ヒーロー殺しにアンチ有り、閲覧注意。
職場体験に行ったらボスが世界レベルの超新星になった件について。
公安からの情報だよとホークスから伝えられたが、とりあえず全員無事であることにホッとした。
ヒーロー殺し ステイン。
公安も行方を追っていた危険人物なのだが、手練であるがゆえに公安の存在が露見する恐れがあり大々的には動けなかったそうだ。さらにその存在も公安には都合が良かったからでもあるらしい。人命より国益、国家機関としては正しいが自分は関わりたくはないなと改めて思った。
またステインを捕縛した者がボス、爆豪勝己であることからヒーロー公安委員会は完全に私の勧誘を諦めるらしい。公安委員長からヒーローとしての活躍を期待するとのことだ。
未成年で無資格なボスではあるが、エンデヴァーから戦闘許可はおりていたため法的な問題はない。報奨金にメディア対策については雄英高校との話し合いをしてから決めるそうだ。
そうして職場体験の日々は過ぎていった。
ホークスに対して自分達が伝書鳩扱いに感じた常闇君は最初は不満を持っていたようだけど、空の飛び方を習ってからは視野が広がったのか彼を師として尊敬するようになっていた。
最後に大量のお土産を渡されて職場体験は終了となった。かつての自分と同じ境遇の彼に思うところはある、けれどかつての自分とは違い彼は救いとなる存在がいて、務めも自ら意思で行い、夢まである。なら彼は大丈夫だ、そう思うことができた。
彼は駒ではなくヒーローなのだから。
そして雄英高校。
昨晩のうちにボスに辛子明太子と辛子蓮根セットを渡し、兄さんには九州限定オールマイトストラップセット(狂喜乱舞して怖かった)を渡した翌日。
クラスメート達にも常闇君と九州土産を配りながらそれぞれの体験を聞いてみる。
訓練にパトロールだけの子もいるが、敵退治を経験した子達もチラホラいた。八百万さんなんかコマーシャルデビューしているし。あと峰田君は何見たの?
けれど一番の話題はやはりヒーロー殺しの一件だ、幸いリカバリーガール(ついでに物間君)により兄さんと飯田君は無事治り包帯すら巻いていない。
所用ありボスはまだいないが、皆兄さん達を心配してくれてたみたいだ。
ヒーロー殺しか、私には正直どうでもよい存在だ。王政かつ貴族蔓延り、天竜人まで存在した前世にて思想一つで皆殺しにされるなど日常茶飯事。故に執念あろうと一本気あろうと単なる人殺しの犯罪者だ。ましてや前世の海軍大将である紅竜なんて海賊に背を向けた部下を皆殺しにする過激派でしたし。
そんな話をしているところでボスが教室に入ってきました。
職場体験にて世界レベルになったヒーローの登場にクラス内はわっと盛り上がりますが、昨晩もそうでしたがボスの表情はよくありません。
「どうかしたの爆豪ちゃん?」
皆を代表して梅雨ちゃんが尋ねます。
「ああ、クラスの空気を悪くしてすまねえな。チト思うトコあってな」
再会を喜ぶ皆を心配させたことを侘びてからボスは答えます。
なんでも雄英高校を通して(被害者には雄英高校卒業生もいたため)ヒーロー殺し被害者遺族の方と校長先生立ち会いの元で面会したそうです。
当然感謝されたそうです、礼を言われたそうです。
ただその時に遺族の方達が辛かったことも伝えられたんだそうです。
世間の風潮にヒーロー殺し称賛と肯定の声が生まれていました。それにより粛清されたヒーロー達は殺されて当然なヒーローだったと少なからず言われだしていたそうです。それがひたすらに辛かった、家族は努力してヒーローになったのにそれはあんまりじゃないかと思ったそうです。実際に違法行為に手を染めていたヒーローもいて、それにより被害者遺族の方達は被害者なのに責められるようにすらなったそうです。
ボスがヒーロー殺しを捕らえて、さらに反論してくれたことが遺族の方達は嬉しかったと告げてくれたそうです。
「あのクソ野郎に一理あると思っちまった自分が腹立たしいわ」
ボスの不快そうな言葉がクラス内に響きます。
カッコいいと言ってしまった上鳴君は飯田君に謝った時より気不味そうです。
「仕方ないですよ」
ですが私は思います。
「ああいった理想の中で生きる輩の中に他者の存在はありませんから」
犯罪者と一線を画す本物の
「誰よりも理解を求めていたくせに、誰よりも他者の感情に同調できないのは皮肉過ぎですがね」
こちらの世界では異端で特別で目立つ存在ではありましたが、前世には割と居たんですよねそんな存在。
だからヒーロー殺しの存在が私には響かないのでしょう。
ボスと私の言葉に皆がそれぞれ思い悩みます。
正答がある問題ではありません、悩み続け思考することが大切なのでしょう。
ちなみにボスが報奨金を遺族の方達に寄付しようとしたら断られたそうです。なんでもそれはボスがヒーロー事務所を開く資金にして欲しいそうです。
雄英高校卒業後の事務所開業資金稼ぎの期間が大幅に短縮されてしまいましたね。
もとより父を通じた私のデザイン料を当てる予定でしたが、これは予定していた卒業後の渡米して稼ぐ必要がなくなりそうです。
その後の授業にてオールマイトによる救助訓練を行ったり(兄さんが大分動けるようになってました)。
峰田君が更衣室にて覗きをしようとして粛清されたり(そもそもなんで隣室なんですかね?女子生徒増えたから分けたのでしょうか?)。
兄さん共々オールマイトからワンフォーオールの秘密について説明されて倒すべき巨悪の存在が明らかになったり(まだ何か隠してそうですが)。
相澤先生から、夏休みに林間合宿の説明を受けたりしました(峰田君はそろそろ矯正すべきかと、というかマウントレディの一件からの立ち直りが早いです)。
期末テストですか、頑張らないいけませんね。
ちなみに物間君にヒーロー公安委員会の裏事情を相談したら何故か白目をむいて泡吹いて気絶しました。彼も職場体験でリカバリーガールと共に日本中を回ったから疲れていたのでしょうね。
オリキャラ紹介。
海軍大将 紅竜。
コング大将同期の最過激派の海軍大将。
粛清の紅竜と仲間内からも恐れられていたが当時最強の海兵であり世界政府にも一歩も引かない姿勢から慕われてはいた。
ロックス海賊団との決戦にて討死。
後の海軍に少なくない影響を残した。