする。しかし、それよりも先に星乃宮に腕を引かれる。

 

「もう行くよ!撫子ちゃん!」と少しだけ息の荒い恩人(メンヘラストーカー)に手を引かれ、二人へ「ごきげんよう~」と手を振りながら寮へと消える撫子。その様子に微かな危機感を覚えるも、心配している教師相手なら大丈夫かと自分を誤魔化し、三年寮へと足を向ける。※大丈夫ではない。

 

 

エレベーターに乗り、寮の自室へと向かう撫子。昨日との違いは、手を引く星乃宮が居ることだ。チン、とエレベーターが到着を告げ、()()()()()()()()()取り出した鍵で部屋の鍵を開ける星乃宮。

 

玄関の明かりをつける間もなく、俯きながら「上がって」と押し殺したような小声で手を引かれる。慌てて、土足にならないように靴を脱ぐと、そのまま部屋のベッドへ放られる様に腕を引かれ、腰を落とす。

 

 

「…あの…星之宮、先生?」

 

「…っ…!」

 

 

そして正面から抱きしめられる。部屋は暗いままで、表情は伺えないが肩が震えているのが分かる。何故、泣いているのかは分からない。ただ、多分自分が原因なのだろうという事は分かる。今日の生徒会室での橘先輩もそうだ。()()()()()()()()。少しだけ憂鬱になりながら、背中をトントンと撫でてあげると少しずつ震えが収まっていく。

 

その後、電話で聞いた内容を今度はゆっくりと聞き、連絡が取れなかった理由については使い方が分からなかったことを伝えた。一瞬、凄い顔で「真嶋君…」と言っていた様な…?担任にも迷惑をかけてしまったのかと不安になる。

対策として、連絡が取れるようにとおそらく私用プライベートの番号も登録させて貰い、位置情報機能について聞くと、自分がどこに居ても駆けつけてくれる機能だった。「私がどこにいても、先生には解っちゃうんですね…」と尊敬を込めた眼差しで伝える。…目を逸らされたが、何かあったのだろうか。

 

先ほど泣いた事を誤魔化す為だろうか?日課の相談をされた。空気を読める撫子は急な話の方向転換にも突っ込まないのだ。

 

来れない日はこれで連絡が来るようになった。今日は問題ないとの事なので、支度を手伝って貰いながら脱衣所で服を脱ぐ。

視線を感じて振り返ると、目を逸らされ星之宮先生から「そ、そういえばパジャマはどこにあるのかな?エアコンつけてるけど、女の子が体冷やしちゃだめよ?」と言われる。

 

 

「…?いえ、お気遣いありがとうございます。寝る時、私は寝間着を身につける習慣がなくて…」

 

「んん゛…!そっか!じゃ、じゃあ仕方ないよね!し、下着だけ…準備、準備しておくね…」

 

「あ、下着もつけないので…お気遣いなく…」

 

「ん゛ん゛ん゛……!!」

 

 

…なんだろう、風邪だろうか。鼻頭を抑えることが今日は多い様子だ。しかし、以前の様子から体調が悪くてもこちらを優先することは目に見えている。自分の為に時間を割いて貰うのは心苦しい撫子は、いつもよりも気持ち早めに入浴を終え、体に張り付く水滴を拭ってリビングへ戻ことにする。

 

 

――――――――――――――――――――――――――

ほんの数分が、体感で何十分にも何時間にも感じた。シャワーの音にが耳に入り、鼓膜を通り抜けて脳裏を貫く。もう私の頭は彼女に壊されているのかもしれない。でも、それでもよかった。彼女に触れるなら、もうなんでもいい。

浴室の扉の空く音。体を拭う音。ドライヤーの音。この厭わしい、待っているだけの時間も、全てがこの後の時間(ごほうび)へのスパイスだ。

 

 

「お待たせしました…」

 

「ヒュィ……!!!、だ、だだだだだだいじょうぶ、ダイジョブ、大丈夫。まってないよ…」

 

 

湯上りで上気肌となり、寝間着も下着もつけていない、バスタオルを巻いた姿。布一枚を剥がした先には、一糸纏わぬ女神の身体がある。

 

先ほどの恐慌状態とは180度逆の感情から胸の鼓動を感じる。まだ水気を帯びた黒髪、頬に張り付いた髪を耳にかける仕草が色気を発し、床に敷かれたバスタオルに膝をつきこちらを見る瞳は冀う様に淫蕩な光を宿している様だった。

 

もはや確信犯なのか、挑発的な彼女に保健室とは違い、此方から手を伸ばしバスタオルを奪う。「あ…」と頬を更に朱に染める撫子。目の前の女神の裸体に、一度だけ分からないように生唾を飲み込む。

 

「ゴクン…」と自分にだけ聞こえた音は、自分の理性と欲望のスイッチを切り替える音の様だった。まだ湯気が立っているような乳房を右手で触る。円を描く様に、肌触りを確かめたり、あえてお腹のあたりから人差し指だけを這わせて、反応を確かめたりした。

 

「あ…!」「ん…」とびくりとしながら、文句ひとつ言わずに声を押し殺す撫子。十全の信頼を向けている事がいじらしく、確信犯的な誘い受けならなお愛おしく、こちらの理性の焼き切れそうになる。荒い吐息と熱っぽい視線が交錯する。

 

 

「…ごめん、今日は、優しく出来ないかも」

 

「…構いません、(私のせいでこんな時間になってしまったので)先生(が早く終えられる)なら…良いです」

 

「…!」

 

 

身体ごと、彼女を抱きしめ押し倒す。彼女が手で口を閉じようとするのを纏めて右手で押さえ、左手は彼女の体に伸びる。誰も見ていない寮の一室で、今日もまた、一人の少女の嬌声が零れるのであった。

 

―――この後めちゃめちゃ日課をした。

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――

 

『ンん…!あ!…あぅ…!んんぅ…!』

 

「……~//」

 

『いっ!あっ!…あぅ、はぁ、ああぁ…!』

 

「…にゃ~…//」

 

『ぃ、やぁん、も、ふぁあぁぁぁあ…!!』

 

「………にゃあ…撫子ちゃん、二日連続……。//」

 

 

隣室、ベッド側に撫子の部屋がある。ついつい、壁に耳を当てて聞き入ってしまう一之瀬帆波。

二日目も一之瀬はちょっと寝不足になった。

 

 




読了ありがとうございました。ちなみに撫子ちゃんのサキュバス誘い受けは半分無自覚、半分は魅了された星之宮先生の深読みの結果です。
当然、健全な治療行為なので何の問題もないと思います。
一之瀬さんに迷惑かかるのは、いずれ何とかしないとですね…。

次回以降は、ついにプールイベントとまた個人イベントになるかなと。
アンケートで方向性は決めることになるので、またよろしくお願いいたします。

プールイベント時、撫子の水着は…?

  • 特注サイズの学校指定スク水
  • 入らない。やむを得ずビキニタイプ。
  • 入らない。やむを得ず見学。
  • 当然見学。権利は購入する。
  • Aクラス女子が見学させる。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。