転生したら転剣の世界でした   作:氷月ユキナ

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剣『……なぁ、俺が言うのもあれだが、ルビー置いてって良かったのか?』
フラン「ん。……ルビーなら、大丈夫」


69 原作通り小屋壊しました…

 僕は今、全力で走っている。

 

 魔力切れで《念動》が使えなくなったフランと師匠、ついでにウルシが落下しているからだ。

 

「はぁっ、はぁっ……んのバカぁ!」

 

 スキル《瞬発》と敏捷全開の、僕の最高速。

 

『《空中跳躍》!』

『《浮遊》!』

『《空中跳躍》!』

『《浮遊》!』

『《空中跳躍》!』

『《浮遊》!』

 

 すると、上空から《空中跳躍》と《浮遊》を繰り返す師匠の声がした。

 

 よし、見つけた!

 

「フラン、師匠ぉ!」

『「ルビー!?」』

 

 ルビーさんだよ!

 

 よし……スキル《反射神経》をフル活用して、良い感じに衝撃を受け流してやる!

 

 落下位置は…………あ、終わった

 

 ()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()フランと師匠を見て、僕は諦めながらそう感じた。

 

「ごめん、無理。助けられないわコレ」

『嘘だろッ!? わぁあああああああぁあ――ッ!?』

 

──ドッゴォオオオオオオオ──!

 

 フランと師匠が、ジャンさんの小屋の屋根をぶち破った。

 

 ……後で、一緒に謝ってあげるか。

 

「っつーか、ぼろいな……」

 

 小屋に近づいてみるが、見た目がぼろい。

 

「ふっふっふ。そういったことにはあまり頓着しないのでな」

「ッ!?」

 

 警戒を解いたつもりはなかった、なのに僕が気付かなかった。

 

 その人物を見ると……あ、うん。不審者だ。

 

 黒色のローブを纏い、髑髏を模った無数のアクセサリーを身体につけている。病的に白い肌で、怪しい笑みを浮かべて「くくく……」とか呟いている。

 

 

名称:ジャン・ドゥービー  年齢:49歳

種族:魔族

職業:冥導師

状態:平常

ステータス レベル:45

生命:180 魔力:616 腕力:91 敏捷:119

スキル

暗黒耐性6、詠唱短縮4、鑑定8、眷属召喚8、杖術4、死霊操作8、死霊魔術10、短剣術2、調合7、毒耐性3、毒知識7、火魔術3、冥府魔術5、薬草知識4、闇魔術5、気配完全遮断、死霊狂暴化、死霊の友、魔力操作、魔力上昇[中]

ユニークスキル

魂魄眼

称号

暗殺の天稟、アンデッド・クリエイター、殺戮者、死霊術師、死霊の王

装備

竜骨の杖、死霊王の端切れのローブ、悪魔の靴、死の腕輪、身代りの腕輪

 

 

「あー……うん、えっと。ジャンさん、ですか? ランクB冒険者の」

「ふふははははははは……我が名を知っているのか!!」

「ア、ハイ」

 

 くぅ……いい人だって知ってるけど、実際に会ったら関わりたくないって僕の心が叫んじゃってる!

 

「そう、我が名はジャン・ドゥービーッ! 黄昏に蠢く不死者達(アンデッド)の主にして……魔導の闇を探求する至高の死霊術師なり!!」

「……ア、ハイ」(二回目)

 

 

■□■

 

 

「そちゃですガ、どくデはアりませンヨ」

「ありがと」

「わざわざありがとうございます」

「いエ」

『いつの間にかエプロン着用で、本当に人間臭いな』

 

 さて、お茶を飲むとする……え、これ本当に毒ない?

 

『うわー。毒々しいな。というか、毒にしか見えないんだが』

「……」

 

 色がおぞましいんだけど……? 具体的に言えば、赤紫色の泥のような液体だ。お茶ってなんだっけ……?

 

名称:死霊茶(ネクロティー)

霊魂に働きかけ、心が安らぐ効能がある。

 

 

「うむ、この馥郁たる香り。複雑なる妙味。最高であるな」

「……ルビー、これ、大丈夫?」

「毒は無いみたいだけど……飲んでみる」

 

 一口、含んでみた。

 

 ……まずい。

 

「……フラン、まずいよコレ。飲む?」

『不味いって言っておきながら勧めるのか……』

「飲めはするみたいだしね」

 

 前世の親友(男)が作った暗黒物質(ダークマター)よりはマシだ。アレはもう科学兵器みたいなものだったし……。

 

 しかも今回は上手くいった!って言いながら僕の分の弁当を完全に善意だけで持ってくるのでたちが悪かった。

 

 悪意があった方が幾らかよかったのに……。

 

「……なるほど。ルビー君の仲間であるフラン君が『浮遊島』を目指していたら骸骨騎士の『守護者』に邪魔をされて落ちてきたと……」

「ん」

「そういうことみたいですね」

 

 ふぅ、何とか説明できた。

 

「悪い人間ではない?」

「ストレートだねフラン……」

「ふん? まあ、この大陸に魔族が少ないから無理もあるまい。東の方にいくばくか居るだけであるしな。だが死霊魔術は邪悪とは程遠い魔術(もの)である! マイナーゆえに誤解されることも多々あるが……生物の死体を放置しておくと、浮遊している雑霊が宿り不死魔獣(アンデッド)と化すケースが多いことは知っているな」

「ん……一応」

「知ってますね」

 

 前世ではありえないことだよねー。さすが異世界。

 

「そうなる前に……そしてなった後だとしても死体を有効活用して使役してやるのが、我のような死霊術師である! 死体に存在価値を与えてやる尊い職業(クラス)であるッ!!

「おー」

 

 ……安らかに眠らせてあげてと言いたいが、これがジャンさんなりの思いやりだということは知っている。

 

 なので、僕は無言だ。ツッコんでたまるか。

 

「死んだら是非、我が元へ来たまえ! 一級品の不死魔獣(アンデッド)にしてくれよう!」

「それはむり」

「お断りします」

 

 そもそも死体の状態で、どうやってジャンさんの所に行けと……?

 

「むぅ……ところでベルナルド。畑の状況を報告をしたまえ」

「はイ。さんワリホどガひがイを」

「くっ……フラン君。君はとんでもないことをしてくれたな」

「あの草……貴重?」

「うむ……死霊草といって自然には生えない霊草であるからな。死霊薬(ネクロポーション)にすれば振りかけるだけで不死魔獣(アンデッド)へダメージを与え、方法を変えれば死霊魔術を使うときの触媒にもなる。しかも我の畑のものは一級品なのだよ」

「すぐに薬にしても駄目?」

「ダメだな。生者が1度でも触れた死霊草は、その生気が不純物として混ざりこんでしまう。普通に加工する分には何ら問題ないが、我が目的にはこれでは不足なのだ」

「むむ……ごめんなさい。おいくらかかる……?」

「ふん……金に換えるためにわざわざ一級品を栽培していたわけでは無いのだがね」

『……』

 

 ……空気おっも。なんとか、ここから天空のs……迷宮(ダンジョン)の話までもっていかないと……。

 

「あー……えっと、それじゃ、ジャンさんは今何か困ってることとかありますか? 僕たちもそれなりに強いので、しっかりとした戦力になりますよ」そうだな。

「ふむ……そうだな。……では、一つそれに見合う頼みを聞いてもらおうか……」

『何だ……死んで実験体になれとか? それは絶対に阻止せねば』

 

 そんな物騒じゃないと思う……。

 

「頼み?」

「なんですか?」

「うむ。おっと、その前に……そろそろ喋ってはどうだね?

 

 知性ある武器(インテリジェンス・ウェポン)』よ……!」

 

 あー……、そっか。《魂魄眼》でバレてんだったな。




中間テスト終わったので投稿再開しますッ!
え? 点数? ……怖いです(震え)。
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