少女が魔王と共に生きる意味を探すお話です。

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魔王と少女の生きる意味

世界は、魔王バーフヴァルト率いる闇の軍勢によって滅亡の危機に瀕していた。

 

火の勇者、水の勇者、風の勇者の三勇者率いる王国軍は、闇の軍勢と激突。

 

だが、魔王バーフヴァルトの圧倒的な力に為す術なく敗走。

 

世界の八割を失った。

 

でも、私はそんな事どうでもよかった。

 

私は、生まれた時から独りだ。

 

なんでかって?それは私が人と違う姿をしているからだ。

 

額に角、背中には小さな黒い羽根。

 

尾には尻尾が生えていて私を見た奴らからは悪魔だの、忌み子だの、化け物だの散々な言われようだった。

 

石を投げてくるガキ、大声で怒鳴りつけてくる男、私の周りから逃げる様に立ち去る女。

 

見た目が違うだけでこの扱いだ。

 

村の長は、みんな平等にと言っていたが長が一番私の事をボロクソにしてきたな。

 

今までの非礼を詫びようと言って、私を地下室に誘い出し、男達に拘束させて犯してきやがった。

 

抵抗したら殴られ蹴られ……そしてまた犯された。

 

毎日の様に続いたその行為は、次第にエスカレートしていき最終的には刃物で切り付けられながら犯される始末。

 

でも私は死ななかった。

 

どうやら本当に化け物らしい。

 

切りつけられた傷も一眠りすればあっという間に塞がっちまうが、痛いものは痛い。

 

これが続くくらいなら死んでしまいたいと思っていた矢先、村が魔王率いる闇の軍勢に襲われた。

 

村は炎に包まれ、建物は倒壊し、村人は次々に殺されていく。

 

そんな中、魔王の手下共が私を見付けキィーキィーと耳障りな声で鳴いている。

 

やっと死ねる。

 

そう思った時、私の前に現れたんだ。

 

「お前は誰だ?」

 

漆黒の鎧に身を包み、顔まで隠したいかにも只者では無い闇のオーラを放つ騎士の様な奴だ。

 

『我を知らんとはな。我の名は魔王バーフヴァルトだ。さぁ恐れ慄くがいい』

 

「あっそ。じゃあ早く私を殺してくれよ」

 

魔王と名乗る男が大層カッコつけて名を名乗っているが、今から私を殺すやつの名前なんて興味が無い。

 

『……ほう。我を恐れないとは…貴様何者だ?』

 

「私か?私は私だ。名前なんてねぇよ。それより早く私を殺してくれないか?」

 

『ふむ…。何故貴様はそこまでして死にたがるのだ?』

 

「生きる事に意味を見いだせないからだよ」

 

『ククッ、クハハハハ!面白い。ならば我が生の意味を与えてやろう。共に来い!』

 

「は?」

 

バーフヴァルトは、私を拘束している鎖を剣で断ち切った。

 

「てめぇ…クソが…」

 

自由に動けるようになった私は立ち上がり、目の前にいる男を見る。

 

「あんたについて行ったら生きている事に意味が見いだせるのか?」

 

『ああ、そうだとも。退屈はさせんぞ。それに名前が無いと不便だろう。貴様に新たな名と服を与えよう。名はネハイルだ』

 

「ネハイル……」

 

『うむ。では行くぞ。我に続け!』

 

私は、バーフヴァルトから与えられた服を来て、彼の後を追った。

 

地下室から出るとそこには人の死体。死体。死体。

 

私に石を投げたガキも、怒鳴りつけてきた男達も魔物に殺され、ただの肉の塊に成り果て、別の場所では醜い豚のような魔物に女子供が犯されていた。

 

そんな光景に正直私は、ざまあみろと思った。

 

『さあ、ここからは馬に乗るぞ』

 

バーフヴァルトと共に私は、黒馬に乗り魔王城へ向かう。

 

これから私はどうなるのだろうか分からないが、期待はしないでおこう。


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