さて無様な姿を晒したショック、フラグ回収を即行った衝撃に一瞬放心してしまいましたが。どれだけ意識を飛ばせば気が済むのだと思い直しとりあえずどうしてこうなったか心操君に尋ねました。洗脳した奴になんで聞けんだコイツという顔をされましたが、同じチームの二人も洗脳されていた可能性が高いため本人に聞くのが一番でしょう。
そんなあっけらかんとした私の態度に奇妙なモノを見るようでいて、更にかすかに嬉しそうに笑いながら答えてくれました。
障害物競走から動ける生徒と判断し、騎手役として開始と同時に洗脳。命令内容は、目立たないように決勝進出のために最善を尽くせ。
続いて同じく動きの良かった尾白君と余ってた青山君を騎馬役として洗脳、この時点で第二種目開始。
心操君としては一位の1000万ポイント争いに参加するつもりは端から無く(元より決勝狙いのため)、そちらに集中する生徒達を後半ぎりぎりに洗脳しハチマキをかすめとる戦略だったようです。
なるほど理にかなってます。一人勝ち上がった普通科生徒で、知り合いのいない協力しがたい状況から決勝進出を目指すなら最善手でしょう。
ですが心操君にとって予想外のこともありました、ある程度の動きを期待した私が一切の行動をしなかったことです。
そのため私を起こさて洗脳を掛け直そうとして、尾白君達が目覚めてしまったのです。
最初は洗脳された事実に憤慨した二人ですが、心操君の切羽詰まった様子とその個性故の悩みを、自身も強個性とは言い難くヒーローには成れない個性だと言われたことのある尾白君は理解を示し協力することに決めたそうです。尾白君良い人過ぎですね、青山君は珍しく何やら複雑そうな表情していたみたいですが。
しかし協力体勢をとってもA組B組は強敵だらけ、逃げに徹そうとハチマキは取られたそうです。
ですが、プレゼント・マイク先生のカウントに三人が諦め空気になった所で私が一瞬姿を消したかのように動き現れた時にはその手には中央にて1000万ポイント争いに集中していたボスチーム、兄さんチーム、轟君チーム以外の全てのハチマキが握られていたそうです(今ココ)
なるほどバスケで言うブザービーター狙いだったんですね私は。月歩に剃と生命帰還に見聞色の覇気の併用ならこのグラウンド内程度の範囲ならハチマキはいつでも回収できましたから。
そんな訳で合間に尾白君の補足も込みの説明で状況の把握も出来ました。
洗脳という強力な個性、それを命の危険無く体感できた良い経験をつめました。
「お前も許すんだな」
心操君は笑っていました、勝ち誇るような嫌味な笑みではなく、ほっとしたような嬉しそうな顔で。
「まあこんな複雑な戦い、指示なく勝ち抜ける気しませんでしたから」
貴方のおかげで決勝に出れますと私は告げます。力尽くで押し通ることは多分出来ましたが、こんな些か変わった協力の仕方もありでしょう。というか洗脳で適切な指示を出された方が多分良いを動きできてましたし。
「そっか、なんかありがとな」
そう言って昼休憩に向かうため別れた心操君はどこかスッキリした表情でした。
(いやまあ命令しだいで皆殺しやら虐殺してた可能性あるから、こんな形で使われて助かったんですよね)
前世にて世界政府の洗脳教育だけで世界最高峰の実力者に成れてしまった私は洗脳耐性が無いのだろう。
あちらではそんな能力者とは遭遇しなかった(あるいは上が避けて命令してた)ですし。
「今後の課題ですね。まあ相手の行動前に鎮圧するほうが最善で簡単ですが」
「色々思うトコあったけど、心操も必死なだけで悪い奴じゃないし決勝に行けたから良かったよ」
「そうだね☆」
それだけではないですよ。君等の心操君の言葉に応えたことが彼の心を救ったんでしょう、ヒーローしてましたね二人共。
そんな良い感じに別れた所で、さあボスに頭を下げますか。無様を晒してしまいましたしね。
なおこの後、ボスと一緒に轟君と兄さんの会話、シリアスでヘヴィな彼の事情を聞いてしまうことになりました。
どうしましょう?
ちなみに庄田二連撃君は物間君チームで物間君の代わりです、騎手は空中機動ができる円場君でした。