最高のメイドが異世界から来るそうですよ?   作:焼き魚

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人生辛いです


メイド・IN・ワンダーランド

 

 

 

(…嗚呼、何と美しい光景なのでしょう)

 

落下中にも関わらず私は感動している。

 

 

目の前に広がるのは真に幻想。

 

青と緑の境界線。

 

無限をも感じさせる世界。

 

そして逆さまに墜ちていく少年少女。

 

(……え?)

 

信じられないものを見てしまった。

 

(きっと疲れてるんだ、だから幻覚が見えてるんだ)

 

目を閉じ、そして開く。

 

そこにはやはり、自分と同じ様に()()()で落下していく3人の少年少女達が。

 

 

(…ウン、ゲンソウテキナフウケイダナー)

 

 

 

 

 

──────────────────────

 

 

 

緩衝膜を突き破り、短い空の旅が終わりを告げる。

 

大河に4本の小さいとは言いがたい水柱が立ち上がる。

 

(……一緒に墜ちてきた子達は大丈夫だろうか)

 

「し、信じられないわ! まさか問答無用で引き摺り込んだ挙句、空に放り出すなんて!」

「クソッ…場合によっちゃその場でゲームオーバーだぜコレ。まだ石の中に呼び出された方が親切だ」

「………。いえ、石の中に呼び出されては動けないでしょう?」

「俺は問題ない」

「そう。身勝手ね」

 

(……うん、皆ピンピンしてるね。心配して損したかな?)

 

 軽口を叩いているヘッドホンの少年と気丈そうな少女。そして最後に無口なショートカットの少女は猫を抱き抱えながら無言で濡れた服を絞っていた。

 

「まず確認しておくが、もしかしてお前らも変な手紙が?」

「そうだけど、まずはオマエって呼び方を訂正して。

私は久遠 飛鳥よ。以後は気をつけて。

それで、そこの猫を抱えている貴女は?」

「……春日部 耀。以下同文」

「そう、よろしく春日部さん。で、そこの野蛮で凶暴そうな貴方は?」

「高圧的な自己紹介をありがとよ。見たまんま野蛮で凶暴な逆廻十六夜です。粗野で凶悪で快楽主義と三拍子そろった駄目人間なので、用法と用量を守った上で適切な態度接してくれお嬢様」

「そう、取り扱い説明書を作ってくれたらそうするわ」

「ハハ、マジかよ。今度作っとくから覚悟しとけ、お嬢様」

 

心からケラケラと笑う逆廻十六夜。

傲慢そうに顔を背ける久遠飛鳥。

我関せず無関心を装う春日部耀。

 

(……異世界に引きずり込まれて全く気にせず自己紹介しあうのは流石にどうかと思う)

 

「そこの貴女の名前は何かしら?」

 

おっと、呼ばれたようだ。

 

「私?」

「ええ、貴女しか自己紹介していない人はいないでしょう?」

「そう……私の名前は葉月。一応これでも貴女達よりも年上だと思うよ?」

「…え?いきなり何をいってるのかしら?葉月さん」

「そのままの意味だよ、飛鳥さん」

 

多分理解は出来ないだろうなぁ。

 

そうこうしてると、春日部さんが話しかけてくる。

 

「……ねぇ。その耳本物?」

「えぇ、本物だよ。なんたって私は純種の人狼だからね!(ドヤァ)」

 

ふふふ、怖いか。

 

「「「犬耳かと思った」」」

「犬っていうなー!」

 

まさかの犬扱い。

何で驚かないんだろう?

 

「ねぇ、何で驚かないの?」

 

「え?だって可愛いじゃない」

 

え?今可愛いって言ったよね。

 

「か、可愛いって初めていわれ「ペットみたいで」……」

 

……泣いても…いいかな

 

 

 





久し振りに書いた!
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