ONE PIECE 『ドレスローザ奪還』RTA【完結】 作:九時誤字くじら
家族を手にかけるRTA、はーじまーるよー。
まず、戻ったら最初にやることは一つです。
──ベビー5とバッファローをシャボンディに向かわせます。
この2人は正直、排除する旨味がありません。
支配するだけの能力はないので排除する意味もありませんが、ただそれなりにタフで能力の使い方次第ではいくらでも粘ってくるため厄介です。
この2人を機動力を活かしてもらうとかそれっぽい事を言ってシャボンディに向かわせておくことで、お邪魔要素を消すことができるんですね。
着いたらまずやることは、若に自室で待機してもらうことです。
若には『ヴェルゴ以上の実力者がいるかもだよ』なんて言って納得していただきましょう。
護衛にはピーカを指名。
ディアマンテとトレーボルにはそれぞれ『特攻隊長』と『国民への情報統制』を任せておきましょう、そして他のメンバーには2人1組で動いてもらいます。
ここで作戦を考えながら机の下で悪魔の実を細かく刻むのを忘れないでください。
シュガーの相棒は『一番真面目そうなやつ』と言いつつグラディウスを指名します。
こうする事で『能力を使ったらシュガーを吹っ飛ばしかねない』というプレッシャーがかかり、彼は銃撃以外はまともに動けないようになりますからね。
早速向かう場所は港で、一旦全ての船が出られないように港に頑丈な素材のネットを設置します。
そこでモネが聞き込みをしようと船に背を向けるので、今度は九蛇のみなさんに船の中からモネを撃ってもらいましょう。
避けきれずに1発肩に食らい、左肩に深々と突き刺さってますね。
そこで早速『竹竿』を使ってモネをブン殴りましょう。
『どうして』と聞かれますが、それについては『私はティン・ドルドだよ』と答えましょう。
理由はそれで十分です。
……おっと、国内にいたトンタッタが海楼石の錠を持ってきましたね。
早速防波堤に胴体を縛り付け、放置しましょう。
ついでに去り際、彼女に『
ここで再び『見聞色』を使用して今度は『シュガー』を探します。
……おっと、近くにジョーラとラオGのコンビもいましたね。
この2人が相手ならば、やる事は一つです。
エイムをしっかり合わせ、ジョーラの口に『トロトロの実』のカケラを投げ込みましょう。
するとたちまち弾け飛んでラオGに対する目隠しになってくれるので、その血を利用して『五千枚瓦正拳』を叩き込み、動きが止まった所で心臓に武装色を纏った鉛玉を3発打ち込んで殺害し、首を回収しましょう。
この殺害方法はRTA界隈では『必殺悪魔星・爆発』と呼ばれ、基本技とされます。
武装色の弾丸を使用可能な状態ならほぼ全員に使えるので、皆さんもやってみてください。
……はい、殺し終えたらそこで早速『電伝虫』を使ってシュガーに連絡をします。
連絡内容は『強い海賊が攻めてきた』『部下は私を止めて連行してきた』『でもモネを助けたい』というものです。
基本的にシュガーは姉思いなので、グラディウスもろともやってきます。
鎖を解こうとしたシュガーの後頭部に魚人空手で遠距離から掌底を叩き込んで海に突き落としましょう。
そして護衛のグラディウスには防御能力はありません、なのでラオGの首を投げつけて怯ませてから武装・覇王色腹パンで殴打して倒し、モネを縛っている鎖の錠に繋げておきましょう。
シュガーもそろそろ海水の飲み過ぎで意識を失って気絶した頃なので、引き上げてからもう片方の手錠を伸ばしてシュガーを縛り付けておきましょう。
ついでに、『
こうすればモネが重傷の妹を放っておいて無理するリスクがなくなり、またシュガーも姉に心配をかけてまで動こうとはしなくなり、2人の行動を封じることができますからね。
その状態で残る幹部のうち、『ディアマンテ』『マッハバイス』『セニョール』『デリンジャー』に連絡をして『コロシアムでラオGの死体が発見された』と嘘をつき、集めます。
そうしたらコロシアムの仕掛けを作動させ、マッハバイスに無音で砲撃しつつスタジアムをかつてキュロスが魚人と水中戦をした際に使用された『水中戦リング』にしましょう。
仕掛けはもちろんウィッカに作動させています、何故ならみんな仕掛けが作動した事に途中まで気づかなくなるからですね。
話を戻します。
……何故水泳スキルが必須なのかというと、ある程度の人数を一網打尽にするのにデリンジャーが邪魔になるからです。
魚人空手もその系列で取りました、デリンジャーを殺すためには必要なのです。
実を言うと一見無敵に見えた彼の動きのパターンですが、実際は一撃一撃が重いタイプ、かつ移動は持ち前のスピードに任せたタイプなので見聞色で読みやすいです。
ひとまず水位が上がるまでは見聞色の未来視で回避に徹し、ディアマンテが脱力したタイミングで仕掛けましょう。
デリンジャーの腹にモリを打ち込み、距離を取ってから『魚人空手』の技を駆使して連打を叩き込んでいきます。
……堕ちたな(確信)
ついでにディアマンテは水中で後手に海楼石の錠を嵌め、片足にモリを差し込んだ状態で猿轡をしてウィッカの元に連行しましょう。
そして『凪』をかけて貰えば、準備の段階は終了です。
ご視聴ありがとうございました。
☆
ドレスローザ、国王の間。
幹部たちを集めた会議の中で、それを引っ張っているのは幹部格では1番の新人だった。
──ドルシネア、私のバディ。
ヴェルゴの死に誰よりも混乱していた1人で、彼は『気弱そうな子』にキャラを切り替えるほどになりながらも、メンバー1人ずつに指示を出していた。
「うふふふ……こ、混乱状態に……私なんかが、指揮取っちゃって、ごめんね。だけど……みんな、作戦の通りにお願い……!」
「おいおいドルシネア!おれに特攻隊長は少々荷が重くねェか⁉︎」
「そ……そうかなぁ?私は、そう思わないけど。……ディアマンテさんがそこまで言うなら」
「そこまで言うなら引き受けよう!おれ以上の適任はいねェ!」
反論は、せいぜいディアマンテの謙遜漫才くらいのもの。
みんながヴェルゴの仇を打つべく2人1組で手を取り合い、全員で戦う
「……モネさん。ねぇ、まず……港、封鎖しちゃってもいいのかな……」
「そうね……推察される動機からしてほぼ確実に敵はドレスローザの内側にいる、そしてわざわざ海軍への連絡ルートを真っ先に断つあたり相手は内情に詳しい。……逃すわけにはいかないわ」
「だよね……!」
彼と一緒に港を封鎖し、杭にネットを縛り付けてゆく。
これで、無理矢理船を出そうとすればネットが絡まり、船が傷ついて出られなくなる。
そして私たちで見張っていれば、ほぼ確実に出国は回避できる。
……それはそうと、一旦はここを彼に任せておこう。
「そうだ……目撃証言があるかもしれないわ。ここの周囲の人に聞いてみるから、お願いするわね」
「うん……わかった……!」
とりあえずは、彼に任せよう。
そう思い、船に背を向けて一歩踏み出した。
──その瞬間、えも言われぬ灼熱感が左肩を包む。
咄嗟にユキユキの力で流動化しながら振り返って他の矢はほとんど浴びなかったが、しかし船に人がいた。
相手は覇気の使い手だ、ドルシネアに任せよう。
そう考えて彼の方を見た瞬間、彼が竹竿を横薙ぎに振るって私の腹に叩き込んでくるのが見える。
「……えいっ!」
「ごふっ……!」
私はその一瞬、自分の身に起こった事の意味を理解できなかった。
見覚えのある、竹竿。
それが自分に向けられて、何度も顔や肩、腹や胸に叩きつけられるのだ。
私はかつて受けた拷問を思い出して体が凍るような感覚を覚えながらも、なんとかして舌を動かした。
「……なんで……⁉︎」
「ごめんねモネさん。……私ね……」
震える私の頭頂に、しかし彼は絶対零度の笑みを崩さないまま竹竿を叩きつけた。
──頭から血が流れて、私は痛みと絶望のあまり立っていられなくなってその場にへたり込んだ。
「──ティン・ドルドだよ」
「……え?」
「ねぇ……理由はこれで十分……かな?」
傷だらけの顔に、彼が語った過去。
本来はパニックになりそうなところを、私は内心どこか冷静に受け止めている自分がいることに気づいた。
──私、結局奪う側に回っただけだったんだ。
そうだ、さんざん私たち姉妹から奪ってきた奴らは若の手で自業自得の目に合わされたじゃないか。
「……そうだね」
──自業自得だ。
仮に若様が凄惨な方法で海賊団の首魁から下されたとして、私はきっとどんな手を使ってでも相手を殺すだろう。
国を奪ったんだ。
殺されても文句は言えない、確かにそうだった。
「でもね、モネさんには少しだけ情が残ってるから……命だけは奪わないよ」
「……?」
殺さない。
そう言われたことに首を傾げていると、彼は意味深そうな笑顔と共にある一点に向かって歩き出していた。
海楼石の鎖で杭に括り付けられながらも、私は彼に虚な目を向けながらずっとその姿を見つめていた。
「モネさんはね……!
そう言いながら歩き出す彼の進行方向には、ジョーラさんとラオGの2人。
彼が何をしようとしているのか。
……その発言から汲み取れば、明らかなことだった。
「……!!やめ……」
「ねぇ、ジョーラさん……!」
「こんな非常事態に!誰がモナ・リザざま……す?」
「──死んでね」
次の瞬間、恐らくなんらかの悪魔の実のカケラを食わされたジョーラの体が爆発四散する。
……目の前でバディに爆発され、流石のラオGも困惑している。
「な……何を……⁉︎」
「魚人空手……五千枚瓦正拳!」
「GUフッ⁉︎のG!エホッ、コホッ……何が、起こっている⁉︎」
「あ、あのね……!知る必要はないよ……殺すね!」
──やめてくれ。
そんな言葉も届かない中で、ラオGの体に鉛玉が3発打ち込まれた。
そしてノコギリで首を切り落とされ、それが彼の持っていた布袋の中にしまい込まれる。
「……ぁ……はは……」
『ラオGさん!替えの湿布、ついでに買ってきたよ!』
『GIックリGOしのG〜!助かったぞドルシネア、すぐ貼ってくれ!』
普段の彼は、新入りながら気遣いのできる……みんなに好かれるような好青年だった。
それがどうだ……平然とした顔で、家族の首を切り落とすような男だったなんて。
きっと全部嘘だったんだ、と気づいてしまい、口から乾いた笑みが溢れる。
「……
「了解れす!」
小人が脱力しきっていた私の体に触れる。
すると、彼がこれ見よがしに目の前で電伝虫を操作し始めたのが見えた。
「──シュガーさん……あのね、モネさんが……モネさんが、お願い!大変なの……強い海賊が……!シュガーの能力は、どんな強い人間でも封じられるんだよね……?」
「(シュガー……⁉︎やめて、あの子に手を出さないで!)」
「うん……!ごめんね、急がせちゃって……!」
ガシャリ、ガシャリ、と鎖を鳴らしながら、必死に抵抗する。
この男は、元凶の一人となった私の目の前でファミリーを処刑するつもりなのかもしれない。
──そうなったら私は、きっと死ぬより辛い。
「……ドルシネア?あなたでも対処できない海賊はどこ……?」
「ごめんね、ごめんね!逃しちゃった……!モネさんだけでも、助けてくれないかな……?」
「シュガー、ドルシネア……!あまり計画外の行動をするな!」
何食わぬ顔でシュガーを近づけてくるドルシネア。
本来は彼に任せれば良いはずなのだが、しかし状況を把握していないグラディウスと急かされたシュガーにその発想は出てこなかったらしい。
シュガーが鎖に触れ、力が抜けながらも必死に絡まった鎖を解こうとしている。
「……この鎖、厄介な縛り方……嫌い!」
「(シュガー!逃げて、ドルシネアは危険なの!)」
「モネ?何を言おうとしているんだ?」
そして、次の瞬間。
シュガーは私の目の前で、勢いよく
「こふ……!」
「なっ……⁉︎ドルシネア、何をベッ……ラ、ラオG⁉︎まさか、お前ゴホッ……」
その直後、咄嗟に彼に掴みかかろうとしたグラディウスも強力な打撃を腹に喰らってくの字に折れ曲がり、地面に倒れ臥す。
そして、その直後に彼も何度も腹を踏みつけられ、ボコボコにされた上で私の隣で杭に縛り付けられた。
──下では、まだ妹が溺れているのに!
「(シュガー!お願い、ドルシネア!……ヴェルゴ!デリンジャー!ラオG!誰か、シュガーを……!)」
「……コホッ……ラオGの死体に……動揺させられてしまった……!」
「あの、ね。……無理もない……よ?そうさせようとして、やったから……」
彼はチラチラとシュガーを見ながら、何か確認しているように見える。
なんでもいいから、助けてほしい。
そう思っていると、彼は私を縛っていた鎖を解き、杭に括り付けてから海にダイブした。
そしてほんの数秒でシュガーを抱き抱えて浮上してくると、そのまま彼女をこっちに投げつけてきた。
「(ドルシネア……ッ!)」
「……いいの?あのね……すぐに救命措置を行わないと、シュガーさんの……命に関わるよ……?」
「……!」
慌ててシュガーの肺を圧迫し、海水を吐かせる。
それと同時、後ろで電伝虫の連絡の音が聞こえた。
「あ……あのね!モネと、シュガーと、グラディウスが……やられちゃった!強い海賊が……あのね、『復讐をしに来た』って!」
「(みんな……騙されないで!ドルシネアは……敵だったのよ!)」
「うん。……みんな、コロシアムで作戦会議をするんだよ。だからね、その……急いで、来てね……!」
シュガーの体に、急いで応急処置を施す。
グラディウスは声も出ないほどボロボロにされているので、私が言うしかないのだ。
──騙されないで、と叫べるのは、声を奪われた私しかいない。
シュガーの息が戻るまで、全力で蘇生措置を繰り返して。
「(……やっと、戻った)」
シュガーの息が戻ったときには、既に彼の姿は見えなくなっていた。
どこに行ったのだろう、と考えていると、まだボロボロのシュガーが電伝虫を使って幹部に連絡を取ろうとしているのが見えた。
「……ゼェ……ディアマンテ……!……繋がらない!」
「シュガー⁉︎無理しないで……!」
ディアマンテへの連絡は途切れているらしい。
恐らく彼の仕業だろう。
──実力的には、むしろ彼以外には″コロシアムの英雄″くらいしか有り得ない。
だが、彼は行方不明だった筈だ。
「……っ!ゴポッ……トレーボル!」
『んねー、シュガー!お前、どうなって……」
「ゲホッ……オモチャの兵隊は、キュロスよ!若に、絶対近づかせないで!全力で門を守って!」
『んね……キュロス……⁉︎』
──だが、シュガーも思い出した。
オモチャの兵隊の正体を。
恐るべき敵が、どこにいたのかを。
ドンキホーテ海賊団、幹部……残り2名。
地獄の戦いは、既に折り返しに入っていた。
11月6日追記:貧弱な自分さん、誤字報告ありがとうございます。