転生したら転剣の世界でした   作:氷月ユキナ

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ルビー「楽勝♪」
フラン「ん、弱い」
剣『さっすが~♪』


38 ゴブリン(キング)は雑魚でした

『ゴブの強さも上がってきたな。パターン的に王の親衛隊的な強さのが来る頃か』

「親衛隊ねえ。今のところそんなに強くないし、居るならさっさと出てきてほしいな」

『……《反響定位》、《気配察知》、《振動感知》、《熱源探知》を使ってみたが、近くには居ないみたいだな。あっちかな、進もう』

「適当だなぁ」

 

 スキルでも場所がよくわからないならお手上げだし、直感で動くしかないか。

 

「あ、いた」

 

 師匠が指した方向に進んでいると、何匹かのゴブリンを見つけた。

 

「逃げた!」

「うん、逃げたね。師匠、どうするの?」

『尾行だ』

「ん!」

「オッケー」

 

 師匠の指示で僕とフランは、逃げていくゴブリンの後を追いかける。

 

 ほらほら、さっさとゴブリン(キング)とゴブリン女王(クイーン)の居場所に案内してくれよ~。

 

 

◇◆◇

 

 

 ゴブリンを追いかけていくと、どこかの道に出た。

 

「がちゃがちゃ聞こえる」

「うん、多分大量にゴブリンが居るんだと思う」

『……この奥か』

 

 気づかれないよう慎重になり、奥の広間を覗く。

 

「「!!」」

『見つけた! (キング)女王(クイーン)!!』

 

 そこには、大量に集まっている上位種(ホブゴブリン)と中心にいるゴブリン(キング)、ゴブリン女王(クイーン)の二体がいた。

 

 よーし、見っけ。んじゃ、さっそく《鑑定》!

 

名称:ゴブリン・キング

種族:邪人 Lv21

生命:87 魔力:26 腕力:47 敏捷:26

スキル

威圧1、剣技2、剣術4、指揮4、士気高揚3、盾術2、挑発:1、投擲1、覇気1、気力操作

 

 

 ふむふむ、まぁまぁかな? ステータスで100超えてるのは無いけど、ゴブリンだしこんなものか。

 

「…行く?」

「いや、大量の上位種(ホブゴブリン)とゴブリン(キング)とゴブリン女王(クイーン)が居るとこに馬鹿正直に突っ込みたくない」

『俺もルビーと同意見だ。数が多いから、俺が牽制を兼ねて魔法をぶち込む。その隙に二人は(キング)女王(クイーン)を仕留めろ!』

「ん!」

「はいはーい」

 

 確かコレ、師匠の魔法で全滅するんだったよな。

 

 けど、原作通りにいかない可能性もあるし一応警戒しておくか。

 

『まずは、《フレア・ブラスト》×2!!』

「ギャワアァ…」

「ギョ!?」

「ギャハ…」

 

 おーう、一気に上位種(ホブゴブリン)共が倒されてくな。

 

『そんで周囲に、《ファイア・シャベリン》!!』

 

 師匠の魔法で、大爆発が起きる。

 

 ……うん、もうこれだけでいいんじゃないかな?

 

「はぁぁ…!」

「……フラン。ゴブリン女王(クイーン)はもう死んでるし、ゴブリン(キング)も瀕死だよ」

「!?」

『あれ? もう終わりか……?』

「みたいだね。《鑑定》」

 

 

名称:ゴブリン・キング

種族:邪人 Lv21

生命:2/87 魔力:26 腕力:47 敏捷:26

 

 

 うわ、生命のパラメータ残り2じゃん。良く生きてたな……。

 

 ま、生きてた方が僕にとっては都合良いんだよね。奪えるし。

 

「ゴブリン(キング)にとどめ刺しておくよ~」

 

 ゴブリン(キング)の胸に、剣を突き刺した。

 

<簒奪が発動します。ステータスに敏捷+26が加算されます>

 

 うし、ちゃんと奪えたな。

 

『それにしても、牽制の魔法で死んじまったか! …拍子抜けだな。見事に蜘蛛の巣を散らしたな』

「逃げたゴブリンはどうする? 面倒だけど追いかける?」

『いや、放っておこう。ドナド達が倒してくれるだろ』

「そだね。ドナドロンドさんたちに任せようか」

「……」

「ん? フラン?」

『どうした?』

「師匠のバカ」

『え!? フランが不良に…!?』

「いや、不良じゃないと思う」

「ゴブリン(キング)と戦ってみたかったのに、仕事取られた」

『あ…? あぁ……』

「……」

『わ、悪かったって…』

 

 師匠がこっちに“助けてー”って目を向けてる(気がする)……。

 

 ……助け船を出してあげるか。

 

「フラン、ゴブリン(キング)迷宮管理者(ダンジョンマスター)じゃないなら、もっと強い奴がいるかもしれないよ? ほら、まだ奥があるみたいだし」

 

 僕は、奥に続いてる道を指さした。

 

「ほんとだ」

「ゴブリン(キング)とゴブリン女王(クイーン)を師匠に先にやられてモヤモヤしてるし、行けるところまで行こう?」

「ん、まだ暴れ足りない。行こ」

『よし、行ったるか! ……助かった。ありがとうな、ルビー』

「ははっ、どういたしまして」

 

 師匠のお礼を聞きながら、ゴブリン(キング)について考える。

 

 ゴブリン(キング)は、どうして生き残ってたんだ? 原作なら即死だったのに。

 

 ……やっぱり、僕がいるからかな? バタフライエフェクトだっけ。未来のことが予想できなくなるのは痛いし、気を付けた方がよさげだな。

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