転生したら転剣の世界でした   作:氷月ユキナ

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お久しぶりです……!
復活しましたよーッ!
……これからまた日が開くかもしれませんが、頑張って完結させる気なのでよろしくお願いします。


82 例の守護者との戦闘でした

 あのゾンビを倒した僕たちは、次の階層へ進んでいた。

 

「いやはや、驚嘆した! かなり強敵だと思ったのだが……速攻であったな!」

『いやぁ、長引くと不利になりそうだったからな。フランに誘ってもらって、そこでルビーに不意打ちをしてもらったんだ』

「そーですよ。大したことはしてないですって」

「いや! 師匠君のその判断能力とルビー君たちのそれに合わせられる適応力。十分素晴らしいと思うがね……!」

 

 ここまで褒められると恥ずかしくなってくる……超嬉しいな。

 

「ん。わたしたち三人は黄金(ゴールデン)コンビ」

「しかし魔術が効かぬ敵は厄介であるな……君たちほどの接近戦闘力のある死霊従魔(アンデッド)を召喚するにも、簡単に手に入らぬ貴重な触媒が必要なのでな……」

『そういえばさっきのおっぱいゾンビの死体と魔槍の魔の刈取(アークマジェスティ)を拾って俺の《次元収納》に入れさせてたけど……』

「うむ、きっといい触媒になる。《念動》で揉んだり触ったりせんでくれよ。これ以上の劣化は避けたいからな」

「……師匠、揉むの?」

『もっ……揉まねぇよ!』

 

 一瞬言うの躊躇ったぞこの剣……気持ちは分かるけどさぁ……。

 

 

■□■

 

 

 地下九層。

 

 ステファンの情報によって、最短ルートで行くことができた。

 

 情報の大事さが伝わるよね……マップとかの話では原作知識が役に立たないし。

 

「この部屋を超えれば、迷宮核(ダンジョンコア)の広間は近い筈だ。開けろ、セルカン」

「ヴァ」

 

 ジャンさんの命令に従い、九層の守護者が待つ扉が開かれる。

 

「何か……いる!」

「この階層の守護者だろうね。どうする?」

『まずはお決まりの魔術一斉掃射だ!』

「ん!」

「魔術……ではないかもだけど、《閃剣》!」

『フレア・ブラスト!』

「ヘキサゴナ・トルネイド」

「ヘル・ブレイズ!」

「グルアァ!」

 

 皆の《火炎魔術》や《死霊魔術》が、守護者へぶち当たる。

 

 ──シュゥゥ……

 

 煙に包まれる守護者……だが。

 

「……カカカッ」

「無傷……だね」

「……! あの骸骨騎士(スケルトン)!」

「こいつが例の守護者であるか! 魔術がほとんど効いていないぞ……!?」

 

 浮遊島にフランたちが僕を置いて飛んで行ったときに邪魔してきたやつだよね、確か。

 

 よし、やるか。

 

 

■□■

 

 

 ……はい、倒しました。

 

 え、戦闘シーン? 原作とほとんど変わらないから省略だよ。

 

 強いて言えば、二人の連携で追い詰めて殺したのと、師匠の《スキルテイカ―》の無駄遣いを止めたことくらいかな……?

 

 あ、《剣技10》を奪ったから《剣聖技1》も手に入れたよ~。

 

 そんで死の眼差(デス・ゲイズ)は僕が貰うことにした。

 

 やったぜ。

 

 というわけで、今僕はジャンさんが前に呼んでいた日記を読ませてもらっていた。

 

 そう……名無し君のやつだ。

 

 はぁ…………憂鬱な気分のルビーさんです。

 

「ああ……そうだ。師匠君、例のケースを出しておいてくれ」

『ん? ああ……』

 

 例のケース?

 

「って、何このヤバ気な代物は……」

『……《鑑定》が効かない!?』

「え!? っと……」

 

名称:魔杖「冥王の祝福」

攻撃力:1800 保有魔力:15000 耐久値:10000

魔力伝導率:S+

スキル

死者昇歌、生命侵蝕、冥王呪詛、冥府加護、生命吸収

 

 ……《鑑定》、効いちゃったけど?

 

 というかメチャメチャやばい代物じゃねぇかコレェ!?

 

 神剣レベルじゃない!?!?

 

「魔杖・冥王の祝福……とある迷宮(ダンジョン)にて入手した冠名武具(ネームドアイテム)……使用者の生命を削る呪物であるが、次はおそらく最後の戦いであるからな。今の杖は《次元収納》に入れておいてくれ」

『あいよ……って、そんなヤバい杖使うなんて縁起でも──』

「……む、フライの気配が消えた……!」

 

 ……来ちゃったか。

 

「ジャンさん、この日記返しておきます」

「うむ。それより、フライはおそらく敵に見つかった。だが、同時に迷宮管理者(ダンジョンマスター)のいる迷宮核部屋(コアルーム)の位置が特定できたのである!」

『おお!』

 

 そんな時、僕たちのいる部屋に、声が響いた。

 

 

──ぞわっ

 

 

 

《center》

くかかか……ようやくたどり着いたか。待ちくたびれたぞ、貴様たち……

 

 

「誰……ッ!?」

 

 

 ──ブウウウゥゥゥゥン

 

吾輩が手間を省いてやろう……

「……ルビー、この感じ……」

「うん、前に直接感じた僕にはわかるよ。……これ、転移しちゃうタイプの魔法陣だ」

 

 ビンビンと反応している《警戒》をどこか心地よく思いながら、僕はふと目を閉じた。

 

 ……大丈夫、覚悟は決めた。

 

 転移するまで、僕はそう何回も自分に言い聞かせていた。

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