爆豪勝己のサイドキックは元CP0   作:規律式足

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第35話

 

 時は流れ六月最終週。

 期末テストまで残すところ一週間を切っていた。

 

「全く勉強してねーー!

 体育祭やら職場体験やらで全く勉強してねー!」

 

「確かに」

 

 いや両方とももう大分前ですよね?

 相澤先生が珍しく事前に注意してくれてたじゃないですか。というかクラス順位が表示されてるように見えるのは幻覚ですかね?

 

「演習試験があるのが辛えとこだよな」

 

 峰田君がクラスで上位の成績なのは意外ですね。底辺二人の同族認識を軽やかに裏切ってます。

 

「お前みたいな奴はバカではじめて愛嬌がでるんだろが、どこに需要あんだよ!」

 

「世界かな」

 

 いわゆるバカわいいですね。

 しかし、

 

「峰田君は世界から需要あっても、女性からの需要はないんですね」

 

 これは正に衝撃の事実。

 

「なんで真理に気づいたって顔でエグいこと言っとるんやろ」

 

「弟が言葉で峰田君を殺しにきてるよ」

 

 つい本音が。

 私の言葉に崩れ落ちる峰田君とそれを見て私に親指たてるドベ二人。

 さらに成績トップ勢が悪意なき追い打ちをかけて上鳴君のマインドをゴリゴリ削ります。

 

「お二人とも座学なら私お力添え出来るかもしれません、演習のほうはからっきしでしょうけど」

 

 なんというか八百万さんは実技での自信を喪失気味ですね。個性だけで充分強いのですが、A組はフィジカルモンスターばかりで何気に土壇場には強い面子ばかりですから比較してしまうのでしょう。

 

「まあ爆豪みたく日頃から勉強してれば焦ることもないんだろうけどな」

 

「ん?」

 

 といつものように本を開いているボスを見たら、その手にあったものは、

 

「辛子明太子お取り寄せカタログ?」

 

「って勉強じゃないんかいっ!」

 

「珍しいなオイっ!」

 

「来久達の土産が旨くてな、流石本場。

 近所の店のやつじゃ満足できねえから取り寄せようと思ってな」

 

「ホークスのおすすめの逸品でしたよ」

 

「喜んでもらえて嬉しい限りだ」

 

 あれからたびたび連絡をとってるホークスに頼みますかね?私を先輩と呼ぶのは止めてほしいですけど。工作員歴は長いけど(20年程度)公安とは無関係でしょうに。

 

「お二人じゃないけど、ウチもいいかな?」

 

「わりィ俺も!古文わかる?」

 

「おれも」

 

 瀬呂君はやばめですけど耳郎さんと尾白君は峰田君より上じゃないですか?

 

「良いデストモ!!(わーい)」

 

 まあ落ち込み気味な八百万さんが嬉しそうなら良いですよね。

 

「なあ爆豪俺に勉強教えてくんね?」

 

「悪い時間がねえ、今週もヒーロー殺しの件での取材やら面談で忙しくてな」

 

 ヒーロー殺しの件はまだ冷めてませんからね。ボスもこれも経験だとできる限り応じてますし。通っていた小中学校での演説は流石に断ってましたが。

 

「ところで緑谷二号は?」

 

「おいおい芦戸聞いてやるなよ、コイツは強いだけのポンコツだぜ?」

 

 勝ち誇った顔のドベデュオですが私成績は。

 

「クラス同着一位ですけど」

 

 ボスと八百万さんと私の三人でですね。

 

「「なんでだよっ!!」」

 

「自分に当てはめて応用するのがダメなだけなんですって。記憶術は工作員には必須だったんですよ(出来なきゃ処分)」

 

 

 昼、食堂での食事も大所帯になってきましたね。体育祭から轟君も一緒です。

 

「普通科目は授業範囲内からでまだなんとかなるけど、演習試験が内容不透明で怖いね」

 

「突飛なことはしないと思うがなぁ」

 

「普通科目はなんとかなるんやな」

 

 兄さん学力面では普通にとんでもないんですよね、というかまたカツ丼。

 

「一学期でやったことの総合的内容」

 

「とだけしか教えてくれないんだもの相澤先生」

 

「戦闘訓練と救助訓練、あとはほぼ基礎トレだよね」

 

 相澤先生相手なら何故か教えてくれるだけマシに思えますけどね。

 

「A組も食堂?」

 

 そこへ通りかかった物間君が声をかけてきます。

 

「B組の物間君!」

 

「B組の中心人物で苦労してる人」

 

「最近保健室で手伝いしてる」

 

「他の先生方のもだろ」

 

 体育祭に参加せずとも知名度高いですね。

 

「というかお昼お粥?」

 

「それで足りるの?」

 

「胃が受け付けなくてね、どっかの誰かさんのせいで」

 

「なんと!物間君にそんな負担をかけるとは、この私が成敗してくれる!」

 

「「君(お前)だよ」」

 

 実は薄々気づいてました。

 

 

 近くの席で食事をはじめた物間君と近くにいた拳藤さんも混じえて会話を続けます。

 ちなみに私の昼食の三段おひつには最早誰もツッコミません。

 

「さっき期末の演習試験が不透明とか言ってたね」

 

「粥ウマ」

 

 なんか放心気味に白粥を啜る物間君がいますが、拳藤さんが先程の話題に触れます。

 

「入試ん時みたいな対ロボットの実戦演習らしいよ」

 

「え、本当!?何で知っているの!!?」

 

「私先輩に知り合いいるからさ聞いた。ちょっとズルだけど」

 

 この多忙な短期間で他学年と知り合い作るのも、中学時代の知り合いと連絡とるのもズルではないと思いますが。

 そこで兄さんがいつものブツブツやってドン引かれてますけど、兄さんのコミュニケーション力では難しいかと。

 

「それはどうだろうね?」

 

 ロボなら問題無いなと皆の気が緩んだと所で物間君が注意します。

 

「僕とかの特別扱いから分かるように雄英高校はかなり生徒を見てる。生徒達が勝ち確定なロボットなんて今更試験にだすかな?」

 

 ロボット相手なら個性的に難しそうな葉隠さんですら多分なんとかなりますからね。

 

「ま、例年の実力基準の判断ならロボットもあり得るけどね」

 

 一学期でロボット相手に完勝できるようになったら一人前、とかなら確かにあり得ますね。

 

「流石物間君、来久が頼りにするだけあるね!」

 

 本当に頼りになるんですよ彼。

 知識と発想と分析力がかなりのものです。

 

「ゴフッ、アレおかしいな何故か白粥が血の味になってるよ」

 

「トドメさすなよデク」

 

 

 

 そして放課後、演習試験内容予測をクラスで共有したんですが。

 

「んだよロボならラクチンだぜ!(やったあ)」

 

 一部には教えたら不味かったような。

 ロボとか傷つけて問題ない相手には無双できますからね。

 障子君も言いますが、この二人は特に強個性だけど調整苦手だから、轟君を見習うべきなのに。

 

「これで林間合宿はバッチリだ!!」

 

 フラグかなあ?

 放課後の私達との自主練にも参加してないから身体能力や経験も心配だし。

 

「あのな、お前らは特に知識量が出来ることに直結してんだから少しは学んどけよ」

  

 ボスから直々の忠告。

 前々から勿体ないと評価してる二人ですからね。

 芦戸さんなんかは八百万さんが個性を再現できるからより学んだ方が良いですよね(いや電気も創造できるかも?)

 

「「大丈夫だって!!」」

 

 貴様らボスの忠告を無碍にするとは万死に値する。

 

「ケロ、しないわ来久ちゃん。でもこの油断が二人に返ってはきそうで心配だわ」

 

「でも学力テストでも心配な二人なんよね」

 

 こうして試験までの日々は過ぎていきました。

 色々不安な点はありますがこればかりは本人次第ですからね。

 ですが、

 相澤先生に呼び出されて告げられた事に、物間が言っていた雄英高校は生徒をよく見ているという言葉を実感することにあるのです。

 

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