評価感想お気に入り大変ありがたく思います。
察している方もいる通り、このクウガはだいぶ大人としての印象を持たせようと思っています。
「一応、忠告しておくが」
これは一方的な通告だ。
「逃げられはしないぞ」
そう言いながら、手元の操作パネルをいじる。
「そのガラスをひっかきでもしたら」
操作し終えると、鋼鉄とガラス張りの檻の下が展開する。
そこは何もない空の世界だ。
「その穴から真っ逆さまだ。ここは高度1万メートル、どうなるかわかるよな」
再び操作パネルに手を出すと、穴がふさがれる。
「アリと、ゾウだ」
そう一方的に告げても、ロキの笑みが歪むことはない。
ロキは笑いながら言う。
「良く出来た檻だな。だが私用では、無いだろう」
「お前よりもっと強い者の為に作った」
「ああ、あれか。いや、それともあっちかな」
ロキの笑みは止むことはない。
「あの
ロキが檻の中を歩き回りながら言う。
「あの生物兵器か」
嘲笑う様に続けるロキ。
「どちらも人間の振りをしている、あんたもどれだけ必死なんだ。あんな化け物どもを集めて身を守るとは」
「どれだけ必死かって?」
我々
だからこそ。
「お前は戦争を仕掛け、制御不能なエネルギーを盗み」
お前みたいな。
「安らぎと言いながら面白半分に人を殺す」
奴の相手をするために。
「我々としても、必死にならざるを得ないだろう」
「自分のした事を後悔させてやる」
それこそが、S.H.I.E.L.D.長官、ニック・フューリーとしての責務なのだから。
しかし、ここにきてロキはその笑みを消す。
そして、まるで同情するかの様な顔で私に問いかけてくる。
「あとちょっとだったのに惜しかったなぁ」
ロキは自分の佇まいを直しながら言う。
「もう少しで四次元キューブの力が手に入った、無限のパワーがな。だが何に使う?」
…………こいつは。
「全人類を照らし温めるためか?」
改めて考える。
この男が、何の為にここにいるかを。
「パワーは王が持ってこそ価値があるのだ」
「ではその王とやらが、雑誌でも読みたくなったら呼んでくれ」
ロキが時間稼ぎをしているのは明白だ。
しかし、ここでこれ以上得られる情報は無い。
そう判断し、私はこの場を後にした。
その判断が間違いであったことを、私は数刻後に知ることになる。
「彼は面白い奴だね」
空飛ぶ空母の指令室にて、眼鏡の男が一言。
「ロキは時間稼ぎをしている。……ソー、どう思う」
「ロキは軍隊を待ってるんだ、チタウリと言う異世界の生き物だ」
超人たちの会議は進む。
「そいつらを率いて戦争を起こし、地球を手にいれ見返りにキューブをくれてやるんだろう」
「異世界から、軍隊を呼ぶのか」
「だから、通路が必要なんだな。その為にセルヴィグ博士を」
「セルヴィグ?」
「ああ、宇宙物理学者の」
「友人だ」
「ロキの魔法で操られているのよ、S.H.I.E.L.D.の仲間も」
「あのさ、話の腰を折るようで悪いが一ついいか」
たまらず俺が声を上げる。
「なんだ、ユースケ」
「それ俺が聞いてもいい話?」
正直、あれよあれよと連れ込まれて状況を理解しきれてない自分がいる。
「君も一緒に戦ってくれるのではないのか?」
「それにしては、俺に渡されたデータと君たちの情報は差が多すぎる。四次元キューブなんて書いてなかった」
「なら、これから知ればいい」
そう言い、手を伸ばしてきたのは眼鏡をかけた男性だ。
「僕はブルース・バナー。君への"報酬"の一部も僕が担っている」
「よろしく、バナー博士。アンタの事は資料に載っていた」
そう言い、俺はその手を取り握り返す。
「そしてアンタがキャプテン・アメリカ、スティーブ・ロジャース。改めてどうも」
そして振り返りながら俺が言うと、ロジャースはぎこちなさそうにしていた。
「ああ、よろしく。……その」
「
「分かった。……ありがとう」
「それで、ロキの兄君はともかく、そこのお姉さんは知らない顔だな。資料にもなかった」
そう言い、ウェーブのかかった女性に声をかけるも、彼女はまるで俺の声に耳を貸す様子を見せない。
「エージェント・ロマノフ、彼は……」
「言いたくないならそれで構わない。実働部隊ではないのだろう、どちらかと言えば諜報かそこらか。ならば問題はない」
俺がそう言い、椅子に深く座り込むと、女性が漸く反応を見せてくれた。
「わかったわ。……悪かったわね、ユースケ。ロマノフよ、でも貴方を信用したわけではない」
「そいつは結構。なんせ唯一の外国出身の超人だからね。いや、ソーも来るなら唯一ではないのか」
「私の出身はソビエト。今のロシアよ」
「それなら先輩さんか。此処でのやり方を是非教えてくれ」
成程、元ソビエト出身のエージェント…………ここも一枚岩って訳では無さそうだ。
「さて、話を戻そう。ロキは何故捕まった?あの能力があるならば、もう少し上手くやれる筈だ」
「ロキに惑わされない方がいい。彼の頭の中はしっちゃかめっちゃか、かなりクレイジーだ」
「言葉に気をつけろ、あれでもロキはアスガルドの者だぞ」
「だから危険視してる」
バナー博士に対するソーの言葉に口を挟む。
「あれ程の膂力、それに人の心を支配するパワー。率直に言って、その場で殺害されてもおかしくはない」
「あれは我が弟だ!」
「だからアンタを交えて話を進めてるんだろう、ソー。俺の知る限り、地球史上初となる
これで漸くソーが落ち着きを取り戻す。
それを確認し、バナー博士に目配せをすると、彼は話し始めた。
「テクノロジーの面から考えよう、イリジウムだ。何故イリジウムを狙ったのか……」
「安定剤になる」
トニー・スタークの声だ。
「週末ポートランドまでジェットを出してやる……愛は大事に」
「わかったから」
通路からトニー・スターク、隣には俺を連れてきたエージェントもいる。
「つまり通路を安定させるのに必要なんだ」
スタークが歩きながら話す。
「怒るなよサーファー君。いいパンチだった」
スタークが歩きながらソーの腕を叩く。
「そしてそちらの紫の騎士くんも、中々の防御力だ。後で装甲材として利用できるかテストさせてくれないか」
「出来るものならね」
「挑戦状として受け取っておくよ、クウガ。……それともユースケだったか?」
「今の姿ではユースケで頼む」
成程、トニー・スターク……噂通り、これならやりやすい。
「そして!通路の幅も広げ、持続時間も好きなだけ伸ばせる」
そう言いながらスタークは指令室の中央に移動する。
「あー、ミズンマストを上げて、トップマストも。……そこギャラガやってるだろ!ばれないと思った?おあいにく様」
指令室中央、コンソールが大量に浮かんでいるところまで歩いていくと、スタークは黒い髪の女性に尋ねる。
「フューリーはどうやってこっち見る?」
「向きを変える」
「体力使うな」
そう言いながら、コンソールをいじるスターク。
「ほかの材料は、バートンなら簡単に手に入る物ばかり」
「バートン?」
「洗脳されたエージェントの一人よ」
俺の問いにロマノフが返す。
スタークはそのまま話し続ける。
「あと必要なものと言えば動力源だな、高密度エネルギーの奴」
カチリ、と音がしたのを俺は見逃さなかった。
ふむ……やはり、情報の差異は大きいとみていいだろう。
ここは何も声を上げないのが吉とみた。
前言撤回、トニー・スターク……思慮深いな。
「でキューブを、活性化させる」
「何時から熱核反応物理学のプロになったの?」
「昨夜か。資料に、セルヴィグのメモ、抽出理論の論文……読まされたの僕だけ?」
「でロキが狙いそうな動力源は?」
ロジャースの声だ、ここからが本題とみていいだろう。
「クーロン障壁を破るには、キューブを1億2千万ケルビンまで加熱させる必要がある」
「セルヴィグが、量子トンネル効果を安定させられるなら別だが」
「それが可能なら、重イオン核融合を簡単に起こすことができる」
「いたよ、言葉の通じる奴が」
「いったい何なんだ……」
「学者サマの領域の話だろう」
ロジャースの言葉に俺が返しておく。
「そういう事だ、ユースケ。……初めましてバナー博士。あなたの反電子衝突の研究は実に素晴らしい。大ファンですよ、貴方がハメを外して巨大化するあたりもね」
「……有難う」
よくもまあ、人の地雷を踏みぬける男だな、スタークは。
どう評価したらいいか、困ったものだ。
「バナー博士はキューブを追跡するためにお呼びしたんだ、君も協力してくれ」
今度はニック・フューリー長官のお出ましか。
「ロキの杖を調べたら?魔法のようだが、ヒドラの武器とよく似ている」
「そこまではわからんが、あれはキューブから動力を得ている。なぜ我々の優秀な仲間二人が、ロキに従順な空飛ぶ猿になったかも謎だ」
「猿?何のことだ?」
「分かった」
食い気味に声を上げるロジャース。
「オズの魔法使いだろう」
……突然コントを始めないでほしい。
「……行こうか博士」
「ああこちらへ」
「待ってくれ」
バナー博士とスタークの言葉に待ったをかけるのは長官だ。
「同時進行でユースケのことも頼む」
「俺は後でもいい」
「
「……分かった、お二方もいいか?」
「ああ、一緒に来てくれ」
そう言うバナー博士の後ろを、スタークとついていく。
一人でポカンと間の抜けた顔をしているロジャースがやけに印象深く残った。
そもそもキャップってドイツしか相手していないような気が。
と言うわけでマーベル側の説明兼顔見せでした。
至極個人的な話なのですが、平成ライダーってMCUとの親和性高いようで低い気がします。
昭和は知らないのですが、BLACK SUNを視聴中なのでそのうち見てみたい。
てかBLACK SUNすごいですね、いろいろと。