転生したら転剣の世界でした   作:氷月ユキナ

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前回のあらすじ
ガルス「(迷宮についての話中)」
ルビー(知ってます)


33 僕が入るのは女湯でした

 ガルスさんに防具の修理を頼んだ後は、宿に直行した。

 

 ゴブリンを100匹も狩ったからね、疲れた……我ながら殺りすぎだと思うけど。

 

 けどそのお陰で強い称号も手に入れたし、やってよかったと胸を張って言える。

 

「……おふろいく…」

「風呂? そういえば、ここ大浴場あったね」

『おう、行っといで』

 

 ……うん? この場合、僕は男湯と女湯のどっちに入れば……?

 

「……ねぇ、師匠」

『なんだ?』

「男湯と女湯、どっち入った方がいいと思う?」

『ぶふぅーーーー!』

 

 え、師匠って剣だよね。今どうやって吹いたの?

 

『そ、そりゃ女湯だろ!』

「いや、けどさ。師匠知ってるでしょ? 僕の前世の性別がどっちだったか」

『それは……仕方ないだろ! 絶対にお前が男湯に入った方が問題だわ!』

「分かってるんだけどさぁ。さすがに女湯は……」

『大丈夫だ。お前は立派な女の子なんだ!』

「なんか複雑ッ! ……それにさ? 女湯に入るってことはフランの裸も……」

『……仕方のない事さ。そうだろ?』

「いや、うん、仕方ないよね。そう、仕方ない事なんだ」

 

 仕方ない事、仕方ない事、と、自分自身に言い聞かせてみる。

 

 ……効果ナシ!

 

「……もういいや。僕は無心で女湯入ってくる。ほら、フランも行くよー」

『おう、俺はここで待ってるからな!』

 

 自分は関係ないからって完全に他人事だなぁ……!

 

 師匠と言い争っていると、遠目で見ていたフランが口を出してきた。

 

「……師匠もいく」

 

 という爆弾発言で。

 

『……は!?』

「おふろ、一緒に行こ。血でたくさん汚れたから、洗ってあげたい」

『い…いやぁ俺はいいよ。さっきのゴブ戦で吸収したスキルの検証とかしたいし…』

 

 僕はどうするか? フランの援護一択ッ!

 

「まあまあ待てよ師匠クン。そんなの後ででもいいでしょ? フランの血で汚れてしまった師匠を風呂で綺麗にしてあげたいっていう純粋な思いを師匠は断って無駄にしちゃうの? 僕、それはどうかと思うんだけどなぁ……?」

『うっ……いや、だがな! 俺にだって越えてはならないラインがあることぐらいわかるんだよ!』

「そんなの知らないよ。後さ? ぶっちゃけ僕だけ女湯に行って苦しむのは滅茶苦茶イラつくんだよ。っつーコトで来い。なぁ?」

『お前キャラ変わってないか!?』

 

 師匠を無視して柄を掴み、強制的に連行する。

 

「フラン、師匠も喜んで風呂に行くって」

「ん、楽しみ。ルビーありがと」

「あはは、そんな大したことしてないって」

『って、おーーい! ルビーさぁーーん!? ちょ、やめ……キャーーーーッッ!!』

 

 その日、宿では僕とフランにしか聞こえない師匠の《念話》の叫び声が、盛大に響き渡った。

現在は1000字を超えたらその日に投稿してますが、1話をもっと長くした方がいいですか?(長くするほど投稿日が遅くなります)

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