転生したら転剣の世界でした   作:氷月ユキナ

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剣『この世界にRPGとか無いしな』
ルビー「あったら世界観ぶっ壊れるよ?」
剣『そりゃそうだ(……神様とかいたら頼んでみようかな? 久しぶりにゲームしたい)』


78 ジャンのフライは優秀でした

 ジャンの使役するフライはガチで有能だった。

 

 未知の階層なのに、1階層と同じように宝箱などの位置も完璧のまま楽に進める。

 

 正直、全然立ち止まることがなかった。

 

『うーん、1パーティに1体ほしいな。死霊魔術を上げたら、俺達にも1体譲ってくれんかな?』

 

 師匠がそんなことを言っていたが、ジャンに無理だと即答されていた。

 

 ジャンさんが言うには、高価な魔法薬や道具を惜しみなく使っているので、1体作るのに1000万ゴルドかかっている上、制作に3年以上かかるらしい。しかも、素体となるガスト自体が、影分身を持ったユニーク個体を使っているとかいう超ハードモード。

 

 まぁ、そういうわけで諦めたらしい。

 

「暇」

「はっはっは。ダンジョンで暇なのはいいことではないか!」

「でも、暇」

「う~ん……トランプでもやる?」

『ここ迷宮(ダンジョン)内なんだが? トランプなんてないし』

「……今度トランプ創らない?」

『帰ったらな』

 

 冗談は置いといて、フランのフラストレーションどうしよ……。

 

「む……」

「う?」

「え、どうしたんすか?」

「フライが階段を見つけたらしい」

『もうか!』

「うむ、ただ、その階段の前にガーディアンがいるな。巨大な角を持った、オーガタイプのゾンビの様だ。雑魚もかなりいるな」

「ほんと?」

『フラン、そこは目を輝かすところじゃないぞ?』

 

 フランは戦闘狂だしね。しょうがないしょうがない。

 

「はっはっは! 頼もしい限りであるな!」

「まかせておいて」

「オオン!」

「そーそー、さっさと終わらせるから任せてください」

「ふはははは! では、行くとしようか! いざ、鬼退治である!」

『お供は黒猫、剣、狼だけどな。まあ、キビ団子なんかより余程いい物もらえるんだ、死ぬ気で頑張るさ』

「……っつーか、桃太郎あるんだね、この世界」

 

 桃太郎があるならトランプもあるんじゃね?

 

 途中でささっと宝箱を回収し、フライが見つけたガーディアンの待つ広間の前に着いた。 

 

 そこには集合して合体したフライが僕たちを待っていた。

 

 ……なんか、可愛く思えてきた。

 

 これが女子の言う可愛いってやつかな……少し理解できた気がする。

 

「中の様子は──オーガ・ゾンビ1体。ソルジャー系が20体。小型のラットやドッグが100体ほどであるな」

 

 ジャンさんはアンデッド・サーチという魔法で探る。

 

『じゃあ、突入して範囲魔術だ』

「わかった」

「オン」

「僕は?」

『死んでないやつに《閃剣》連打で』

「ほーい、任せて」

『ウルシは、ソルジャー系をやれ』

「グルルルゥゥ!」

「ジャンは?」

「我は大型の足止めをしよう。セルカン、フライはここで待機」

「ヴァ」

「──」

『よし、突入するぞ』

「ん」

「よし……いつでもいいよ」

『階層ボス戦、開始だ!』

 

 フランと師匠は、詠唱を始める。

 

 

『「──ゲイル・ハザード」』

 

 豪風が目覚め、広間で暴れた。

 

「アオオオォォォォォン!」

「──《閃剣》」

 

 僕とウルシが連携して、12体のゾンビ・ソルジャーを殺す。

 

「ふははははは! 圧倒的ではないか!」

 

 ジャンさんは、アンデッド・ジェイルでオーガ・ゾンビを捕まえていた。

 

 お、助かるわー。

 

『じゃあ、デカイのはジャンに任せた!』

「まずは雑魚」

「だね!」

「オウ!」

 

 僕たちは、ゾンビの群れに駆け込んだ。

 

 ……ソルジャーとは、ゾンビだよねと疑うほどのスピードと、技量で繰り出すカウンター攻撃が厄介な相手。

 

 だけど……。

 

「僕ほどじゃないんだよねぇ!」

 

 ゾンビの攻撃をするりとスピード任せの動きで避けて、《閃剣》を使う。

 

 本来は魔力を気にしたりするが、魔力を回復できるアイテムをジャンさんのお陰でたくさん持っているので遠慮はしない。

 

 ……いや、正直に言うと少し《閃剣》を使わないようにしているときもあるケド。

 

 そんなこんなでゾンビを倒し続けていると、召喚が途切れて、残りはオーガ・ゾンビだけになった。

 

『おりゃ』

「ゴウゴオオォォォ!」

『はい、瞬殺』

「……まぁ、動きがジャンさんに強制停止されてるしね。そーなるよね」

 

〈魔石値を満たし自己進化の効果が発動しました。自己進化ポイント50獲得〉

 

『お、アナウンスさん!』

 

〈自己進化により新スキル《形状変化》獲得〉

 

『やった、新スキルか!』

 

 ……《鑑定》。

 

 

名称:師匠

装備者:フラン

種族:インテリジェンス・ウェポン

攻撃力:524 保有魔力:3000/3000 耐久値:2800/2800

魔力伝導率・A+

自己進化〈ランク10・魔石値4511/5500・メモリ89・ポイント51〉

スキル

鑑定7、鑑定遮断、形状変化、高速自己修復、自己進化〈ランク10・魔石値4511/5500・メモリ89・ポイント51〉、自己改変〈スキルスペリオル化〉、念動、念動上昇[小]、念話、攻撃力上昇[小]、装備者ステータス上昇[中]、装備者回復上昇[小]、保有魔力上昇[小]、メモリ増加[中]、魔獣知識、スキル共有、魔法使い

ユニークスキル

虚言の理5

スペリオルスキル

剣術SP

 

 

 ……魔力、もう超えられちゃったなぁ。

 

 形状変化は……。

 

 

形状変化:魔力を消費して、望む形に変形可能。

 

 

 ……よし、ちゃんとある。

 

 僕がいるとはいえ、原作ではこのスキル無いと大分きつかったしね。

 

 んじゃ、次に起こることは……ステファンか。うわぁ……どうしようかなぁ……。

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