転生したら転剣の世界でした 作:氷月ユキナ
ジャン「……ふふ、そうであるか」
剣『なんか微笑ましい光景だな……』
ルビー(…………)
僕達はどんどんラスボスの元まで近づいていく。
そして、地下八層。
「……この奥が、八層の守護者の広間です」
「おお……ついに八層到着か」
守護者の広間に着いた。
長かったぁ……。
「……僕はここから別行動……です」
『え……?』
「そうなの?」
あー、そうか。
「はい。主に『密命』を頼まれたので」
「うむ、頼むぞ」
「はい!」
「……ん、それは残念。もう少し一緒に戦いたかった」
「……うん、僕も」
「それは……僕もです」
うっ……ど、どうしようこの空気!
「……師匠さん。フランさん。そして……ルビーさん」
「ん?」
「主を……そして、『この先』をよろしく頼みます」
「えっ……?」
『この先』……?
「それって……」
「さき……? ん、まかせて」
つまり、そういうことだよな……。
「……うん、任せて。僕の出来る限りのことをするからさ」
「……ありがとうございます。では……」
そう言い残すと、ステファンはひたひたと立ち去った。
……僕は、どうすれば。
『ジャン、『密命』ってなんだ?』
「憶測であるが……とある保険を掛けようと思ってな。確信に変わったら話そう」
ジャンさんはステファンが去った場所から目を離し、八層の守護者の広間への扉に手を付ける。
「さぁ、行くぞ……!」
ジャンさんの言葉に僕は考えを入れ替える。
今はいい。ただ、殺すことだけを考えよう。
扉が開かれ、八層の守護者が見える。
名称:
種族:死霊・魔獣 Lv21
状態:守護者
生命:1244 魔力:950 腕力:656 敏捷:460
スキル
威嚇3、隠密2、魔力探知5、恐怖5、感知妨害5、槍技10、槍聖技1、槍術10、槍聖術1、再生6、状態異常耐性5、死霊支配4、死霊魔術7、精神異常耐性5、属性剣5、毒魔術5、魔術耐性5、闇魔術4、気力操作
ユニークスキル
無尽の守護
称号
ダンジョンの守護者、冥府の守護者
「ア……ガ……ァ……ア……ア……」
ユニークスキル、《無尽の守護》……? 何コレ。
無尽の守護:状態異常や攻撃から味方を完全に守ることができ、その代償として一定時間行動不能に陥る。
いや、本当にナニコレ。知らん、怖っ!
しかもこいつ、一人で居たからこのスキル意味なくない!? 何に使う用のスキルなの!?
『おらぁ! 魔術先制!』
「ん!」
「はぁっ!」
僕、師匠、フラン、ウルシ、ジャンさんの五人が一斉に
だが、それを見た
──ガガガガがッ!
そんな、鈍い音がした。
『な……ッ!? こいつ、魔術をすべてぶった切りやがった……ッ!?』
余裕そうな顔をする女ゾンビを僕は真正面から睨む。
あの槍は……。
名称:魔槍・
攻撃力:570 保有魔力:540 耐久値:350
魔力伝導率:B+
スキル
魔術切断、魔力吸収
わぁ……少し苦戦するかもね、これは。
「だったら、斬り合うだけ!」
「だね、行こうか!」
『あれは魔槍だ……さらに《槍聖術》も使うぞ!』
「マジで!?」
『マジだ! 気を付けろよ!』
「こっちだって、凄い剣と《剣聖術》!」
──ガギギギギギギギッ!
僕達と
一見互角……だが。
「ッ! フラン!」
「が……ッ!」
「がふっ……」
息を吐いたフランに追撃しようと僕から離れて……僕は笑みを浮かべた。
「──《閃剣》ッ!」
詠唱ナシの飛ぶ斬撃は見事に
魔槍は……壊れてないな。よし。
〈簒奪が発動します。スキルに無尽の守護が追加されます〉
「……ふぅ、終わり」