転生したら転剣の世界でした   作:氷月ユキナ

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アマンダ「……《鞭技》蛟撃ち。初見殺しの技よ」
ルビー(アマンダさんに何時もの変人さが全く無い……ッ!?)


57 隣にいたのは…って誰!?

「……ん……ぅ……?」

 

 あれ……? 僕は……ああ、そっか。負けたんだっけ。

 

 悔しいなぁ……。次こそは、勝ちたいなぁ……。

 

 ……ん? 僕、膝枕されてる? 誰だろう……。

 

 そう思い目を開けると、知らない男性がいた。

 

「って、え、誰!?」

「ちょ、待ってくれ! 俺は師匠だ!」

「……はい?」

 

 え、どゆこと? ……いや、師匠が持ってるスキルで《分体創造》っていうのがあったような。それとも《分身創造》だっけ?

 

名称:分体

ステータス

生命:5 魔力:1 腕力:5 敏捷:5

スキル:なし

 

 おう……ステータス低すぎない?

 

「……ん、師匠なのね。ねぇ、あの後ってどうなったの?」

「信じてくれるの早いな……まぁいいか。あの後はフランとアマンダが戦ることになってな、ルビーとアマンダの戦いでどんな風に戦うのか分かってたから上手くいってたんだが……《精霊の寵愛》っていうズルいユニークスキルで攻撃を防がれたんだ……で、負けた」

「わぁーお……」

 

 そこは原作通りなのね……良かった。

 

 ……いや、フランが負けて喜ぶって、それはそれで最低じゃない?

 

「うぅ……」

「急に項垂れてどうした!?」

 

 取り敢えず、今の状況を確認するか。

 

「師匠の本体は今どこなの?」

「フランと一緒だ。フランはアマンダに膝枕されてるぞ。この分体は、俺たちのテント内に眠らせておいたルビーが心配になった俺がこっそり創ったやつだ」

「そっか……サンキュー」

 

 僕はお礼を言って起き上がる。

 

「もう起き上がっても大丈夫なのか?」

「うん、だいぶ良くなってるよ」

「まぁ、アマンダが高級ポーションをルビーにぶっかけてたしな……」

「あの人何やってんの!?」

 

 原作でフランに高級ポーションをかけてるのを読んだときは“へー、そんなのもあるんだー”って反応だったけど、実際にこの世界に来て細かい値段知ってると怖すぎる。

 

「大丈夫だよね師匠!? 後でその分の値段とかアマンダさんに請求されないよね!?」

 

 僕は師匠に詰め寄り、冷や汗をかく。

 

「いや、ないだろ……」

「なんか、お金が払えないなら私の子供になれ~~的なこと言われそうだし!?」

「……う~~ん、それは、どうなんだろうな……」

「否定してッ」

 

 めっちゃ不安になって来たんですけど!?

 

「……今起きたばっかだけど、明日は迷宮(ダンジョン)に行くんだ。もう少し寝てな」

「露骨に話しそらすね……師匠は?」

「ぶっちゃけ、これ以上この分体維持すんのしんどい」

「……うん、分かった。ありがとう」

「ああ」

 

 師匠の人型の分体は、それだけ言うと消え去った。

 

「……はぁ~、んじゃ寝ますか。全然眠くないし、羊でも数えるかなぁ」

 

 羊を数えるのって実際には効果あるんだったっけ。そんなことを思いながら、僕は再び寝巻に入って横たわり目をつぶった。

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