まじでおっそーい投稿でやるつもりです。長い目で見守っててください
神...というと何を想像するだろうか。
日本神話、ギリシャ神話、はたまたマニアックな人はクトゥルフ神話なんて言うかもしれない。
しかし皆共通しているものがある、それは
強大な力を持っているということだ
ーーー
〜???〜
「ん...」
寝てすぐ起こされた時のようにまったく爽やかじゃない目覚めだった。ぼんやりとした目を擦ろうと思い、腕を上にあげようとしたが、それは叶わなかった。
ガチャン、と音を立てて腕が肩の辺りで静止する。
そうだった、と自分は寝ぼけた頭を叩き起し、いまいましげに己の両腕を縛る手枷と鎖を睨みつけた。
「まぶたを擦ることもできないか...最後くらい自由にさせてくれてもいいものを。」
そう怠そうな口調で愚痴を言うと、辺りを見回した。ただ大きな白い部屋のような場所だった。
部屋と言うには歪で、家具のようなものは一切なく、ぽつんとある扉と部屋の中心の天井から伸びる拘束具しかない。
既に何回も見た景色。しかしその女はその景色にも寂しさを覚えていた。
「もうここともお別れか....最初は嫌いな場所だったが、今となっては好きになってきたn...ッ!」
女は部屋の端にある扉を叩く音が聞こえ、最近増えてきたと感じる独り言を中断した。
少し間を置き、扉が開かれると約10人ほどの鎧を纏った翼が二対の天使のようなものが入ってきた。その天使のようなものたちは女の前に整列し、先頭の天使が1歩踏み出して、懐から1枚の紙を取り出した。
「よく聞け。被告、最邪神:初瀬夜見は最高神ならびにそれに繋がる方々を殺害、消滅させた罪により、死の刑に処す。
育て親を殺し、能力を得ようだなんて...欲に溺れたか夜見。言い残しの時間を与えよう、考えろ。」
顔を伏せ、その言葉を聞いていた女、夜見はおもむろに顔を上げ、
「ごちそうさま、ジジイの味はやっぱまずいな。」
と言い放った。それを聞いた読み上げを行った兵士は、紙をぐしゃぐしゃに丸め、顔を歪めて
「最高神をそこまで愚弄するか!邪悪な心をもった獣め!なぜあのお方がお前にそこまで執着していたかは知らないが、こんなやつの何が良かったのだ!お前に生きている価値などない!せいぜいくたばった顔を晒し、死んだ体で慰め者になるんだな!」
そう言って天使はどこからか取り出した剣を女の胸に突き立てた。女は何も言うことはなく、ゴポ、と血を吐き出してうなだれた。
自分が父を殺した時に、もう死ぬのはわかっていたが、いざその瞬間になると恐ろしく死が怖く思える。
ここで自分が死んだら自分はどうなるのだろうか....
死にたく...ないなぁ....
女は一筋の涙を流した後、強い睡眠欲のようなものに抗えなくなり、瞼を閉ざしていった。
ああ...こんな事なら平和に生きていたかったな....
『ジジ...』
自分にもっと力があったら捕らえられたりしないで生きれたのかな...
『ツヨク....ナル....』
生きていたかったなぁ....
『イキル....』
クソっ!なんで私がこんな目にあっているんだ!?許せない...自分は悪くなかった....全部あの....薄目野郎なのに...!!!クソッ!!
『チカラ....イキル....ヒツヨウ?.....ナニモワルクナイ.....ワタシハ...ワルクナイ...なら....私を悪く言うやつはみんな.......壊せばいいんだ』
兄に裏切られたから、父が親友を死刑にしたから、父が....兄が....
憎いッ!!
死ね...くたばれ...壊れろ...関わるな...なんでもくれてやる...楽しみなんていらない...力が...欲しい...!!
『あなたの意のままに...スキルを構築中...エネルギーが足りません...主の発言内容から感情、味覚等不要物を消去します...』
頭に鳴り響く謎の声を聞いた夜見は疑問に思いながらも、どうせ死ぬから関係ないとすぐに死の眠りについた。
ーーーーー
Side夜見
長い時間がたったように思えるし、短かったような気もする。きっと自分は死んだのだろう、大きな白い海の上に浮かんでいる。
いつの間にか怒りや恨みも薄れていて、もうどうでも良くなっていた。海の上に寝転び、ぴちゃぴちゃと水を掬っては落とすという無意味なことをしながら、初瀬は考える。
最後に頭の中で浮かんだあの声はなんだったのだろう、と。
スキル構築とか言っていたな、と思いだして、なんとなく口に出してみた。
「スキル構築」
そう唱えた瞬間に目の前に薄く青い謎の板が現れた。何やら文字が書いているようで、それが辞典のようにズラっと並んでいる。半分くらいスクロールしたところで、何故か引かれるようにひとつの項目を見つけた。その項目は( ̶基̶礎̶魔̶法̶L̶v̶1̶) となっており読むことができない。
しかし、何か起こるかもしれないと思い、初瀬はおもむろに文字バグを起こしている場所を触った。
『スキル ̶(基̶礎̶魔̶法̶L̶v̶1̶)を入手しました。
残り魂1000,体力100』
あの時頭に鳴り響いた声だ!と期待、すぐにその声は消えてしまった。残念だ、と思っった夜見は謎の声が言っていたことを整理し、
「なんか手に入れた?手に入れたよね?残り魂とか体力とか言ってたけど何んだったの?」
考えても考えてもなんの事だったかは分からないし、最初の方は聞き取れなかった。せめてもう1回くらい言ってくれても良かったのに。それか誰か見せてよね、と頭の中で愚痴った瞬間にまだ目の前にあった青い板が、点滅した。
̶表̶示̶L̶v̶ー
̶全̶言̶語̶理̶解̶L̶v̶ー
なんか新しい項目増えてる...!まぁこれもポチっと押しちゃおう。体力とか言ってたけど、どうせもう死んだ身だし!なんとかなるでしょ。
『スキル(表示Lvー)並びにスキル(全言語理解Lvー)を入手しました。
魂残り100、体力残り100
スキル(表示)を手に入れたため、状態:表示を使用可能です。使用しますか?Yes/No
また、スキル(全言語理解)を手に入れたため文字バグが解消されます。』
おい、なんか色々来たぞ。聞きたいこととかはたくさんあるけど、魂と言うものが約1割ほど減った。さっきは大丈夫とか言ったが実際に起こると普通に怖い。だって魂だよ?良くないこと確定でしょ。
一旦落ち着こう。
確か謎の声が言うには、表示ってやつの許可が得られたような...。
選択肢があるってことは断ることもできるっぽい。本当は何があるか分からないからこんな選択肢すぐにでも断りたい。だけど、ここで断ったとしても自分はこれ以上進めない。神生史上初めてのことなのだ、こんなこと(もうとっくに死んでいるが)。
じゃあ、行くぞ...覚悟決めろ!女だろ!?
Yes!
『スキル(表示)を使用し、状態:表示を使用します。画面上右上にミニマップ追加。左上に体力、魔力、スタミナ、魂、(神力)の量を表示します。(神力)は現在ロック中です。左下にログを追加。その他便利機能を追加中......完了しました。ステータスをアンロック、表記します。
????(初瀬夜見)
種族???(最邪神)
HP 100/100
MP 100/100
SP 50/50
魂 900/1000
Uスキル: 初瀬夜見 ??? ???
ユニークスキル: 表示 全言語理解
エクストラスキル: なし
ノーマルスキル: なし
耐性: 苦痛耐性 恐怖耐性 完全絶望耐性
カース: 侵食 絶望 不運 味覚障害 無感情
祝福: 転生神の祝福(使用可能1/1) 幸福の女神の肩代わり(小)(使用済み)
以上です。』
.....なんとこれは驚いた。表示状態になった瞬間に視界になんか色々着いた。かっこいい。特にこのログってやつが便利だ。謎の声が言ったこと全部記録してくれてる。
しかし何より驚いたのは、このステータスってやつだ。
まじで自分の状態がわかる。種族や名前が括弧付けなのはなんでか分からないが。てか、最邪神って呼ばれてたけど種族になってたんかい。知らんかったわ。そしてUスキルってモノになんか自分の名前があると
それと...
カース。別に悪口とかじゃない。ここでのカースって言うのは呪いのことだ。なんで自分が呪われてるかは知ってる。
それは私が神だった時にやったことだろう。あれのおかげ?で私は神の世界中から怨嗟の声や石を投げられた。まぁあれに関しては自分は悪いと思ってる。反省はしてないが。
それと....祝福。
ここにある名前の転生神と幸福の女神は自分の友達だった奴だ。自分が世界の敵になっても自分のことを認めてくれた、大切な、大切な友達。
だけど....
もうこの2人は、私のせいで死んでいる。
転生神は、金髪ストレートの少し生意気な少年だった。自分が幼い頃から一緒にいてくれた幼なじみ。彼は自分のことを好きと言ってくれた唯一の神だった。彼は自分が捉えられて死ぬことが分かった瞬間に、自分の力を振り絞って転生の祝福をかけてくれた。それを使用することで、運命の流れに逆らい、二度と帰ってくることもないと知っていたとしても。
私は実際彼のことが好きだったのだろう。彼と逃げ続けた日々のことは今でもはっきり思い出せる。
楽しかったなぁ....あんな崖っぷちでも...
でも、もう、好きだと言ってくれた彼はもう居ない。
幸福の女神は、銀髪ロングヘアの優しい女神だった。
彼女は自分に向けられた数々の呪いを肩代わりしようとして、それが神の政府にバレてしまい、政府に殺されてしまった。
しかし、途中で死んでしまったとしても彼女は死ぬついでにと言って死の呪いなどは全部巻き込んで死んで行った。
2人とも..大事な友達だった...
悲しい、くやしいといくら考えても、自分の目からは涙は出ない。いくら体の性質のせいだとしてもそれは無いだろ。あいつらが報われない。
あの天使が言ってたように...心さえ獣になっちゃったのかな...
そう感傷にふけっていると、転生神の祝福に(1/1)の表示が残っていることに気づく。
「そんな...だって...ここに居るのは転生の祝福が使われたからで...なんで...」
ふと、頭の中で金髪の少年と銀髪の少女がこちらに向かって笑顔で何か言っている情景が浮かんだ。
一体何を言っているの...?
<生きろ(て)>
そう言っている気がした。
「ふふ、おかしいね...なんで...私はあなたたちを殺した...なんで私を恨まないの?恨んでよ...私が全部悪いんだから...」
情景のなかの2人は何も言わずに情景の中の私に近づき、頭を撫でた。それがまるで、あなたは悪くないと伝えてくれているようで。
その瞬間、決意した。
「2人のためにも....この転生を使って幸せを掴む...何をしてでも...もう躊躇はしない!だから、見ててね、私の事!まずは準備から始めなきゃ!」
そう言って夜見は確かに笑った。しかしその目は笑っていなかった。
主人公の表記を
初瀬→夜見
に変更