On The Road ~仮面ライダーディケイド・AFTER CHRONICLE~   作:地水

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04:再会、そして変身

 かつて歴代ライダーに倒された絶体絶命の士とカイル……彼ら二人を助けたのは、この世界へ彼らを追いかけてきた仲間だった。

士の元へとユウスケと夏海がやってきて、二人は飛びつく勢いで抱き着いた。

 

「士!」

 

「士君!」

 

「なっ、お前らっ!?」

 

「よかったぁ!ちゃんと体触れるし、足あるんだな!!」

 

「ホント、ホントに生きてるんですね……安心しました」

 

ようやく探していた相棒と再会して今にも泣きそうなユウスケと、胸元に頭を預けて心臓の鼓動を聞いて安心する夏海。

二人の様子に何処か安堵した士は、ふと少し離れた位置で見ている海東に気づき、彼へ声をかける。

 

「海東、お前もか」

 

「士。君の旅はあんなところで終わるはずはないよ。それは、僕が、僕達が認めない」

 

「勝手な事を言ってくれるな……だが、ありがとよ」

 

海東が口にした言葉を聞いて、士はニヤリと不敵に笑う。

それが仲間を思っている事への嬉しさからなのか、それとも強敵がいるこの絶望的な状況に打開策となると頼もしさから来るものなのか……。

 

その一方で、立ち上がったカイルの前に一人の人物が駆け寄る。

カイルがその名前を呼び止めようとするが、その前に彼女が抱き着いた。

背中へと腕を回してまでカイルの体を強く抱きしめて、ルキナは噛み締めるように名前を呼ぶ。

 

「カイル……カイル……!」

 

「ルキナ……お前、なんでこんな世界にまで」

 

「馬鹿、忘れたの? 私があなたの刃で、あなたは私の盾……例えどれだけ離れても、絶対追いかけて会いに行くよ」

 

「その言葉、よく覚えていたな」

 

カイルはルキナの言葉を聞いて、フッと笑った。

かつて過去の自分が囁いた言葉……それは、自分達は運命共同体と同じ意味だった。

既に戻る故郷がない自分達にとっては、彼女/彼は大切な存在だった。

 

「当然だよ。カイルがくれた愛の言葉だもの」

 

「まったく、そんな恥ずかしいことよく言えるな……」

 

カイルはやれやれといった表情で自分の体を抱きしめるルキナへ手を回した。

互いの温もりを確かめ合って、暫しのロマンスを繰り広げる。

 

だが、一同の再会を水を差すように、他のライダー達が現れた。

バールクス、エターナル、ソーサラー、4号……それだけじゃない。

彼らの背後には多くの人影が後に続いていた。

歪にかけた炎の体を持った"仮面ライダーコア"、未来と宇宙の力を我が物にしようとした"超銀河王"、とある異世界を天下のもとに支配しようとした"武神鎧武"……。

その他にも仮面ライダーや怪人が迫りくる。

彼らの姿を見て、ユウスケは驚きの声を上げる。

 

「なんだよ、こんなに……!」

 

「どうやら俺達に文句がある奴ららしいぜ、まったく悪魔やら破壊者やらに言われていた頃に戻ったみたいだぜ」

 

「相手は仮にも仮面ライダー達と戦っていた強敵たちだ。こんな状況じゃなければ頂きたいところなんだけどなぁ」

 

士は辟易した態度で言葉を吐き、海東は目の前にある強敵たちの有する『お宝』を頂きたい。

緊張が張り詰めつつある場の中、夏海は声をカイルとルキナへと声をかけた。

 

「あの、ルキナさん……この人がカイルさんですか?」

 

「うん、そうだよ」

 

「お前は?」

 

カイルは夏海に訊ねると、夏海は自分の名前を名乗った。

夏海はカイルへ深々と頭を下げると感謝の言葉を述べます。

 

「カイルさん、士君を守ってくれてありがとうございます」

 

「どうってことない。袖振り合うのも多生の縁だ」

 

カイルは軽く述べた後、ルキナの抱擁から解放されて士の傍に並び立つ。

彼は仮面から覗く瞳を向けて、士に言葉を投げかける。

 

「準備はいいか?」

 

「ああ、当然だ……みんな、行くぞ!」

 

士、ユウスケ、夏海、海東はそれぞれの準備を終えて、目の前の敵を見据える。

まるで、【世界の破壊者】として役目を終えて消えようとした後、仲間たちによって戻ってきたあの時の戦いのように。

そして高らかに叫んだ。

 

「「「「変身!」」」」

 

【KAMEN-RIDE…DECADE!】

 

【KAMEN-RIDE…DIEEND!】

 

眩い閃光と共に、士達の姿が変わっていく。

仮面ライダーディケイド。

仮面ライダークウガ。

仮面ライダーキバーラ。

仮面ライダーディエンド。

四人のライダーへと変身を遂げたディケイド達は襲い掛かる強敵たちへ立ち向かっていった。

 

その一方で、カイルはルキナと共に怪人達の相手をしていた。

斬りかかってくる武神鎧武の刀をカイルのディシルドドライバーが防ぎ、その隙をついてルキナの繰り出したディサルドドライバーによる刺突が炸裂。

そのルキナを狙って超銀河王がマントを変化させた鋭い刃を飛ばすが、カイルが前に出て思いっきり殴り飛ばして止める。

生身の姿でも仮面ライダー・怪人両方を圧倒する二人は、何処か嬉しそうな表情をしていた。

 

「んー! これこれ! やっぱりこれよ!」

 

「俺が守って、お前が攻める。いつもやっていたことなのに、少し離れていただけでこうも懐かしく感じるとはな」

 

「それだけかけがえのないってことかな。比翼連理っていうか……きゃー、自分で言うのって恥ずかしいっ!」

 

「ま、奴さんには関係ないけどな……来たぞ、デカブツがな!」

 

柄にもなくクサい台詞を口にして恥ずかしそうに顔を赤らめるルキナに向けて、カイルは不敵な笑い声を上げながら上を見上げた。

そこにはこちらへと火炎弾を放とうとするコアの姿があった。

カイルとルキナは咄嗟にライダーカードをそれぞれのドライバーへと装填、そして士達と同じ言葉を叫んだ。

 

「「変身!」」

 

【KAMEN-RIDE…DESHIELD!】

 

【KAMEN-RIDE…DESSALD!】

 

電子音声が鳴り響いた後、カイルとルキナの周囲にいくつものライダーエンブレムが刻まれた人型シルエットが出現。

それらがコアが放った火炎弾を防壁のように防ぐと、二人の体に重なって二人は仮面ライダーの姿になる。

仮面ライダーディシルド。

仮面ライダーディサルド。

二人は変身を遂げた後、コア達へと指を向けて同じ言葉を告げた。

 

 

「「さぁ、その野望を砕くぜ!」」

 

 

自分達のキメ台詞と言うべきその言葉を口にした後、目の前の強敵たちへ応戦し始める。

 

 

――ロストワールドの戦いは終わりに近い。

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