ちなみに1番使ってるのはD.Va アッシュ キリコです
「…ここが」
命令違反で異動という名の左遷をさせられた私、井ノ上たきなはその左遷先であるリコリスが居るという建物の前にいる。
「…喫茶リコリコ…」
喫茶店だ。どう見ても。こんな所にリコリスが居るのだろうか?
司令曰く、優秀らしいがこんな所に居るリコリスが有能であるとは思えない。
カランカラン、という音を立てドアを開く。開店前なのだろうか、中にはお客さんは一人もいない。
『──今や、匿名支援の代名詞となりつつある、アラン・アダムスという謎の人物──』
ニュース番組の流れる小型テレビの横で雑誌を読んでいる女性とカウンターに立つ男性らしき姿が見えた。この人達か、その優秀なリコリスというのは。
『─アランの支援を受けた者の共通点はこのチャームのみ。スポーツ選手以外にも──』
「ここにも母となるべき才能を持った者が結婚という障害に阻まれているのよォッ…!!」
雑誌をテーブルに叩きつけ、悔しそうに声を漏らす女性。…何だろうか、あまり…
「ゲンジ君!今すぐ私にいい男を紹介しなさァァァい!」
「…そう言われても…」
…?男性の声がやけに機械的だ。
「…あの」
「オワッ!?」
「ん?」
怒る女性と慣れた手つきでコップを拭く男性に近づく。男性の顔を見ると仮面の様なものをつけていた。
なるほど、機械的な声はこの仮面越しだからか。
「…君は…」
「あんた誰??」
「本日配属になりました。井ノ上たきなです」
怪訝そうな目を向ける女性と…表情が仮面で分からない男性に自己紹介をする。
「来たか、たきな」
「ミカさん、この方は…」
奥から紫色の着物の男性が現れた。
ミカ、と呼ばれているこの男がここのトップか。
「ん?あー、DAクビになったってリコリスか」
「クビになってません」
失礼な物言いをする女性の言葉を直ぐに訂正する。
「貴方から学べ、と司令から言われました。よろしくお願いします。千束さん。」
女性に向け挨拶をする。
「ん?」
「ん?」
「ん…?」
3人が顔を見合わせている。変な事を言っただろうか?
「それは千束ではない」
「それって言うな」
「あ…はっ」
紫色の着物の男性を見る。
「そのオッサンでもないわ!」
「ここの管理人のミカだ。よろしくな、たきな。」
「よろしくお願いします」
「彼女はミズキ、元DAだ。所属は情報部。」
ミカさんに紹介される。全く違う人に挨拶していたようだ。
「ん」
「…元?」
「嫌気がさしたのよ〜あんたらリコリスとかいう殺し屋を作るキモイ組織に〜」
「そして彼だが…」
ミカさんが仮面の男性を紹介しようとすると
扉の向こうで騒がしい声が聞こえる。
「ほーらやかましいのが帰ってきたぞ〜」
嫌そうにミズキさんが言う。
カランカランと音がなり扉が開く。顔を覗かせたのは白髪の美少女。
「せんせー!ゲンジ君大変!たべモグの口コミでこの店のホールスタッフが可愛いって!私の事だね!」
「ほう、それは良かった」
この仮面の男性はゲンジさんというのか。
「私の事だろ普通に考えて!」
「は?冗談は顔だけにしろよ…」
ミズキさんの反論を冷たく返すこの人が千束さんか。
「あら、リコリス…てかどうしたのその顔。」
「例のリコリスだ、話したろ千束」
「えっ!?じゃあこの子が!?」
「えっ、あの…」
「よろしく相棒!!」
かなり強めに来る人だなこの人…
「井ノ上たきなです」「千束です〜初めましてだよね!?」「はい、去年京都から転属になったので…」「おぉ〜転属組!さぞ優秀なんだろうね!歳は!?」「16です」「じゃあ─
両手を握られ、質問攻めされる。顔が近い。
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「では今日で拙者の相棒代理は終わりですか?」
「そうなるな」
「おつかれさま〜」
新たな相棒にわくわくが止まらない元相棒を見ながらミカさんに問う。
「とりあえずオーバーウォッチに報告をして指示を待ちます。」
「そうしてくれ、事務手続きはこっちでやっておく。」
吹いていたコップを置き、つけていたエプロンを畳んでテーブルの上に置く。部屋に戻ろうとする千束さんに腕を捕まれ呼び止められた。
「ちょいちょい!人見知りしないでちゃんと挨拶しなさいな!」
人見知りしていた訳ではないのだが…挨拶は大事だ。教えにもそう書いてある。
「ゲンジだ。よろしく、たきな殿。」
「よろしくお願いします、ゲンジさん。…あの、その仮面は…」
やはり聞かれるか。まぁ珍しいから当然だが。
「ゲンジ君はね〜サイボーグ忍者なんだよ!!」
拙者が言う前に千束に言われてしまう。別に良いのだが、人によっては距離を置かれる原因になることも考えて欲しい。
「サイボーグ…忍者?」
「昔事故で身体を失ってな。今は機械の体で生きている。」
腕をまくって腕部を露出させて、いつものように手裏剣を3枚出す。
「本当にサイボーグ…忍者なんですね。」
「日本ではあまり見ないかもしれないが…」
「大丈夫です。何とも思っていませんから。」
良かったような距離を置かれたような。たきな殿は表情が変わらず分かりにくい。
「ゲンジはオーバーウォッチの一員なんだ。いまはここを経由してDAに協力して貰っている。」
「オーバーウォッチ…」
オーバーウォッチ、かつて巨大な戦争が起こった時に結成された国の垣根を超えた組織。軍人や科学者、冒険家や犯罪者で構成された言わばヒーローチームのような存在だ。
「拙者は日本出身なのでな、オーバーウォッチからの命令で協力させて貰っている。ミカさん、拙者は報告に行きますので…」
「わかった、進展があったら教えてくれ。」
自分の部屋に向かう、後ろでは元相棒が何故か自分の事のように拙者のことを話している。
「ゲンジ君はね〜凄いんだよ!?刀で銃弾を跳ね返してそれで敵を倒しちゃうんだから!それとね!?」
ゲンジ使いにくいけどカッコイイからずっと使ってます。
とりあえずオムニック・クライシスは海外で起きた戦争って事で。
そのうちまた書くよ。なので感想モチベをください。
よろしくお願いします