アニライブ!   作:名前はまだ無い♪

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もうアレですよね。自分の投稿が遅いのは周知の事実なので、一々謝罪文やら、言い訳やら要らないですよね?(開き直り)

アニライブキャラの人気投票みたいなのをやろうか検討中だったりしてます


それじゃあ行ってくるね!by穂乃果

 次の日、夏希達は再び音ノ木坂に車を走らせていた。愛生人は助手席で携帯を弄り、若葉は後部座席で寝ていた。今三人が乗っている車はファッションショーの時に運転していた車と同じ車である。

 

「どうだアッキー。音ノ木坂から会場までの道分かったか?」

「はい。ただ、途中の道が混んでる可能性が」

「まぁ「ラブライブ!」の決勝だしな」

 

 夏希は納得のいったように頷き、車を校門から少し離れた場所に停める。

 

「それにしても若葉さん爆睡ですね」

「俺が起きたときに仕上げに取り掛かってたからな。下手すると「μ's」の出番まで寝てるかもな」

「うぅ……面目ないです」

 

 昨夜、作業の途中で意識が夢の世界へと発ってしまった愛生人は、申し訳なさそうな表情を浮かべる。

 

「……別に大丈夫だよ。残りの作業は一人でやった方が良い物の方がばっかりだったし」

 

 愛生人の謝罪の言葉に若葉が欠伸をしながら眠たげに答える。二人は若葉が起きてることに驚き、後部座席を振り返る。若葉はそんな二人に目を擦りながら手を上げて挨拶し、同時に窓を開け顔と手を出す。

 

「おーい、こっちこっち~」

 

 若葉の視線の先には衣装の入ったカバンを持った穂乃果達が、校門の前できょろきょろと辺りを見渡していた。若葉に声を掛けられ、九人は車に駆け寄る。

 

「車が見当たらないから寝坊したのかと思ったわよ」

「悪い悪い。昨夜蒼井さんに見つかってな。また見つかると面倒だから少し離れてたんだ」

 

 最初に車に乗り込んだ絵里が運転席の夏希と話している間に、ほかのメンバーも乗り込む。

 

「ちょっと夏希! 入れないんだけど!」

「あぁごめん。マッキーは特別席でな」

「特別席?」

 

 夏希の言葉に真姫は首を傾げる。夏希は親指で後ろを指して続ける。

 

「マッキーには若の膝の上という特別な席を用意しといたぜ」

「はぁ!?」

「真姫ちゃん。時間がもったいないから急いで」

「……もう! 分かったわよ!」

 

 愛生人に催促され真姫は頬を膨らませながら、若葉の傍の扉まで歩く。若葉は扉を開け、真姫は顔を赤くしながら若葉の膝に座る。真姫が膝に乗ると若葉は無意識に脇の下から腕を回し、真姫が動かないように固定すると、肩に頭を乗せウトウトし始める。

 

「よし、皆乗ったな。忘れモンとかないよな? じゃ、しゅっぱ~つ」

 

 そして一行は愛生人のナビと、夏希の運転で会場へと向かった。

 途中、渋滞に巻き込まれるなどのことはなく、無事会場の駐車場に着いた一行はそのまま会場に行き、ステージを見たり、グッズショップで花陽とにこが暴走しかけるも「μ's」のグッズを見つけ喜んだりとしたあと、「μ's」のために用意された控え室に向かう。

 

「そういえばさお兄ちゃん。ずっと気になってたんだけど、そのカバン何?」

「そうですね。確かに私も気になります。何が入ってるんですか?」

「夏希君と愛生人君も同じカバン持ってるよね」

 

 控え室に向かってる最中、穂乃果と海未、ことりの三人が若葉が会場に着いてからずっと持っているカバンについて質問する。若葉はそれにどう答えたものか、と考えながら首を捻る。

 

「う~ん、秘密兵器、でもないし、最終兵器、でもないし……愛生人、なんて表現が正解かな?」

「そこで僕に振りますか」

 

 うまく答えが出なかった若葉は、後ろを歩いていた愛生人に話を振る。いきなり話を振られた愛生人は少し考えたあと、ニッコリと笑いながら答える。

 

「後でのお楽しみ、ですかね」

「だってさ」

 

 愛生人の答えにそのまま左右にいる三人を見ると、ことりは少し困ったように笑い、海未はそうですか、と楽しそうに笑い、穂乃果は若葉の肩を掴んで揺らしながら中身を聞こうと粘る。

 

「穂乃果ちゃん。控え室についたよ~」

 

 そうこうしていると控え室に着いたようで、ことりに止められる。これから着替えると言う事で、若葉達三人が控え室から出ていこうとして扉の前で立ち止まり振り返る。

 そして三人を代表して若葉が一歩前に出る。

 

「これから俺達は観客席の方に行っちゃうから、言わせてもらうね」

 

 若葉はそこで言葉を切り、後ろの二人とアイコンタクトを交わす。

 

「今までのどのライブよりも」

「最高のライブを楽しみにしてるからね。だから」

「穂乃果達も楽しんでおいで!」

『うん!』

 

 夏希、愛生人、若葉。三人の言葉に九人は自信に満ちた笑顔で頷き返す。そして三人は控え室を出て観客席へと向かう。

 

「お~い、なっく~ん」

「お~ツーちゃん。それに英玲奈にあんじゅまで。どうしたんだ? こんなところで」

 

 観客席に着くと、三人のよく知ってる人物達、A-RISEの三人が手を振っていた。

 

「何もなにも、μ'sの応援よ~?」

「私達もμ'sの一ファンだ。応援に来るのは当然だろ?」

「応援ありがとうございます」

 

 あんじゅと英玲奈に愛生人がお礼を言うと、二人はいえいえ、と手を振る。それから少しばかり六人が話し込んでいると、突然若葉達の背後から声を掛けられる。

 

「あ、こんなところにいた」

「まったく探したわよ」

 

 三人が振り返るとそこには、水色の長髪の女性と朱色の長髪の女性が立っていた。

 

「ゲッ、母さん!?」

「あ、母さん。来てくれたんだ!」

 

 その二人の女性に反応したのは夏希と愛生人。夏希は顔を顰め、即座に手刀をもらい、愛生人は嬉しそうに笑顔になる。

 

「まったく。どうも初めまして。愚息がいつもお世話になってます。夏希の母の恭子(きょうこ)。よろしくね」

「私は愛生人君の母の陽美(はるみ)です。よろしくね」

 

 恭子と陽美はその場の自分の息子意外の人と握手をして回る。

 

「あら、あなた……」

「あ、あの……?」

 

 恭子はツバサと握手したとき、ジッと見つめる。見つめられたツバサは照れたように目をそらそうとする。

 

「うん。あなたなら大丈夫そうね。これからも夏希をよろしくね」

「は、はい!」

 

 ニッコリ笑って言う恭子にツバサは笑顔で元気よく返事をする。それを見ていた若葉は陽美に肩を叩かれる。

 

「そう言えば、若葉君のご両親を向こうで見たわよ」

「本当ですか。ありがとうございます」

 

 若葉は陽美にお礼を言うと、A-RISEの三人と佐渡母子、片丘母子に挨拶してから、陽美の指した方へと歩いていく。

 

「ってお母さん! 前にも言ったけど話したけど、若葉さんすっごい方向音痴なのになんで一人で行かせたの!?」

「大丈夫よ。そうだと思って反対の方向教えたから。ほら」

 

 愛生人が陽美の指した方を見ると、そこには見慣れた若葉の後ろ姿が人混みの中にあった。そのあまりの方向音痴具合に陽美や、慣れたはずの夏希と愛生人まで溜め息を吐く。

 

 

 

「父さんに母さんは聞いたけど、それに雪穂に亜里沙ちゃんまで来てるんだ」

 

 若葉が両親の元へ着くと、そこには裕美香と誠だけでなく、雪穂と亜里沙がサイリウムを手に放していた。

 

「もちろんだよお兄ちゃん!」

「来年は私達もここを目指して頑張るんですから!」

 

 二人は若葉に気付くと、興奮気味に言い寄る。その勢いに若葉も思わず苦笑いを返してしまう。

 何とか二人を宥め辺りを見渡すと、ヒデコ、フミ、ミカの三人や翔平などの高蓑原のクラスメイト達を見付け、目の合った人達は手を上げたり、振ったりして若葉に挨拶する。若葉もそれに合わせて手を上げ返す。

 そして会場が暗くなり、一つのスポットライトがステージに立つ司会を照らす。

 

「みんなぁー! ハっチャけてるかーい!」

 

 司会の女性、大沢朱子が拳を振り上げて叫ぶと、観客席の至る所から叫び声が上がる。

 

「いいねー! いい感じに盛り上がってるねー! それじゃあ第二回「ラブライブ!」決勝を始めるよー!」

 

 そのままテンションを落とすことなく投票方法を説明し、朱子が捌けると同時に暗転。次に照明が点くと一番最初に披露するスクールアイドルが曲とともに踊りだす。

 一組、二組、三組、次々とグループが披露し、徐々に会場もヒートアップしていく。中にはアンコールをもらったグループもあり、その都度会場は盛り上がる。そしてμ'sの順番が来る。

 

「お兄ちゃん」

「大丈夫。穂乃果達を信じよう」

「うん」

 

 雪穂が隣に立っている若菜を心配そうに見上げると、若葉は雪穂の頭を撫でながら答える。

 そしてμ'sの曲「KiRa-KiRa Sensation!」が流れ始め、それに合わせて各メンバーにスポットライトが当たる。

 

「すごい……」

「うん……」

 

 そのμ'sのパフォーマンスを見て雪穂と亜里沙が呟いて頷く。観客席も盛り上がり、会場中で九色のサイリウムが光り輝く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして「KiRa-KiRa Sensation!」が終わると同時に会場中に響き渡るアンコールの声。若葉は肩を突かれるのを感じ、そちらを見る。そこにはライブ前に別れた夏希と愛生人が立っていた。

 

「ほれ、行くぞ」

「分かってるよ。それじゃ、雪穂、亜里沙ちゃん。俺ちょっと行ってくるね」

 

 若葉は二人の返事を待たずに夏希と愛生人の後ろについて走り出す。三人は慣れてるかのように人混みの間を走り抜けていく。

 

「これ間に合うかね」

「その為にこうして急いでるんじゃないですか。って若葉さん(はぐ)れてませんよね?」

「逸れてないよ。さすがにそこまでじゃないって」

 

 若葉が苦笑い気味に返すも、夏希と愛生人は先程のこともあってか、あまり信用をしていない様子。それから人混みを抜けた三人はステージの裏に駆け込む。そこにはライブを終え、アンコールを聞いて目に涙を浮かべ抱き合っていた。

 穂乃果達は若葉達に気付くと、三人に笑いかけピースサインを送る。三人も親指を立てて返す。そして十二人が抱き合ったりしていると、若葉が我に返る。

 

「ちょ、そうだ。喜ぶのは一旦あとにして、皆アンコールの準備しなくちゃ!」

「で、でも曲はあるけど衣装が」

「ここで話してても埒が明かないし、ひとまず控室に行くぞ」

 

 穂乃果達の言葉を遮り、夏希を先頭に控え室に戻る。

 

「とりあえず、落ちたメイク直すから皆鏡の前に座って。んで、終わった人から夏希のところに行って着替えてね。愛生人は俺の手伝いをして」

「あいよ」

「分かりました」

 

 控室に入るやいなや、若葉がそれぞれに指示を飛ばす。

 アンコールによって次の曲を披露するまでの時間は限られている。その間にアンコール曲の準備を整えなければいけないのだ。

 夏希は若葉と愛生人に渡された鞄を持ち、着替えスペースで待機。若葉は座ったメンバーの横に立ち、愛生人はその後ろで若菜の手伝いを始める。

 そして全員がそれらを終えると、控え室には新しい衣装に身を包んだ九人の少女達がいた。

 

「さ、時間ないから急いで戻るよ」

 

 若葉が時計を見ながら扉を開ける。アンコール曲までの時間まで残り僅か。迷わないように再び夏希が先頭を走りステージ袖まで走る。

 

「それじゃあ行ってくるね!」

「行ってらっしゃい!」

 

 穂乃果達は袖で止まった若葉達とハイタッチを交わすとステージに躍り出る。途端にアンコールが歓声に変わる。九人が位置に着くと曲のイントロが流れ始める。

 

 曲は「僕らは今の中で」

 

 μ'sが決勝に向けて練習していたもう一つの曲。若葉達はそれをステージ袖で九人によるダンスと歌、そして観客席の九色に光るサイリウムを見る。

 

「すごいな」

「ですね。すごくきれいな景色です」

「こんな景色、また見たいね」

 

 若葉の言葉に二人は頷いて返す。

 

 それからステージ袖に捌けてきた九人と、再びそれぞれハイタッチを交わし控え室に戻る。少しして閉会式が行われることがアナウンスされる。控え室を出て観客席に向かう若葉、夏希、愛生人。それとは反対にステージに向かうμ's。

 

「さぁこれにて全スクールアイドルのお披露目が終わったよ! 皆盛り上がってたねー! それじゃあネットで投票してもらった結果がここに!」

 

 朱子は手に持っている封筒を掲げる。それに合わせて会場から歓声が沸き上がる。朱子は歓声が収まるのを待ち封筒を開封する。

 

「うんうん。皆気になるよね! それじゃあ発表するよー! 第二回「ラブライブ!」栄えある優勝グループは!」

 

 朱子が言葉を切るとドラムロールが流れる。ドラムロールが止まり、一瞬間を開け朱子が息を吸う。

 

 

 

「優勝は音ノ木坂学院スクールアイドル所属「μ's」です!」

 

 

 




さて、一先ず再び告知を。

明日9/12より『ことり、時々曇り。』を連載しているグリッチさんの企画に参加することになりました。どうぞ一読してみて下さい。メインはことり、テーマは「恋」です。
『アニライブ!』とは一味違った話が読める(かも)なのでお楽しみに!

それでは次回予告!

「できたよ!」

「うぅ……いくらお兄ちゃんでもこんなことされると緊張しちゃうよ」

「二人ともちょっと動かないでね〜」

「お兄ちゃん何してるの!」

次回「んな事言ってる場合か!」
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