ま、予定は予定ですから。
さて合宿編中編の始まり〜
「おはようさん」
「あ、希おはよう。起こしちゃった?」
若葉が布団を畳んでいると希が目を擦りながら挨拶し、若葉の言葉に首を振る。
「ウチいつも大体この時間に起きるから。そう言う若葉君も早起きなんやね」
「俺は中学入ってから家の仕込みの手伝いとかしてたからね。まぁ最近は手伝えなくて父さんが少し寂しそうだったけど」
「ふ〜ん。親孝行しっかりしてるんや」
苦笑いで言う若葉に微笑みながら希が言うと、若葉は少し照れた風に頭を掻く。
「そ、それより朝ご飯何が良い?今ならリクエスト出来るよ?」
若葉はそんな様子を誤魔化す様に聞く。希はうーん、と少し考えるとチラリと寝ている皆を見る。
「ここは無難にトーストとベーコンエッグとかで良いんとちゃう?」
「ん、分かったよ」
若葉は頷き、それで?と続ける。
「真姫の心配事は解決した?」
「心配事?」
「あれ?昨日買い物に2人で行ったのってそれが理由じゃないの?」
若葉の言葉に希は少し驚いた後、ふふっと笑う。
「若葉君って鈍いくせに鋭いんやね」
「鈍いのに鋭い?」
「こっちの話や。真姫ちゃんについてだったらもう解決したよ。ほな」
そう言って希は立ち上がる。現在、2人は皆の睡眠の邪魔をしないようにと壁際に並んで座っていた。
「どこに行くの?」
「昨日皆で遊んだ浜辺」
「そか。行ってらっしゃい」
若葉も立ち上がり希を見送ると、寝巻きから着替える為にリビングから離れ
「若、随分早いんだな」
ようとして夏希に声を掛けられる。
「おはよう夏希」
「おはようさん」
若葉が夏希の方を見ると、ちょうど起きた所なのかノビをしている夏希がいた。
「俺は今から着替えに行くけど、夏希はどうする?」
「あー…もう一眠り、と行きたい所だけど完全に目が覚めたからなぁ………………俺も着替えるか」
若葉の問いに長考した結果、立ち上がり若葉の後をついてリビングから離れる。
「そう言えば気になってたんだけどさ」
「うん?」
若葉は着替えながら、先程から気になっていた事を聞く。
「夏希ってメガネなんだね」
「ん?あぁ言って無かったっけ。つか昨日の夜も掛けてたぞ?」
「そうだったっけ?」
などと他愛もない話をしながら着替え終わり、リビングに戻る。
「見事にアッキーしかいないな」
「だね。さっき希が浜辺に行くって言ってたからそこじゃない?」
若葉は寝ている愛生人を素通りしてキッチンに向かい、夏希はリビングに残り布団を畳むついでに愛生人を起こす。
「アッキー起きろー」
「うぅん……あと……5、いや10分…」
「はいはい」
寝返りを打って言う愛生人に夏希は適当に返事をすると、毛布を剥がす。
「んぅ?夏希さん?」
「おはよう。アッキー以外は皆起きてるぞ」
「そげな馬鹿な!」
夏希の言葉に愛生人は叫びながら勢いよく飛び起きる。
「何があり得ないの?」
愛生人の叫びが聞こえたのか、若葉がキッチンから顔を出して尋ねる。愛生人はそんな若葉に苦笑いで何でもない、と返すと自分の布団を畳み始める。
若葉が全員分の朝食を作り終わった頃、μ'sの皆が帰って来る。
「あら、いい匂いね」
「おかえり〜ちょうど準備出来たから座ってて」
「「はーい!」」
若葉の言葉に元気よく手を挙げ答える穂乃果と凛。逆に運ぶのを手伝う絵里と海未、花陽。
「若葉君って良いお父さんになりそうやね」
「そ、そうね」
希は真姫に囁くように言い、真姫はそれに顔をほんのり赤くして頷く。そんな真姫を見て首を傾げる若葉。
「ほら、今日は1日練習なんだからさっさと食べて、練習するわよ」
「そうだね。じゃあ」
と、ことりの合図で手を合わせ、朝食を食べ始める。
☆☆☆
「現在の時間は午後五時。練習はダンスのステップの確認です」
「あー……愛生人?何してんの?」
夏希はカメラを構えて練習風景を撮っている愛生人をジト目で見る。
「何ってμ'sの練習風景を撮ってるんですよ。若葉さんに頼まれまして」
「若に?」
夏希はステップのリズムを取っている若葉を見る。若葉は中庭で手を叩いてリズムを取りながら、気になった箇所を指摘している。夏希と愛生人は2階のベランダからその風景を見下ろしている。
「それより夏希さんも早く布団を取り込まないと日が暮れちゃいますよ」
「わーってるよっと」
夏希は布団を中に仕舞いながら、時折練習をチラ見する。
「あ、練習終わったみたいですよ」
愛生人の言葉に夏希が下を見ると愛生人の言った通り、穂乃果達が家の中に入ってきていた。愛生人はカメラを仕舞い、夏希は最後の布団を手に中へ戻る。
「あ、夏希。ちょっと」
階段を降りて1階に向かうと夏希は若葉に呼ばれた。
「どうした?買い物か?」
「そうだよ。今日の晩御飯で使う材料+αを買いにね」
αの部分に首を捻りながらも、夏希は若葉と共に車でスーパーへ向かう。
一方、家に残った10人はと言うと
「はいスリーカード」
「凛はストレートにゃ!」
「ふっふっふ。ウチはハイカードや!」
「希さん、ハイカードってカッコよく言ってますが、つまりは役なしですからね」
「わ、私はフォーカード、です」
ことり、凛、希、愛生人、花陽の5人は花陽が持ってきたトランプでポーカーをやっていた。他の5人は何をするまでもなく、テレビを見たり、ソファに寝転んだりと自由に過ごしていた。
「お兄ちゃん、買い物に行くなら一緒に連れて行ってくれればいいのに~」
「穂乃果は昨日も買い物について行こうとしてましたね」
「だって知らない場所だよ?行ってみたいじゃん」
海未の呆れた様な視線を気にも留めず、穂乃果はウキウキと返す。
「夏希達が帰って来るまで暇ね」
「全くよ。一体何を買いに行ったのかしらね」
「大方今日の晩御飯じゃない?お昼の時材料が無いって言ってたから」
絵里、にこ、真姫の3人は買い物に行った2人について話していた。にこの疑問に、真姫は昼間聞いた若葉の夏希の会話をもって答える。
「ねぇ真姫ちゃん達も一緒にやらない?」
そんな自由に過ごす5人を凛が遊びに誘う。
「でもトランプを10人でやるのは無理じゃない?」
「だーいじょうぶ!そんな事もあろうとこれ、持って来たから」
真姫の言葉に凛はUNOを取り出し、人数分配り始めると穂乃果と絵里がカードゲーム組の傍に座る。残った3人も仕方ないといった様子だが、楽しそうに一緒にテーブルに着き、配られたカードを 手に取り参加する。
☆☆☆
「ただいまー」
「今帰ったぞー」
「おっさんか!」
ゲームが始まり暫くすると、買い物に行っていた若葉が夏希にツッコミを入れながらリビングに入って来る。
「総員直ちに中庭に集合せよ!」
入って来るなり夏希がビニールを持ったまま中庭に駆け出すも、そのいきなりの行動について行けてない他のメンバー。
「えーと……どうすれば良いの?」
結果、穂乃果が若葉に指示を仰ぐ事に。若葉は若葉で2つ持っていたビニールの片方を壁に立てかけている。
「えと、夏希の言う通り中庭に行ってて。あ、愛生人はこれもよろしくね」
若葉は残ったビニールを愛生人に渡すとどこかへと行ってしまう。困った穂乃果達は取り敢えず、と若葉の言った通りに中庭に出る。すると中庭に出てすぐの所で夏希が壁に手を付けて項垂れていた。
「夏希、反省のポーズなんてとってどうしたの?」
「あー……いやね。勢いよく駆け出したは良いものの、下準備が全くしてなかった事を忘れててな」
ハハハ、とビニールを地面に置き、若葉同様どこかへと行く。そんな2人の行動に首を捻る9人と、ビニールの中身を見て納得する愛生人。
「さぁお待たせしました!」
「これより昨夜提案されたバーベキュー、通称BBQの始まりだぁ!」
バンッ!という効果音と共に、バーベキューセットを持った若葉と夏希が中庭に現れる。そのいきなりの宣言に凛と穂乃果、ことり、花陽はノリノリで手を挙げる。
「「「「イェーイ!」」」」
それからの行動は迅速で、気付いた時には既に組み立てられたセットに若葉がチャッカマンで炭に火を付けていた。
それから手分けして野菜を切る係、串に野菜と肉を刺す係、火の管理をする人の3つに分かれた。野菜を切る係には希、ことり、にこ、夏希、絵里の5人。串に刺す係には花陽、穂乃果、凛、愛生人、海未の5人。残った若葉と真姫が火の管理係である。
「それにしても、まさかバーベキューをするなんてね」
「中々出来る機会無いもんね」
真姫と若葉は団扇で空気を送りながらノンビリと話している。中から凛が肉だけの串を作ったりして、海未に叱られている声が中庭の2人の元まで届く。
「フフ。凛らしいわね」
「そうだね」
それから2人は串と野菜が来るまで、静かに火を見続けていた。
「若お待たせ〜」
「お、やっとだね。鉄板と金網、両方温まっていていつでも準備OKだよ」
OKだよ。と言いつつ既に鉄板で野菜や肉を焼き始めている若葉。
「ほら焼けたよー」
と焼けた物から各自の皿に盛り付けていく。皆も若葉によそわれた皿や、串を手に歓談している。そんな若葉に真姫がなにやら思案顔で近付く。
「若葉食べてる?」
「うん。ちょくちょくつまんだりしてるよ」
真姫の言葉に若葉はほら、といくつかの野菜や肉が乗った皿をトングで示す。真姫はその皿を見て、肉を一つを箸でつまむ。
「…………あ、あーん」
「ほぇ?」
真姫の予想外の言動に思わず変な声が出てしまう若葉。真姫は頬を赤くしながらも肉をつまんだ箸を動かさないで、若葉に催促する
「は、早く口開けなさいよね」
「じゃ、じゃあお言葉に甘えて」
口を開けて真姫に食べさせて貰う若葉の頬も赤かった。他の皆はそんな2人の様子を見て微笑んでいた。
それから見事にバーベキューの具材を完食した12人は、買い物の時に買ってきていた花火を楽しんでいた。
「アキ君見て見て~」
「お兄ちゃん凄いでしょー」
「フン、あんたら甘いわね。見よにこにーの華麗な花火捌きを!」
凛と穂乃果が花火を両手に持ちはしゃいでいると、にこも対抗して両手に花火を持って円を描いたりしている。
そんな3人に海未や愛生人が注意するも、夏希も3人にノって両手の指の間に花火を挟み騒いでいる。
「皆楽しそうね」
「皆でやるからテンション上がってるんやね」
「そうだね」
絵里、希、花陽は縁側に座って花火を楽しんでいた。穂乃果達4人は更にテンションが上がり打ち上げ花火や、パラシュート花火で盛り上がっている。
「綺麗だな~」
「なに年寄りみたいな事してるのよ」
若葉がそんな光景を見ながらお茶を啜っていると、真姫が線香花火を手に隣に座る。
「ねぇ若葉ってさ。お祭りとか、好き?」
「うん?まぁ人並みには好きかな。どうして?」
「今度神田明神の近くでお祭りあるじゃない。だから、その」
「あー、その。言いにくいんだけど、その日ちょっと用事が入っちゃってて」
若葉はとても言いづらそうにだが、真姫の誘いを断る。断られた真姫は残念そうに俯き、そう、と呟いて二つ持っていた線香花火を一つ若葉に渡し、火を点ける。
「で、でも来てくれると、嬉しいかな」
「そう」
それから2人は線香花火が落ちるまで静かに見ていた。
夏「皆久しぶり!」
若「1週間以上も開いたもんね」
愛「前書きでは昨日って言ってますけど、その前書きを書いたのって投稿する2日程前でしたよね?」
夏「因みにこの話を書き始めたのが前書きを書く4日前、つまり約1週間前だな」
若「書き方としては、書き始める少し前にどんな内容にするかを決めて、書きながら細部を書いてくって感じ?」
愛「それか書き始める1ヶ月以上前から考えてる事とかもあるらしいですよ?今だって文化祭の時に○○○さんの代わりに○○さんを倒すか、○○ちゃんを怪我させるかとか考えてるらしいですし」
夏「伏字の意味、あるのか?」
愛「ホラネタバレになっちゃいますから」
若「そんな事より、気になるのが前書きにあった『中編』ってなに?」
夏「なにって、そりゃ上中下編の中編だろ」
愛「いやいや、世の中には中の下編とかもありましてですね」
夏「そんなのあってたまるかぁ!」
若「まぁなんにせよ次回で合宿編も終わりなんだね」
愛「ですね」
夏「因みにどんな話にするかは決まってるから早くて来週中、どんなに遅くても今月中には投稿出来るぜ?」
若「で、その後に夏希の彼女公開、と?」
愛「とうとう次々回公開ですか!?」
夏「それじゃあまた次回とか!」
若「話逸らしたね。まぁ近い内に分かるからいっかな。また次回とか」
愛「それにしても今回はメタかったですね。また次回とか!」