高校生活二年目が始まった。
クラス替えがあったけど、『彼』やその友人たち、そして富美子ちゃんとは相変わらず同じクラスだった。
「な~んか地味に似たようなメンバーになったな」
「どうした学、不満か?」
「いやまぁ、皆良い人ばかりだからいいんだけどさ。もっとこう、金髪のグラマラスな外人さんでもクラスに入ってこないかな~って」
「……病院に行くと良い。いや、救急車でも呼ぶか?」
「ちょっと夢見るくらい良いじゃねぇかよ!! 何で病人扱いなんだよ!!」
ごめん小林くん。私も同じ事思った。
同級生の顔は大体把握しているけど、小林くんが言うような子は当然一人も居なかった。居たら絶対に覚えている。
転校生でも来ない限り小林くんの野望が叶えられる事は絶対に無いだろう。
と、そんな事を考えていたら担任の
「え~、今日からこのクラスに転校生が来る。皆、仲良くしてやってくれよ!」
「センセー、男子ですか? 女子ですか?」
「女子だ。さぁ
一瞬ドキッとしたけどちゃんと日本人の名前だ。小林くんの野望通りでなくて良かった……のかな?
うん、良かった事にしておこう。英語は苦手ではないけどあんまり得意でもないし。
……と、安心したのだが……
扉から入ってきたのは、金髪の外人さんっぽい女の子だった。
「は、初めまして。エリサ・
宜しゅうお願い……よろしく、お願いします!」
「ふぉぉおおおおおお!?!? 金髪のグラマラスな外人さんがマジで来た!?!?!?」
「うるさい学。静かにしろ」
……マジで、来た。
でも何か自己紹介がたどたどしかったような気がする。日本語慣れしてないと言うより、若干訛っていたような……?
いや、気のせいだよね?
休み時間になると鳴瀬さんが包囲されていた。
主に小林くんによって。
「鳴瀬さん!! 誕生日は!? 年齢は!? 好きなものは!? ご趣味は!? 身長は!? 体重は!? スリーサイズふげあっ!!」
「落ち着け学。ぶっ飛ばすぞ」
「ぶっ飛ばしてから言うなよ!!」
「さて……うちのクラスを代表するバカが失礼したな。
えっと……何て呼べばいい? エリサ? 鳴瀬?」
「好きな方でええよ。大丈夫だっちゃ」
「……驚いたな。たどたどしかったのは言語の問題ではなく訛りの問題だったか。
という事はあのバカの発言は大体聞き取れていたのか? おせっかいな事をしてしまったな」
「ううん、とっても助かったよ。ありがとね」
その後、質問の代表者が小林くんから彼に代わった事で色々と話を聞けた。
親が帰化してるから戸籍上は純粋な日本人である事。
英語圏に住んでいた事は全くないので英語は普通の日本人レベルでしか話せない事。
前の学校では剣道部に所属していて、ここでも入る予定だという事。
趣味は和歌を詠む事だという事。
聞けば聞くほどに第一印象からどんどん離れていっている。人を見かけで判断しちゃいけないって大事な事だったね。
「ま、こんなもんか。時間を取らせて悪かったな鳴瀬。
オレはこう見えても生徒会の役員をやっている。何か困った事があれば相談に来い。余裕があれば助けてやる」
「大丈夫。ありがとね」
「ああ。あと生徒会役員は……ん~……」
彼が言葉を詰まらせながらこっちを見ている。
そういう事だね。うん。言っちゃっていいよ。
そんな意図を乗せて頷きで返す。
「ん、こっちの女子も生徒会役員なんで困ったら相談するといい。
うちの生徒会は結構権力が強いんでその気になれば大抵の事は何とかなる」
「よろしくね、鳴瀬さん」
「んだ。ありがとね」
こうして私の高校生活二年目の初日は終わった。
にしても彼は凄いな。小林くんの怒涛の質問を『聞き取れない』と判断して即座に割り込み、その後も鳴瀬さんがまた包囲されないように必要十分な質問を今日だけで済ませてしまった。
後から聞いた話だけど、最初は通訳までこなすつもりだったらしい。ネイティブではないから限界はあるだろうけど、やらないよりはマシだろう、との事。
「尤も、ただ訛ってただけだったんで通訳は一切要らなかったが」
「それでも凄いよ。やろうとするってだけで。私にはできなかったから」
「いや、オレが先に動いただけで、鳴瀬が本当に困ってたらあんただって同じような事をしたはずだ」
「そ、そうかな? でも、キミみたいにできる自信は全くないよ……」
「解決法なんざ無数にある。あの時のオレの行動が最適解だった保障も無い。
あんたが動いていたらそれはそれで何かしらの解決をしていただろう。それで十分じゃないか」
「そう……かな? ……ありがとう」
それから暫く経過して、五月末頃。今日は弁論大会が開かれていた。
実は去年も同じ時期に開催していたらしいけど全く記憶に残っていない。あの頃は高校生になったばかりで色々と立て込んでいたからだと思う。
当然私も参加……って言いたい所だけど、あんまり得意でもないからただの見学だ。
「あ、つぐみ! 来てたんだね」
「ええ。当然でしょう? 今日はあの変人も来てるっていうし、絶対に負けられないわ」
「へ~、彼も来てるんだ。どっちを応援しよう……な~んてね」
「まあ見ていなさい。あんなヤツ私がけちょんけちょんにしてあげるから!
それじゃ、また」
「うん、またね」
……弁論大会だよね? 相手を倒すような要素ってあるの?
次に見かけたのは皐月先輩の姿だった。
「皐月先輩! 先輩も参加するんですか?」
「ええ。あなたも?」
「いや、私はただの見学です。親友と、あと『彼』も参加するらしいので」
「『彼』も参加するのね。ふふふ、腕が鳴るわ」
「応援してます! 頑張ってください!」
「ええ。全員ぶっ飛ばして差し上げるわ。それじゃあね」
……あの、弁論大会だよね?
開始時刻の少し前に彼に会えた。
「おはよう!」
「ああおはよう。あんたも参加するのか?」
「ううん、ただの見学だよ。応援してるからね!」
「そうか。まぁ、軽く優勝してくるとしよう」
「そんな事言っちゃって大丈夫? つぐみや皐月先輩も参加してるみたいだけど」
「無論だ。むしろやる気が出てきた。
全員倒してやろうじゃないか」
「う、うん……」
……弁論、大会……だよね?
色々と謎のある弁論大会が始まった。そして彼の弁論がこんな感じだった。
「ニジミダスコンダクノモンショウフソンナルキョウキノウツワワキアガリヒテイシシビレマタタキネムリヲサマタゲルハコウスルテツノオウジョタエズジカイスルドロノニンギョウケツゴウセヨハンパツセヨチニミチオノレノムリョクヲシレ ハドウノキュウジュウ・クロヒツギ!!」
「ば、莫迦な!! ここまで早口の弁論だと!? ぐわぁぁあああ!!!!」
彼が謎の圧縮言語を放ち、対面してる顔も知らない男子生徒が吹っ飛ばされていく。
……私の知ってる弁論じゃない。
その後も弁論大会と称される何かが続いて、そして最終結果が発表された。
「どうやらオレの優勝のようだな」
「くっ……悔しいけど今は私の負けよ」
「語堂、お前の弁論もなかなかのものだった。だからあえて言おう。来年もオレが勝つと」
「フン、ならその言葉をひっくり返してあげるわ。私の弁論でね!」
「負けちゃったわね。私は今年で最後だから何としても勝ちたかったけど……あの弁論じゃ仕方ないわね」
「いや、皐月先輩も見事でした。まさかあそこでメテオを出してくるとは。一歩間違えれば負けていたのはオレの方だったでしょう」
「謙遜しなくていいわ。結果が全てよ。一年の時に屋根を破壊したせいで禁止された奥義を……禁じ手まで切った私にも打ち勝ったんだもの。もっと胸を張ってちょうだい」
「そういう事であれば……分かりました。いつか機会があればまた戦いましょう」
「ええ。楽しみにしているわ。
それじゃあ私は屋根の修理をしてくるから。じゃあね」
……私の知ってる弁論じゃない。
六月頭には体育祭がある。去年は彼が綱引きで大暴れしたアレだ。
「よう、今回も綱引きなのか?」
「いや、前回の体育祭終了後に苦情が殺到してな。綱引きは出禁になった」
「お、おう……まあ確かにあれだけやったらそうなるよなぁ……
で、どうするんだ?」
「何にも参加しないってもアレだから……100m走にでも出るか」
「そうか、正志も出るヤツだな。頑張れよ!」
まさか出禁になっていたとは。彼はきっと卒業後に伝説になるだろう。
なお、100m走は彼が僅差で七河くんに勝利して一位になっていた。
去年は運動は苦手とか言っていた気がするのだけど……私の記憶違いだろうか?
7月はまた期末テストだ。
私はいつも通りに頑張って、そしていつも通りに結果発表された。
| 国語 | 数学 | 理科 | 社会 | 美術 |
| 100 | 100 | 100 | 100 | 100 |
私の成績はって? ちょっとだけ順位上がったよ。
去年の夏休みは特に用事も無く勉強したり遊んだりして過ごしたけど、今の私は生徒会の役員だ。
他の部活と同様に合宿に参加する事になる。
「今日から六日間、よろしくお願いします! な~んてね」
「……張り切ってる所悪いが、あんたと一緒に居られるのは多分三日間……ちょっと割り増ししても四日分くらいだぞ?」
「えっ?」
「オレが放送部のエースだという事を忘れてはいまいか?
掛け持ちなんで生徒会への出席は半分程度になる。ただ、どちらかと言うと生徒会優先だし、共通で参加する案件が無くもないから半分よりは少し多くなる感じだな」
「そっかぁ……それじゃあ頑張ってね。私が見てないからってサボっちゃダメだよ? な~んてね」
「ハハハ、そっちこそポテチ食い過ぎて太るなよ?」
「ふ、太りません! もぅ!!」
ずっと一緒に居られると思ってたから少し残念だ。
……ううん、落ち込んでる場合じゃない。生徒会に入ってからの初めての合宿だ。頑張ろう!
そうと決まれば、気合を入れるためにもポテチを……って違う違う! 彼の言った通りになっちゃうから!!
改めて思う。彼はバケモノだと。
「これがこうであれがこうでこれが……ああ、あれだな。よし仕事終了! 放送部行ってくる」
「あ、ついでに放送部の部長にこれを届けてくれるかしら?」
「了解です。では失礼します」
掛け持ちのはずなのに彼は私の倍以上の仕事をこなしているように見える。
うぅ……自信無くす……
「ん~……そろそろ休憩にしましょうか」
「え? でも皐月先輩、まだこんなに残っちゃってて……」
「別に今日中にやる必要のある仕事じゃないわ。息抜きも必要よ」
「でも……」
「それじゃ、生徒会長としての命令です。一緒にトランプでもしましょう」
「うぅ……分かりました。休みます」
皐月先輩に強制的に休まされてしまった。不甲斐ない……
「あのね、彼と自分を比べているのかもしれないけど、そんなに気にする事は無いわ」
「えっ、どうしてそれを」
「そのくらい見ていれば分かるわ。
確かにあなたよりも彼の方がずっと仕事が速かったけど、ちゃんと理由もあるのよ」
「どういう事ですか?」
「彼は去年も放送部として似たような事をしているのよ。
去年のこの時期に放送部から生徒会に送られていた書類は半分以上が彼の手によるものだったし、仕事柄他の文化部との関わりもあるから他所の書類もある程度把握していたみたいなの。
だから生徒会に来てもある程度慣れているからスムーズに動けていたのよ」
「そうだったんですか!? う~ん……」
去年のこの時期から1つの部活の書類の半分以上を捌いていたって考えるとその時点で十分凄いとは思うけど……でも、今の仕事が速かった理由が分かって少し安心できた。
「あなただって比較的慣れていないにしては十分頑張ってくれている方よ。もっと自信を持って」
「……はい、ありがとうございます」
「宜しい。それじゃあトランプをしましょうか。何が良いかしら? ババ抜き? ポーカー? 七並べ?」
「えっ、本当にやるんですか? 方便ではなく?」
「勿論よ。休憩も大事だと言ったのはウソじゃないわ。
それに、メンバーももう呼んでるわ」
その時、部屋の扉がガラリと開き、彼と富美子ちゃんが入ってきた。
「トランプをやるとメールされてきました。ついでにメンバーも連れてきましたよ」
「失礼しま~す。お菓子持ってきたよ~」
「えっ、二人とも放送部の方は?」
「あっちもキリが良かったんで休憩だ。よっしポーカーやるぞ。やりますよね?」
「そうね、それじゃあポーカーにしましょうか。折角だから何か賭けましょうか?」
「じゃ、柳が持ってくれたお菓子を選ぶ順番の権利を」
「ちょっ、ダメだよ!? エリリンがオススメしてくれたこの和菓子だけは絶対に独り占めさせないんだからね!?」
「じゃ、それ除外で。と皆で食う気なら先に配るか。味わいながらゲームしよう」
「それならオッケーだよ!」
「じゃ、頂きます。よしやるぞ!
「フッ、Aのスリーカードだ。これに勝てる奴はそうそう……」
「あ。フラッシュだよ~」
「ゴハッ!!」
「A混じりの♠のフラッシュだ。これで今度こそ……」
「あ。フルハウスだわ」
「ぐっ……えっと、どっちが強いんだっけ?」
「う~ん、フルハウスだった気がするかなぁ……」
「……そっか。ならいいや」
富美子ちゃんと皐月先輩が強すぎる!! 単純に凄く運が良いらしい。
彼もさっきからそれなりに良い手が来てるみたいだけどそれ以上に二人が強すぎる。
「…………フゥ、仕方あるまい。奥の手を使うとしよう」
「おおっ、何するの?」
「…………よし、行くぞ。これが、ロイヤルストレートフラッシュだ!!」
「「えええええっっ!?!?」」
は、初めて見た。富美子ちゃんと一緒に驚いてしまった。
「よし、これで今度こそ……」
「ごめんなさい。ファイブカードよ」
「…………えっ」
皐月先輩が申し訳なさそうに開いた手札はAのファイブカード(ジョーカー2枚混ざり)だった。
これも……初めて見たよ。一体何がどうなってるの……
「……マジか。オレの渾身のイカサマがただの運で破られるとか。
くそっ、ジョーカーも確保したかったけど見当たらなかったから抜き出せなかったんだよな」
「ええっ? い、イカサマしてたの!? 全然気付かなかった……」
「そうか。それなら大成功だな。見事なもんだったろ? もう一回やってみせようか?」
「うん! 見せて見せて!」
彼の一挙手一投足を見逃さないように全力で見つめる。
う~ん……怪しい所は見当たらない。一体どうやったの? いや、あるいはこれから仕込む気?
彼から視線を切らずにそっと自分の手札を確認する。
♠A ♡A ♣A ♢A Joker
「っっっ!?!?」
思わず変な声が出そうになったけど慌てて口を塞ぐ。少しむせた。
「ゲホゲホッ、スーーーハーーー……」
「あら? どうしたの?」
「な、何でもないです。はい」
まさか失敗して私の所に強いカードが送られてきたのだろうか?
そう思って彼に視線を投げかけると意味ありげな笑顔で返された。間違いなく確信犯(誤用)だ。
「さて、オレのカードは……あ~……う~ん……」
「ありゃ? 失敗しちゃったの?」
「ははっ、そうらしいな。ブタだ」
「あらあら、イカサマなんてやるものじゃないわね。はい、フルハウスよ」
「おぉう……相変わらずヤバイですね皐月先輩。柳さんは?」
「私もフルハウスだよ! あ~、でも負けてる」
「そうみたいね。それじゃあ私の勝ちかしら?」
ここで満を持して、私は手札を開いた。
「うぇぇぇえっっっ!? またファイブカード!?」
「これは……なるほど、そういう事だったのね。見事だったわ」
「ははは……ありがとうございます」
まさかAのファイブカードを揃えられる日が来るとは思わなかった。イカサマだけど。
皐月先輩には完全にバレてたみたいだけど、皆楽しんでいたし見逃してもらえたみたいだ。
「お、そろそろ昼か。昼食後に仕事再開だな」
「もうそんな時間なの? でも楽しかったよ。また誘ってね~」
「ああ。機会があればな」
こんな感じで、楽しい合宿は過ぎて行った。
そろそろ夏休みも終わる時期、一本の電話が入った。
『なぁなぁ海行こうぜ海! 夏だしよぉ!!』
「あ、小林くん。また去年みたいに四人で行くの?」
『いや、今回は六人だ! 正志と、あとそのお姉さんも来るらしい!』
「へ~。お姉さん居たんだ。いつ行くの?」
『明日だ! 八時に駅前に集合!!』
「分かった。行く!」
という訳で、海に行く事になった。水着用意しないと。
そして当日。
「おはよう七河くん! 早いね」
「ああ、おはよう。今日は参加してくれて感謝するよ」
「え? 何で七河くんが?」
「今日はうちの姉さんが大人数で遊びたいってワガママ言ったのがきっかけだったんだよ。
学にも手伝ってもらってこうして集まってもらったってわけだ」
「そうだったんだ。ところで、そのお姉さんは?」
そう問いかけた時、どこかで見たことあるような人が駆け寄ってきた。
例のお姉さん……かな?
「こんちわ~っす! 正志の姉の七河
今日は宜しくぅっ!」
「あ、は、はい。は、初めまして。本日は宜しくお願いします」
「何かカタいっすね~。もっと気楽で良いんですよ? 同い年なんですし」
「え? そうなんですか? 七河く……正志くんのお姉さんって聞いてたんですけど」
「双子だから同い年ですよ~。早生まれなんで厳密な年齢はむしろそっちの方が上なんじゃないっすかね?
だからもっとフランクに行ってみましょ~」
「そうなんで……そうなんだ。分かった。今日は宜しくね」
「うんうん! 宜しくぅ!」
何だか元気な人だ。七河くん……正志くんと同じように運動が得意なんだろうか?
「ところで、何て呼べば良いかな……? 苗字だとごっちゃになっちゃいそう」
「好きなように呼んで良いっすよ。ナナルイでも瑠依ちゃんでも」
「分かった、瑠依ちゃん。ところでさ……」
「ん?」
「気のせいかもしれないんだけど、私たちどこかで会ったことない?」
「ギクゥッ! き、気のせいじゃないですかね~? アハハハハ……」
「そうかなぁ……う~ん……」
何か怪しい。けど、本当に気のせいかもしれないしなぁ……
思い悩んでいると残りの三人がやってきた。小林くんと富美子ちゃん、あと彼が。
「お~、皆揃ってるな!
って言うか、俺たちがちょっと遅れたか? スマン」
「えっ? 私たちの時計ずれてた? ごめんなさい」
「…………時計はずれていないようだ。そして電車の時刻も決まっているから早く来ても到着時刻が変わる事は無いから問題は無さそうだ。
……が、比較的遅くなって貴重な雑談タイムが削れた事も確かだな。すまない」
「いや、三人揃って謝らなくても……」
「ところで、何話してたんだ?」
「ああ、うん。こちらの七河瑠依さん。どこかで会った気がするなぁって……」
「あ~……そういう事か。なるほど」
彼に視線を投げかけ、そのまま瑠依ちゃんの方を見ると首をぶんぶん横に振っていた。
間違いなく、何か知ってるね。
そんな彼女の反応を見た彼は大きく頷いてこう告げた。
「そりゃ学校で何度も会ってるからな」
「わー! わー! ななな何で言っちゃうっすかぁー!!」
「あんたの演技がボロボロなのが悪い。バラしても良さそうなクラスメイトを巻き込んでしまった方がこっちも安心できる」
「ぅぅぅ~! 先生のバカヤロー!!」
学校で会ってる? 演技がボロボロ……?
何か分かりそうな気がするようなしないような……
「も、もしやっ! そちらのお姉さまが正志に変装して通っていたとかか!?」
「小林くん、流石にそれは無いよ~。入れ替わってたら背がすっごく縮んじゃうよ~」
「だよな~。言ってみただけ~……いや待て。そう言われればちょくちょく縮んでたような……」
……どうやらそういう事らしい。言われてみれば確かに縮んでいたような気がする。
「何でわざわざそんな事を?」
「り、理由は……聞かないで。
と、とにかく! バラされてしまったからには協力してもらいますよ! 目指せ! 私の平穏な高校生活!!」
「弟に成り代わって生活している時点で平穏とは程遠いと思うが」
「細かい事は良いんですー!」
という訳で……瑠依ちゃんの奇行をサポートする事になった。
新学期になったら一応気をつけてあげよう。
「とか言っている間に良い時間になったな。切符は買ったか?」
「いや、今からだ。遅れないうちに買いに行こう」
今日はこれから海だ。目いっぱい楽しもう。
・鳴瀬さん
見た目は学が言ったように金髪のグラマラスな外人さん。
しかし、戸籍上は歴とした日本人。英語は人並みにしか喋れないので注意。
特定条件を満たすと2年生に進級した際に同じクラスになる。カットしようか若干迷ったが、ここで出さないと他でかなり出し辛くなるので出しておいた。
後に柳さんと仲良しになる。そういう意味でも同じクラスにしておいた。
本文中の訛りが若干おかしいかもしれませんが、生暖かい目でスルーしていただけると助かります。
・弁論大会
5月末頃に毎年開催されている大会。きらめき高校の在校生である事が出場条件っぽいが、主人公が参加するには文系パラメータが150以上必要。
弁論に相性のいいキャラが出場する事がある。本文でも出てきた語堂さん、皐月さんに加えて学、柳さん、鳴瀬さん、都子さんが出てくる事がある。
大会の内容は詳細には語られないが、出場する女子がときめき状態だと弁論の内容の一部を聞く事ができる(ついでに優勝を奪われる)
本文でやっていたように誰かをぶっ飛ばしたりするような物騒な大会ではなく、自身の作文を朗読する感じの大会らしい。これはこれで『弁論?』と首を傾げたくなる内容であり、どうやって優劣をつけているのかは謎である。
ときメモ4の世界は生徒会長が何の説明もなくメテオをぶっ放したり、文系少女がヤバそうな悪霊っぽいのを召喚したり、幼馴染みがスタンド使いだったりするので本文で書いたような大会でも普通に成立しそうな気がする。(その場合は弁論大会ではなく武闘大会になりそうだが)
・体育祭
『二人三脚』『100m走』『綱引き』のいずれかの競技を選んで参加できる。一応サボる事も可能。
綱引きの場合はクラス対抗だが、それ以外の場合は一緒に走るライバルとしてクラスメイトのはずの正志が参加してくる。
また、二人三脚の場合は上級生や他クラスの同級生とペアで走る場合もある。
どういうチーム分けをしているのか非常に謎である。まぁ、最終得点発表とかも無いのでそもそもチーム分けすらしていない可能性もあるが……
・ポーカー
サラッと流す予定だったのだが、話のノリで幸運系女子2名が揃っていたので折角だから書いてみた。
(柳さんは新年のおみくじで多分確定で大吉を引く。皐月先輩も筆者は大吉以外見た事が無いと思う)
イカサマはやり方さえ知っていれば割とどうにかなる。デッキトップの10枚程度を固定化するくらいであれば筆者でも楽勝。この超人主人公なら更に高度にこなしてくれるでしょう。
なお、いつもポーカーフェイスな『彼』はこの時だけは子供のようにドヤ顔したりしょんぼりしたりしていたとか。
・瑠依ちゃん
正志の双子の姉。隠しキャラ。
ある理由から正志のフリをしてきらめき高校に登校している。が、何故か誰も気付かない。身長が11cmも縮んでいるはずなのに。
1回以上デートした後であれば2年目夏のトリプルデートに確定で参加する。それでも普段の入れ替わりに気付かれない。
この人たちは節穴過ぎないだろうか? それともときめも世界は頻繁に身長が変わる魔境なのだろうか?
隠しキャラであるが故に『傷心度』という概念が存在せず、また他のヒロインからの爆弾の影響も受けない。その為、気付いたら勝手にときめいている。
攻略条件に最低デート回数が決まっている為、完全放置で攻略するのは残念ながら不可能である。
・トリプルデート
2年目夏休み終わり頃にほぼ確定で発生するイベント。
一番仲のいい女子+その女子と仲がいい女子が参加する。
柳さんは常に鳴瀬さんとペアになるので本文中であったような組み合わせは実は有り得なかったりする。
本文中では内容はカット。きっとスイカ割りとか遠泳とかサンオイルとかで楽しんだんでしょう。
おまけ 『彼女』のテスト成績 2年目1学期
| 国語 | 数学 | 理科 | 社会 | 美術 | 順位 |
| 85 | 77 | 76 | 82 | 78 | 59 |
順位は同学年の『200名』からの順位