ヒソカとの戦いから数十分経ち、二次試験会場まで走り続けるリュウマとポンズ、あの場からリュウマは迷わず二次試験会場へと向かったいた。
リュウマは他の受験者の気配を捉え、森林をかけて行った。目印ではないが、いく先々でヒソカに返り打ちにあった獣たちが道標となっていた。
「本当にこっちで合っているの?」
「ああ、声も今進んでる方向から聞こえるし間違いない」
「声?もしかして…」
「察してる通りだ。このままいけば二次試験会場には辿り着ける」
「わかった。とりあえずリュウマの判断を信じるわ。これでもし辿り着けなかった引っ叩いてやるんだから」
「おお、怖っ」
ポンズはリュウマの事を信じ2人は進んでいく。
「リュウマ!ポンズさん!」
「え?」
「この声は…」
後ろから声がし振り向くと、そこにはゴンとクラピカの姿があった。
「ゴン!クラピカも!」
「お前らも無事だったのか」
「ああ、なんとか無事だ。そちらも無事でよかった」
お互い無事なことに安堵しするが、リュウマはある疑問が出てくる。
「ゴン、お前確かキルアと行動してたはずじゃ…それにレオリオはどうした?それ、レオリオのトランクだろ?」
「あ、えっと……」
「私から説明しよう」
レオリオがいない事について説明をするクラピカ、それを聞いて2人は驚きと呆れという想いが両方湧き上がる。
「と、言う事だ」
「なにやってんだレオリオは…それにゴンも」
「あなたたち馬鹿なの⁉︎ヒソカが気に入ったからよかったものの、下手したら殺されてたかもしれないのよ⁉︎ハッキリ言ってクラピカの判断が正しいわよ!」
「…う」
ゴンも流石にぐうの音も言えず言葉を詰まらせる。
「だが、気になる事が一つある」
「気になる事?」
「私達がヒソカと遭遇した時に、何故か奴は横腹を怪我をしていた。私達が見た参加者がどう考えてもヒソカに一撃を入れたとは思えなくてな…」
「あっ、それ俺だ」
「え?」
「だから、あの傷を入れたの俺なんだよ」
「ええ⁉︎本当に!」
「あのヒソカにか?」
「ああ、俺とポンズとお前らと同じ事があってな、一撃入れてなんか気に入られて一人でどっかに行ったがな」
リュウマは戦闘の内容はある程度伏せ二人に説明した。
「そうだったのか(あのヒソカに正面からダメージを与えるのは容易ではない……彼は私の想像を超えた実力の持ち主。……幻影旅団はリュウマやヒソカ以上だと考えると……私ではまだ捕らえることは出来ないのだろうな)」
「それで二人はどうやってここまで?」
「俺達はヒソカが途中殺した動物の死体を目印に、レオリオの香水の匂いを辿ってきたんだ」
「…スンスン、確かに…この匂いはレオリオが付けてる香水の匂い…」
「リュウマもわかるの?」
「ああ、俺も一応嗅覚は普通の人よりはいい方だからな。その様子だとお前もかなり鼻も効くみたいだな」
「…(どんな嗅覚だ/よ!)
二人の人ならざる嗅覚に驚きの表情を浮かべるクラピカとポンズ、しばらく走っていると大きな建物のある場所についた。他の受験生たちもいる。間に合ったようだ。
「良かった。間に合ったみたいね」
「どうやらそのようだな」
「かなり減ってるな。レオリオは…」
リュウマはあたりを見渡しレオリオを探す。探しているとヒソカと目が合い、ヒソカは指を指す先にはレオリオがいた。見つけたゴン達はすぐさまレオリオに駆け寄る。
「う、ぐ、いてて、あれ? 俺はなんでこんな……?それにリュウマとポンズまで…」
「目を覚ませレオリオ、気絶するまでの間、何があったのか覚えてるか?」
「湿原に入った所までなら覚えているんだがなぁ…てか…ここ、どこだ? 俺の顔はどうなってたんだ?」
「…問題ない!いつもどおりだ!」
「ええ!大丈夫よ!」
レオリオの顔を見て、疑問なく言い切るクラピカとポンズにリュウマは苦笑いを浮かべる
「言わない方がいいな」
「ああ」
「うん」
「そうね」
思いだすまで言わないことにした4人であった。その後、キルアとも再会でき、ヌメーレ湿原を抜けた所にある『ビスカ森林公園』。ここが二次試験会場である。
無事に会場に着いたリュウマ達は建物の前に留まっている受験者達に首を傾げる。
「なんで皆入らないの?」
「12時かららしいぜ、なんか中から唸り声がするけど……まぁ、待つしかないんだろうな」
建物の上の方に時計が見え、12時まで後5分ほどであることを確認する。
建物の中からは「グオオオ」「グルルル」「ゴゴゴゴ」「ガルルル」と確かに唸り声のような音が絶えず聞こえていた。
そして、時計が12時を示す。それと同時に扉が開き、受験者達が身構える。扉が完全に開き中にいたのは……足を組んでソファに座る勝気そうな女性と、その後ろで床に座っている3m近くの巨漢。唸り声の正体は巨漢の腹から鳴り響く音だった。
「どお? お腹は大分空いてきた?」
「聞いての通り、もーペコペコだよ」
「そんなわけで二次試験は『料理』よ!! 美食ハンターのあたし達2人を満足させる食事を用意して頂戴!」
料理と言う言葉に受験者達は更なる戸惑いを浮かべる。まさかハンター試験で料理を作らされるとは思ってもいなかったのだ。
「まずは俺、ブハラの指定する料理を作ってもらい…」
「そこで合格した者だけがあたし、メンチの指定する料理を作れるってわけよ。つまり、あたし達2人が美味しいと言えば晴れて二次試験合格! 試験はあたし達が満腹になった時点で終了よ」
メンチの説明に全員が険しい顔をする。ブハラはともかく、メンチは人並みにしか食べられそうにない。メニューによっては10人以下にまで減る可能性がある。その事実に受験生達の緊張感は嫌でも高まっていく。
「俺が指名するメニューは……豚の丸焼き!! 俺の大好物!!」
告げられた料理名にどよめく受験者達。
「森林公園に生息する豚なら、種類は自由だよ」
「それじゃあ、二次試験スタート!!」
開始と同時に一斉に森に向かって走り出す。レオリオは頬の腫れなど忘れたかのように笑みを浮かべて走っている。
「しかし、簡単な料理で安心したぜ!」
「豚捕まえて焼くだけだもんね」
「しかし、早く捕まえねば。あの体格とはいえ食べる量には限界があるはずだ」
「豚だぜ? とっとと捕まえて合格しちまおうぜ!」
「そう簡単にはいかないと思うけど…」
「だろうな…」
ポンズは一株の不安を持ちながらレオリオ達は豚を探す。
「あ」
「豚だ!!!」
ゴンが小さく声を上げて、レオリオは顔を引きつかせる。
坂を滑り降りたところに豚の群れはいた。体長3mほどの巨大な豚。鼻は大きく、先が角のように飛び出ている。口元には牙が見えており、獰猛さが窺える。【グレイトスタンプ】、世界一凶暴な豚と言われ、巨大な鼻で獲物を圧し潰して食らうビスカ森林公園唯一の豚である。
レオリオの声で、グレイトスタンプ達がギラン!と睨みつけてきた。
「大声を出すな馬鹿者!」
「う、うるせぇ!!」
『ブオオオオオオオ!!!』
「うおおお!?」
大声を出したレオリオにクラピカも大声で突っ込む。息ぴったりな2人にグレイトスタンプ達が一斉に叫んで猛烈な勢いで突進を仕掛けてきた。 ゴンは、高く跳躍し釣り竿をグレイトスタンプの額に叩き込む。 グレイトスタンプは倒れて動きを止める。 その様子を見たクラピカとレオリオ、リュウマ、ポンズもグレイトスタンプの倒し方を把握する。
「なるほど…」
「こいつら、頭部が弱点か!」
「巨大で硬い鼻は脆い額をガードするための進化というわけだ」
「弱点さえわかれば捕獲も問題ないわね」
クラピカやレオリオ、ポンズも見事にグレイトスタンプを倒すと、鳴き声や音にひかれてキルアや忍など他の受験者も現れた。
「お~でっけー豚」
「こいつなら試験官も満足できそうだな!」
「キルア! 額が弱点だよ!」
「サンキュー」
ゴンがキルアに向かって弱点を伝えるが、もちろん他の受験者にもバッチリ届く。ゴン達は、グレイトスタンプを担ぎ会場の手頃な広い所で調理を始める。と言っても、丸焼きなのでほとんど手間はかからない。
なので、数十分後には、ブハラの前に大量の豚の丸焼きが積み重ねられるのであった。
「うひゃ~!」
「あらま、大漁だこと。ちょっと舐めてたわ」
メンチは目を開いて、積み重ねられた豚の丸焼きを見上げる。ブハラはもう我慢出来ないとばかりに完成した豚の丸焼きを早速齧り付き、あっという間に骨だけになる。
ガツガツ。
「うん、美味い美味い」
ムシャムシャ。
「お。これも美味い」
ボリボリ。
「これも美味」
と、全く勢い劣ることなく食べ続け、なんと用意された豚の丸焼き70頭全て食べ切った。最後の1頭が骨に変わり、ブハラが遠慮なくゲップをして満足そうに服がはだけるほど膨れ上がった腹を撫でる。
「あ~、食った食った。もうお腹いっぱい」
メンチがいつの間にか横に置いていた銅鑼をおもいっきり叩く。
「しゅ~りょ~!」
「(スゲェな…70頭くらいいた大きな豚が全部あいつの腹に…)」
受験者達は本当に70頭全て食べ切ったブハラの胃袋に慄くか、呆れるしか出来なかった。クラピカは明らかに食べた体積の方が多いことに真剣に悩んでいた。それはメンチも同様だったようで、呆れたようにブハラを見上げる。
「あんたねー、結局食べた豚全部美味しかったって言うの? 審査になんないじゃないのよ」
「まーいいじゃん。それなりに人数は絞れたし。細かい味を審査する試験じゃないしさー」
「甘いわねーあんた。美食ハンターたる者、自分の味覚には正直に生きなきゃだめよ。まぁ、仕方ないわね」
メンチは再び銅鑼を鳴らす。
「豚の丸焼き料理審査! 70名が通過!! で、次はあたしの試験よ!」
どんな料理名を告げられるのかと受験生達はゴクリと唾をのむ。今回はブハラと違って、作った料理全て食べられるとは思えない。つまり、早い者勝ちになる可能性が高い。
「(さて、どんな料理が出る…知ってる料理だといいが…)」
リュウマはメンチから出される試験内容が知っている料理と願うばかりだった。
「あたしはブハラと違って辛党よ! 審査も厳しくいくわよー。じゃあ、二次試験後半、あたしのメニューは……『スシ』よ!!」
告げられた料理名に受験者達は本日何度目かの困惑を露わにする。困惑する理由の多くは、初めて聞く料理名に想像が出来ないからだ。想像出来ない料理を作るのは難しいなんてレベルではない。
「ふふん♪ 大分困ってるわね。ま、知らないのも無理ないわ。小さな島国の民族料理だからね」
「(もしかして握り寿司か?何年か前にレイリー師父と食べたことあるやつか…)」
リュウマは過去を振り返り、師匠であるレイリーと修行休みと称し、旅行に出てその際に食べたことのある料理だ。
「ヒントは建物の中の調理場よ! 最低限必要な道具と材料は揃えてあるし、スシに必要なゴハンはこちらで用意してあげたわ」
メンチは説明を続きながら、建物の中に入る。
「そして、最大のヒント!! スシはスシでも、ニギリズシしか認めないわよ!! あたしがお腹いっぱいになるまでなら、何個作って来てもいいわよ!」
「……(こりぁかなり難易度が高いかもな、ここは森、ネタとしては海の魚の方がいいが、川魚だと寄生虫や生臭い匂いとかもあってネタ向きじゃないが、川魚を使うならは火を使ったネタと香りを紛らわせる物、或いはネタにないものをオリジナルでスシにするか…)」
ニギリズシという名前を聞いた瞬間、リュウマはどんなスシにするか考案し始める。
「魚ぁ!? お前、ここは森の中だぜ!?」
「声がデカい!!」
レオリオとクラピカの声が響き渡った。その瞬間、受験生達が外に走り出していく。
「阿呆…」
とりあえずリュウマもスシに使う食材確保の為に外に出る。30分ほどすると徐々に受験者達が戻り始め、調理を始める。と言っても、ニギリズシの形が分からないので、どう捌いていいか分からずに魚を睨みつけることしか出来ない様子だった。
「(さて、調理開始だ…)」
リュウマは置かれていた包丁を手に取り、スシに使う魚を捌く…
「悩んでるわね~」
「そりゃそうだと思うよ?」
「ヒントは十分出してるじゃない」
「まぁ、そうだけどさ」
「それにあの370番、調理を始めてるわね」
「ん?」
メンチとブハラはリュウマを見ると手際良く魚を捌き調理を始めていた。魚を三枚におろして切り身を水で洗い匂いを嗅ぎ、下ごしらえを始める。
「あの様子だと、もしかして知ってるのかもね。それに包丁さばきも見事だわ。相当刃物の扱いなれてるわねあの子…それに」
「うん、あいつも既に【念】を習得してるよね」
「既に習得している念能力者が3人も…どうなってるのよ今年は」
二人もサトツと同様、リュウマにまとわりついている【纏】には気づいている。
「(確かスシは10年以上修行しないとできないと言われているが…正直自信はない……が、やれることだけの事はやってやる)」
リュウマはシャリを手に取りいくつか握り、試食し、記憶を頼りに試行錯誤を繰り返し、なんとか自分が納得できるものを完成させ、皿を持って試験官のもとへ向かう。
「審査、頼めるか?」
「待ってたわぁ!」
そう言って蓋を開ける。見た目は、握り寿司だが、そのネタは川魚を使った物で、火を使った料理、炙りネタを使ったスシだ。
「見た目はいいわね」
「記憶を頼りにだがな」
「やっぱり知ってたみたいね。これは炙った魚を使ったのね」
「川魚だとまずは火を通して調理するのが基本だからな…匂いもそうだが、これをスシにするのは苦労した」
「この上に乗ってるのは…果物皮?」
「ああ」
「ふーん」
メンチは箸でスシを掴み、醤油につけて口に運ぶ。リュウマは腕を組んで採点を待つ。
メンチは目を閉じて味わっている。そしてゆっくりと飲み込み、湯呑に手を伸ばしてズズズと飲んで一息つく。
「ふぅ~……」
「……採点は?」
流石のリュウマも緊張しながら口を開く。
「……うん。ツッコミどころは満載だけど、ワサビも程よい感じで入ってたし、ここまで出来れば十分でしょ。370番、合格!!」
「よしっ!!」
思わずリュウマは声を上げガッツポーズをとる。
「マジか!リュウマのやつもう合格しやがったのか⁉︎俺も負けてらんねぇな!これがレオリオスペシャルだ!!!」
リュウマが合格したのを聞いてレオリオも完成させ声高々に料理をメンチの前にお披露目する。
が、しかし
「こんなもん食えるか!!」
もちろんメンチは放り投げて、レオリオを追い返す。その後も数人、似たような料理が続いた。
地団駄を踏むメンチに、ゴンとポンズは時間を持て余して残った材料で料理をしているリュウマに声をかける
「ねぇ、リュウマ」
「ん?どうかしたかゴン、ポンズも?」
「リュウマが合格したニギリズシについて。教えて欲しくて…」
「ごめん、出来たら私も…って言うかあなた何してるのよ?」
「見ての通り料理だ。余った食材で腹ごしらえしようと思ってな…」
「あなた、料理出来たの?」
「まぁな、俺の場合事情が事情で出来ざるを得なかったんだよ…」
「へぇ…」
「それとスシについてか?流石に教えるのは、試験的に問題があるからヒントでいいなら構わないか?(女の方の試験官の視線が怖いな…言ったら何をされるかわからん…)」
リュウマはメンチから放たれる威圧の乗った視線に冷や汗をかく、2人はそれに気づくことはなかった。
「ほんと?!」
「お願いリュウマ!ヒントでもいいからか通り!」
話が聞こえたのか、こちらに睨みを利かせてくるメンチ。教えたら何を言われるかわからないりリュウマも全部を言うつもりもなく、行き詰まってる二人に助言を伝える。
説明の端々にジェスチャーを交え、ゴンとポンズにヒントを与えるリュウマ、2人はリュウマのヒントに気が付き記憶していく。後はゴンがクラピカやキルア、レオリオに教える事で気がつくと信じているためで有る。すると…
「スシってのはメシを一口大の長方形に握って、その上にワサビと魚の切り身を乗せるだけのお手軽料理だろーが!! こんなもん誰が作ったって大差ねーべ!?」
ハゲ頭の忍が思いっきり調理方法を叫びながらバラし、更には審査基準に思いっきりケチをつける。その瞬間、メンチの目つきが恐ろしく鋭くなり、雰囲気も変わる。
そして、メンチはハゲ頭の忍の胸倉を掴み、
「ざけんな、テメー!! 鮨をまともに握れるようになるまでは10年の修行はかかるって言われてんだ!! 貴様ら素人がいくら形だけマネたって天と地ほどの差があるんだよ、ボケェ!!」
「な……だ、だったら、んなもん試験科目にすんなよ」
「っせーよ、ハゲ! 殺すぞ!! お!? あ!? 言ってんだろーが、美味しいって言わせろってな!! つまり知ってようが、その努力が見られなかったら美味しいわけねーだろ!! 料理舐めんなよ、テメー!!」
メンチの勢いに忍は完全に呑まれて黙り込み、他の受験者は聞こえた調理法を実践するのに集中していた。
「……何してるんだよあのハゲ忍、これじゃあ与えたヒントの意味がないな、仕方ない、2人とも」
明確な形を聞かされたゴンが急いで調理場に向かおうとするのを声で呼び止めるリュウマ。ゴンとポンズはリュウマの呼び止める声が聞こえ振り返り、リュウマの所に戻る。
「あそこまで正確な作り方をバラされてしまったからな、取り敢えず耳貸せ」
2人の耳元でリュウマはアドバイスをし、2人は理解すると頷きキッチンへ戻っていく。
「うん、わかった!ありがとうリュウマ!」
「これならなんとかなりそうだわ!」
「まずは、自分で試してみろ。後ゴン、合格出来たらレオリオたちにも教えてやってくれ」
「わかった!」
ゴンとポンズにヒソヒソとコツを教えている最中もメンチと忍の喧嘩は続いていた。ブハラも止める気配はなかった。
ハゲ頭の忍への説教が終わると、怒涛のように受験者達が料理をメンチの下に持って行く。
しかし、メンチはそれらを『握りが強すぎる』『切り方が悪い』『シャリの形がおかしい』『ゆっくり握り過ぎ』と流石に厳し過ぎる評価を続け、ブハラも流石に厳しすぎると注意したが、メンチは聞く耳を持つことはなかった。
「うん、我ながら上出来…」
そんな中余った食材で料理を作り終えたリュウマはのんびりと食事をしていた。
その結果‥
「あんた達2人は370番に教わったのかしら?味付けと包丁の入れ方は及第点ね。もうお腹もいっぱいだし、405番と246番、おまけで合格!」
「やった!」
ポンズは喜びの声を上げ、他の受験者達は唖然と固まっている。
「ということで、二次試験後半の合格者は3名のみ!!」
メンチの声が響き渡った会場は異様な空気に包まれる。