この世の果てでツインテールの愛を唄う《叫ぶ》少年   作:絆蛙

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やっと並行世界、はっじまるよー!
ちなみにですけど、作者はストーリー覚えてません!やっべイベント全部見直さなきゃ…俺ツイも見直さなければ…。
今回は6周年に引っ張られて5時間くらいで書きました。
でもやっぱ小説複数投稿はよくないんやなって。だからメインはこっちとウルトラマンになるかな。
そもそもなんでこの小説以外と評価されてんの?面白い小説いっぱいありますよ…マジで。特にこの主人公、すぐ曇るし。
何はともあれ、最後に。
シンフォギアXD、6周年おめでとうございます! ところでスターダム調けしからんぞ、公式。あの臍!あのお腹!エロい!脚!太もも!エロい!背中!えっちち!イノセントギアもさぁ、あのさぁ……!!なんて言ってるけど本編には一切関係ありません。
それどころか毎話ツインテールという単語しか出ないです。





並行世界編:TWIN HEART MELODY
EPISODE 1 謎の襲撃者


 

 

 

 

 

 

 

「グランドブレイザー----ッ!!」

 

炎柱が空高く舞い上がる。

炎の剣を血を拭うように勢いよく振るい、爆発する音が背後から聞こえた。

ノイズの発生---相も変わらずアルカノイズは存在するようで、S.O.N.G.に居たオレは待機していた翼と共に現場へ急行。

ちょっと苦戦しながらも倒したってところだった。

 

「なんだこれ?」

 

今回のアルカノイズ---前回は人形のようなノイズを召喚する機械みたいな謎のノイズが相手だったが、一体だけ変な能力を使う存在がいた。

普通に倒していたら、急に体が重たくなって動けなくなったのだ。

地面に縫いつけられて動けなくて、純粋にオレの体調不良か何かかと思ったら翼も同じだった。

そのお陰で苦戦する羽目になったが、翼の千ノ落涙に助けられた。

んでもって、動けるようになったらどのノイズが原因かは見(・)え(・)た(・)ので、そのノイズがさっき技をぶつけた個体なのだが---またしても菱形の石が落ちてたので拾ってみた。

 

『体操服属性(ブルマ)』

 

頭の中で、何かが浮かび上がる。

それと同時に結晶体は、スライド展開した左腕装甲の中へと吸い込まれていく。

なんか見たことある展開だな……ブルマってなんだ?体操服?なんで体操服?

……よく分からないし忘れよう。でも確かに、体操服はツインテールがよく見えそうだな…スポーツする時に着る服だから、動く度に左右に揺れるツインテール…最高だ。

 

「はい、これから帰投します---。ん?どうした?レッド」

「あ、ああいや」

 

司令室に連絡していたであろう翼がこちらにやってくる。

オレはツインテールのことを考えてたので誤魔化すように苦笑すると、僅かに首を傾げただけで彼女は何も聞いてこなかった。

ちなみに今さっき翼はオレのことをレッドと呼んでいたが、 名前を隠すため……と思う、たぶん。

だって響とかは変わらずテイルレッドちゃんって呼んでくるし、まぁレッドの方が呼びやすいのだろう。

なんでもいいけど、何はともあれ終わったなら帰ろう。いつまでもここに居れば男に戻れない。

 

「ん?」

 

そう思って、やってきたヘリに向かおうとすると、腰周りに何かの感触を感じた。

目を向けてみれば、小さな可愛らしい手があって、視線を背後へ向ければ女の子がいた。

まだ小学生に満たぬ、それくらいの女の子。

 

「ツインテールのおねえちゃん、わたしもおねえちゃんみたいにする!すごくかっこよかった!!」

「へっ、あ、お、おう!」

 

女の子の言葉が一瞬分からずぼうけて曖昧な返事をすると彼女は笑顔で離れていく。

 

「ありがとーっ!」

 

お礼を告げてくる女の子を抱きしめながら親と思わしき人が頭を下げたのが見えた。

オレは手を振りつつ待ってくれてた翼と一緒にヘリに乗り、テイルブレスに触れて元に戻る。

 

「………」

 

そっとヘリの窓から下を眺めたら、女の子は終始手を振っていた。

それを見ながら、俺は自分のテイルブレスに触れる。

 

「何か悩み事でもあるのか?」

「……いえ」

 

俺の様子が気になったのか翼さんが聞いてきたが、俺は首を横に振る。

実際悩みがあるわけではない。最近になってツインテールも増えてきたし、嬉しくはある。

ただ---

 

「…俺は守れたんですかね」

 

自分の力に、いつまでも自信が持てない。

あれから数日。

テイルレッドに変身するのは慣れた。二課と日常を両立するのも慣れた。

けれども、戦いがある度に思うのだ。

俺は今度こそちゃんと守れたのだろうか、と。

この世界のノイズは恐怖の象徴。もしかしたら襲われたという事実がトラウマにさせてしまうのではと思ってしまう。

守る力があって守れないのは、もう言い訳にはならない。

 

「あの子の笑顔を見ただろう?」

「はい」

「なら、それが答えなんじゃないのか?」

「………だと、いいですけどね」

 

この世界で生きることを決めた。

でもこの世界は、あまりにも死に近すぎる。

明確にスポットが当たってないだけで、本当は多くの人が死んでるのだ。

俺たちが辿り着くまでにノイズに襲われて、死んだ人もいるだろう。

俺は全てを救える主人公にはなれないから、目の前のものは救いたい。

俺という遺物による介入で影響は大きいかもしれない。

それに時折思う。

俺にこの力があったら、幼馴染を救えたんじゃないかって。理想のツインテール---失いたくないもの。何があっても手に入れたいもの。

俺という存在が追い求め続ける、何か。前世から今世。一切変わらない思い。

理想のツインテールと言ってるだけで、俺すらも分からない。だけど出会ったら分かる、それだけは不思議と分かって、でも何も分からない。

この力で誰かを守っていけば、分かるのだろうか。巡り会えるのだろうか。

そもそもどうして俺に、前世の記憶があるのか……そんなことすら、考えたことが無かった。俺に記憶があるのは、それを手に入れるためか?

いずれにせよ、生きると決めたなら頑張ろう。目の前で誰かが死ぬのは、知ってて見て見ぬふりをするのはもう嫌だから---

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

原作キャラたちと過ごす日常。

これはまた、知識はあっても想像以上に騒がしくも不思議な感じのする日々だった。

あまりマリアさんと翼さんには会えないが、彼女たちは割と俺のことを気にかけてくれるし、クリス先輩は口はちょっと悪いけど優しい。響は引っ張ってくれるから陰キャな俺には眩しい…とスキンシップが困る。

未来さんは優しいんだが、なんか怖い感じがある。間違いなく逆らえない。

エルフナインちゃんさんは癒し。

OTONA組はOTONA過ぎた。

それでいて---

 

「……死にたい」

 

同年代である調と切歌は、俺とよく話してくれる。

それは嬉しい。

何より今までは遠く感じることしか出来なかったツインテールを見て癒される。

でも、流石にこれは何の罰ゲームなのだろうか。

残念ながら鈍感系主人公が羨ましいくらい、俺は鈍感じゃない。むしろ鈍感な要素はないだろう、現実的に考えているわけねー…居たわ。友人二人がそうだわ。あいつら鈍いんだよなあ。

ってそうじゃなくて、とにかく俺には分かるというか、聞こえる。

リディアンの校門前に学生で、そんでもって割と有名高の男子生徒が立っていたらどうなるか---と。

当然ながら、騒がしくなるのだ。

一緒に帰るように誘われたから待ってる…が、来ない。

おかしい、授業は終わってるはず…すっぽからされたわけではないだろう。

何故ならリディアンから調(ツインテール)の気配がするし。

切歌は分からんが、まぁ一緒に居るだろう。

何か問題でもあったのか。イベストの物語が始まったなら分かるけど…でも侵入出来ないしな。

俺、男だから女子校入れないし。そもそも女子校の前に居る時点で問題じゃないだろうか。

……考えたら頭痛くなってきた。もう逃げたい。

 

「……はぁ」

 

思わず蹲る。

人の視線がキツすぎる。多分1、2時間だけど数時間しか経ってない。

でも俺は陰だぞ。幼なじみが引っ張ってくれてたから陰キャ名乗れなかっただけで、元々は陰の人間だ。

あんな陽の塊を体現したかのような光聖と同じにしないで欲しい。

……てか、陰陰言ってたら憂鬱になりそう。

いっそテイルレッドになろうかな、と最近毎朝なってる姿に依存しかける。

仕方ないだろう。ツインテールが自分で見れて触れるならもうやるしかない。

我慢出来なかったんだ、断じてロリコンなわけではない。そもそも自分の場合ロリコンという扱いになるのだろうか。

確かに姿は変わるけど、中身は俺のままだ。

……ああ、現実逃避してる場合じゃねぇ。気がつけば囲まれてる…!!

 

「キミ、大丈夫?」

「ひぁっ!?」

 

蹲っていたせいか、知らない女子生徒に話しかけられ、俺は立ち上がって数歩下がった。

この学院の生徒だろう。見た目からして先輩だろうか。ショートカットの、茶髪。

名前は知らないし戦姫絶唱シンフォギアで見たこともない。でもこの学校というかこの世界はっきりいって容姿が整ってる人が多すぎる…!

 

「怪我でもした?どうしてここに?」

「い、いや…あの、えと…その……」

 

純粋に心配してくれて話しかけてくれたのは伝わってくる。

しかし俺は吃っていた。

こんな唐突に知らない人に話しかけられて通常時の俺は無理だ…!ツインテールがあれば、ツインテールがあれば…!それかツインテールが相手ならば……!

 

「あ、あの……」

「悩み事?それとも迷子かな…?私で良ければ力になるよ?お姉さんに任せて」

「う……」

 

も、もうダメだ……耐えれない…!

視線が、周りの視線がキツすぎて頭が回らない!萎縮してしまう!

この大勢居る中話しかけてくれたのは良い人なんだろうというのは分かるけど、状況が状況だった。

な、泣きそう……というか涙出てきた。こんな状況なったことがねぇ…!これほど辛いものなのか!?物語の主人公たちはこういった好奇な視線に耐えてきたのか!?無理だ、俺のメンタルじゃ無理だ!

た、助けて…!助けて光聖!助けて識ぃー!

 

「…すみません。この人、私たちの友達でこれから予定があるので」

「あっ、そうだったんだ。待ってただけなんだね。余計なお世話だったかな」

「いえいえ、元はと言えばあたしたちのせいデスから」

「そっか。じゃあみんな、珍しいって気持ちは分かるけど彼も辛そうだから解散してあげて。これ以上騒ぎを起こすと怒られるよー」

 

腕を掴まれたかと思えば、見知った二人と話しかけてくれた女子生徒がいつの間にか現状を打開してくれた。

先生の指導が受けるのが嫌なのか、ちょくちょく視線は向けられるが徐々に周りは霧散していく。

……な、情けねぇ…!

 

「ありがとうデス!」

「ううん、より騒がしくしたのは私のせいだし。ただ……うん、こんな子が女子高の前に居て蹲ってたらこうなるよねぇ…」

「……?」

 

知らないセンパイに意味深な視線を向けられる。

まるで蹲っていた以外に何かがあるみたいだ。

…テイルレッドになれること以外、特別なものはないんだが。

 

「…少し盲点だった」

「あはは、それじゃ邪魔しても悪いし私も帰ろうかな。キミも自分のことはちゃんと解ってなきゃダメだぞー可愛らしい女の子が二人もいるんだからかっこいいところ見せなきゃ、またね」

「え、あ……はぇ……?」

 

言葉の端々がまるで理解できないまま、センパイらしき人は去っていった。

こ、これが性別の壁というものか……?

しかしあの人、知らないけど良い人だったな……多分人気ある人なのだろう…。

 

「大丈夫?」

「長引いちゃってかなり遅れたデス…」

「……ごめん」

 

ようやく脳が完全に起動し始めた。

どうやら陰キャモード全開になっていたらしく、俺の手を掴んでくれたのは調だったようだ。

切歌も来てくれたみたいで二人とあのセンパイに助けられたらしい。

いやそりゃ数時間もボソボソと何かが言ってる声が聞こえるし変な視線を感じてたし誰か行けよ、みたいな雰囲気あったらきついわ…。幼馴染以外の異性と関わった方が少ないんだが…?なんなら調と切歌と一緒にいるだけでも緊張する。

同性なら問題ないけど、やはりこれが陰キャ…コミュ障じゃね?

し、仕方がない。だってツインテール愛を語ってたら引かれて、それ以降通常時のメンタルでまともに異性と話したことの方が少ない…!

年下なら子供として見てるからか問題ないんだけどなぁ…?

 

「どうして謝るんデスか?」

「い、いや…騒ぎ起こしちゃったし…でも、待ってただけなのになんでだ…?」

「ああ…気づいてないんだ」

「……?」

 

俺が疑問を抱いていると、調は気づいているようだ。

やはり何か理由が…俺のツインテールオーラが表に出ていたか…?いや、それならいつものようにドン引きされてただろうし、あの視線の数々はどちらかというと光聖に向けられるに近いような…でも俺ってそこまで容姿整ってないよなぁ…?学校であんな視線自己紹介の時以外受けたことないし…でも女子高の前に男子生徒が居たら好奇な視線は向けられるよね…うん。

 

「…無自覚?」

「みたいデスね…」

 

何か言ってるようだが、やっぱり珍しかったのだろう。思えばテイルレッドになっておくかツインテールを語ればよかったのかもしれない。

 

「…行こっか」

「デース!」

「え、あ、お、おおう」

 

ぼうっとしていたからか、腕を引っ張られて慌てて自分の足で歩むと、手は離された。

まだちょっと緊張が抜けきってなくて吃ってしまったが……目の前で揺れるツインテールを見たら回復したような気がする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「手伝ってもらってごめんね」

「いやいいよ。男手が必要ならいつでもさ」

 

場所は変わって今は買い物をしていた。

どうやら食材を買うらしく、俺は今日手伝うために一緒に帰ることになっていた。

確かに彼女たちは強いが、それはギアを纏っているからだ。ギアがなければ普通の女の子と変わらない。

いや一部例外もいるけど。響とか翼さんとか、マリアさんとか。

……おかしいな、男としての尊厳が死んでいく。

ぶっちゃけあの人たちに関しては生身で戦ったら負ける自信しかないし。

まあテイルレッドでも勝った試しないんだけど…攻撃を防御したりはするが、問題ないと分かっていても対人で攻撃するとなると躊躇してしまうのを何度も注意されて結局そのまま振るうことが出来ていない。

 

「今日は何にするつもりなんだ?」

「カレー、かな」

「お肉、お肉いっぱいがいいデス!」

「そう言うと思った。だから今日は値引きされたのを狙うよ」

「………」

 

本当にしっかりしてるなぁ、と改めて隣にいる調を見た。

ただ彼女たちは頑張ってる。装者として命懸けで戦って、誰かを守って……俺も守られてた。

逃げてばかりの俺とは違ったんだ。力がないと言い訳していた俺とは違ったんだ。

彼女たちはもう少し、贅沢をしてもいいと思う。S.O.N.G.から給料も出てるだろうし。

……ちょっとくらい。手助けしても、良いよな。お節介だろうけど……もっと、幸せになって欲しい。

俺に出来ることは、今はこれくらいしかないし。

 

「……?どうかした?」

「ん、いや……ある程度の重たいものなら持てるから気にしないでくれ」

「うん」

 

次々と食材を吟味しては、手に持って見比べ、俺には分からないが買い物カゴに入れていく。

どれも同じにしか見えないのは多分俺がダメなんだろう。

母さんも選んでたし。

 

「調のカレーは凄く美味しいのデス!あ、ち、違うデスよ! カレーだけじゃなくて他の料理も美味しくてデスね……」

「確かに料理出来そうな感じはすごくあるからな。というか主婦らしさがあるというか…でも美味しいものが食べられるのは幸せなことじゃないか」

 

無論設定で知ってるのもあるが…全部が同じってわけじゃない。

原作になかったみんなの好物があったりするし、この世界が物語じゃないからだろう。

でも俺には分かるのだ。調のツインテールを見れば、家庭的ということくらいは分かる。

流石に感情を読めても心まではまだ読めないが……ふっ、俺もまだまだだな。

 

「デスね!」

「そんなに褒めても、何も出ないよ」

「本当のことを言ってるだけデース!」

「……そっか」

 

思わず頬が綻ぶ。

照れてるのか僅かに頬を赤める調に、笑顔を浮かべる切歌。

不思議と、この二人を見てると自分まで嬉しくなっていく。

仲睦まじい姿がそうさせるのだろう。

さてはこれが百合を尊いと語るオタクの気持ちだな?

 

「…切ちゃん。ちゃっかりお菓子を入れるのはダメ」

「うぐ……ひ、ひとつだけ…!」

「……じー」

 

さらっとスナック菓子を買い物カゴに入れた切歌が注意され、調の視線に目を逸らしていた。

そこはなんというか、子供らしい。

 

「まあ、ひとつくらいならいいんじゃ」

「こういうのはちゃんとしておかないと」

「じゃあ調も買えばお相子だろ?この分は俺が出すから」

 

周りを見渡し、同じくらいの値段のお菓子を探すと、買い物カゴに入れる。

その際にちゃんと自分が出すという発言も忘れない。俺の金なんだから俺が買っても問題ないだろう。

日雇いバイトで稼いだ金は使ってないから全然あるし。

 

「でも」

「少しくらい甘えたって良いだろ?まあ限度はあるけど、二人も子供なんだし…それに俺がやりたいからやってるだけで、いらないお節介かもしれないけどさせて欲しいんだ」

「……分かった」

 

流石に人の好意は無碍に出来ないからか少し不満そうな(ツインテールの)感情が伝わってくるが、納得はしたらしい。

するとまた隣で切歌の表情がぱああっと効果音でもついてそうなくらい明るくなって笑顔になっていた。

いやツインテールがなくても分かりやすいな、切歌……。けどそれほど喜んでくれるなら、ない知恵を絞った甲斐があるだろう。

大したことはしてないけど。

 

「零士くん、ありがとうデース!」

「うお……っ!?」

 

なんて思ってると、突如として温もりと柔らかさを感じた。

慌てて足に力を入れるが、どうやら切歌が抱きついてきたらしい。

危うくさっき情けない姿を見せた相手に倒れるという更なる醜態を晒すところだったが、こういうところも子供らしいなぁ…と俺は頭を撫でて見た。

僅かに香るシャンプーの匂いが鼻腔をくすぐる。

 

「えへへ〜」

「じー」

「……あっ!?」

 

少しして調の視線に気づいたのか切歌がバッと離れる。

どちらというと俺の方に視線が向いてるような気がするが、俺が何をしたというのだろうか。

いやでも、これ女の子の頭を撫でるって十分セクハラになるか…俺が悪いか……。

 

「 二人とも、ここ何処か分かってる?」

「……スーパーだな?」

「じゃあ周り見て」

「……視線が集まってるなぁ」

「うう、嬉しくなってつい……でも気持ちよかったのデス…」

 

今日は何かと視線が集まるなと俺は遠い目をしていた。

いわゆる現実逃避。

それと撫でるのは得意だ。どうやったら髪を傷つけないのか。崩さないのか。幼馴染の髪を撫で回した俺に死角はない。なんか彼女の目がやばくなってた記憶あるけど。

でも一度ツインテールが崩れた時は俺の力不足と絶望で一度闇に堕ちかけたレベルだったから、それを二度とするかと決めたくらいではあった。

 

「…はぁ」

「元気ないのか…?」

 

ため息を吐く調(のツインテール)を見て、俺はどうにか出来ないものかと考えながら聞く。

すると彼女はそっぽ向いた。

あれ、おかしいな。ツインテールから僅かに敵意を感じるぞ?

 

「ご、ごめん……」

「…どうして謝るの?」

「いや、なんか……理由はないけど。ごめん」

 

ツインテールに敵意があると俺の精神にちょっとずつダメージが入ってくるので、とりあえず謝った。

確かに良くないことをしたのも事実だ。

きっとセクハラしたことに文句があったのだろう。反省しなければ。

…敵意が消えたような、気がする。

 

「持って」

「アッハイ」

「ん」

 

こういうのは逆らうべきではないだろう。

何か別のを買うつもりなのか新しい買い物カゴを持つように言われた俺は素直に片手で持つことにした。

しかし持たされた俺はお米(5kg)だったり 砂糖やら塩だったり、醤油やソース、マヨネーズ等といった調味料まで次々と重たいものを---あかん死ぬぅ!俺のクソザコ握力だと死ぬぅ!

やっぱ怒ってる!これ怒ってる!馬鹿な、この俺が感情を見誤ったというのか!?

ナンデ、ナンデ!?ナンデェー!?

 

「だ、大丈夫デスか!?」

「よ、余裕……ッ!じゃない……し、調?ごめんだって、調ー?」

「……つーん」

 

ざんねん!取り繕ってくれないようだ。

……まぁ、頑張るかぁ。こういうことをするってことは彼女も俺のことをもう他人と思ってないのだろう。

赤の他人にこんなことするような子じゃないってのはこの数日間で分かってるし、そう考えたら嬉しい。俺にしては珍しい前向きさだが……頑張るか。

……明日は筋肉痛だな?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……ごめんなさい」

 

調たちの家に着いた頃には、俺の腕はぷるぷるしていた。やっぱり筋肉痛になるかもしれない。

やりすぎたと思ったのか、調(のツインテール)は申し訳なさそうにしていて、何やらしょぼくれてるように見える。

 

「いや大丈夫。女の子にこんなに重たいの持たせられないからさ」

 

鍛えてないとはいえ男の俺でもこれなので、二人の見た目的に間違いなくキツいだろう。

何より落ち込んでる姿が見たくないので、気にしてないというように俺は彼女の頭を撫でた。

が、少しして慌ててやめる。

俺、反省をしてねえ…! けど何やら、ちょっと不満そうな視線が…ナズェ?

 

「アタシも同罪なのデスよ〜…」

「いやいや、あれは明らかに俺でしょ。うん反省シテマス」

「ん……今回は私もやりすぎたから…」

「でも全部必要なもんなんだろ、これ」

「……それはそうだけど」

「じゃあいいじゃん。次に二人が重たいもの持つ必要なくなったってことだしさ!」

 

別に意地悪して重たいものを買ったわけではないのだろう。

冷蔵庫の中とか入れる時にチラッと見えたが、本当になかったし。

ただ自分も持つべきだったと思ってるのだろうが、元々この役目は俺が受けるつもりで買い物に付き合ったのだ。

何より男が女の子に持たせるってどうなのって話だし。

 

「ありがとう」

「いいよ。そのために居たんだし…とまあ、流石に帰るよ」

「え?一緒に食べないのデスか?」

「え?」

 

いつまでも女の子しかいない部屋に男の俺がいるべきでは無いだろうと帰ることを伝えたら、何を言ってるのか、と不思議そうに見つめてくる切歌に固まる。

 

「元からそのつもりだった」

「……へ?」

 

切歌だけじゃなく、調も同じような感じだった。

予想もしてなかったことに、ただ混乱する。

いつ?いつ考えていた?

それに家族のような関係である二人の仲に俺が入るのもどうかだろうし……。

 

「嫌?」

「ダメデス?」

「…嫌じゃないっす。本当にいいのか?」

 

残念そうな表情を浮かべられると、俺の良心が傷つく。

だから本当にお邪魔していいのかと聞いたのだが---

 

「もちろんデス!」

「お礼と謝罪も兼ねて」

「……ならお願いしようかな」

 

当然というように頷いた二人に俺がそう言うと、彼女たちは笑顔を浮かべた。

嬉しそうに。今日一日の一番の笑顔。

本当に、良い子たちなのだと思う。

 

「それじゃあ、母さんに連絡してくる」

「こっちは作っておくね。親御さんには申し訳ないけど…」

「いや、母さんはむしろ喜ぶタイプだから気にしなくていいと思う…うん、ほんと」

「………?」

 

自分の母親だからか、簡単にイメージが出来る。

過去にもあったが友達に家に泊まる連絡をしたら子供のように嬉しそうにはしゃいで過保護に心配してくる姿があったのだ。ビデオ通話で。

だから思わず遠い目をしていたが、なんでもないとだけ告げてスマホを手にする。

 

「手伝うデス」

「ありがとう、切ちゃん」

「ああ、それとこれ使ってくれ」

 

連絡をする前に、調理場へ向かう二人に思い出したように袋を渡す。

調と切歌は互いに顔を見合せ、その袋を調が受け取った。

 

「これは?」

「さっき買ったやつ。じゃあ、また」

「うん……え?」

「で、デデデデース!?こ、これって---」

 

廊下へ向かう前、呆然とする二人の姿が見えた気がしたが、ドッキリは成功したのかもしれない。

それはそうと、俺は母さんに電話を入れる。

ちなみに肉は二パック買ってるから税込で3000円は余裕で超えてた。

また日雇いバイトしなきゃなぁ…二人が喜んでくれたら、いいけど。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

母さんに連絡を入れたのはいいが、女の子の家で食べる旨を告げたら興奮したように叫ばれたので面倒なことになると察した俺は問答無用で切った後、調が作ったカレーを食べた。

味付けとしては辛くなく、中辛くらいではあるが切歌が絶賛してたのが分かるくらいに美味しくて、流石に普段よりかは抑えたけど三杯も食べてしまった。本当はもっと食べれたけど、全部食べる訳には行かない。

ちなみに肉の方は使ってくれたみたいだが、そこでも一悶着あったものの使わなければ捨てることになるから使って欲しいとゴリ押しした。

それでも普段食べてる肉より良い肉なのか、なんだかんだ幸せな表情を見れたので俺も満足だ。

彼女たちはもっと幸せになるべきだからな、俺に出来ることはやりたい。

そして今はお皿を洗い中。

 

「そこまでしなくていいのに」

「やりたいからやってるだけだよ。あと調のカレー、すごく美味かったし。また食べたくなるな」

「……そう」

 

表情は分からないが、何だか声が弾んでるような返事だった。

褒められて、喜んでるのだろうか。嫌だと思ってたり自分にコンプレックスでもない限り、好きだったり得意なものを褒められて嬉しくない人間はいないだろう。俺も褒められるのは嫌じゃないし…いやいつも引かれてるんだけど。酷いよね。

でもきっと、彼女は喜んでると思いたい。

 

「零士くんって不思議なのデス」

「ん?」

 

皿も汚れがないくらいには綺麗になると、突然言われた言葉に首を傾げる。

確かに俺はよく変なやつとは言われるが、不思議とは中々言われない。

いや腹の構造はどうなってるのか不思議と言われるが…胃袋がブラックホールなのだろう、たぶん。

 

「うん、同年代なのに、ちょっと大人な感じがする」

「あはは、そんなことないって」

 

確かに前世を含めれば三十路は超えるが、俺はOTONAたちのように強くもないし責任もない。

だから俺を大人扱いするのは大人に失礼だろう。

ただ喜んで欲しいからやれることをしてるだけ。ある意味罪滅ぼしのようなものだ。

もちろん、彼女たちに幸せになって欲しいという気持ちに嘘偽りはないが。

 

「あるデス!」

「ないよ」

「あるデス!」

「ないっ」

「あるデース!」

「なーい!」

「絶対あるデスあるデス!」

「ないない!」

 

意地でも認めさせてこようとするので、対抗心が生まれてきた俺はその切歌の言葉を何度も否定する。

 

「むぅ、ごーじょーデスね……あると言えばあるデス!」

「いーやないね、絶対ない!」

「何度言っても認めないとは……子供デスか!?」

「子供だよ!?」

「はっ……!?わ、罠…!?」

「なんで!?」

「……ふふ」

「ほぇ?」

「ふぇ?」

 

自滅した切歌に何故か俺が誘導したのかというように愕然とされたので、俺は困惑した。

それは大いに困惑したが、ふと聞こえてきた笑い声に俺も切歌も止まって顔を見合わせると、同時に調を見た。

 

「ふふふ、零士くんも切ちゃんも子供みたいだなって」

「いや調も子供だろ」

「残念、私はお姉さん」

「デス!?だったらアタシもデスよ!」

「え、俺だけ取り残された!?」

「レッドちゃんになれば解決だね」

「三姉妹デース!」

「いや俺男なんだけどーッ!?」

 

まさかの選択肢を与えられたが俺の悲痛な叫びは、笑い声に掻き消された---

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あれから軽く一時間後。

流石に夜となると二人で外出させるのは危険があるだろうし男としてもさせられないので俺もついていき、コンビニでスイーツを購入した。

買い忘れていたものがあったから行くついでにスイーツが食べたいと言ってたので、買ったのである。

 

「限定スイーツ、楽しみデス」

「甘いもの好きなんだな」

「零士くんは好きじゃない?」

「いや、食べる時は食べるぞ。母さんが作ってくれる時あるしな」

「いいお母さんなんだ」

「…まぁ、ちょっとあれなんだけど」

「アレ?デス?」

 

俺の母親は愛情が凄まじい。

大切にされてるのは分かるんだけど、犯罪臭が半端ないんだよなぁ…あの母さんに外で甘えた瞬間職質されるわ。

というか何回かされたし。迷子の案内かと思われた時もあった。

 

「うん、まぁなんて言えばいいのかなぁ」

 

どう説明すべきか悩みながら、ふと切歌を見た。

足が止まり、俺より前へ行った二人が振り向いて首を傾げる。

ほとんど、 無意識だったのだろう---

 

 

 

 

 

 

 

 

 

偶然か。それとも俺という異質な存在による影響なのか。

自分の中の何かが、異常な警告を見せた。

体が自然と動き、調と切歌に向かって走る。

 

「---危ないッ!」

「え---」

「ッ!?」

 

ピンクの斬撃が空を斬る。

咄嗟に二人を押し倒したことで攻撃は回避出来たが、流石に庇いきることは出来なくて二人の後頭部だけは守った。

日常から、突然非日常へと変わったことへ混乱は僅かにあったが、今は置いておく。

 

「二人とも大丈夫か!?」

「う、うん……」

「何とか…ってああっ!スイーツが崩れちゃったデス!」

 

慌てて無事かどうか聞きながら二人の体を起こすと、勢いよく押し倒した影響かスイーツが入っていた袋は地面に落ち、無惨にも崩壊していた。

でも二人と怪我はなさそうだ。

 

「後で探して買ってやる!」

「今はそんなこと気にしてる場合じゃないみたい」

「そ、そうだったデス……!」

 

間違いなく、狙われたことに変わりは無い。

だがあの感じはノイズじゃない。ノイズが一体だけ出たところでほとんど無意味だし集団で行動してるイメージがある。

じゃあ一体なんだ…?また、俺のせいなのか…また俺の影響なのか……!?

 

「あれは、人……?」

「違うデス!あれはロ(・)ボ(・)ッ(・)ト(・)デスよッ!」

「なっ………」

 

土煙が晴れる。

姿形は人型。だがそれは人間とはかけ離れていて、目はピンクに近い紫で延べ棒のようになっており、胸には何らかのマークが。

まるで人間の骨と筋肉を思わせる外見に、両腕にはブレードが付けられている。

俺はそれを---知(・)っ(・)て(・)い(・)た(・)。

 

「零士くん?零士くん!」

「危ないデスッ!」

「ぇ、あ……」

 

予想外の出来事に、想定外の敵に出会った俺は動けなくて。

調と切歌の呼びかけに気づいた時には、既に遅かった。

目の前で振るわれるブレード。

テイルブレスを起動するよりも早く、斬られるだろうという確信があった。

けれど。テイルレッドになれなければ何の力も持たない俺には人間を超越する攻撃など避ける暇もなく---

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『---Various shul shagana tron』

『---Zeios igalima raizen tron』

 

近くで歌が聞こえたかと思うと調の鋸が攻撃を受け止め、切歌の鎌が敵を吹き飛ばしていた。

死を僅かながら感じた俺は思わず尻もちをついて、唖然と見上げていた。

 

「大丈夫!?」

「あ……ああ。悪い!」

「お互い様デス!」

 

声をかけられ、今度はすぐに返事が出来た。

二人に謝りながら立ち上がるが、もしここに調と切歌がいなければ。

二人の判断が遅ければ、俺は間違いなく死んでいた。

そう考えるとゾッとするが、 いつまでもこの姿は危険だ!

 

「テイルオン!」

 

即座に胸元でテイルブレスを構え、炎の光に包まれると体型は縮み、小学生くらいの女の子に変わるとリボンに触れてブレイザーブレイドを手にする。

 

「行くぞ!」

「うん」

「食べ物の恨み、晴らしてやるデェス!!」

 

即座に駆け出したオレは、ブレイザーブレイドをロボットにぶつける。

両手のブレイドによって受け止められたが、テイルレッドのスペックを全力で解放して防御の上から吹き飛ばす。

 

「はああああッ!」

 

吹き飛んだロボットは地面を削りながら着地したようだが、そこへ切歌が連続で斬りかかり、調の鋸がロボットを一気に傷つける。

 

「終わらせる!切歌、合わせてくれ!」

「バラバラにするデス!」

 

完全解放する必要もなく、既に動きの鈍くなったロボットにオレと切歌はほぼ同時に武器を振るった。

鈍くなってもなお防御だけはしようとしたようだが、調のヨーヨーが両腕と体を拘束し、動けないロボットはオレと切歌の攻撃によって真っ二つになる。

爆発が起こることを想定し、即座に背後へ飛ぶとロボットは爆発四散した。

 

「これで………ッ!?」

「レッド!?」

 

終わったと思ったオレは、突然背(・)後(・)か(・)ら(・)振るわれたブレードをガードすることに成功するが、僅かに弾かれる。

切歌に心配ないというように頷き、ブレイザーブレイドを改めて構える。

 

「本部、聞こえますか?今何者かの襲撃が…!」

『こちらでも把握しているわ。でも電波妨害を受けてそちらの様子が見えないの。相手の特徴を教えてちょうだい』

「人型のロボットですッ!特徴は---」

 

目の前のロボットを殴り飛ばし、調が本部へ連絡していると友里さんの声が通信機器から聞こえる。

まずい、この後の展開は……!

 

「調ぇっ!うあああ---ッ!?」

「切ちゃん!?」

 

どこからか飛んできた攻撃が、調を庇った切歌を吹き飛ばした。

知(・)っ(・)て(・)い(・)た(・)のに対処出来なかったことに悔やむが、急いで調の元に移動しようとするオレにロボットが立ち塞がる。

展開が違う…こんな多かったか!?

 

「切ちゃん!私を庇って……一体どこから…それにレッドちゃんも……!」

『どうしたの!?切歌ちゃんとレッドちゃんはッ!?』

「あなたが切ちゃんを……えっ?そんな、どうして……ッ!」

 

次々と襲いかかって来るロボットを無視し、オレは駆け出す。

避けきれなかったのか背部が斬られるが、ダメージを無視して手を伸ばした。

 

「調---ッ!!」

「本部、敵は---あっ!?」

 

けれども。

その手は届かなくて、調が倒れるのが見えた。

それがなんなのか、オレは知っている。

 

「れい、じくん……切ちゃんを……」

「調!おい、調!!」

 

最後に伝えようとしたのかオレにそれだけを告げると、調は意識を失ったかのようにギアも解除されていた。

すぐに調を抱き抱え、声を掛けても返事が帰ってこない。

クソっ、やっぱりこれか!即効性の薬!一日や二日で起き上がれるとか言ってたような気がするが……守れたはずなのに!

それにこれほどの数、映像化されてないから分からないがアプリには居なかったはずだ!

となると、もし今みたいに展開が変わってるならこの先が分からなくなる!

 

「逃がすか!」

 

そっと調を降ろしたオレはせめてオレも向かおうと切歌を連れていこうとする切(・)歌(・)に(・)似(・)た(・)影(・)を追うために走るが、ロボットが立ち塞がり、囲まれた。

 

「くそっ!くそっ!邪魔だああああァァァァ!!」

 

何も出来なかった自分への後悔と邪魔をする存在への怒りに身を任せ、全身を燃え上がらせる。

囲まれたロボットたちを燃やし尽くし、即座に先を見るが、既に姿が見当たらない。

間違いなく、連れていかれた……並(・)行(・)世(・)界(・)に!

オレの手が、届かないところに……!

確かにあの世界に切歌は必要だ!この世界の装者やユリウスも!でも今みたいに展開が変わるなら、どうなるかなんて分からなくなる……!!問題ないってのは分かってる、でも本当にそうなのか!?あの並行世界が無事だなんて保証はどこにもない!向こうの世界だって変化してるかもしれない!してないかもしれない!でもこの世界は現実なんだ!黙って見過ごすわけには…!

どうしたら、どうすれば……!

 

『調ちゃんッ!調ちゃん、どうしたの!?』

『テイルレッドくん、何があった!?』

「弦十郎さん!?」

 

また違(・)う(・)展開に驚くが、そんな暇はない。

こうなったら並行世界のことを伝えるしかない!オレの存在がどう扱われるかなんて分からないけれど、あの子の無事が最優先だ!

例え信じて貰えなくても。例えオレの存在が疑われようとも並行世界に行けないオレは誰かに託すしかない…!!

 

「弦十郎さん!聞いてくれ!調が!切歌が---なっ!?」

『どうした?調くんや切歌くんに何があった!?』

 

言葉が纏まらないが、オレは必死に状況を伝えようとした、その瞬間。

口を動かすよりも早く、目の前に起きた現象が全てを奪い去る。

まるでオレに、そのことを伝えさせないように。

 

「な、なんだよ、これッ!う、うあぁあああああ!?」

『テイルレッドくん!どうした!返事を---』

 

オレの目の前に広がった、暗闇。

体が急激に引っ張られ、テイルレッドのスペックを持ってしても耐え切ることが出来ない。

通信機で伝えようとするも、ノイズが混じり合い、何と言ってるかも聞こえなかった。

咄嗟に振り向き、倒れ伏せている調を見て---唇を噛み締めながら片耳の通信機を外して投げる。

最後に何かがあったということだけでも、証拠を残すための行動。

そしてオレの体は暗闇の中に吸い込まれ、意識が失われる---

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




第八回、キャラ紹介。

〇雪音クリス
年齢:18歳 / 誕生日:12月28日 / A型 / 身長153cm / 3サイズ:B90・W57・H85(Wikipediaより抜粋)
容姿としてはグラマラスで小柄な体格であり、髪型は襟足の左右を長く伸ばしておさげのような形としている。髪色は白髪。
(主人公からしたらやっぱり)美少女。


性格:直情的で喧嘩っ早い性格を持ち、また独特な口調も相まって男勝りな一面を覗かせる。 ツンデレ。
自身の経歴から一匹狼を気取ることが多いが、困っている誰かに無意識の内に手を差し伸べることも少なくはない。
また、その育ちと立ち振舞に反して学業の成績が優秀であるなど、意外な一面も覗かせ、恋愛関係には初心で割とすぐ赤面する。
好きな食べ物はアンパンで悲惨な過去故にテーブルマナーは悪かったり。

来歴:当初は自身の歌を「壊すことしかできない」と嫌い、亡くした両親の想いも理解できなかったが、響たちと共に戦う中、音楽を通じて平和を訴えていた両親への自身の真実の気持ちと、人が叶えるべき夢の大切さを感じ取ることが出来るようになった。
悲惨な過去とは原作開始の8年前南米バルベルデ共和国にてNGO活動中の両親が紛争を原因とする爆弾で死亡、自身も現地武装組織に捕えられ捕虜生活を送った過去を持つ。6年を経て国連軍に救出され帰国するも忽ち行方不明となり、さらに2年を経た頃に突如二課の敵として姿を現した。
その出自から「戦争の火種を無くしたい」という想いが強く、そこに付込むフィーネに唆されて一味となり、二課装者への襲撃に及ぶ。
だが度重なる失敗でフィーネから制裁を受けて遁走、弦十郎に説得された以後は響、翼との共闘を経て二課に所属、S.O.N.G.への再編成後も所属装者として仲間であり続けている。
亡くなった両親は共に音楽家で父親は高名なバイオリニストであった。そのため二課には幼少期よりシンフォギア装者候補として注目されていた。事実、翼に並ぶ第一種適合者であり、くわえて戦闘センスは高い。
短気で喧嘩っ早く悪たれた性格だが、両親が存命の幼い頃は普通の少女であった様子。
現在も私服はフェミニンなものを着る。本来の心優しい面は折りに際し表れており、フィーネのもとを追われた時に出会った迷子の兄妹には一緒に親を探すなど世話を焼いている。フィーネに対しては愛憎相半ばする気持ちを抱いており、敵対して戦っても彼女が消滅するのを看取った際には涙を零した。
その生い立ちからか他人と触れ合うことに臆病な面もあるが、二課の一員になると同時にリディアンにも編入したGでは、依然、他人との距離を置きがちではあるが居場所を得たとも実感している。
また同シーズンでは、犠牲者を生む元凶であるソロモンの杖を起動したことの自責の念からそれを奪還すべくウェルの傘下となるが、再び相対して戦うこととなった翼が多くを語らずとも事情を察し、結果連携して目的を成功させた。
その時の顛末が切っ掛けで翼を「先輩」と呼ぶようになり、彼女がリディアンを卒業した以後もそう呼んでいる。
GXでは3回生に進級し、キャロル一派との戦いの中、後輩として得た調・切歌たちとの絆も深め両親への想いも再認識した。
AXZではバルベルデでの作戦行動中にかつて姉同然に慕っていたソーニャと再会するが、その弟のステファンをアルカ・ノイズの炭素分解から救うため止むを得ず足を撃って奪ってしまう。作戦後も内心鬱屈としていたクリスだったがパヴァリア光明結社との戦いの最中、来日した姉弟と共に過去と再び向き合い、蟠りを解かした。

使用ギア:イチイバル。
第2号聖遺物。メインカラーは赤。
アームドギアはクロスボウ。5本の光の矢が扇状に放たれ、対象を追尾する他、必要に応じてガトリングガンやハンドガン、バスターライフル等様々な形に変形する。
なお、本来弓の聖遺物由来のシンフォギアであるイチイバルのアームドギアが銃の形を取るのは、忌むべき対象と言う形で彼女の心に強く残ってしまった重火器のイメージが反映された結果だと言われている。
遠距離攻撃が主体であり、間合いを詰められた際に機動力を補うために後に拳銃を扱った近接射撃戦闘を会得したりミサイルを乗り物にすることで解決している。
モチーフとなったのは北欧神話『デンマーク人の事績』にてオーディンの後釜とされた狩猟と決闘の神「ウル(またはオレルス)」がもっていたとされるイチイの木でできた「イチイの弓」(イチイバルはイチイの弓に「バリスタ」を掛けあわせた造語であり、神話自体には『イチイバル』という武器は存在しない)

おまけのIF:彼女の場合、零士とは本編一期中に出会う。
幼馴染を失った後なので割と病んでたりするが、子供が迷子になった時に偶一緒に探すことから出会いが始まる。
が、言動がアレなので変なやつとしか認識してなかったが二回目はフィーネから逃走後、未来と共に助けられて。三回目はこっそりついていったときにフィーネの屋敷で爆発から庇われ、その後一緒に行動して最終決戦でミサイルを止めようとするフィーネからの攻撃を庇って零士は致命傷を負う(無能)
Gからは前世を取り戻した零士が使命に駆られ、彼女を救おうと動く。
後に自分も同罪だと語って共に戦う決断(テイルレッドに覚醒)。けどネフィリム・ノヴァ戦で変身が解けて(肝心な時に役に立てない男)、最後に出てきそうになったネフィリムに力を振り絞って一撃を与え、バビロニアの宝物庫を閉じる手伝い(ちょっと有能)
GXでは焦りを覚えるクリスを窘め、零士自身も力不足に悩むが絆は途切れはしない(至言)という選択を共に見つけ、クリスはイグナイトへ。零士は進化へ。
AXZでは彼女に寄り添い、過去に囚われてる昏い気持ちから引っ張り出す。
XVでは互いに内面も解決してるのであんまり何もしない模様(こっちでは覚醒も必要ないからしない)
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