誰かが望んだif世界線、今回も3本仕立て。
とはいえ完結させた作品に延々と付け足していくのも難ですし、そろそろ打ち止め予定です。
今回のCase1・2は『例の件』がもう少し先延ばしになっていたらのifルート。
すなわち『干渉』さんが決断出来なかった世界線につき、ちょっと彼女の湿度高め。
そしてCase3は……
Case1:『干河歩と部屋王決定戦』 at 入寮直後
「―――お部屋披露大会、しませんか!?」
事の始まりは、芦戸さんのそんな言葉からだった。
社会全体に不安が広がる中、今年だけで二度も生徒が標的になった雄英高校が打ち出したのは、ヒーロー科のみならず全学科を対象にした全寮制への移行。
その導入にあたって先生方は、生徒ひとりひとりに対して家庭訪問を行い、保護者の了承を得ていったのだとか。
みんなの話を聞くと簡単には納得して貰えなかった家庭も多かったようだし、相澤先生の言った通り、A組一同が無事に集まれて何よりだと思うしかない。
……特に何を言うことも無く、わたしを送り出してくれたお母様には感謝です。《…………》
そうして今日から始まった新生活の舞台がここ、1年A組専用の寮『ハイツアライアンス』。
立地は雄英敷地内、校舎から徒歩五分、ついでに築三日。
一人一部屋、先に送った荷物がそれぞれ割り当てられた部屋に運び込まれているということで、今日一日を使って部屋作りをするよう指示されたのが日中のこと。
そして夜、芦戸さんに声を掛けられて女性陣みんなで―――気分が優れないという梅雨ちゃんを除いて―――やってきたのは寮の一階、ソファーも置かれた共同スペース。
同じく部屋作りを終えてくつろいでいた男性陣に、掛けられた言葉が先の提案……宣言?
「わああダメダメちょっと待―――!!!」
そしてそんな
「……わぁ」
「オールマイトだらけだオタク部屋だ!!」
《……お茶子さん、それで良いの……?》
「憧れなんで…………恥ずかしい……」
壁を埋めるポスターに、大小様々なフィギュア、果ては『ALLMIGHT』の刺繍輝く絨毯……
どこに顔を向けてもオールマイトのスマイルが目に飛び込んでくる、見事なまでのオタク部屋。
みんなの微妙な視線を浴びて背中に哀愁漂わせるデクさんに、お茶子ちゃんは、おぉ、と笑顔でこれを受け入れていた。
「やべえ何か始まりやがった……!」
「でもちょっと楽しいぞコレ……」
「というか麗日的にはアリなんだ、アレ……」
「やはり恋は盲目……!」
《いや、割と元からセンスが……いえ、許容範囲が広いから……》
勢い任せの吶喊だったけれど、男性陣にも意外と乗り気な面子が多かったことで流れは続行。
それから常闇さんの部屋―――「黒!! 怖!」「男子ってこういうの好きなんね」
尾白さんの部屋―――「普通だァ! すごい!!」「これが普通ということなんだね……!」
飯田さんの部屋―――「「メガネクソある!」」《……二人揃って注目するのはそこなのね》
上鳴さん―――「チャラい!!」「手当たり次第って感じだナー」
口田さん―――「ウサギいるー!! 可愛いいい!!」
と、みんなで好き放題にガヤを飛ばしながら、男性陣の部屋披露大会は進んでいった。
……え、誰か飛ばした? 気のせいですよ。
(ところで『干渉』? ご自慢の部屋で
《…………やらないわよ? 流石に》
……チッ、運が良かったな。
「―――釈然としねえ」
「ああ……奇遇だね。俺もしないんだ、釈然……」
「そうだな」
「男子だけが言われっ放しってのはぁ変だよなァ? 『大会』つったよな? なら当然! 女子の部屋も見て決めるべきじゃねえのか?」
「いいじゃん」
《……まあ、そうなるわよね》
「「え」」
風向きを変えたのは男性陣に便乗した
『干渉』も否定する材料をくれず……思わず声が被った耳郎さんと顔を見合わせる。
《彼だけの意見というわけじゃないし……あれだけ好き放題言っていれば、ねえ》
「そ、そんなぁ……」
「……あっちはその辺マジで気にしないんだね……ハズいんだけど……」
わたし達がそうして戸惑っている間に、全員の部屋の披露と品評……『部屋王決定戦』の開催は決まってしまっていた。
明らかに違う目的に眼力を漲らせるブドウが気になるけれど……仕方ない、のかなあ。
―――その後、漢らしさ(?)満載の切島さんの部屋、
意外にも
轟さんの……和室「《当日即リフォーム!?》」、
余った時間でシフォンケーキを焼いていた(美味しかったです)という砂藤さんの部屋を経て、既に眠ってしまっている爆豪さんを除いた男性陣のお部屋披露は終了。
男女別に二分された棟を移るため、一度そこから一階に移動。
そうして女性陣の中で最初に披露されることになったのは、女子棟二階端の部屋―――
「……めっちゃ普通の部屋だ!?」
「いや、ちゃぶ台に床敷きの布団って、むしろ庶民より庶民してね!?」
「これがA組二大お嬢様の片割れの部屋なのかよ―――干河ぁ!?」
……わたしの部屋だった。
驚く男性陣になんと答えようか悩んでいるうちに、横から耳郎さんによる補足が入る。
「ああ、そっか、タイミング的に男子は知らなかったんだ。……干河って、雄英に通うにあたって実家から離れて下宿してたんだってさ。……麗日と同じアパートに」
「それ自体は本当に偶然やったんやけどねえ」
「マジかよ!?」
「麗日と、ってことは……そういうアパートってことよな?」
「本当に意外過ぎんだろ……もっとこう、お嬢様的な部屋にツッコミ入れる準備してたのに……」
「あんたら……まあウチも家具まで
「えっと、はい。家具を選んだのはわたしじゃなくて―――」
向けられた耳郎さんの視線に、トトンと自分の頭を叩いて返答する。
……どうやら伝わったらしい。この部屋にある家具―――アパートで使っていたそれらを選ぶにあたり、『干渉』の意向が介在していたということが。
「実家の家具では主に大きさがアパートにはそぐわないと言われて……用意された予算から必要なだけの家具を選んだ結果なんです。元々、金銭感覚の齟齬の解消も兼ねての下宿だったので……」
「……すげぇちゃんとした考えからくる結果だった」
「でもそれまでは普通にお嬢様してたんでしょ? 大丈夫だったの?」
「始めの頃は戸惑いましたけど……そのうち、ああ確かにこの大きさで十分だなあって思うようになっていきましたね……椅子とか机とか食器とか寝具とか……」
「おお……お嬢様的なアレが見事に矯正されてってる……」
「まさに狙い通りって感じだなー」
「スーパーの特売の日とか付き合ってくれたりもしとったんよ? お一人様何個までって感じのセール品をシェアしたりとか」
「本当はそういう安い商品は避けなさいってお母様には言われてたんですけどね……内緒だって言ったじゃないですか、お茶子ちゃん?」
「おっとと……ごめんごめん、歩ちゃん」
《…………》
「……プライベートから超仲良しだったんだな、この二人」
「そういうとこで麗日と揉めたりしねえのかなと思ってたけど、こういう感じだったのか……」
うんうん頷いてくれるみんなを前に、もう良いかなと部屋の扉を閉めようとしたその時。
何やら不思議なモノが視界に入って、気付けば疑問が口を衝いて出ていた。
「……八百万さん、どうかしたんですか?」
「……ッ! い、いえ、何でもありませんわ!」
「えっ、ヤオモモ? どうし―――イヤ本当にどうした!?」
「かつてない勢いで目が泳いでっぞ!?」
普段の凛とした立ち姿は何処へやら、一回り小さくなったように見える八百万さんに、わたしはみんなと一緒に驚きつつも首を傾げた。
突然彼女はどうしたのか……という問いに、それらしい答えを見つけ出したのは上鳴さん。
「……なあ、もしかしてコレ、アレじゃね? 実家の超デッケェ家具とかそのまま持ち込んでて、干河の言葉がダイレクトにぶっ刺さったとか、そういう……」
「……!?」
「あ、あー……」
その言葉に、ギクリと震えた八百万さんの反応は、まさしく答えそのもので。
それを理解してしまった人から順に、発起人である芦戸さんに視線を向けていく。
「……どうすんだ、芦戸? コレ、このままお披露目続けたら死体蹴りになるんじゃね……?」
「え……あ、うーん……どうしよう?」
「まあ、俺達はここでお開きってことになっても別に―――」
と、尾白さんを始めとした数人がイベントの打ち切りを匂わせる発言をした瞬間だった。
「ッ! い、いえっ、是非見ていって下さいまし! この失敗を胸に刻み込む為にも!!」
「もう失敗って言っちゃってるじゃん!?」
「そんな悲壮な覚悟決められても!?」
「そこまでマジなアレじゃねぇから落ち着けって!?」
何に張り切ってしまっているのか、責任感の強い八百万さんは自分が原因で催しが中断される、という事態に耐えられなかったらしい。
半開きの扉の取っ手を握ったまま、宥めに入る一同を前に、わたしは頭の中へと意識を向けた。
(あ、あはは……『干渉』の言う通りにしてて良かったです。……なんだか八百万さんには悪い事しちゃった気分ですけど……)
《…………そう》
「……あれ?」
「どうしたの、麗日?」
「ふと思ったんやけど……『干渉』さんのそういう感覚ってどっから来たんやろ? 小さい頃から歩ちゃんと全く同じ環境におったはずやんね……?」
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
Case2:『干渉と理を壊す"個性"』 at AB組対抗戦後
「―――ごめん、なさい。……ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい……っ!」
真っ白な部屋の中に、か細い謝罪の声が零れ落ちる。
「わたし、そんなつもりじゃ……だから……っ! いやだ、いやだよぉ……!」
瘤のような小さな角を震わせ、くりくりとした赤い瞳からボロボロと涙を溢して。
「おねがい……おねがいだから……っ!」
猫とも栗鼠とも判別できない白く小さな身体から、絞り出されるのは身を裂くような叫び。
「わたしをきらいにならないで、エリぃ……!!」
―――それは、B組との共同授業で鎬を削り合った日から数日後のこと。
突然の呼び出しに何事かとドキドキしながら向かった教員寮で、わたしは申し訳なさ満点の顔を見せるデクさんと、それを呆れたように見下ろす相澤先生に迎えられた。
話を聞けば事の中心は、先日から雄英で預かることになった女の子、エリちゃんについて。
曰く、彼女の"個性"『巻き戻し』は、使いこなせればあらゆる傷病を治癒出来る可能性を秘めている一方で、使い方を誤れば人間を存在から『消失』させてしまう危険も孕んでいるという。
長い時間を掛けて何らかのエネルギーを溜めて、放出するタイプの"個性"であり、現在は前者の期間にあるので使用は出来ないとのことだけれど、再び使えるようになったときに使い方が分からないままでは危険は避けられない。
そこで先日は物間さん―――『コピー』の"個性"を持つB組男子―――の協力で、彼女に"個性"の使い方を教えられないかと試して、けれどそれが思うようにはいかなかったのだとか。
そのときその場にいたデクさんが、思わずといった調子でわたし達の事を口に出してしまい……他に何か方法があるのかと周囲から、何よりエリちゃん本人から期待の目を向けられてしまって、黙秘を続ける訳にいかなくなったそうだ。
それが相澤先生の呆れ顔と、デクさんの表情の理由というところ。
……まあ、わたしも躍起になって隠していることじゃないし、そういう事情ならむしろ明かしてくれて良かったと返答して、その場は納まった。
そうしてデクさんと一緒に数日振りに会ったエリちゃんに、早速【
"個性"と話し合う、と聞いたところで少し怯えた様子だったけれど、何かあってもすぐに止めてあげられるから大丈夫というわたしの言葉と、それに強く頷いたデクさんを見て決心してくれて。
その小さな手を握って、意識を飛ばした次の瞬間。
わたし達が見たのは、部屋の隅に縮こまる小動物―――"個性"『巻き戻し』の姿だった。
「あれが……『巻き戻し』さん……?」
「う、うん……だよね、『干渉』?」
「ええ、間違いないわ。……少し、その子と一緒に待ってなさい、歩」
そう言って席を立った『干渉』が、彼女(?)の元に歩み寄っていく。
その背を見送りつつ対面席を見れば、赤い瞳をパチパチと瞬かせるエリちゃんと目が合った。
「……あの人が、『あくせら』さんの"個性"さん?」
「……うん、そうだよ。小さい頃からずっと、わたしの傍に居てくれた、わたしの"個性"」
「傍に……」
座り込む『巻き戻し』の前で膝を付いて、小さな声で言葉を交わす『干渉』。
エリちゃんはそんな様子をじっと見つめて、俯いて……それから不安気にわたしを見上げた。
「私が今まで考えてたこと……『巻き戻し』には伝わってたの?」
「え……えっと、多分? 普通はそこまでハッキリした意識じゃないはずだけど……」
「……私、いっぱいひどいこと言っちゃった」
「エリちゃん……?」
ぺた、と。普段は"個性"由来の角があるおでこに手を当てて、エリちゃんが呟く。
「この"個性"があるから……皆、いっぱい怪我しちゃうんだって」
「そのせいで、皆を……困らせちゃうんだって」
「こんな力……無ければよかったなぁって……っ」
「あ……」
……この場を作るまえにデクさんから、この子が雄英に来るまでの経緯は軽く聞いていた。
色々と
そんな中でこの子がどんな思いをしてきたのか、わたしには想像も出来ないけれど―――
「……そう、ね。あなたが"この子"を怖がる理由は分かるわ、エリちゃん」
「っ!」
「『干渉』?」
そう言って振り向いた『干渉』の腕には、すんすんと鼻を鳴らす『巻き戻し』が抱かれていた。
そのまま『彼女』はゆっくりとわたし達に歩み寄りながら、エリちゃんに向かって声を掛ける。
「"この子"が何をしたか……何をしてしまったか、"この子"から聞かせてもらったわ」
「"この子"が宿っていたことで、あなたの身に何が起きていたのかも」
「でも…………でもね、エリちゃん? これだけは知っていて欲しいの」
手を伸ばせば届く距離まで近付いて、エリちゃんの目の前に『巻き戻し』を差し出した姿勢で『干渉』は、わたしが今まで見たことも無いような慈愛の滲んだ表情で言葉を続けた。
「"この子"はいつだって、あなたの為になりたかった」
「あなたの役に立ちたいという想いを抱いて、"この子"は生まれてきたの」
「怖いと思うのは当然……でも、私からもお願いよ」
「"この子"を―――せめてあなただけは"この子"を、嫌わないであげて」
「…………!」
おずおずと、伸ばしたエリちゃんの手が『巻き戻し』を抱き上げた。
その手が触れた瞬間、ぶるりと身体を震わせた『巻き戻し』が、恐る恐る顔を上げる。
「……『巻き戻し』さん?」
「エリ……ぃ」
二対の赤い瞳が、じっとお互いを見つめ合う。
そのまま身動ぎも憚られる長い沈黙が、白い部屋の中を過ぎていき―――
「…………困らせてばかりじゃ、ないんだって」
「……!」
それを破ったのは、不意に溢されたエリちゃんの言葉だった。
「使い方なんだ、って……
「……でく、さん」
ぎこちなく、けれど横から見ていて分かるぐらいに口の端を上げて。
「すばらしい力……やさしい"個性"だ、って……ほんとだったんだね」
「っ、エリ……!」
白く小さなフワフワの体躯を、両手でしっかりと抱きしめて。
「ずっと怖がっちゃって、ごめんね。……これからは―――」
お互いの瞳に涙の粒を浮かべながら、エリちゃんは、笑った。
「いっしょにがんばろう? ……私の、"個性"さん」
「―――ねえねえ、『干渉』?」
《……どうかしたの、歩?》
「さっきエリちゃんに言ってたこと……あれって『干渉』も、だったりするの?」
《…………まあ、そうね》
「そっかぁ……ふーん……」
《……うるさいわね》
「ごめんなさいっ。……えへへ」
《…………》
《ええ、私も…………
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
Case3:『????と???????』 at --------
「―――私があなたを笑う? まさか。そんなこと出来るわけないわよ」
「私は戦ってなんかいないわ。ただ何もかも捨てて、逃げ出してしまっただけ」
「それも散々傷付けてきた
「……ふふ、そんな殊勝な心掛けでもなかったのよ? 今、思えば」
「私は、ただ責められるのが怖くて……消えることで責任を取ったと思いたかったに過ぎない」
「何よりも……『友達』に嫌われてしまったら、もう立ち直れる気がしなかった。……それが私の偽らざる本音よ。……幻滅したでしょう?」
「……我が身かわいさに、動くべき機を逃し続けて」
「筋違いな恨みに目を曇らせ、託された想いを八つ当たりで穢して」
「あげく、友人を心から信じることも出来なかった。……そんな醜い精神の持ち主よ、私は」
「……あなたは、そんな私とは違ったわ」
「置かれた立場は似ていても、あなたは真摯にヒーローを目指し続けた」
「私が耐えようともせず逃げ出したモノと、あなたは向き合い続けた。……戦い続けた」
「それは守りたい人達の為であり、叶えたい
「私からすれば、そんなあなたこそ『キラメいて』見えたわよ?」
「……私は、もうずっと昔から、それを遠いどこかに置いてきてしまっていたから」
「だからこそ、場違いだったと逃げ出して……二度と彼らの前に私が現れることが無いようにするつもりだったのよ? ……事が済んだ後にも」
「まあ、知っての通り……そんな私を
「資格だなんだとくだらない事を言うな……なんて、滾々と説教されてしまったわ」
「ふふ……っ、ええ、そう。
「……だから、ね? こんなの不毛な議論にも程があるわ」
「あなたも、私も、それぞれの世界で彼らと一緒に歩み続ける。……それで良いじゃない」
「ねえ―――
『……ああ、そうだね』
『君と出会えたこと。それは私にとって紛れもなく幸運だった』
『その胸中を誰より知っていた者として、これだけは言わせてほしい』
『―――君と共にヒーローを目指せたこと、私は誇りに思っているよ』
「…………
Case1:
原作の寮部屋配置は生徒同士の関係を鑑みて決められていると思われますが、歩ちゃんの部屋については今回のifを書くに至るまで特に考えてなかったので、誰も居ない二階に放り込む形に。
そして八百万さんを襲う流れ弾。……後で家具の入れ替えとかしたんだろうか、あの部屋。
こうして周囲が少しずつ違和感に気付いていく、という展開もアリだったかなあ。
『例の件』が無ければ、歩ちゃんが入寮に苦労することはありません。
心美さんとAFOの繋がりを考えれば当然でもありますが……C5-5冒頭、心美さんの台詞の中に他人に身体を操られた娘、を案じる節が一言も無かったことにお気付きだったでしょうか。
信奉か洗脳に近い教育を施し、更にはこの優先順位の低さ。
そりゃ何の期待も出来なくなるってもんですよ。
Case2:
ルミリオン早期復活フラグ。
『巻き戻し』のぶっ飛び具合から、神獣や幻獣といった架空存在を由来とする異形系という説も通りそう、ということで今回のようなイメージに。幼女と小動物の組み合わせ、いいですよね。
……壊理ちゃん6歳に対して『巻き戻し』ちゃん2歳に出てこられたのでは会話が描き辛かったというのが本当のところだったりしますが。
このルートの場合、代わりに物語の転機になるのはここだったかなあ。
"個性"は宿主の役に立ちたいという想いを抱いて生まれてくる。
これは作者の独自解釈の中でも最たる部分であり、本作のサブテーマでもありました。
注目してほしい物語の焦点が他にあったのであまり前面に出してはいませんでしたが、本編中の『無重力』ちゃんは勿論、ifの『イヤホンジャック』ちゃんの台詞にも名残が出ています。
Case3:
『干渉』さんが目を逸らしてしまったモノから逃げなかったのが『彼』なのです。
不在ったら不在なのです。
次回作はもっと取っつきやすい話を書かねば……