俺の黒歴史がチート呪物で、恥ずか死ッ   作:ミント 

7 / 13
呪王と執事

 

 

 

エ・ランテルで受ける依頼も減ってきたことにより、俺は1度王都に戻ってきた。

 

王都には俺宛の依頼が大量にあるから、平民を中心にどんどん依頼を片付けていく。貴族?そんな奴らは後回しだ。

 

 

だが、その間にモモンさん達はアダマンタイト冒険者になったらしい。

凄いよな。天才ってあの人達の事を言うんだよ。俺じゃない。

 

俺はそんなことを思ってしみじみ歩いていたら、誰かにぶつかってしまった。

 

 

『すまん。』

 

ぶつかった人を見れば老いてはいるが、筋肉が目立つ執事さんだった。

うわっ。ロマンスグレーだ。カッコよ。執事服ってこの世界にもあったんだ…ちょっと、感動。

 

 

「いえ、こちらも失礼しました。」

 

執事の人は服を正し、軽くお辞儀して行ってしまった。俺もあんな大人になりたいものだ。その為にもこの呪い(?)を早く解かなくてはッ

 

__

 

 

「セバス様、如何なさいましたか」

「…例の人間が王都にいました…貴方も気を付けてください。彼、私を観察する様に見ていたので」

「かしこまりました」

 

__

 

 

 

「ロイド様。どうか、どうかッ私の娘をお助け下さい」

『了解した。』

 

そんなこんなで今日の依頼は行方不明になった娘さんの捜索だ。俺は早速聞き込みを行うことにした。

 

 

しかし、情報は少なく俺は完全に足が止まっていた。

 

うーん。目撃情報はここで途切れてる。小さい名探偵ならこれで分かるのかな。すげぇや。

 

 

「……あの、ロイド様。アンタにこう言うのは何だが…今回の件は手を引いた方が良いんじゃないか……」

 

情報を聞いた男が変なことを言い出した。

 

 

『何故だ』

「いや、それは…」

 

 

目に見えてたどたどしくなる男。これは…

 

 

『何か知っているな』

「あ…えっと…」

 

 

俺は男に詰めよった。少し涙目になっているが気にしない。

 

 

『言え』

「ハイッ!」

 

 

新しい情報ゲットだぜ!

 

 

 

 

まぁ、その誘拐先が娼館とは思わなかった。本当にこの世界は怖いな。毎日殺人事件が起きる街といい勝負だ。

 

何でも情報では八本指が経営している娼館らしい。成程。……で、八本指って何?

 

 

 

 

 

俺はなるべく目立たないように娼館にやって来た。

 

さてと……

 

『やるか。』

 

 

俺は周りに人がいないことを3回くらい確認して魔法を使った。

 

『`誰も俺を捉えられない´…`誰も俺に触れられない´』

 

相手に見えないの魔法と物体をすり抜ける魔法だ。

 

地面はすり抜けずに壁や物だけすり抜ける様に設定して魔法を作ったガキの頃の俺に一言。………名前もうちょい、どうにかならなかったか?

 

うん。俺もガキだったからさ、難しい言葉も英語も分からいから名前が安直(?)厨二全開になったのは仕方ないんだけどさ……。

 

正直、めっちゃ恥ずいよ。これを言うの。日本語でルビもなくてさ、恥ずかしさが倍増してね……人前じゃ言えないの。もし聞かれたら死にたくなるの。

 

 

 

 

……ハッ…恥ずか死にたくなってる場合じゃない。急がないと。

 

 

俺は扉をすり抜けて店の中に入った。

案の定、見張り役がいたのでバレないように次の部屋に向かった。

 

見張りは倒しても良かったが、侵入がバレて娘さんを人質に取られても困る。

 

そして、数十分……

 

 

 

 

 

ここどこ?

 

 

 

ヤバい、ヤバい。扉が多すぎて俺が何処から来たのか分からない……。

 

俺は近くの部屋に入ったが、ここにも男がいるだけ。……もういっそ、コイツらボコって娘さんの場所と出口聞いた方が早いかな。

 

 

 

 

 

 

うん。それが1番だな!

 

そう決まった瞬間、俺は魔法を解いて男をぶっ飛ばした。

 

 

「ッグハァ!」

『気絶はするなよ。お前には聞くことがある』

 

「ッ…クソっ…誰だテメ_呪王…ロイドッ!?」

『黙れ。お前が生き残る選択肢は俺の問いに答える…ただそれだけだ。分かったな』

 

「ヒャィ…」

 

まぁ、脅しだけど。これくらい言わないと俺の経験上、犯罪者は大人しくならないからな。

 

 

 

 

『…ここだな。』

 

俺は娘さんがいると聞いた部屋の扉を開けた。

部屋の中には娘さんの他にも何人かの女性がいた。怪我をしてる人もいて、全員怯えるようにこちらを見てきた。

 

 

 

ふぅ……

 

 

マズイな。ここの犯罪者共に殺意が湧いてきた。殺しはしないけど、何発か殴りたい。顔面潰れるくらい殴りたい。

 

 

って、そんな事考えてる場合じゃないな。俺は直ぐに回復魔法を使った。

 

 

『`悪魔の善意デビルキス´……安心しろ。俺はお前達を助けに来た。』

「私達を、助け…に?」

「貴方は……呪王…ロイ、ド様?」

「ロイド、様…ありがとう…ありがとうござ、います。…ロイド様…」

 

涙を流して俺に礼を言う女性達。

 

 

やべぇ。これ、殺意抑えられないな…。犯罪者共め…。

 

 

その時、ガチャと扉の開く音がした。恐らく犯罪者の1人だろ。女性達の顔が歪んだのが嫌でも分かった。

 

 

 

『`天の雷ヘブンストライク´』

 

先手必勝。俺は厨二魔法の中でトップレベルに速い雷魔法を使った。周りへの被害も少ないこの魔法。砂埃で女性達は咳込んでるけど。

 

 

 

………でも、

 

 

砂埃が晴れ見えるのは、倒れた敵の姿…ではなく、穴の空いた扉と奥の壁だった。

 

 

ッチ!やはり避けられたかッ

 

 

 

『…何者だ』

 

俺は女性達を守るようにして構えた。

 

 

「すみません。驚かせる気は無かったのですが……あなたと敵対する意思はありません」

 

そう言って姿を見せたのは、執事服を着た老人。

 

『信用ならん。そして、犯罪者は全員潰す。』

「いえ、私はここに所属してはいません。貴方と同じここを潰しに来た1人です。」

 

 

この人、何処かで見たと思えば街で会った……あの時は気づかなかったけど、この人…強い。

 

 

『信用するつもりは無い。だが……おい』

 

流石にこんな人とここで戦闘なんて出来ないので、会話をする。

 

俺は確認のために女性達に声をかけた。

 

「な、何でしょう…」

『この者に見覚えはあるか?』

 

俺の質問に女性達は少し考えたが首を振った。

 

「ありません」

「私もです」

 

『…そうか……分かった。敵対はしない。だが、信用する気は無い』

「そうですか。……なら、彼女達をお願いしても?私は先に進みますので」

 

当然俺は分かった、と言うつもりだった……

 

 

 

 

 

あ、待って……俺、出口分からない。

 

 

……。

 

 

『…いや、俺も行こう。犯罪者共を潰す為に』

 

 

半分は本音、半分は……まぁいい。

 

 

「では彼女達はどうするつもりで?」

 

まぁ、そうだよな…連れては来れないし……ここに置いていくのも……

 

 

「わ、私達…ここで待ちます!」

 

え。

 

「はい、私、達なら大丈夫です!」

「お気にせず、男共を…ぶっ飛ばして来て下さい!」

 

え。あ、はい。

 

 

 

 

 

 

犯罪者を全員ぶっ飛ばして来たぜ!

 

 

セバスさんが居て、魔法は使いたくないから刀で戦ったけど何一つ問題なかったな。

 

 

 

「娘を助けて下さり…ありがとうございます…」

「俺の娘も…本当にありがとう!」

「私の妻も…」

「私の子も…」

 

やっぱり、感謝されるのって気持ちが良いな。

 

 

 

だからさ……

 

 

拝むの止めてもらっても?

 

 

 

__

 

[セバスサイド]

 

 

「……」

 

 

正面から娼館に乗り込んだセバスは虫のように湧く敵を倒していた。

 

数ある扉を開けるもいるのは敵のみ。

そして、セバスは次の扉を開けようとした。

 

 

っ____

 

 

「ッ!」

『`天の雷ヘブンストライク´』

 

 

セバスは鋭い殺気が向けられたことにより、直ぐに扉から離れようとした__

 

__瞬間

 

 

ドゴォン

 

 

 

魔法が扉を突いてきた。

 

間一髪で避けることに成功したセバスは息を呑む。

 

 

 

もし、殺気に気づくのがあと少し遅ければ無傷ではいられなかった……と

 

 

 

恐ろしい程速く、威力のある…しかし覚えのない魔法。セバスの記憶の中で1人の人間が思い浮かんだ。

 

『…何者だ』

 

 

 

奥にいる女性達を守るようにして構える男。

 

 

 

…あの男はナザリックの障害に成りえる…

 

 

セバスは男への警戒を高めた。

 

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。