これからも頑張りますので、よろしくお願いします。
水見式、始める為にはグラスから溢れそうになる量の水を入れてその上に軽くて浮かぶものを乗せる必要がある。
準備ができたら、手のオーラでグラスを包むように囲い【練】をする事でグラスの方に変化が現れる。その内容で得意系統が分かるというものだ。
説明を終えたウイングはグラスを手で包み込み【練】をするとグラスの水が増えているのかグラスから勢い良く溢れる。
「水の量が増えるのは強化系の証……私のオーラが強化系を示しているのです。ルメーネさんもどうですか、お試しに」
「そうだね、それじゃあやらせてもらおうかな。ほいほーい」
ニヤリと笑ったルメーネが【練】を行うと、何も変わらない。失敗だろうかと思っていると彼女は水を舐めてみろと指示。
三人が水を舐めてみると……
「にっがぁぁぁ⁉︎」
「苦いっす! 今までにないくらい苦いっす⁉︎」
「やりやがったな、ルメーネ!!」
「かはははははははは!!!!」
してやったりとルメーネは腹を抱えながら床を転がった。怒ったキルアがなんとしてでも一撃をと攻撃してみるが全てを躱されてしまう。
「あ、味が変わるのは変化系の証です……」
「因みにゴンは覚えてる? ハンター試験前の船での酸っぱいジュースの事」
「え……あ、あれももしかして⁉︎」
「そう、私のオーラで味を変えてたの」
「あれも酸っぱかったなぁ……」
昔話を交えながらルメーネは変化系である事を知った三人はそれぞれ水見式をしてみると、ゴンは水が少し溢れ、ズシは上に乗る葉が僅かに動き、キルアは水の味が甘く変化していた。
「ゴンは強化系、ズシは操作系、キルアは変化系か。得意系統が綺麗に別れたね」
「ふむ、とはいえ能力をどのようにするかは今から決める事でもありません。まず二人は来週から始まる闘いに向けて備えましょう」
かくしてルメーネとウイングによる念と格闘の修行が再開。ゴンとキルアは地獄を見るのであった。
サダソ戦の前夜、キルアはルメーネと二人で最後の調整をしている。その内容は水見式。
【練】をグラスに行い、修行の成果を試してみると数日前に味を変化させた時よりも更に甘くジュースのように変化していた。
「かはは、良い感じになってきたじゃないか。サダソの奴も簡単に捻れそうだね」
「油断さえしなければ、だろ」
「そりゃそうさね、【凝】を怠らなければキルアは絶対に勝てるよ。私よりも遥かに弱いやつに負けたら怒るね」
「げっ、マジかよ」
「負けなければいい話なんだから気楽にしなさいよ。あいつら程度に苦戦していたらこの先大変な思いをするよ」
「過保護すぎんだろ。親かっての」
「かはは、こんな職業してる身で親の気分味わえるなんて私も幸せかもね」
「すりゃいいじゃんかよ……あ、相手がいないのか」
キルアはぶっ飛ばされた。
吊るされたサンドバッグに体を打ち付けて地に伏せる。
「全く……乙女に対してストレートに言うの止めなさいな。きっと私以外にもそれで怒る人といずれ出会うよ」
「右ストレートでぶっ飛ばすのが乙女な訳……」
キルアは気絶するまで
「(…………多分、私は親にはなれない。結婚する相手とかそんな事を抜いてもね)」
キルアが気絶してから少しの間、彼女が顔色が悪かったのを誰も知らない。誰も。
天空闘技場はこの日の注目の一戦で盛り上がっていた。先日ゴンと共に二〇〇階に上がってきたキルア=ゾルディックのデビュー戦。
過去にキルアは六歳の頃に二〇〇階まで上がって期待されていた選手であったが登録せずに消えてしまっていた。
昔から天空闘技場の戦いを見ている戦闘マニア達が遂に見れると今まで以上に興奮をしているのもあったのである。
「キルアー!! 頑張れー!」
「キルアさん、ファイトっす!!」
「どう見ますか」
「問題ないね……キルアにはどう戦うかも伝えている。能力については自分で考えるように、【凝】を怠らなければやれるよ」
ルメーネはとある指示をキルアには与えていた。【凝】だけでない、もう一つの指示を。
「そんじゃ、いくか」
先に入場したのはキルア。その姿が現れた事で更に会場のボルテージは激しくなる。
そして反対側の扉からサダソがゆらゆらとやってきた事で会場は騒がしいほどであった。
「ポイント制&KO制!! 時間無制限一本勝負! お互いの名誉を懸けて……始め!!」
その騒がしい空間の中、審判は仕事を果たす為に試合の開始を宣言。キルア対サダソの一戦が始まった。
先手を打ったのはキルア。
試合開始と共にサダソの背後に回り、右脇腹目掛けて回し蹴りを放つとあっさりとサダソは吹き飛ばされる。
「クリーンヒット! アァンド ダウン!! 2ポイント!!」
「(馬鹿な……このオレがやられた事に全く気づけなかった。ゴンと同じタイミングで上がってきた筈なのに……まだ二ヶ月弱な筈なのに)」
動揺するサダソは【見えない左腕】を繰り出すもキルアはその腕をあっさりと回避して距離を詰める。
そして顎めがけて軽いアッパーを放ち、サダソは地面に倒れ込んだ。
「ク、クリーンヒット! ァンドダウン!! 二ポイント!!!」
「(間違いない……
その様子を見ている観客達は違和感に満ちた試合に困惑していた。自分達は熱い死闘を見たかった、それなのに行われているのは死闘なんかではなく戦いなどではなく、戯れ。
真面目に戦っているように見せているだけで実際はサダソを警戒してるわけでもない怠慢。
それからもキルアのポイントが七になるまでヒットアンドアウェイを混ぜた軽い攻撃をしていたせいか観客からもヤジが飛び交う。
「真面目に闘えや、キルアー!!」
「サダソ舐められてんぞー!」
「……五月蝿い、出来るならやっている」
「ほらほらオッさん。さっさとやろうよ」
「〜〜っ!!」
キルアの挑発に引っかかったサダソは再び見えない左腕で攻撃を仕掛けるもワンパターンの攻めをあっさりと躱して、隙だらけだったサダソの右腕を腕挫十字固めで容赦なく破壊。
「がっ!? オレの右腕……」
左腕を既に失ったサダソからすれば残る腕は何よりも失いたくないもの。因みに綺麗に砕かれている為、しっかりと治療に集中すれば問題なく元通りになる。
サダソは既に満身創痍、ちまちまと攻められては攻撃を回避され自分だけが怪我をする。対するキルアは無傷で煽りを入れてくる始末で、サダソは身体だけでなく精神までもがボロボロになりかけていた。
「(もう念を込める事も出来てないか)」
「ヒュ……ヒュー…………」
「ギブアップ?」
「ま、まだだ……」
サダソの宣言を聞くや否や、キルアは殺気を込めてサダソの首元に手刀をちょんと付ける。
まだやるのか、と脅しをかける為に。
「ひっ!!?」
「まだやるならここからエグい事になるぜ?」
「…………参った」
注目されていた戦いは一方的な蹂躙となり、観客達も盛り上がる事なく終わる。
そしてサダソは数日後にあるゴン戦に姿すら現さずに天空闘技場から立ち去るのであった。
短くなり申し訳ありません。
原因不明で筆が進みません。
お疲れ様でした。今回は以上になります。
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原作ではなかった戦いですが圧倒的な力の差でサダソの負けになりました。仕方ない。