転生したら転剣の世界でした 作:氷月ユキナ
フラン「ん、《剣技》
ルビー「りょうかーいッ! 《閃剣》×2!」
アマンダ「は~い♡ よっ! 《鞭技》連獅子!」
ルビー(僕だけ技じゃ無いな……)
「はぁっ……はぁっ……はぁっ……」
……ヤバい。原作知識で知ってたから覚悟はしてたけど、それでもヤバい。
──ピンッ。
そんな糸を弾く音と共に
手刀でも固有スキルの《閃剣》は使えるが、ちゃんとした剣を持っている時と比べると圧倒的に威力が低い。
「……本当はあんまり頼りたくないけど、この状況は仕方ないよね……早く来てよ? 師匠、フラン」
■□■
フラン&師匠side
(師匠ぉっ! ルビーが、ルビーがぁっ!)
『分かってるッ! クソッ……探知スキルで捜してるが、見つからねぇ……他に良いスキルは……』
「あーもうっ、私の役立たずッ! どーすんのよ~~迷宮全部破壊するわよ!?」
若干キレてるアマンダを放置して、師匠は自分のスキルを上から確認していく。
『……あっ! いじるのを後回しにしてた召喚スキルがあるぞ! これで捜索に秀でた奴を呼び出せれば……』
(! 師匠、何が召喚できる?)
『えっと……ウルフ、グレイウルフ、ブラウンウルフ、レッドウルフ、ブルーウルフ、グリーンウルフ、イエローウルフ、ブラックウルフ、ルビーウルフ、エメラルドウルフ、サンダーウルフ、オニキスウルフ……なんだこりゃ? ウルフ祭り? 分からん。契約した覚えなんか全くないのに……』
(ルビーを捜せるのは!? 師匠!!)
『落ち着けって! ッ────お! オニキスウルフって奴が《生命感知》を持ってるぞ! しかも、レッド以上のウルフはどいつも《反響定位》、《鋭敏嗅覚》も備えているし、ルビーを探し出せるんじゃないか!?』
(ん! 師匠、召喚して!)
『おう! 魔力を限界近くまで込めてやる!
「え……何?」
「グルルゥゥ」
虚空にある魔法陣から、漆黒の狼が出現する。
「ガァァッ! グルルルルゥ……」
『……え?』
「……師匠? なんか、嫌な予感が──」
フランが言い切る前に、
「何これ、
「違う、アマンダ! 私が召喚した!」
「……え? フランちゃん、どういうこと?」
「ルビーを捜せる使い魔を召喚したら……」
「……ちょっと待って、フランちゃん。貴女、「召喚した」って言った?」
「ん」
「もしかして、
「
『なんだそりゃ』
「確か《召喚術》は召喚主が呼び出した魔獣や精霊に、「名」を与えてつながりを強めると聞くわ」
(……召喚したのは師匠。
『分かった。じゃ、試してみるか……即興で悪いが恨むなよ。えーと、お前は……
「ん、ウルシ!」
師匠が
〈オニキスウルフの〈
〈オニキスウルフが進化します〉
『え? 進化?』
するとウルシの姿が変わっていく。
進化した後には、足先から肩までで、3メートルを超えていた。
〈ウルシが、
「アオオオォォォォォーン!」
『い、いきなり元気だな……もう平気なのか?』
(そうみたい……モフモフ)
『……もう大丈夫みたいだし、モフモフしていいと思うぞ』
(それはルビーを見つけてから)
フランはウルシに近づいて声をかける。
「ウルシ、私のこと分かる?」
「オンッ」
「ん。ウルシ、この剣の臭いを見つけて」
『どっちかっていうと、狼って言うより犬だな……』
フランはルビーの持っていた「幻輝石の魔剣」と「王蛇蝎の短剣」をウルシに嗅がせる。
「オフン……ウ~、ウゥ~~……オン!」
「ん」
フランは師匠とルビーの「幻輝石の魔剣」と「王蛇蝎の短剣」を持ち、ウルシの上に乗った。
「行って! ウルシ!!」
「オフオフ!」
ウルシは《影渡り》を使い、どんどんルビーへ向かっていく。
「待ってて、ルビー」
フランはウルシに乗りながら、フランは祈る。
ルビーが無事でいることを────
「ちょっとフランちゃん! 私放置!?」
……アマンダは放置して。