ウミウミの海兵は平和を愛す。   作:豆乳大納言

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 まずは、謝罪と感謝を。

 この度は、感想にて「ONE PIECE世界で普通に日本語を使っている」ことを教えていただきありがとうございました。これは、意図的なミスでもなんでもなく、私の凡ミスです。普通にやらかしました。ただ、今後の展開上、この世界線では「話し言葉は日本語で、書き言葉は英語」という設定で進めていきたいと思います。
 今後も、作者である私の知識不足でこのようなミスが多々あると思いますが、暖かい目で見守っていただけると幸いです。

 作者



第一章 ウミウミの海兵は正義を成す
一話 ウミウミの海兵は対面する


 

 □月〇日

 

 俺がフーシャ村を立ってから一週間が経ち、俺はとうとう海軍本部があるマリンフォードの地に足を踏み入れた。

 

 そう、一週間だ。

 

 前世の感覚が抜けてない俺からすれば、一週間という時間は、旅にしてはかなり時間がかかったように思える。

 しかし、原動力が何も無い帆船でフーシャ村がある東の海からマリンフォードの距離を移動したと考えると、一週間という時間はかなり短く済んだほうなんだとか。

 

 ・・・・・・実は、こっそり能力を使って、周りの海水を操って船の速度を上げていたのは内緒だ。水の操作能力も向上した上に、早く目的地に着いたから俺としてはこの船旅は予想以上に良い経験だった。

 

 今では見聞色を使わずに、感覚的に水の粒子を捉えることができるし。水の粒子を媒介に、今までの倍以上に空気中の水分を操ることができるようになった。

 

 まあ、依然として、天候形態(ストームスタイル)を使う際には、自分の内側に見聞色を使わないといけないのには変わらない。だが、これでも水を操作する力はだいぶ向上した・・・・・・筈だ。

 

 自分でも煮え切らない答えだというのは理解している。・・・・・・けどなー、ぶっちゃけ、まだ実際に水に触って操る方が圧倒的に楽だし、そもそも空気中のモノでは無くて、自分で放出した水を操る方が簡単なのは変わらないままなんだよ。

 

 それでも、微々たる変化とはいえ、俺の戦闘能力は確実に向上している。これは、俺が海軍大将になる日も近いかもしれない。

 

 ただ、それもこれも全て、今日これから行われる海軍元帥との面談の結果次第なんだが。

 

 急展開過ぎて草。しかも、ガープさん曰わく、面談が上手くいかなかった場合。俺は即刻処刑or投獄なんだそうだ。俺って特級呪物食ったっけ?・・・似たようなモノは食った覚えあるから、自分で言ってて自分で否定しづらくて草。

 

 あと、地味に絶望してるのが、俺の弁護士が成歩堂じゃなくて、モンキーさんなことだ。

 

 筋肉と覇気でトラブルが解決できたら、「異議あり!!」なんて言わなくていいんだよなぁ・・・・・・。

 

 ただ、そんな俺の不安を余所に、俺の顧問弁護士(仮)は、今日の面談が上手くいくことを疑ってないらしく、昨日は船に乗ってる海兵さん達と一緒に、「第一回 シンカイ海兵入隊おめでとうパーティー」をしていた。 

 

 「マジでいい加減にしろよ」と思ったところもあるが、こうやってガープさんや一週間の船旅で仲良くなった海平さん達と一緒に騒ぐことで、幾分か緊張が緩和されたので、まあ良しとしている。

 

 ガープさんって子育ては壊滅的に下手くそだけど、行動原理だけは何一つ間違ってないから嫌いになれないんだよなぁ・・・・・・。

 

 

 *** 

 

 

 ガープさんに連れられ、海軍本部にやって来た俺は、そのままガープさんの案内で海軍のトップ。

 

 元帥がいる海軍本部・元帥執務室に連れてこられた。

 

「コングさん、今戻りましたァー」

 

 ガープさんはノックもせずに乱雑に執務室の扉を開き、ズカズカと俺の手を引いて執務室に入った。

 

「ガープ!!お前、ノックくらいはせんか!!」

 

「別に、見られてやましいことなんてせんでしょうが。それに、今日はそんな書類仕事なんかよりも重要なモノを連れてきました」

 

 ガープさんに顎で前に行くように促された俺は、黙ってガープさんの前に立った。

 

「――ああ、お前がそうか。存在の噂すら無かったウミウミの実の能力者か」

 

 コングさんは俺をジッと見つめる。

 

「ああ!それに、それだけじゃねェ。覇気も使える上に、六式もほとんど習得済みの逸材だ」

 

「それは知っている。お前の報告を受けたのはワシだぞ、ガープ。だが、そうか・・・・・・」

 

 ガープさんは満面の笑みで俺をアピールするが、コングさんの心象は微妙な様で、コングさんは頷いたまま、少し考え込んでしまった。

 

「コングさん。何を悩む必要があるってんです。コイツは使える。それに、コイツ自身も海兵になるのを望んでいる。――あのクズ共に渡す必要なんてどこにもねぇはずだ」

 

「・・・・・・そうは言うがな、ガープ」

 

 悩むコングさんにガープさんは容赦なく俺を推す。だが、それでもコングさんは首を縦には振らなかった。

 

「――ガープ。・・・・・・ワシに少しこの子と二人きりで話をさせてくれ」

 

 数秒ほど黙りきっていたコングさんは、真剣なまなざしでゆっくりとそう告げた。

 

「わかった。――小僧、また迎えに来る」

 

 ガープさんはコングさんのその瞳を見て、何かを感じ取ったのか、俺の手を離し、そのまま執務室を出て行った。

 

 元帥執務室には俺とコングさんが残された。

 

「・・・・・・ワシは、ガープ程では無いが、言葉を飾るのは苦手でな。だから、率直に言わせてもらう」

 

 数秒ほど逡巡した後、コングさんは子供の俺にも聞き取りやすいように、ゆっくりと口を開いた。

 

「バウナラ・シンカイ。お前の処刑が決定した」

 

 正直、心臓が止まったかと思った。そりゃ、想像していたことではあったさ。でも、ここまでハッキリ言われるとは思ってなかったし。

 ……それだけ前の世界では人の死が遠かった。

 

「あ、はい」

 

 ただ、不思議と感情が荒ぶったりすることはなかった。むしろ、その決定を自然のこととして受け止められた。

 

「驚かないのだな」

「――いや、驚いてはいますよ。むしろ、現実味がなさ過ぎて実感が無いだけかもしれません」

 

 俺は頬を緩めながら、それでいて淡々と答えた。

 

「・・・・・・死ぬのは、怖くないのか」

 

 コングさんは苦虫を潰したような表情でそう告げた。

 

「怖くないかと言われればウソになります。……それに、俺が死んでしまえば、ココット島の最後を本当の意味で覚えている人間はいなくなってしまいますしね」

「なら、抗えばいいだろう。お前のその能力を使えば、ここから逃げることは簡単なはずだ。・・・・・・別に海兵にならずに一生逃げ続けることだってできるだろう」

 

 実際、コングさんの言うとおり、海軍元帥が目の前にいるこの状況でも、逃げに徹すれば俺はここから脱出することはできるだろう。生きることだってそうだ。水というありふれた存在に変化することのできる俺は、簡単に生存し続けられるだろう。

 

「確かに、生きるだけならどうとでもなります。でも、それじゃあ、俺は本当に生きるだけの屍だ。それだけは許容できません」

 

 でも、何も成すことができないのは、死よりも無意味だと俺は思う。

 

 どの世界でも、人の死は重く、かけがえのないものだ。

 

 だから、世の海賊達はロジャーの最後の言葉に動かされたわけだし、エースの最後の一言に前の世界の人々は涙した。

 

 父さんは、俺に世界を変える覚悟を遺した。

 

「・・・・・・無意味に生きるよりも、意味のある死を選ぶ、か。――だが、お前は誰に託す。もう、お前の意思を背負う人間などいないだろう」

 

「いるじゃないですか。俺の覚悟を受けとって生きてくれそうな人が」

 

 コングさんの問いかけに、俺は毅然とした態度で答えた。

 

「――ガープか」

 

 ハッとしたようにコングさんは声を出し、俺は頷く。

 

「ガープさんだけじゃないです。ガープさんの部下の海兵の皆さんも、フーシャ村の人々もきっと俺の死を覚えてくれる。そういう人たちが暮らす世界で、そういう人を守るために海軍がいる」

 

 ウミウミの実を食べた時。――この世界に生まれたと実感した時、俺はこの世界を守らなきゃいけないという使命感を持った。でも、それは違った。

 

 この世界には、ガープさんがいる。センゴクさんがいる。今は生まれていないがコビーもいる。

 

 平和を愛し、平和を守ろうとする人たちがいる。

 

「この世界は決して、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。だから、いつか俺の理想とする()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()を実現する。そんな人が現れると俺は信じてるんです」

 

 まあ、俺がいない世界でそれを実現するのが、ルフィだと思うと癪だがな。

 

「・・・・・・本当にお前は聡い子だ。まるで、センを見ているようだ」

 

「まあ、父さんの息子ですから」

 

 俺がそう言うと、コングさんは優しい目をして頷いた。

 

「――そうか。なら、その世界はお前が作れ」

 

「・・・・・・・・・はい?」

 

 一瞬、何を言われたのかわからなかった。

 

 『その世界はお前が作れ』?俺はこれから死ぬのに、どうやって凪いだ世界を作るって言うんだ。

 

「第一、海軍志望の強力な自然(ロギア)系の能力者を殺すのは、そもそもワシも反対だったんだ」

 

 コングさんはゴソゴソと執務机の中から二枚の紙を出し、一枚を破り捨て、残りの一枚にサインを書いて俺に手渡した。

 

「これは、お前という特記戦力を特例で海軍へ徴兵するための書類だ。書類上、お前は秘匿死刑を免除される代わりに海兵として働くということになる」

 

 コングさんはサインを記した紙を俺に差し出した。

 

 

「ガープがお前の存在を俺に報告した時、上に先んじて用意していたモノだ。これでしばらくは時間が稼げるだろう。後はお前次第だ。シンカイ――十年で、お前の有用性を示してみろ」

 

 コングさんはニヤリと口角を上げて笑った。

 

「――楽勝です。俺はウミウミの実を食べた海兵ですから」

 

 

 

 

 





 登場人物紹介

 バウナラ・センカイ
 出身地 西の海
 外見 青い髪に青い目の長身の男。
 
 シンカイの父親で、元海軍少将。ガープの部下であった優秀な海兵。上の覚えも良く、ガープの同期であるセンゴクだけで無く、コングとも交流があった。享年は三十九歳。
 少将ながらも六式と覇気(覇王色以外)を使いこなし、剃を主体にした戦闘スタイルから「青い閃光」とまで呼ばれた。
 
 ・・・・・・モデルの人物が丸わかりすぎますが、細かいことは海王類の胃の中にしまってください。


 コングさんの口調も難しかった・・・・・・。あと、コングさんが破り捨てたのは、シンカイの処刑の命令書です。


 高評価と感想をくれたら続くかもしれないので、ご期待くださる方は、是非評価と感想をしていってください。

オリ主以外に転生者が登場しても…?

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