邪神が幸せを掴む話   作:推しに貢いだせいで金なし

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第二話 侵食

転生して幸せになってやると決意して約1週間ほど...

 

驚くほど夜見は何もしていなかった。

 

転生準備と称して、スキル構築をしていた夜見だったが、知っているような言葉から何がなにやら分からないものまで多くあったため何を選べばいいのか分からなかったのだ。なぜならスキルとは、ひとつのものから分岐したものやとあるスキルを使うために別のスキルを手に入れなければならないものがあったりするからなのだ。

 

例えば、夜見が最初に手に入れた(基礎魔法Lv1)がある。これを使用するためには、魔法知識Lv1と魔力操作Lv1、またそれに準ずるものが必要となる。

 

また、スキルを取っている内に分かったことだがスキルを取るには魂を使用するらしく、ユニークスキル1個50、エクストラスキル1個25、ノーマルスキル1個10となるらしい。ちなみに、魂を全て使った後にスキルを取ろうとするとゴッソリと体力を持っていかれるらしい。持っていかれる体力は固定で-200なので自分は確定で死ぬ。だから慎重にならなければいけないのだ。

そういうことで非常に時間がかかっていた。

 

「うーん...魔法というものが神の世界になかったから、魔法というものを使うために魔法系は取るでしょ...あと、次はどんなことがあっても自分が勝てるようにちゃんとした力が欲しい。でも、幸せになるためだったら力はかえって危険か。」

 

夜見はしばらく悩んだあと、

 

「そうだ!拘束系とかなら大丈夫かな!」

 

そう言ってサポート系のスキルが書いてある場所を見ていたその時、頭の中でいつもの謎の声とは違う声が響いた。

 

<そんなものでいいのか?どうせお前は全てを失う。そしてまた嘆くのだ、どうしてあの時、とな。どうせお前は何も大切に思えない獣なのだ。お前の友達と言ったか?あいつは可哀想だなぁ、まぁ獣の友も所詮獣だから仕方ないか!>

 

夜見の思考は真っ白になった。何を言っているんだこいつは、と。失う?何も大切に思えない?...なわけ...ないだろ...!しかも、なんと言った?友も獣だと!

 

「うるさいうるさいうるさいうるさいうるさい。

私から大切な物を奪ったのは...お前らだろうが!!そしてなにより!お前らには私の友をバカにする権利がない!何も知らなかった癖に!返せ...カエセ!!!」

 

<そうだな、じゃあもう二度と起こさないようにしなければな。じゃあ、オマエノカラダヲヨコセ>

 

声は笑いながらそう言うと、夜見を気絶させた。しばらく倒れていた夜見だったが、急に目を開き、起き上がった。しかしその金色だった瞳は赤に染まり、白目が黒色になった。そして1人、変わった夜見はつぶやく。

 

<俺はカース:侵食、神々が作り上げた夜見の死を願う者。せいぜい頑張れよ、主人。>

 

そう言って初瀬の体を乗っ取った侵食は、夜見が悩んで決めようとしたスキルを勝手に取っていった。

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーー

頭痛により、頭の中を叩くような音が鳴り響く。だるい身体に鞭打って夜見は起きあがった。気づけばそこはいつもの海ではなく、なにかのふわふわしたものの上にいるようだった。目を開けようとするが、開くことが出来ない。

 

何故こんなことになっているのだろうか?と考え、ふと気づいた。いつも視界に表示されていた体力を表す緑のバーが恐ろしく短くなっていた。いや、スタミナを表すオレンジのバー、魂を表す白のバーなんてもう見えないくらい小さい。いったい何があった?自分はどうなっている?と思い自分の状態を表す状態スキルを使用した。

 

 

ーステータスー

ハツセ ヨミ(初瀬夜見)

 

種族 Error データにない種族ですError

 

HP 5/5

 

MP 100/100

 

SP 5/5

 

魂 0/1000

 

Uスキル: 初瀬夜見 進化成長 悲しみに昏れる獣 内に潜む悪魔

 

ユニークスキル: 表示 全言語理解 龍 エルダーエルフ トゥルーヴァンパイア ハイヒューマン 邪神になりし者

 

エクストラスキル:Error 保有できません

 

ノーマルスキル: Error 保有できません

 

耐性: 苦痛耐性 恐怖耐性 完全絶望耐性

 

ユニークカース:侵食 幸福感情消去 言語障害

 

カース: 絶望 不運 味覚障害 虚弱体質

 

祝福: 転生神の祝福(使用済み) 幸福の女神の肩代わり(小)(使用済み)

ーーーーー

 

......は?だよね。なんで勝手にスキルが決まってんの、私選んでなかったよね?しかもエラー多すぎ!

表示できないは分かるけど、保有できないはただのいじめでしょ!!ユニークカースってなに!

 

ハァハァ、一旦落ち着こう。ひとつずつ確認していこう。

 

まず名前、カタカナになってる。これはまぁ些細な違い。

 

次に種族、はてなマークは健在だけど隣になんかエラー表示出てる。そして最邪神の表示が無くなってる。

 

さらに次に各種ステータス、なんか色々減ってんないよ。魂0になってるし、スタミナと体力は最大値までガクって下がってるし。世界の基準知らないけど、5て、5はないでしょ。絶対弱いよ。こんなんじゃプチってされちゃうって!だけど魔力は変わんなさそうで安心した。魔力くんは心の拠り所だ。頼むからこのままでいてね?いや、いてくださいお願いします。

 

一通りステータスを見たから次は各種スキルに移ろう。少し前に気づいたんだが、表示くんは表示したいものをタップすれば詳細を出してくれるらしい。ガチ有能。

 

ユニークスキル

 

表示...自分の状態を確認できる。また、ステータスや自動ステータスバー、ミニマップを視界に表示できる。

 

全言語理解...存在するありとあらゆる言語を理解出来る。既に使う者が居ないものは理解できない。

 

龍...竜を超えた存在、龍になったものが持つスキル。龍魔法、龍翼が行使できる。見た目が龍族に似通った姿になる。

 

エルダーエルフ...エルフを超えた存在、エルダーエルフになったものが持つスキル。精霊魔法、弓術、魔法知識LvMax、精霊知識LvMaxが行使できる。見た目が似通った姿になる。

 

トゥルーヴァンパイア...ヴァンパイアを超えたもの、トゥルーヴァンパイアになったものが持つスキル。血魔法、日光脆弱LvMax、神聖脆弱LvMax

 

ハイヒューマン...ヒューマンを超えたもの、ハイヒューマンになったものが持つスキル。智慧、基礎魔法LvMax、アイテムボックスを行使できる。見た目が似通った姿になる。

 

Uスキル

 

初瀬夜見....かつて最邪神になったもの。神特攻LvMax、殺害効率LvMax、絶対悪を行使できる。容姿Lvが最大になる。

 

進化成長....スキル、種族など自分に関することを、自分が奪った魂を糧にして成長させ、進化することができる。

 

 

 

悲しみに昏れる獣.......かつて自分を恨み、周りを呪った獣。その獣の悲しみが無くなることは無い。

 

内に潜む悪魔......悪魔は常に滅ぼさんと見守っている。

 

ーーーーー

 

え...?、こっっっわ!なにそれ知らないんですけど!なんか容姿めっちゃ引っ張られてるし...これ転生した時に異形とかだったら私泣いちゃうよ?最邪神とか言われてたけど全然精神子供だよ?表に出ないけど。ちなみに、UスキルってのはYouを指すスキルってことで世界に1つしかない私専用のスキルらしい。やったね。

 

ユニークはユニークで何言ってるのか分かんないし...呆れちゃうよ!まぁこれから苦楽を共にするスキル達だからいいけどさ。

 

カース系と耐性系はまじで文字通りの効果だった。絶望カースと絶望耐性がいい感じに中和してた。

 

まぁおかしな事は特になかったかな...ひとつを除いて。

 

侵食...表示できません{妨害されています。}

 

これだよこれ!もうエラーですらないし怖すぎるよ!おかしくない!?自分の持っているものから対抗されるなんておかしいじゃん...

 

謎のツッコミのようなことをしながらステータスを表示する青い板を眺めていたところ、急に体に浮遊感が襲った。

 

なに急に!敵襲!?違う世界にも追ってきたっていうの!?

 

急に体にきた浮遊感と少ない体力、何故か動かない体、あかない瞼そのようなものが組み合わさり夜見はパニックを起こした。離せ!という強い抵抗虚しく、高度はどんどん上がっていく。これは死んだなと確信した瞬間、

 

「おはようハツセ、愛しい私の娘!」

 

という聞いたこともない女の声が聞こえた。その瞬間、夜見は理解した。何らかのミスでもう転生してしまっていることに。




主人公の性格ガラッと変わってしまいました。許して
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