メイドのあくあとイチャイチャするご主人様 作:あくたんにオギャるユーレカ
あ、今回はあくあview.です。
朝。目覚ましの音で起きて、屋敷の掃除をして、朝食を作る。
今日の朝食は上手く作れたな、テオは喜んでくれるかな、と思い、頬が緩んでいたところをマリンに見られて茶化されながらテオの部屋に向かう。
深呼吸をし、窓を鏡にして髪の毛や服装の乱れがないかをチェック。どこにも問題がないことを確認してから、扉をノックをして呼びかける。
「おはようございます、ご主人様。起きていますか?朝食の用意が出来ました」
呼びかけるが、返事がない。「あくあに起こされたいから」という理由で狸寝入りをすることがよくあるし、今日もそうなのだろうか。
「ご主人様、寝てるんですか?開けますよ?」
念の為、もう一度ノックをしてから扉を開け、部屋に入る。部屋の様子を見て、テオと話したことを思い出し、また頬が緩む。
布団を見ると、こちらに背を向けて寝ているテオの姿が見えた。昨日は会合の後にお嬢様と鍛錬をしていたから、疲れて寝すぎたのかな?と思いながら声をかける。
「ご主人様ー、朝ですよー。起きてくださーい」
と言い、軽く揺すろうとしたが、肩に触れてみるとパジャマがぐっしょりと濡れていた。
「あれ?テオ……?」
痛いほど心臓の鼓動が早くなり、恐る恐る顔を覗き込むと、辛そうな表情で、汗をかいていた。
「テ、テオーーー!!!??」
その後、私の声を聞いてお嬢様とマリンも駆けつけ、軽い騒ぎになりながらもマリンがお医者様の手配をしてくれた。
どうやら軽い風邪のようで、1日ほど安静にしていれば治る、との事だった。
「ああ、本当に良かった……」
「ええ、本当に……というわけでマリン、今日の家の仕事は全員休んで徹底的にテオの看病を!」
「いや落ち着いてくださいよお嬢様。今日ご主人様がする予定だった仕事はどうするんですか。旦那様も居ないんですから、お嬢様がやらないとダメですよ」
「そんな……!大事な弟が苦しんでるのに、仕事なんて出来るわけないじゃないですか!」
「そうよ、マリン!テオは苦しんでるんだよ!もし何かあったら……!」
「軽い風邪だって言われただろーが!」
と、私とお嬢様の頭を叩いてくる。
「ふぎゃ!」
「へぷっ!」
「心配なのは分かりますけど、他のことを疎かにしたらダメですよ。貴族の方々からの信用を失ったら困りますし」
「うう……でも、それならテオの看病は……?」
「ああ、それならあくたんに任せればいいですよ」
「え、でもあたしもお仕事が……」
「あくたんが来る前は1人でこなしてたから大丈夫よ。ご主人様も愛しのあくたんが看病してくれたら元気出るでしょうし。その代わり、しっかり看病してあげてね。恥ずかしいから〜とかで半端にするのはダメよ?」
マリン……!
「うん。あたしがんばる!ありがとうマリン!」
「さて、では私も……」
「お嬢様?」
「……はい」
「それじゃあくたん、ご主人様のことよろしく。何か困ったらすぐ呼んでね」
マリンがお嬢様の首元を掴み、談話室を出ていく。
テオの体調を少しでも楽にしてあげなきゃ、と気合いを入れ、自分の頬を叩く。
「……よし!頑張るぞ、あたし!」
道具を持ってテオの部屋に入り、部屋の換気をするために窓を開ける。顔を見ると、額に汗が付いていたので拭き取って、氷嚢を取り替える。
何度か汗を拭き、時間が経ったので窓を締めに行ったところで、テオが目覚めた。
―あれ、あくあ……?
「あ、テオ、目が覚めた?大丈夫?」
―うん……でもなんだかぼーっとして……あ、そうだ、今日の仕事……
「って、何で起きようとしてるの。ダメだよ、テオ風邪ひいてるんだから。お仕事はお嬢様が変わりにやってくれるそうだから、テオは休んでて」
―いや、でも……
「ダメ!まだ顔真っ赤だし、汗だって凄いんだからそんな調子でうごいたら倒れちゃうよ」
そういうと、テオは渋々横になった。
「そうだ、テオ。食欲はある?」
―うん……
「分かった。じゃあ待ってて。食事の準備してくるから」
厨房に向かい、お粥を作る。そのままだと味気がないので、食べやすい様に少し塩をかけて、水の入ったピッチャーとコップを持って部屋に戻る。
「テオ、お待たせ。お粥もってきたよ」
―うん、ありがとう。食べるからそこに置いてもらってもいい?
そう言いながら、テーブルを指さす。何となく分かってたけど、やっぱり1人で片付けようとしてる。
「もう、テオは病人なんだよ?つらい時はちゃんと頼って。ほら、食べさせてあげるから」
そう言い、スプーンをテオの手が届かない位置に置き、水を入れ、テーブルをベットの近くに置き、椅子に座る。
「ふー、ふー……はいテオ、あーんして」
―え、いや、あの……
「ほら、あーん」
―……あーん
「味はどう?熱くない?」
―……うん、美味しいよ。もっと食べさせてもらってもいい?
「うん!たっくさん食べてね!はい、あーん!」
―……あ、あーん
テオが美味しいって言って食べてくれるのが嬉しくて、夢中になって繰り返していると、あっという間に器が空になった。
ーごちそうさま。あくあ、ありがとう
「いいんだよ。ねえ、テオ。何かしてほしいことない?」
先ほど、珍しくテオが頼ってくれたのもあって、聞いてみる。
―それじゃあ、汗をかいてて気になっちゃうから、拭いてもらえる?
「うん、わかっ……え?」
汗?汗……あせをふく?
おでこは拭いてたし、でもわざわざ言うってことは……
「〜〜〜!?」
―ご、ごめん、ぼーっとして変なこと言っちゃった。何でもないよ、うん。忘れて
そう言いながら、壁の方を向いてしまった。けど、朝触った時も汗は凄かったし、気になるのは本当だろうし……
「スゥー……あの、ね、テオ。あたし、頑張るから……」
―いや、でも……うん。お願いしていい?
そういい、テオがパジャマを脱ぐ。タオルをよく絞って水気を取って、背中に触れる。
(わあ、ガッチリしてる……すっごく鍛えてるんだな……って、ダメダメ!今は汗を拭いてあげないと!)
「ゴシゴシ……どう、テオ?」
―うん、気持ちいいよ。ありがとう、あくあ
そう言ってもらえると、胸がぽかぼかして嬉しくなってくる。
気付けば恥ずかしさも薄れて、テオの体も拭き終わっていた。
「はい、テオ。パジャマの替えだよ」
―ありがとう。……ふあ……
「あ、眠い?お薬が効いてきたのかな?」
―そうなのかも。……ねえあくあ、もうひとつ、頼んでいいかな?
そう言って、テオが真剣に、けど不安そうな顔であたしの顔を見てきた。
―手を、握っててほしいんだ
「テオ?」
―また、忘れてしまわないように。起きた時、この人が大切で大好きな人なんだって実感できるように。僕の手を、握って欲しいんだ
「……うん、分かった」
そして、差し出された手を握った。
―ありがとう、あくあ
「気にしないで、テオ。ずーっと握っててあげるから、安心して。ゆっくり休んでね」
そして、テオがゆっくりと寝息をたてはじめた。
「大丈夫だよ。絶対に離さないからね。あたしも、テオが大好きだもん。ずっと、ずーっと一緒だからね」
そうして、もう片方の手でテオの頭を撫でながら、テオが起きるまでそばに居続けた。
マリンがどのタイミングからフランソワ家で働いてるのか分かんないから除外したけど、あくあとフブキはテオが熱にかかってるのはトラウマだと思ってます。
ヨーロッパ(イタリア)だと「グリッシーニ」って名前のパンが病人用に作られた物らしいんですが、あくありうむ。は中世ヨーロッパ「風」の世界ですし、ホロライブって言ったらおかゆなのでセーフってことにしてください。
ホロ公式の発送日も完全に過ぎたので、今後少しずつゲーム内・ドラマCDのネタを使っていこうと思います。