転生したら転剣の世界でした   作:氷月ユキナ

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前回のあらすじ
ルビー「……僕が死なせないよ、フラン」
剣(フランもだけど、ルビー、微妙にヤンデレ適正ありそうなんだよな……)


77 迷宮攻略再開しました

 全員が眠りから起きると、師匠が新しくゲットした《鑑定偽装》がジャンさんの《魂魄眼》に効かないことを確かめた。

 

 そして、攻略再開。

 

強化死霊従魔召喚(ハイ・アンデッド・サモニング)! その名は『フライ』!」

 

名称:フライ(カスタム・ガスト)

種族:死霊・魔獣 Lv7

生命:22 魔力:401 腕力:8 敏捷:36

スキル

希薄化7、地図作成6、通心3、影分身7、魔力吸収6、罠感知3、物理攻撃無効

 

「カスタム・ガスト?」

「うむ、霧状の死霊である。こいつは迷宮を先行し、自動で地図作成していくスキルを苦労して持たせた死霊従魔だ」

『うお、増えてる!!』

 

 師匠が叫んだとおり、カスタム・ガストのフライは増えていた。

 

「分身し何処でも入り込み、スキルで迷宮の地図を創りその情報を、通心で我が灰色の脳みそに届け続ける……このフライが居れば、迷宮探索も無駄なく捗るというものだ」

『こいつも探索専門だな。なるほど、ジャン有能だな……』

「さて、これで後10分もすれば、この先の地図も手に入るだろう」

「陣形は?」

「踏破の手順は変わらんよ。セルカンを先頭。君らには遠距離攻撃を担当してもらう」

「まかせて」

 

 フランがやる気だが、僕は一つ思いついたことがある。

 

「あのー……ジャンさん」

「ふむ、何かね?」

「いっぱいに増えるなら、一匹位殺してスキル奪っていいですか?」

 

 そう聞くと、ジャンさんは顔をしかめた。

 

「ルビー君……フライは分身しているだけで、実際に増えているわけでは無いのだよ。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

「へぇ……そうなん──は?

 

 ……今、ジャンさんは何て言った?

 

 ()()()()

 

「ふむ? もしや知らなかったのかね」

「……逆にジャンさんには、どうしてわかったんですか?」

「我が《魂魄眼》に、見えぬものなど無いのだよ」

「…………」

 

 それなら、今まで殺してきた魔獣の魂を、僕は奪って吸収しているってことか?

 

 ……いや、逆に言えば、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 もし、そうなら……いや、これはあまり考えないでおこう。

 

「……分かりました、やめておきます」

「ああ、頼むぞルビー君」

 

 今は、迷宮攻略に集中しよう。

 

『そういえば、前にも来たことあるって言ってたが、この階層の構造は頭に入ってるのか?』

「いや、この先のエリアをフライが突破できなかったので、構造は分からん。今回はさらに改良を重ねた故、問題はないがな」

「じゃあ、この先のことは分からない?」

「うむ……では、これを渡しておこう。戦闘前に、飲みたまえ」

「これは?」

「ふははははは。我特製の、滅霊ポーションである! 飲むだけで、死霊からのダメージ軽減効果があるし、精神支配などの特殊攻撃への耐性も上がる」

『すごい高性能だな! もしかしてけっこう貴重品か?』

「大したものではない。市場に流せば、1本20万ゴルド程であるな」

『高!』

「え、ちょっ……お金払えって言われても無理ですからね?」

「我にとっては、はした金だ。気にするな! 材料は2万ゴルドもかかっておらんしな!」

『うお、さすがランクB冒険者だな……20万がはした金とか』

「じゃあ、貰っておく」

「それと、渡してあるアイテムは自由に使ってくれて構わん。君たちが離脱して困るのは我だからな」

 

 え、マジで? すげー!

 

『太っ腹な依頼主で嬉しいよ。ただ、俺ってば貧乏性だから、アイテム使うの躊躇しちゃうんだよな。RPGでも、エリクサーとか世界樹の葉とか、最後まで残してクリアするタイプだし』

「あー、すっごい分かるわ。僕も完全回復のアイテムとか残しとくタイプなんだけど、ラスボス戦で大分残って複雑な気分になるんだよね」

『だよなー。フランが危険な目にあったら、そんなこと言ってられないだろうけど、普段はどうしてもね』

「うんうん……こんな話できるの師匠ぐらいだし、なんか嬉しいなぁ」

『この世界にRPGとか無いしな』

「あったら世界観ぶっ壊れるよ?」

『そりゃそうだ』




細かいですが、ルビーの《簒奪》を固有スキルからエクストラスキルに変更しました。
まぁ、大して変わらないですけど(笑)。
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