さ、続き頑張ろー!( ´ ▽ ` )ノ
穂乃果、ことり、海未は講堂のステージに立って呆然としていた。なぜなら
「ゴメン…頑張ったんだけど…」
ミカが謝りながらステージに近付く。
「ううん、大丈夫。それよりお兄ちゃんと夏希君は?」
穂乃果は震える声を我慢しつつ、先程まで一緒にいてライブも応援してくれていた2人について聞くと
「……こっちには来てないよ」
「てっきり穂乃果達と一緒にいるのかと思ってたから…」
ミカに続いてフミコが言う。
「そんな……」
「まさか夏希と若葉まで……」
そんなフミコの言葉にことりと海未は落ち込む。
しかし次の瞬間講堂の扉が開く。そこから現れたのは
「いやーゴメンね、3人とも。西木野さんが渋ってて遅れちゃった」
「な!元はと言えば若葉先輩が『講堂の道案内はお任せ!』って言って迷ったのが原因じゃない!」
「そうだっけ?それよりも夏希の勘は凄いね。ちゃんと着いたよ」
「寧ろこんな狭い建物で迷うお前のが凄いよ」
「本当ですよ。でもお陰でお2人に会えたんですから、不幸中の幸いって所ですね」
「まさか講堂の入り口で会うとは思いませんでしたよ」
「そ、それより…ライブは…?」
「そうだった。それでは皆々様。どうぞお好きな席へ。今回は初ライブ故に全席自由席にてお楽しみ出来ます」
開かれた扉から現れたのは若葉を先頭に夏希、真姫、花陽、凛、愛生人の6人だった。
その6人は入り口で少し話しをし、花陽の一言をきっかけに夏希が仰々しくお辞儀をしながら席を手で指す。
「や、遅れてゴメンね」
そんな中若葉は3人の下へ謝りながら歩いて行く。
「え、と。何があったの?」
先程の会話の意味が分からず張本人である若葉に聞く穂乃果。
「お、よくぞ聞いてくれた!実は」
と語り出す若葉
☆☆☆
時は戻り若葉達が控え室を出た後…
「え〜とステージがあるのは…こっちだ!」
と若葉が歩き出す。夏希も黙ってそれに着いて行く。
「あれ?こっちじゃない」
「なぁ若葉。もしかしなくても」
「いや違うよ!別に俺は方向音痴じゃないよ!」
そのまま歩くこと数分見事に迷っていた。
「……ここ、どこ?」
「なんでこんな所で迷子になんだよ…」
2人は違う意味で項垂れていた。若葉は自分が方向音痴だと自覚させられ、夏希はなんで若葉に前を歩かせてしまったのか、と。
「お、人発見!」
「マジで!?」
若葉は前の方に人影を見つけたのだった。
「ホラ、やっぱり合ってたんじゃん」
若葉が意気揚々と駆け寄ると
「あれ?西木野さん?」
「貴方は…若葉先輩」
いたのは真姫だった。
「や、こんな所でどうしたの?」
「べ、別にどうでもいいでしょ」
「なんだったらこの後μ'sのライブ見て行く?」
「何でそうなるんですか?」
「さ、行こ行こー!大丈夫、道は分かるから!」
真姫の手を引いて歩き出す若葉。その光景を何も言わずに、いや言えずにいる夏希。
そして
「ここ、どこ?」
やはり迷子になるのであった。
「またか…」
「またって……」
今度は先程と違って項垂れるのが1人増えていた。
「もう、信じられない!なんで迷うのよー!」
真姫が叫ぶが叫びたいのは若葉や夏希も同じである。
「取り敢えずこっちに行くぞ」
若葉の首根っこを掴みながら夏希が歩き出す。
「そっちに何があるの?」
「多分入り口に着く!」
体の前で拳を握って自信満々に言う夏希。それを見てため息をつく真姫。そして結果は…
「おぉ見事にスタートに戻ったね」
「凄いわね…」
キチンと入り口に戻って来れていた。
「あ、若葉先輩と佐渡先輩だ」
「本当だにゃ。西木野さんも一緒なんだね」
「こんな所で何してるんですか?」
そこに現れたのは花陽と凛、愛生人だった。
「何ってこれから会場に向かうんだよ」
「さっきまで中にいたけどね」
「とにかく急ごうか」
そう言って今度は夏希の勘を頼りに会場に向かうのだった。そんな無計画な行動に呆れているのは真姫だけなのかもしれない……
「……てな事があって遅れたんだよ」
若葉は長々と会場に辿り着くまでの道のりを話した。
「殆どお兄ちゃんのせいじゃん!」
「アッハッハー。ま、ライブ頑張ってね」
穂乃果のツッコミはごもっともである。しかしそんな事をいに介さず観客席の1番後ろに座る。隣の席には夏希がいて、真姫と凛、花陽、愛生人は真ん中ら辺に横一列になって座っている。
「よし、やろう!」
『♪〜〜♪♪〜〜』
穂乃果の声を合図に曲が流れ始める。若葉はカメラを回してライブを撮影する。
撮影しながら若葉は1年生達がライブに見入ってる事、この前見かけた名前の知らないツインテールの3年生が入って来たのを確認していた。
☆☆☆
ライブが終わり拍手が講堂に響く。
しかし絵里が講堂に入って来た時は思わず絵里の下へと行く。
「それで、貴方達はどうするの?」
人が少ない講堂に絵里の声が響く。そんな絵里の問いに穂乃果少し考え
「続けます」
「なぜ?これ以上続けても意味があるとは思えないのだけれど」
穂乃果の答えが意外だったらしく、さらに聞き返す。
「やりたいからです!私今もっともっと歌いたい、踊りたいって思ってるんです。それはきっと海未ちゃんやことりちゃんも…。こんな気持ち始めてなんです。やって良かったって本気で思ったんです」
絵里は穂乃果の答えに少したじろぐ。穂乃果は穂乃果で今の自分の気持ちを素直に言葉にしていく。
「今は誰も見向きもしてくれない、応援なんて誰もしてくれないかもしれない。でも私達が頑張って、一生懸命頑張って届けたい、今の私達のこの思いを!」
穂乃果はそう言って絵里に頭を下げる。絵里は絵里で思う所があったらしく何も言わずに講堂から出て行く。
若葉は1年生4人に挨拶をし、穂乃果達を追って控え室に向かう。
「若葉君、ちょっといい?」
講堂から出てすぐに希に呼び止められる。
「どうしたんですか?東條先輩」
「ついて来て欲しいんや」
それだけ言って歩き出す希を不思議に思い、若葉は追う。
「ここや」
少し歩いた曲がり角で希は足を止める。
「ここに何があるんですか?」
「しっ!今分かるから」
真剣な表情で話す希に黙る若葉。すると
「久し振り、でいいのよね」
「そうですね。まさか貴方に会うとは思いませんでしたけど」
曲がり角の向こうから夏希の声とつい最近聞いたことのある女性の声がした。
「なんで敬語を使うのよ」
「一応先輩ですから」
「でも同い年…いいえ、幼馴染みだったじゃない。私は一目見た時からもしかしたらって思ってたの」
「奇遇だな。俺も始めて見た時、つってもごく最近なんだけど、もしかしたらーーなんじゃないかって思ってたんだ」
希の顔を見ると希も驚いた顔をした後どこか納得のいった顔をしていた。そして若葉と目を合わせると手を引いてその場から離れた。
「…東條先輩はあれを俺に聞かせてどうしたかったんですか?」
大人しく手を引かれ歩きながら若葉は希に聞く。
「ウチも直接は聞いてないから何とも言えんのやけど、話を聞いてる内にもしかしたらって思ってたんよ」
「その言い方だと東條先輩も知らなかったって事ですよね。じゃあなんで先輩は俺に聞かせたんですか?」
「……カードがそう言った、て言いたいんやけどね。正直なんでか分からんのよ」
「そう……ですか」
今回希の行動はカードによるものではなく、自分の判断で動いた。と言う希に若葉は顔を俯かせて返す。
「怒っ……てるよね」
そんな若葉を見て怒ってると思った希は謝ろうとした。
「別に怒ってはいませんよ。ただひとつお願いがあるんです」
「お願い?」
顔を上げ真剣な顔でそう言う若葉に聞き返す。
「えぇこの事は本人の気持ちの整理がつくまでは他言無用でお願いします」
「もちろんや。事が事だけにこれは本人の口から言った方がええ」
「それでは俺は穂乃果達の所へ行きます」
「ほ〜な〜」
希と別れた若葉は少し早歩きに控え室に向かったのだった。
若「さて今回は海未に来てもらってまーす」
海「どうも園田海未です」
若「最後は意味深な終わりを迎えたね」
海「えぇ。夏希と話していた空いては誰なのか気になりますね」
若「それはそうと初ライブ。お疲れ様でした」
海「緊張してちゃんと踊れたのか不安ですよ」
若「大丈夫。ちゃんと踊れてたから」
海「そう、ですか」
若「そうそうバッチリ録画してあるし、あとでネットにあげるよ」
海「それは助かります。それより副会長のキャラが少しおかしいと思いませんか?」
若「んーそうかな?」
海「ま、それはいいでしょう。そろそろお時間です」
若「それじゃあ海未、次回予告お願い」
海未「分かりました。次回『西木野さんが良いと思います』。二話続けて『西木野さん』がタイトルなんですね」
若「深い意味は無いでしょ。じゃあ」
若海「「μ's、ミュージック……スタート!」」