仕事人『ヘルメス』   作:八坂ノ宮

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とても筆が早く進んだので投稿しちゃいます。


ドクジャ×ヲ×ハラウ

 

 これまで三つの試験を終えて、今は無人島サバイバルという第四の試験。それも残すところあと一日、早いものだ。

 既に日は暮れ始めており私は最後にまだ見かけていないポンズを探していた。島中を見て回るも地上にはいないようで気になる。

 死んでいるかもしれないし、動くことができないのかもしれない。せっかく仲良くなった友人を見過ごすのは避けないと。

 

 洞窟や洞穴を見つけては【円】で探知をしてみるもまだ当たりは出てこない。夜になろうかとしている時に見慣れた二人がいた。

 

 ゴンとクラピカだ。

 隠れる必要のない仲間を見つけたので彼らの前に姿を現す。

 

「何してんのさ」

 

「なっ!? なんだ、ルメーネか」

 

「ルメーネも無事だったんだね!」

 

「かはは、当然でしょ。私を狩ることができるのは余程の怪物だけさね。でアンタらはどうしたの、レオリオは?」

 

 レオリオについて問うとレオリオはあの洞窟にいるポンズのプレートを取るために入って行き、自分達は待っているとクラピカが説明してくれた。

 

 参ったな……まさかレオリオのターゲットがポンズだったとは。いやまぁプレートは予備に3枚あるからポンズがターゲット(バーボン)のポイントを持っていたら解決できるのだけど。

 

 どうしようか、と首を傾げていると。

 

「クラピカ! ゴン! 蛇がいる、来るな‼︎」

 

 洞窟の方からレオリオの叫び声が聞こえて来る。しかもその声はじわじわと弱くなって遂には静寂。

 私はクラピカとゴンを見ることもなく飛び出していた。

 

「これは……なるほどね」

 

「レオリオ! どうしたんだ‼︎」

 

「ルメーネ、何か分かったの⁉︎」

 

「この洞窟、あらゆる隙間に蛇が仕込まれてるね。恐らく一度入ったら出られない仕掛け、魚を取る時の罠のようにね」

 

 しかしまぁ……よくここまでの蛇を操るものよ。これはバーボンの仕業、だとしたらポンズはやられている?

 確認しないと。

 

「私なら蛇くらいなんとでもなる、ついてくるなら来なさいな!」

 

 返事は待たず、洞窟の中を進む。

 何百匹の蛇が仕込まれた洞窟は後ろの二人には嫌な感じがするのだろうか。

 洞窟は思っていたよりも早く奥の方に着く。

 

 そこにいたのは何十匹に咬まれて弱っているレオリオ、合格を諦めたように座り込むポンズ。

 そして奥の方で座して死んでいるバーボンだった。

 

「レオリオ!」

 

「……入って、来るなって──」

 

「入ってくるに決まってるでしょ、仲間なんだからさ」

 

「ルメーネ……」

 

「はぁい、ポンズ。どういう状況なの」

 

 レオリオの処置はゴン達に任せて私はポンズから状況説明を受ける。どうやらポンズが操る蜂に刺されたことによるアナフィラキシーショックでバーボンは死んでしまったようだ。

 そしてここから出ようにも蛇が邪魔して出れなかったということらしい。

 

 バーボンは無意識の念使い、無念の思いがポンズを、入ってきた者を逃すまいと【死後強まる念】で多くの蛇を操っているのだろう。

 私には無意味だが。

 

「くそっ、このままでは……」

 

「ちょっと待ってなさいな。バーボンの死体を探ってみるからさ」

 

「ちょっと! そいつの体に触れようとしたら蛇が襲ってくるのよ!」

 

 そうだろうと思ったよ。

 でも蛇さんや、私に咬みつくなら痛い思いをしてもらうよ。

 

 私は平然と死体を調べる。

 蛇の咬みつきは全然痛みがない、もう前からだいぶ咬まれてきたからだろうね。

 

「ルメーネ!」

 

「平気平気、私この程度の毒で死なない体質だから。この毒の数百倍強力な毒の耐性もあるんし…………お、あったね」

 

 奴の服の内側に隠されていた解毒剤、やっぱり持っていたか。解毒の代わりにプレートと交換とかを蛇使いなら思いつきそうだものね。

 そして103番のプレートも見つけた。

 

 さてと、まとわりつく蛇さんにはご退場願おうか。オーラを猛毒へと変えて蛇をじっくりと始末し、皆のところへと戻る。

 

「ほい、解毒剤。早くレオリオに」

 

「本当に大丈夫なの?」

 

「元気よ、それでも疑うのなら今から踊ってあげましょうか?」

 

「大丈夫そうだな……」

 

「こっちはポンズに」

 

「あ、バーボンのプレート! 助かったわ」

 

「お安い御用よ」

 

 さてさてどう脱出しましょうかね。

 私は平気でも他の皆が蛇に纏わりつかれたら助けるのに時間がかかるし、苦しむ。

 一気に蛇を無効化しなければならない。

 

「さてどう脱出するべきか、荒技でいいならこの洞窟をぶっ壊すのが早いのだけど……」

 

「安全面から却下だ」

 

「だよねぇ」

 

「ねぇ、キミはどうやってこの洞窟に入り込んだの? いくらあの人でも入ってくるのには気づくよね」

 

「それは……これで入ってきたのよ。このガスで眠っていたから私は容易に洞窟に入れたのだけど、その後はさっき彼女に説明した通りよ」

 

 催眠ガスとはまぁ、そういった物も持ち込み可な辺りハンター試験らしいと言えるわね。

 そうか、その手があったか。

 

「そのガスってまだ残ってる?」

 

「あるけど……この洞窟の蛇を全て眠らせるなら5分は必要よ? その間ずっと息を止めていられるの⁉︎」

 

「9分44秒! オレの最高記録だよ。信用して、必ずキミもここから連れ出すから‼︎」

 

 はぇぇゴンもやるわね。何か修行をしていたわけじゃないのにそれだけの肺活量を持っているなんて。

 でもそれが一番安全だろう。

 

 クラピカと助かったレオリオはゴンを信用し、ポンズも助かる可能性があるならと協力に同意。脱出作戦を行うことになった。

 

「催眠ガスも私は平気だから先行して障害物を排除する方に回るね」

 

「うん、それでお願い! それじょあオレが合図をしたらガスを噴出してね」

 

 そうしてゴンは数回軽い呼吸を行い、精神を整えると大きな呼吸をしポンズに合図を送る。

 確認した彼女は軽く頷きガスを放出、洞窟内はみるみるとガスで充満されていく。

 

 5分経過しようとした時にもゴンは平気そうだったため、安心して先行できる。

 ゴンに先に行くと合図を送り、洞窟を進む。

 するとまだ薬が完全に効いていない蛇が出てきていたのでナイフで数匹を切り刻み脱出。

 その後にゴンも皆を連れて洞窟から脱出完了となった。

 

「お疲れ、ゴン。本当に呼吸をここまで止められるのは感心したよ、皆を連れてきてくれてありがとう」

 

「オレこそレオリオのために解毒剤を見つけてくれてありがとう!」

 

「かはは、私がやらなきゃアンタがやりそうだったしね」

 

「えっ、分かってた⁉︎」

 

「やっぱりそうだったか。アンタは自分のことを考えずに無茶をするタイプだと思ってたよ」

 

 本当にゴンは見てて心配になるよ。

 純粋過ぎる……黒に染まらないでよね。

 

「でもどうしよう、この人のプレートを獲らないとレオリオが」

 

「それならさ、ポンズのプレートを持って行きなさいな。ここに一点のプレートが三つあるからね」

 

「いいの⁉︎」

 

「いいよ、元々他の参加者と交渉用に持ち歩いていたんだし。役に立つならそれがいい」

 

「ありがとうルメーネ!」

 

「ほれ、とりあえず三人をどこか安全な場所で休ませてあげないと。ここまできて奪われましたはあってはならないよ」

 

「うん‼︎」

 

 その後は集合場所近辺まで三人を運び、私達で守り続けた。ポンズが起きた際にはゴンとのやり取りを説明してプレートをレオリオに、私の持っていた三点をポンズに渡して解決。

 そして朝を迎えた。

 

 

◇◆◇◆◇

 

 

『只今をもちまして第四次試験は終了となります。受験生の皆さんは速やかにスタート地点へお戻りください』

 

 そのアナウンスは島中に聴こえるように響く。私達がスタート地点に戻った頃には既に数人が集まっていた。

 その中にはキルアもいた。

 

「よっす、無事だったんだなゴン!」

 

「キルアも大丈夫だったんだね!」

 

「あったりまえだろ」

 

 その後、集まったのは十一人。

 私、ゴン、キルア、レオリオ、クラピカ、ポンズ、ポックル、忍者(ハンゾー)、ヒソカ、キルアの兄(イルミ)191番(ボドロ)

 

 最初にいた人数から半分以下となってしまった。しかし、その分残ったのは運を含めて上澄みばかり。

 次で終わりなのだから必ず合格しないと。

 そう思っているとこちらの方に飛行船が近づいてくる。

 

 

◇◆◇◆◇

 

 

 船内、私達はそこで羽を伸ばしていた。目的地までは数日かけて行くと連絡を受けて私達は最後の試験までの準備期間を設けられた。

 食堂では好きに食べたいものを頼めたので、とりあえずステーキを八人前頼みぺろりと平らげる。近くで食べていたレオリオにはドン引きされてしまった。

 

「どんな胃袋してんだ、そりゃ」

 

「ふふん。食べれる時に食べておかないといけないのよ。仕事で一週間水だけなんてザラだからね」

 

「そんなにきついのか」

 

「いや別に? 食べる時間を仕事に充てたいだけだよ。隙を少しでも作りたくないんでね」

 

「考えが理解できねぇ……」

 

「それでいいのさ」

 

 そう、私の仕事を理解する必要はない。

 殺すための調査、情報を盗むための潜入、盗みをするための計画、護衛のための選択と私のやることは分かってはいけない。

 闇の世界は普通の人には見えてはいけないものだから。

 

 

 しばらくして船内アナウンスで会長との面談が行われると知らされた。最初に呼び出されたのはヒソカ、恐らく番号順。

 つまり私は最後の方なので、もうしばらくはゆっくりと修行をさせてもらいますかね。

 

 

 そして日が暮れてきた頃、402番を呼ぶアナウンスが聞こえたのでネテロ会長のいる応接室へと入っていく。

 

「まぁ座りなされ」

 

 そこには会長が一人で座っていた。

 見た感じは隙だらけでいつでも襲い掛かれそうだが、そうはいかないだろう。今は老いで力が落ちているにしてもこの爺さんは食えない。

 戦っている最中に本来の姿を取り戻しそうで、そうなったら勝てる気がしないのだ。私もそれなりに強くなったんだけどなぁ。

 

 と品定めしてるのも悪いので座布団に正座し、面談は始まった。

 

「では最初の問いじゃ。何故お前さんはハンターになりたい?」

 

「それは仕事の幅を広げるため。後はハンターなら密入国とかしないで済むしね」

 

「ふむ、なるほど。ではお主以外の十人で一番注目しているのは誰じゃ?」

 

「うーん、素質ある者として答えるけど405番(ゴン)かな。どう化けるか見てみたい」

 

「では最後の質問じゃ。十人の中で一番戦いたくないのは?」

 

「それなら246番(ポンズ)ね。彼女は今残っているメンバーで唯一武器を失っているし」

 

「そうか、ご苦労であった。もう下がっても良いぞ」

 

「それじゃあ失礼します」

 

 案外、面談はすぐに終わってしまった。

 この質問が最後の試験に何を及ぼすのだろうか。

 それはまだ分からない。




お疲れ様でした。今回は以上になります。
よろしければ評価やコメントをお願いします。
作者のモチベーション向上に繋がります。

今回は、第四次試験終了。そして飛行船まで進みました。
最終試験の組み合わせは原作から少し変えて始めます。
後少しでハンター試験が終わる! 長かった……
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