バトルの大雑把なイメージはボチボチ掴めたので、ここからはメインの舞台となる(予定の)学園に関する設定を考えていこうと思います。
お手数ですが、ここまでのシナリオ進行データは1度リセットしてお楽しみ下さい。
とりあえず天成くんが零式と出会う前、中等部時代の夏休みという設定でいきます。
①迷ったらとりあえず夏休み。
かつて、休日の朝にあえて遅い時間に目を覚ますことに幸福を感じていた男がいた。
まぁ俺のことなんだけど。健康のためにも、そして効率よく疲労を取り除くためにも、ちゃんと早い時間に起きてお天道様におはようございますと挨拶をしたほうがいいのは知っとるのよ。できないだけで。
ところがビックリ、そんな俺でも簡単に朝早起きできる方法があるんですよ! やり方は簡単、異世界に転生して若々しい“やんぐぼでー”を手に入れるだけ! 夏休みの早朝、爽やかな空気の中でお出かけだってできちゃうぞ!
お出かけっても、学校に戻るだけなんだけど。なにせ精神が両親よりも年上なものですから、帰省なんてお盆休みの間だけで充分だ。
田舎のジイちゃんバアちゃんにもちゃんと挨拶に行ったし、なんかよくワカラン精霊を靖んじ奉る神社的だったり寺院的だったりする場所にもお祈りに行ったし、残りの夏休みは学園でFDバトル関係のアレやコレを楽しむほうがいい。ほとんどの生徒は夏休みが終わるまで戻らないから気楽に過ごせるのだ。
「おはようございます。通行許可と、それから自転車のレンタルをお願いします」
「自転車? ここから出雲学園まで自転車で行くつもりかい? 神在大橋はかなりの距離が──あぁ、もしかしてキミが伊瀬くんかな?」
「そうですけど……なにか?」
「いや、先輩から聞いていたからさ。体力作りのために、天気がよほど悪いとき以外は神在大橋を自転車で往復している中等部の子がいるって。じゃあこれにサインを……うん……うん、よし。はい、自転車のカギ」
「ありがとうございます」
「しかし、まだまだ夏休みは続いているのに学園に戻っちゃうのかい? 授業は9月からって聞いてたけれど」
「あんまり実家に長居してると戻ってくるのが面倒になってしまいますから。それに、人が少ないぶん施設を利用しやすいもので。普段はカフェテリアなんて使えたもんじゃないんですよ」
「はは、なるほどね。そりゃ日本中からFDに関わりたいって学生が集まるんだから混雑もすごいよな。っと、引き留めてしまってゴメンよ。FDバトル、頑張ってな。早く自分のFDを持てるようになるといいね」
「レンタルFDもいいものですよ。自分よりもバトルについてはベテランですから、色んなことを教えてもらえますし」
◇◇◇
専用BGMが用意されコミカルなライバルキャラとボス戦がありそうなほどビッグなブリッヂ『神在大橋』を自転車で悠々と走る。
早朝! 快晴! 海の上ッ! これだけの条件の中を気持ちよく走れるこの感覚、車ではちょっと味わえない若者の特権であろうぞ。
「しかし自分のFD、ねぇ。そりゃもちろん欲しいけどさ、お前さんを返却せにゃならんのはそれはそれで寂しいんだよなぁ~」
「あっはっは! そんなふうに言ってくれるのはマスターぐらいなもんだよ! そもそも1体のレンタルFDを長いこと使う人なんてまずいないからね。中学生くらいの子どもならなおさらさ。もちろん自分の力でBP稼いでFDお迎えしようって、その心意気は立派だよ!」
仕方ないじゃない。中身が大人なんだもの、両親に買ってもらうのに抵抗があったんだよ。別にお家の経済状況になにか問題があるとかじゃなく、気持ちの問題だ。
ま、レンタルじゃなく自分のFDを早くお迎えしたいって考えは理解できる。レンタルFDは企業にとって宣伝も兼ねているためパーツの変更ができない、せいぜい空いているキャパシティのとこにサブウェポン積むかアクセサリーで着飾るぐらいだ。
自由なカスタムで自由に戦うのがFDバトルの面白いところだからな。レンタル中は獲得したBPの一部が代金として自動的に支払われてしまうことも含め、早く自前の相棒と出撃したいと誰もが思うことだろう。
FDバトルにじっくりのんびり慣れたい俺としてはレンタルFDでも充分楽しめるけどね。アセンブルが固定されているぶん考えること少ないし。
特に、パートナーとして選んだ『アトリエ夜桜』製の陸戦強化型FD『特攻天使シリーズ』は練習にもってこいの性能をしている。戦い方がある程度限定されているおかげで丁寧に動きを確認することができるからだ。
さすがに『水没都市』のような水中エリアが多いフィールドが選ばれたらメチャクチャ苦戦するけど。なんなら『空中庭園』みたいな落下によるエリアオーバーあるフィールドなんか泣きそうになるからね? 特攻天使シリーズの移動ってローラーダッシュがメインなんだもの。
「アタシのこと気に入ってくれるのは嬉しいけどさ、レンタルFDじゃあ公式戦に出られないからねぇ。マスターはなかなか筋がいいし、面倒見てやった身としては早いとこ駆け上がって活躍するとこを見てみたいってなもんさ」
「公式戦か……そうだな、ランクが上がれば出られる大会やイベント戦も増えるもんな。俺もマスターランクを上げて、ゆくゆくはご飯を食べたあとに気兼ねなくデザートも注文できる大きな男に……ッ!」
「うーん、健全であることを喜ぶべきか、それとも志の低さを嘆くべきか、悩ましいところだねぇ」
話が世界規模の危機にならないようにしたいなら、舞台を限定すればいいじゃない。
と、いうことで島ひとつ丸ごと学園都市にすることにしました。特に珍しくもない設定なので、わりとイメージしやすいのでないかと思います。
一応、活動報告に『ロボチー設定会議・海上学園都市』を追加してみましたが……これ、アドバイス求められた方もなにアイディア出せばいいのか困るのでは……?