覇気使いのハンター   作:狼ルプス

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最終試験前

 

 

『只今をもちまして、四次試験を終了とさせていただきます! 受験生の皆様は速やかにスタート地点にお戻りください! これより1時間の猶予時間を与えます! それまでに戻らなければ全て失格となりますのでご注意ください! なお、スタート地点に到着後のプレートの移動は無効です! 確認され次第失格となりますのでご注意ください!』

 

 沖合いの船から大きな汽笛が鳴らされ放送が島に響き渡る。直後、スタート地点周囲の森から人影が次々と姿を現し、スタート地点に出る。

 

 

「ゴン!」

 

「キルア!」 

 

既にキルアもおりゴンに向かって親指を立て、ゴンも親指を立てる。

 

 

「ここにいる11名の方が第四次試験合格者でーす!」

 

1時間後に集まったのは11人。リュウマ、ゴン、キルア、クラピカ、レオリオ、ポンズ、ヒソカ、ハリ男、ハンゾー、弓を背負い頭にターバンを巻いた青年、髪を後ろで纏めている武闘家の老人。この11人が最終試験に挑む受験者だ。

 

リュウマは近づいてくる飛行船を見上げる。飛行船が着陸すると、リッポーとビーンズが降りてくる。

 

「それでは、プレートを確認させてもらおう」

 

 全員がプレートを見せて、問題がない事を確認して全員合格となり飛行船に乗り込む。全員が乗り込みゆっくりと上昇して、移動を始める。

 

 

受験者達は前回と同じように自由行動となり、ゆっくり体を休めることになった。

 

リュウマは再び大量に食事を摂る。テーブルには皿が高く積まれており、近くで同じく食事をしていたポンズとレオリオが呆れながら見ていた。

 

「相変わらずすごい食欲ね…」

 

「よくそんなに食えるな……お前さん。前も凄かったけどよ」

 

「一週間ぶりのまともな食事だからな、最終試験の内容がわからない以上食べられるうちに食べておかないとな」

 

これから先何が起こるかわからない以上食べられる時には食べるべきとリュウマは師に教わっている。

 

『えー、これより会長が面談を行います。番号を呼ばれた方は2階の第1応接室までお越しください。それでは、受験番号44番の方。44番の方、お越しください』

 

 

 

「面談?」

 

「まさか……これが最終試験とか言わないだろうな?」

 

「それはないと思うぞ?たが、最終試験と何か関係がある可能性はあるかもしれんな」

 

「確かに…それもあるわね」

 

リュウマの言葉にポンズとレオリオは納得するように頷く。しかし、レオリオはこれまでのハンター試験の事から疑うことを止められないようだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヒソカの面談。

 

質問1:お主以外の10人の中で一番注目しているのは誰かの?

 

「……99番と370番♥ 405番も捨てがたいけど一番は370番の彼だね♣ 思い出すだけでもゾクゾクしちゃうよ……くっくっくっ♦」

 

 質問2:では、10人の中で一番戦いたくない者は?

 

「それは……405番だね♠ 99番もだけど、一番は彼かな♦」

 

 

 53番、ポックルの面談。

 

 質問1について。

 

「注目しているのは370番と404番だな。見る限り一番バランスがいいし、特に370番は実力は抜けてると思ってる。二次試験の時、どう言うカラクリかはわからないが、空も飛んでいたしな」

 

 質問2について。

 

「44番とは戦いたくないな。正直、戦闘では敵わないだろう」

 

 

 キルアの面談。

 

 質問1について。

 

「ゴンだね。ああ、405番のさ。同い年だし」

 

 質問2について。

 

「53番と246番かな。戦ってもあんまし面白そうじゃないし」

 

 

 191番、ボドロの面談。

 

 質問1について。

 

「44番だな、嫌でも目に付く」

 

 質問2について。

 

「99番と405番だな。ここまで来た実力は本物かもしれんが、子供と戦うなど考えられぬ」

 

 

 ハンゾーの面談。

 

 質問1について。

 

「44番と370番だな。44番はダントツにヤバいし、370番は四次試験で初めて話したが、雰囲気的にも相当の実力者だぜ」

 

 質問2について。

 

「もちろん44番だな、370番に関しては機会があれば手合わせしてみたいぜ」

 

 

 

針男改、ギタラクルの場合。

 

 質問1について。

 

「99番」

 

質問2について。

 

「44番」

 

 

 

ポンズの面談

 

質問1について

 

「リュウマね。あ、370番。一次試験から一緒だったし、ここまで来れたのも彼のおかげだから」

 

質問2について

 

「断然44番よ!戦ったら死ぬ未来しかみえないもの……」

 

 

 

 

レオリオの面談。

 

 質問1について。

 

「405番だな。恩もあるし、合格してほしいと思うぜ」

 

 質問2について。

 

「そんなわけで405番とは戦いたくねぇな」

 

 

 クラピカの面談。

 

 質問1について。

 

「いい意味で405番。悪い意味で44番」

 

 質問2について。

 

「理由があれば誰とでも戦うし、理由がなければ誰とも戦わない」

 

 

 ゴンの面談。

 

 質問1について。

 

「44番のヒソカが一番気になってる。色々あったから」

 

 質問2について。

 

「う~ん……99・246・370・403・404番の5人は選べないや」

 

 

ここまで受験者達は同じ内容で質問され、ここまでリュウマの番が来ておらず暇つぶしにポンズとキルア、リュウマで甘いものを食べていた。

 

 

 

 

『受験番号370番の方、370番の方は応接室にまでお越し下さい』

 

「やっとか、なんで俺が最後なんだ?」

 

「そんなの向こうにしかわからないわよ。けどクラピカ達の話からすると全員同じ内容じゃないかしら?」

 

「まっ、呼ばれたからには行ってくるわ。キルア、それまだ手を出してないから食べてもいいぞ」

 

「おっ、サンキュー」

 

 

 受験番号を呼ばれたリュウマは立ち上がり、まだ手をつけていないパフェをキルアに譲り送り出される。

 

質問を幾つかされて答えるだけの面談だったと、先に面談を終えていた5人からから聞いていたので、リュウマも気負うこともなくネテロとの面談へと向かった。

 

 

「失礼します」

 

「おう来たか、さぁ、そこに座ってくれ」

 

 畳の上に敷いた座布団の上に、あぐらをかいて座るネテロ会長が待っていた。リュウマも、対面に敷いてある座布団の上に腰を下ろして向かい合う。

 

「じゃあ、質問していくぞ。まずは、なぜハンターになりたいのかのう?」

 

「ハンター証が有ると今後便利と、俺を鍛えてくれた師匠に言われたのもあるが、やりたい事を探す為だな」

 

「成る程の、して、個人的な質問になるんじゃが、レイリーの奴は元気か?」

 

「師父を知ってるのか!?」

 

突然師の名前を出された事にリュウマは驚き机の上に身を乗り出す。

 

「知ってるも何も、わしの数少ない知人じゃよ。お主の【覇気】と【六式】を見て奴の弟子だとすぐに気づいたわい。相当鍛え込まれたようじゃな」

 

「そう、だったのか。その様子だとあんたは覇気を知ってるみたいだ。さっきの質問だが、師父は元気だ」

 

「うむ、その様子じゃと相変わらずみたいじゃの…【覇気】に関しては儂を含めごく僅かな人間しか知らんので安心するといい。次の質問じゃが、今回、最終試験に残ったおぬし以外の10人の中で一番注目しているのは?」

 

 

「注目している人、99番と405番だな。見てて飽きないし、この先いいコンビになれそうだしな。今後が楽しみだ」

 

「なるほど、では、最後の質問。10人の中で一番戦いたくない者は誰じゃ?」

 

「そうだな、44番のヒソカだな。なんか気持ち悪い視線も送る事もあったし。まぁ、理由があれば戦うし…なければ戦わない」

 

「なるほど分かった。では面接は終わりじゃ、最終試験も頑張ってくれ」

 

 面談は終わりネテロにエールを送られて、リュウマ応接室から出た。しかし、世間話程度の会話だけで本当に面談が終わってしまったことで何を判断されたのだろうか、最終試験とどう関係してくるのかと、疑問を抱くリュウマだが

 

「あ、お疲れ様リュウマ。どうだった?」

 

すぐ出でて少し歩いているとポンズが外を眺めていた。

 

「みんなと同じ質問だった。ハンター試験を受けた理由とか、注目している受験者とか聞かれた」

 

「やっぱりみんな同じ内容ね。最終試験と何の関係があるのかな?」

 

「さぁ、そこはあの会長のみ知る事だな。後、あの会長…師父との知人だった」

 

「えっ⁉︎リュウマのお師匠さんの知人⁉︎」

 

「ああ、聞いたときはビックリしたけどな…」 

 

「意外と世間って狭いのね…」

 

「そうかもな」

 

リュウマも外の空の景色を眺めながらそう言う。

 

「いよいよ今年のハンター試験も残りは最後…ここまで色々あったわよね」

 

「だな、俺は今年で初参加だが、師父の言う通り…楽勝だったな…」

 

「なに、嫌味のつもり?」

 

「いや、何故嫌味に聞こえた?って、そうか…ポンズは今年で三度目の受験になるのか…」

 

「そうよ。私なんて最終試験にすら到達してもないのに…今年は新人が多く残ってる…正直異例よ今年は。それに、ここまで来れたのも…全部リュウマのおかげだから」

 

「俺?お前に何かしたか?」

 

「自覚なしと来るか…一次試験の時、私が他の受験者に妨害を受けて怪我した時、本当ならあの時、私は一次試験で脱落になる筈だったのに関わらず…あなたは手を差し伸べてくれた」

 

「ああ、お前と初めて話したのはその時だったな。今となっては、なんか懐かしく感じるかもな」

 

リュウマはこれまでの試験を思い返し、長くも短くも感じる時間に思い出に浸る。

 

「ねぇリュウマ」

 

「ん?」

 

「ありがとう。ここまで来れたのも…全部あなたのおかげよ」

 

「それ、ハンターになったら言うべきじゃないか?」

 

「いいじゃない別に、私1人じゃここまで来れなかったのも事実だし…四次試験なんてリュウマのおかげでレオリオも合格出来たんだし」

 

「そうだな、俺も…今回でいい奴らに巡り合う事もできた。師父…もしかしてこの事もわかって今年にハンター試験を受けさせたのかもしれんな」

 

リュウマの脳裏にはここまで深く関わってきたゴン、キルア、クラピカ、レオリオ、ポンズと出会いが偶然ではない事がリュウマにはわかっていた。

 

「ふふっ、何よそれ?それとリュウマ、約束…忘れてないでしょうね?」

 

「ああ、お前がハンターになったら教える……忘れてない。残るは最終試験…悔いが残らないよう、全力を尽くそう」

 

「ええ、お互いにね」

 

 

その後2人は夕陽が照らす中でこれまでの試験を振り返り、途中ゴン達も来て、目的地まで有意義な時間を過ごした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ある部屋では、面談結果をもとに、ネテロは筆を走らせる。その結果を見て、愉快そうに笑う。

 

「ほぉ! 思ったより偏ったのぉ」

 

出来上がったものを見た試験官達は目を見開いて、それを凝視する。

 

「会長……これ、本気ですか⁉︎」

 

「大マジじゃ」

 

「「「(((確かに本気の目だ……)))」」」

 

「試験が楽しみじゃのぉ!」

 

ネテロが愉快そうに笑う後ろで、サトツ達試験官は不安に襲われるのだった。

 

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