爆豪勝己のサイドキックは元CP0   作:規律式足

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第20話

 

『物間君チユー顔インパクト』にてB組と一部生徒達が爆笑悶絶壊滅しかけるというトラブルがあったものの無事一年雄英体育祭第一種目である障害物競争は開始しました。

 主催者側の意図を感じる狭いゲートに押し合いへし合いする生徒達が先へ先へと進もうとする中、一步抜き出て駆ける轟君。彼は個性にて地面を氷結し足止めと加速を同時に行いました。

 しかし僅かな期間であれど付き合いは付き合い、彼の氷結は体が触れた箇所あるいは地面から起こるものであると理解しているクラスメート達はジャンプすることでそれを回避しました。知っていること、それは明確な強みなのです。

 だからこそイケメン退場がためウラのウラをかいた峰田君が必殺技にて轟君をモギモギ団子にしようと構えるが仮想敵による無慈悲な一撃にて失敗。

 一步前に出たからこそ彼らは第一関門に突入してしまったのです。そう入試にて猛威を奮い受験生を追いやり私とボスと兄さんに破壊された0P敵の群れ、ロボ・インフェルノに。

 初見の生徒達もチラホラいる巨大ロボですが、流石は推薦組にしてビル一つを容易く氷結させる轟君、巻き上げた冷気にてあっさりと撃退しさらに進路妨害まで行いました。

 巨大ロボによる威圧と質量による妨害、さらに小回りの効く小型ロボによる襲撃で多くの生徒達が足止めをされることに、なりませんでした。

 

「何が巨大ロボだ」

 

「何が小型ロボだ」

 

「デカイだあ?」

 

「硬いだあ?」

 

「重いだあ?」

 

「「「こちとら毎日毎日、速くて硬くて空飛んで一撃重い遠距離攻撃かますアンチクショウにボコられてんだこらあああっ!!」」」

 

 闘志全開な一部生徒達が真っ向からロボ相手に打つかりだしましたから。

 

「ヒャッハーッ!!攻撃が当たるぜえっ!!」

 

「ヒャッハーッ!!装甲が柔いぜえっ!!」

 

「デカイ塊振り回すことは攻撃じゃねえっ!!」

 

「避け放題だあっ!!」

 

「空も飛ばねえ重量あるコイツラなんてただの的だあっ!!」

 

 組手でボコり過ぎましたかね?

 重機やら戦車くらいの脅威であるロボに臆さないのは良いですが、暴れぶりが前世の海賊みたいになってますよヒーロー候補生達。

 あえて倒す選択をせずに飛び跳ねて越える生徒達もチラホラいますね、兄さんも躱しながら壊れた装甲で撃退してますし、やはり出来るという経験は行動の迷いを打ち消しますね。

 しかし、そろそろ真面目にやらないと怒られますか、既に轟君を越えて一番になった私をボスが睨んでましたし。いや剃は短距離移動で長距離走向けではないのですが。

 

「嵐脚」

 

 とりあえず高い障害物を越えるのは手間です、平らにして進むとしましょう。

 巨大ロボを水平に切り倒し、あとは月歩で走り抜けます。見ればこの種目は空を翔けることが攻略法みたいですしね。

 ザ・フォールの断崖絶壁綱渡りも、怒りのアフガンによる地雷原も、空中機動にて解決です。

 それは浅はかな考えでした。

 そう私は考えもしなかったのです。所持しているだけで持て囃される空中機動の可能な個性、それと同じ様なことのできる月歩を体得している私を、私の詳細な情報の知る教師達が放置しておく筈がないことを。

 雄英高校は生徒に苦難を与え続ける場所であることと私が戦闘能力以外はポンコツであることを、私は自覚していなかったのです。

 

 

 

 

「それで二十位か、このポンコツ」

 

「あの身体能力でなんで一位じゃないのこの弟」

 

 呆れ果てた二人の言葉。

 熾烈なトップ争いを制したボスとワンフォーオールを駆使し惜しくも二位になった兄さん(二位だけに)、あの運動量で息一つ切らしてない二人は腕を組みながらグラウンドに膝をつく私を見ます。

 あの後ロボ・インフェルノを越えて月歩にて先頭集団を追い抜き一位にまで躍り出た私。ですがその直後相澤先生の冷たい声とともに大量の武装ドローン軍団が襲いかかってきたのです。猛毒蜂の群れのような脅威を前に私は二丁指銃乱れ撥にて迎撃。飛ぶ指銃撥を両手で乱射する技をしながら月歩を使い、空を足場にしたガンアクションを行いました。

 そして迎撃と回避行動に夢中になってしまい気付けばこの順位でした。いや親切な障子君が、ドローンは空中機動を繰り返す者に襲いかかると相澤先生が言ったと伝えてくれなければ、私は第一種目でリタイアだったかも知れません。

 

「障子には感謝だな」

 

「人の話はよく聞こうよ」

 

「仰るとおりです」

 

 普通に走ったら襲われませんでしたし。

 

「ウチの事務所には状況を俯瞰して見れる指揮官が必須だな」

 

「その上でテレパシー系個性だとなお良いね」

 

 人によって距離や出力に差はあるとは言え希少というほどの個性では無いですからね。

 テレパシー系個性でヒーローを目指す人が希少ではありますが。

 機械の下位互換な個性は多いですが、スマホや通信機で良いじゃんと言われる個性ですからね。ちなみに豆知識ですが気持ちをダイレクトに伝えることができるためか結婚しやすい個性の一つに数えられてますね。

 

「まあいい、勝ち残りはした。正直第一種目でリタイアするかもと思ってたしな」

 

「ウチの弟ながらこの信頼の無さ」

 

 ボスが信頼してるのって私の戦闘能力だけなんで。

 

「次の種目、無様な姿を晒すなよ」

 

「フラグかな?」

 

 さっきから厳しいですね兄さん。

 

 

 そして第一種目が終わり予選通過者42名。物間君を除いたヒーロー科全員に加えて普通科とサポート科が1名ずつ突破したようです。

 順位の発表もされましたが、疲労具合や汚れ方に差があるため何やら戦略やら思惑がありそうですね。次に備えて体力温存も突破できる確信があるなら良いやり方ですからね。

 いよいよ本戦というミッドナイト先生の言葉とおり、これからがアピールする本番ですね。

 第二種目は騎馬戦。

 相澤先生とのやり取りから情報から考察する癖のついてる皆がミッドナイト先生の説明より先に予想し語りそれに怒る一幕はあったものの、上位のポイントを狙う下剋上サバイバルは開始しました。

 

 

 が、

 

 

 気がついたら終わってました。

 4位緑谷二号チーム、心操人使、青山優雅、尾白猿夫、最終種目進出です。

 

 無様な姿を晒してしまいましたね。

 

 

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