覇気使いのハンター   作:狼ルプス

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狩るか狩られるか

 

トリックタワーをクリアしたリュウマとポンズは残り時間を各自過ごしていた。リュウマは筋トレ、瞑想、刀の手入れ、【練】を長い時間継続したり、ポンズは身だしなみを整えたり持参した本を読んだりと時間を潰していた。

 

【練】の維持をしていた際、ヒソカからのネットリした視線が強くやりづらかったのは言うまでもない

 

時間が経つにつれどんどんん合格者が現れるが、ゴン達がくる気配はない。

 

「ゴン達、来ないわね…」

 

「ああ、思っていたより手こずってるみたいだな」

 

合格した受験者達は現在支給された食事を食べている。

 

 

 

「なぁ、前から気になっていたんだが、ポンズのその帽子はどうなってるんだ?気のせいじゃなければ異様な気配がするんだが…」

 

「…やっぱりリュウマは気づいてたみたいね。あまり大きな声では言えないけど、この帽子には蜂がいるの」

 

「蜂が?その帽子にか?」

 

「ええ、今は出すわけにはいかないけど…この子達は私の指示を聞いたり、悲鳴をあげたり倒れたりすると近くの人を襲いかかるの」

 

「へぇ…」

 

「次はこっちが聞く番よ。リュウマはどうしてハンターになりたいの?」

 

「俺?俺はハンターライセンスがあると便利だって師父に言われたのもあるが…やりたい事を探すためかな…」

 

「やりたい事?正確に目標がある訳じゃないの?」

 

「ああ、とりあえず、したい事を探しながら旅でもするつもりさ」

 

「…じゃあ、それまで私と一緒に仕事してみない?」

 

「え?」

 

「やりたい事ないんでしょ?なら、私と仕事しながら探してみない?リュウマのやりたい事。あなたならいつでも歓迎するわよ」

 

「……考えといてやる」

 

 

60時間以上の待ち時間の中、2人は会話を交えながら過ごした。2人も思っている以上に充実した時間となりあっという間に時間は過ぎていた。

 

 

 

 

 

 

 

しかし未だにゴン達は来ない。70時間が過ぎ、残り2時間以内にゴン達が試練を超えないと失格になってしまう。

 

残り1時間、そして30分段々と時間が短くなっていくがゴン達は来ない

 

「………」

 

「彼らも…ここまでかもしれないわね」

 

「いや、ゴン達は来る。絶対に」

 

「何を根拠に…」

 

ポンズはゴン達はもう来ない…そう諦めていると、壁の扉が開く

 

『99番キルア、404番クラピカ、405番ゴン、第23号!所要時間71時間59分!』

 

「来たか!遅かったじゃないかお前ら!」

 

リュウマとポンズは3人に近寄り、労いの言葉をかける。

 

「あはは、何とか間に合ったよリュウマ!ポンズさんも!」

 

「ギリギリじゃないのよ!もう間に合わないかと思ったじゃない!」

 

「あー、キッツ!」

 

「お陰で手がマメだらけだな…」

 

「レオリオは…?」

 

リュウマは聞くとクラピカが扉に向かって指を指す、すると押し合いながら入ってくる、レオリオとトンパの姿が目に入る。

 

 

「何やってんだお前ら…」

 

「どけぇ、俺が先に入るんだよ!お、リュウマ!ポンズも無事だったのか!」

 

「レオリオ達ボロボロじゃん…何があったのよ?」

 

ポンズは笑いながらそう言ったがどこか安堵したような雰囲気だった。

 

『403番レオリオ、16番トンパ第24号、所要時間71時間59分!』

 

みんなで集まり、リュウマはここまでの経緯を聞き、最後の場所でゴン達が通ってきた道は3人しか通れないが、短くて簡単な道と、5人で入れるが、長く困難な道があったらしく、そこで周りに武器が置いてありトンパとレオリオが戦いを始めてしまい、戦いの途中でそこにある武器を使えば壁を壊せると思ったゴンがそれを提案し、長く困難な道から入り、武器を使い壁を破壊してきたらしい

 

「へぇ、よく思いついたな(壊すのに時間をかけた訳か…)」

 

「二択からの迫られた決断の中でそれを壊す発想力…やっぱり面白いわねゴンは」

 

「壁を壊すのに50分もかかっちゃったけど、何とかみんなでゴールする事が出来たよ!」

 

『第3次試験終了!通過人数27名、内1名死亡』

 

ゴン達がゴールした直後アナウンスが響き三次試験は終了した。

 

通過者は27名。しかし、内1人がゴール直後に死亡し、実質26名が通過したことになる。制限時間が終了したのと同時に扉が開き、太陽の光が差し込む。リュウマ達通過者は外に出て、新鮮な陽の光を浴びながら空気を吸い込む。

 

 外にはリッポーと補佐役の男が立っていた。

 

「諸君、タワー脱出おめでとう。残る試験は四次試験と最終試験のみ」

 

残る試験は2つ。その事実に受験者達は気合を入れる。リッポーは遠くに見える島を指差す。

 

「四次試験はあのゼビル島にて行われる。では早速だが……」

 

パチン!とリッポーが指を鳴らし、補佐の男が小さな箱を持ってくる。箱の蓋部分には穴が空いていた。

 

「これからクジを引いてもらう」

 

「クジ……?」

 

「これで一体なにを決めるんだ?」

 

 

受験者達が疑問を口にし始めると、リッポーは笑みを深める。

 

「狩る者と、狩られる者」

 

物騒な言葉に受験者達の空気が張り詰める。

 

「この箱の中には26枚のナンバーカード。すなわち今、残っている諸君らの受験番号が入っている。今からタワーを脱出した順に1枚ずつ引いてもらおう。第一号の者から」

 

リッポーの言葉と同時にヒソカが動き出す。リュウマは7番目にカードを引く。周囲に見られないように、すぐさまポケットにカードを仕舞う。

全員が引き終わると、リッポーが説明を再開する。

 

「全員、引き終わったね。今、諸君がそれぞれ何番のカードを引いたのかは、全てこの機械に記憶されている。したがって、もうそのカードは各自自由に処分してもらって結構。……そして、それぞれのカードに示された番号の受験者が、それぞれのターゲットだ」

 

 リッポーが説明をする度に、受験生達の緊張感が高まっていく。受験生はプレートを隠し始め、既に試験は始まっているのと同義だった。

 

「奪うのはターゲットのナンバープレート。自分のターゲットとなる受験生のナンバープレートは3点。自分自身のナンバープレートもまた3点。そして、それ以外のナンバープレートは1点。最終試験に進むために必要な点数は、6点!」

 

 リッポーは両手で6本の指を立てる。

 

「ゼビル島の滞在期間中に6点分のナンバープレートを集める事。それが合格基準だよ。それじゃあ、下に船が待ってるから。それに乗ってくれたまえ」

 

リッポーがそう締めると、受験生達は誰1人一言も発せずに移動を始める。リュウマもその流れに乗りながら、ナンバーカードを確認する。

 

書かれていた番号を確認したリュウマはナンバーカードをポケットにしまう。ナンバーカードの数字は……『198』。

 

 

 

 船に乗り込んだ受験生達は乗り込む前に自分のナンバープレートを隠し、周囲の者達の観察に神経を注いでいた。しかしヒソカ、名前のわからない針男、キルア、リュウマの4人は堂々とナンバープレートを胸に着けたままだったが。ハンター協会の制服を着ている女性がにこやかに説明を始める。

 

「ご乗船の皆様、三次試験お疲れ様でした! 当船はこれより2時間ほどの予定でゼビル島に到着します。ここに残った皆様26名の方々は来年の試験会場無条件招待権が与えられます。例え今年受からなくても、気を落とさずに来年また挑戦してくださいねっ!」

 

「「「「……」」」」

 

「うっ……(辛気臭ぇ~)」

 

 

「(少なからず念が使えるみたいだが、流石にこの空気でそのテンションはないだろう普通…)」

 

 

当然のことながら、その明るさにノッてくる者はいない。どの受験者も顔を鋭くして、集中しているようだ。彼らの問題は『自分を狙う者は誰なのか?』ということである。

 

誰も聞いていないと思ったのか、話す事を辞めてしまいそれ以降は全く話すことはなかった。

 

リュウマは船に揺られながら空を眺めぼーっとしていると、ポンズが隣に腰を下ろし

 

「どうした?」

 

「別に、なんでもいいでしょう…」

 

「そうかい、因みに何番引いたんだ?」

 

「内緒」

 

「なら俺も、教えるわけにわいかんな」

 

数秒の沈黙が続くと、2人はは同時に笑う

 

 

 

 

 

「くふっ」

 

「あはは!」

 

 

 

「安心しろ、俺のターゲットはお前じゃないし、ゴン達でもない」

 

「私もリュウマじゃないしゴン達でもないわよ。仮にリュウマがターゲットだったら奪える気しないし」

 

ポンズは仮にリュウマがターゲットだとしても即諦め一点プレートを地道に集める方法を選ぶだろう。

 

「そうかい、因みにターゲットは何番だ?俺は198番だ」

 

「私は103番、蛇使いのバーボンよ」

 

「ああ、頭にターバンを巻いたやつか…それに俺の198番は誰だ?ポンズやゴン達、ヒソカ、ハゲ忍者以外は把握してないからわからないんだよな…」

 

「リュウマのターゲットはあの三兄弟の内の1人よ。誰かまでは正確にはわからないけど、おそらくあの3人は今回の試験も一緒に行動すると思うわ」

 

「あの三兄弟か、サンキューな」

 

ポンズから情報を聞いて即座に特定でき、後はどうプレートを奪うか考え込むリュウマ。少し離れた場所にはキルアとゴンが話しておりおそらく2人もターゲットを教えあったのだと察する。

 

考えているうちに一行を乗せた船はゼビル島に到着して着岸する。

 

「それでは、先ほどクジを引いた順番に下船して頂きます! 1人が下船してから2分後に次の人がスタートする方式となります! 滞在期限は丁度1週間! その間に6点分のプレートを集めて、またこの場所に戻ってきてください! それでは1番の方、スタート!!」 

 

 

ヒソカが悠々と歩いて上陸する。2分後に針男が降りて、森の中へと消えていく。

 

 

「それでは6番の方、スタート!」

 

 

12分後、ポンズの番が来て船を降りる。違う方角に足を進めて、森に入る。

 

「2分経過!7番目の方、スタート!」

 

「よし!行くか…」

 

ポンズが船を出て2分後、リュウマの番が来て気合いを入れて森に入るとすぐに【絶】を行い気配を消し移動をする。

 

 

 

「(先ずは、島の地形からの把握だな、ヒソカと遭遇するのだけは避けないと、ヒソカのターゲットが俺、ポンズやゴン達でない事を祈るしかない)」

 

音を立てないように注意しながら全力で駆け出す。木々の間をすり抜けたり、枝の上を跳び移りながら移動をする。

 

 

 

 

 

 

 

 

数時間後、ある程度島の地形を把握したリュウマは【絶】を解き考えながら、のんびりと歩いていると

 

「もらった!」

 

 背後の木の陰から、男が短剣を構えて飛び出してきた。男はリュウマの背中に短剣を突き刺そうとするが、リュウマはそれを簡単に回避する。

 

「なっ!?」

 

「奇襲を狙うなら声を出すな」

 

「っ!!」

 

 完全に隙をついたはずだったのか、目を見開いた男は着地し振り向こうとするが、横の首に刀の刃が添えられる。殺気の籠った刀に男は、恐怖で体が硬直する。

 

「持ってるプレート渡すなら見逃す。まだやるなら……斬る」

 

「……わ、分かった。渡す……」

 

 男は短剣を捨て、懐からナンバープレートを2枚取り出して持ったまま両手を上げる。

 

「サンキュー、しかも2枚持ってたのか、ラッキーだな」

 

リュウマはナンバープレートを受け取ると、男の首に刀の峰の方で叩き込み気絶させる。

 

 

書かれていた番号は47と30だった。

 

 

「まっ、ターゲットじゃないが……これでまずは2点ゲット。初日にしては幸先いいな」

 

 

また移動を始める。リュウマは初日で1点プレートを2枚ゲットし、残りは後1点。ターゲットではない者を1人倒せばいい。これでターゲットを狙う必要性がなくなる

 

数時間後、辺りは暗くなりリュウマは手頃な木の上に登って、体を休めることにした。

 

 

 

 

波乱の四次試験からまだ初日、リュウマの合計得点は現在……5

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