転生したら転剣の世界でした 作:氷月ユキナ
フラン「……ルビー、斬って良い?」
ルビー「ヤメテ」
剣(なかなかカオスになって来たな)
自分たちがジャンさんに雇われた冒険者だと誤解を解いた僕たちは、今までよりもハイペースで攻略を進めた。
それと、ステファンがずっとここに居たおかげで自分の家のように知り尽くしているから、すっごい助かる情報ばかりくれる。
「《死霊魔術》ヘル・ブレイズ!」
「《死霊魔術》ヘル・ブラスト!」
ただいま、ジャンさんとステファンが地下六層のボスであるオルトロス・ゾンビが討伐されました。
《簒奪》使いたかったな……と内心思ってるが、倒してくれた人たちにそんなわがままを言う気はない。
……命がけの戦いだしね。
『そういえばステファン、ジャンと同じ《死霊魔術》使えたんだな』
討伐後の休憩時に、ふと師匠が言った。
「あ、はい。この身体の中に会った記憶の『彼』がスキルを持っていたようです」
『ふーん』
「『彼』は……何というか、他人の気がしないんです。『彼』も主のことを尊敬しているみたいで……」
『彼』、ね。
……ああ、本当に胸糞悪い。
とっとと滅べよレイドス王国。
「ふむ? 私は『彼』に会ったことがあるのかね?」
『うーん……そういう感じではないみたいですが……すみません、断片的にしかわからなくて……』
「
『……そうかもしれません』
いや、それは違……否定しても、意味ないか。
「ちなみに
「……すぴー」
「えっ、嘘もう寝たの!? マジで!?」
「寝るの早ぇぇぞ、フラァアァァアン!!」
■□■
地下七層。
──キンッ
──ガスッ
──ドガァ……ン
わらわらと湧いてくる敵と、僕たちは戦っていた。
「あー、もう! 敵が多すぎ!」
「ん!」
「あ、後ろです! ルビーさん!」
「えっ!?」
ちょっ、油断して──
──ドグァ
ステファンの打撃が、後ろの
「ごめん、フォローサンキュ!」
「いえいえ! あ、この
お礼を言った僕は、再び戦闘に乗り出す。
「むぅ……私が助けたかった」
「何言ってるのさ、フラン。僕はいつだって、君に助けられてるよ」
『急にイケメンみたいなセリフ言うな』
「てへっ☆」
ふざけながらも、僕は剣を振りぬいた。
「……主。パーティで戦うの、何だか……楽しいです!」
「……ふふ、そうであるか」