二つ名持ちの怪物達   作:妖狐うどん

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赤髪海賊団の登場回です。
ルウタ要素があります。




火竜と赤髪と歌姫

 

 

ゴア王国、フーシャ村ーーーー

 

 

ルフィとクロードの決闘騒動の翌日、あちこちに湿布や絆創膏を貼り付けられている少年、ルフィはマキノの酒場にて昨日の決闘のときの事を思い返していた。

昨日の決闘ではクロードに勝利をしたルフィだったが、本人もあれが実力で勝ったとはとても言えない事は理解していた。

 

「なあクロード、どうやったらクロードみたいに強くなれんだ?」

 

昨日の戦いで、最後にクロードが無防備にルフィの拳を受けるまでは自分の攻撃の全てが見切られ、掠りさえしなかった事で、クロードの実力の高さを感じ取ったルフィは純粋に質問してみた。

 

「なんだルフィ?強くなりたいのか?」

 

「ああ!おれも強くなりてえ!!」

 

「じゃあおれがお前に戦い方を教えてやってもいいぜ」

 

「いいのかぁ!!」

 

クロードはルフィが心の強さに対して、体の強さがついていってないことを昨日の勝負から実感しているのだと察して、自らルフィを鍛えることを申し出た。

ルフィが無茶苦茶なことをしでかしてケガをすることは、ルフィが強くなることで多少マシになるだろうと思ったからだ。

強くなることで今まで無茶だったことは無茶でなくなるのだ。

あとは知り合ってわずかの付き合いだが、ルフィの事を単純に気に入っていたからだった。

 

 

ーーーーーー

 

 

 

ルフィとクロードにとってはお馴染みの崖の上、ルフィは大の字になって寝ていると上からクロードの声がかかる。

 

「どうしたルフィ、もうへばったのか?」

 

「う、うるへぇ…」

 

ルフィを鍛えるにあたって、クロードが今日させた事はひたすら基礎的なことだけだった。

ランニングや筋トレといった基礎体力を向上させる誰でも出来るメニューだったので、戦闘訓練をできると踏んでいたルフィは文句を垂れていたが、こんな事で音を上げるなら海賊なんて無理だな!という、クロードの挑発にまんまと引っかかり、しっかりと肉体を苛め抜かれて今にいたる。

 

「ほらよ、ルフィ」

 

大の字に寝ころがるルフィにクロードは水を差し出す。

水を受け取ったルフィは一気に飲み干そうとしたが、喉につっかえたようで、げほげほと咳き込んだ。

 

「なにやってんだお前は…ん?」

 

「どうしたんだクロード?」

 

何かに気がついた様子のクロードに、ルフィはどうかしたのかと尋ねる。

 

「いや、向こうから船が来てねぇか?」

 

「ほんとか!!」

 

海の方を指差すクロードの言葉に、疲れて寝転んでいた筈のルフィが勢いよく立ち上がり、海の方に目を凝らす。

 

「んー?なんも見えねぇぞ?」

 

落胆したような声を上げるルフィに、隣にいたクロードは腰に下げたポーチから双眼鏡を取り出すと、ルフィに手渡す。

ルフィは双眼鏡を覗き込むとそこには確かにこちらに向かって来ている1隻の船の姿があった。

 

「な、来てたろ?」

 

「すげぇな!双眼鏡使ってもおれにはギリギリ見えるくらいだったぞ」

 

「ルフィ、あの船は…」

 

「ああ!!シャンクス達だ!!」

 

ルフィは双眼鏡から目を離し、笑顔で答える。

 

「港まで迎えに行こう!クロード!!」

 

「港まで?まだお前が双眼鏡でようやく見える様な距離なんだろ?」

 

「いいじゃねえか!行こう!」

 

待ちきれない様子でクロードに早く港まで行こうと促すルフィに対し、クロードは、ルフィにある提案をするのだった。

 

「いや、もっといい方法があるぜルフィ」

 

 

 

ーーーーーー

 

 

 

 

ゴア王国近海、ある海賊団の船の上ーーーー

 

 

赤髪海賊団の音楽家にして船長シャンクスの娘である9歳の少女ウタに、シャンクスが声をかけた。

 

「ウタ、もうそろそろフーシャ村が見えて来るぞ」

 

「ほんとう!?」

 

シャンクスからの言葉を聞いたウタは、船頭へと走っていき身を乗り出す様にして一面に広がる海の向こうを眺める。

フーシャ村の港が見えれば、間違いなく寂しがり屋の幼馴染の少年がそこで出迎えに来ているだろう。

また今回の冒険の自慢話を聞かせてやろうと思っているウタは、2才歳下の少年の羨ましがる顔を想像すると、自然と笑顔になった。

 

「どうだウタ、ルフィのやつはいたか?」

 

そんなウタに、シャンクスが後ろから話しかける。

 

「ううん、まだ見えないや」

 

今か今かと水平線の向こう側を目を凝らして見つめていたウタに、シャンクスは小さな望遠鏡を手渡した。

望遠鏡を覗き込んだウタは、フーシャ村のある方向に視線を移すと、かなり小さくだが島が見えてきたのを確認した。

ウタは、更に身を海の方に乗り出させ、島の港を探す。

そんなウタの体を、後ろからシャンクスが支えると優しく声を掛けた。

 

「危ないぞ、ウタ。そんなに身を乗り出すと」

 

「ありがと、シャンクス。うーんまだ見えないなあ」

 

ウタの特徴的な髪の毛が上向きに立っていた。これはかなりご機嫌だなぁと思いながら、わくわくしながら島に着くのを待っているウタの横顔を優しく見つめていたシャンクスだったが、しばらくするとそこにウタの沈んだ声がかかる。

 

「シャンクスぅ…港にルフィ、いないよ?」

 

「ほんとか?珍しいな」

 

もう船が見える所までは来ているのに、ルフィの姿が確認できないのは初めての事だった。ウタはしょんぼりした様子で、髪が垂れ下がってしまっていた。

 

「いつも遊んでる丘の上じゃないか?」

 

「そうかも!!」

 

シャンクスの言葉を聞いたウタはぴょこんと髪を立ち上がらせると、丘の上に視線を移すと幼馴染の少年を探すが、そこにもルフィはいなかった。

 

「いない…、どうしようシャンクス…、もしかしてルフィになにかあったんじゃ…」

 

不安そうな顔をして、シャンクスの服を摘むウタに、

 

「もしかしたら昼寝でもしてるのかもしれないな」

 

シャンクスは安心させようと声を掛けるが、確かにルフィにしては変だと思っていた。

 

「でも…、今までこんな事無かったのに!」

 

ウタの不安は治らない様で、目に涙を溜め始めてしまう。

ウタの様子を見たシャンクスが慌ててウタを宥めようとしたとき、見張り台にいたヤソップが焦った様子で船員達に声を掛けた。

 

「!?なにかくるぞ!!上だ!」

 

その一声で警戒体制に入る赤髪海賊団のメンバー達だった。

 

「すまん!発見が遅れた!見聞色では何も感じなかったんだが」

 

「何?それはどういう…?」

 

「今はそれどころじゃねぇだろ!」

 

突如上空に現れた絶大な存在感に、船内の雰囲気が浮き足立っていたが、

 

「野郎ども!!落ちつけ!急いで戦闘準備をしろ!」

 

シャンクスの号令を聞き、瞬時に戦闘準備を整える赤髪海賊団の面々。

隣にきていたベックマンがシャンクスに確認する様に声をかけた。

 

「お頭…」

 

「ああ…!くるぞ!!なにかとんでもねえやつが…!!」

 

「えっ!?なになに!?どうしたの皆!?」

 

特に警戒をしていなかったとはいえ、優れた見聞色を持つヤソップを始めとした、赤髪海賊団全員を出し抜いた事実と、上空から今も発される尋常ではない存在感、明らかに只者ではない。

シャンクスはウタを背に庇うと、愛刀であるグリフォンに手をかけ、上空に鋭い視線を向けた。

いつもは戦闘が始まる前に船室に入っているのが当たり前だったウタは、突然の事態に驚きを隠せない様子であったが、言われた通りにシャンクスの背に隠れる。

そうしているうちに、存在感の主が雲を裂いてその姿を現した。

その正体は全長20メートルを悠に超える巨大な赤い飛竜だった。

 

「なんだあいつは!?」

 

「まさか!?ドラゴン!!?」

 

ヤソップとルウが驚いた様子で声をあげる。

思いもしなかった存在感の正体に、船員達が呆気に取られていると、飛竜はそんな船員達の警戒を気にした様子もなく、船のメインデッキに所狭しと降り立った。その衝撃で船が大きく揺れ、大量の水飛沫があがった。

ようやく気を取り直した赤髪海賊団の面々は、圧倒的な存在感の赤い飛竜に武器を構えて相対する。いつ戦闘が始まってもおかしくないような緊張感溢れる雰囲気が場に漂っていた。

そこに、この場にいる全員に聞き覚えのある間の抜けた声が聞こえてきた。

 

「シャンクスゥーーーー!!」

 

飛竜の背中からルフィがひょっこりと顔を出してきたことで、戦闘体制に入っていたシャンクス達は唖然とした表情になった。

 

「ルフィ!!?お前何して!!?」

 

驚いた様子のシャンクスが、この場にいる船員達の質問を代表して尋ねる。

 

「しっしっし!待ちきれなかったからよ!!クロードと一緒に迎えにきたんだ!!ビックリしただろ!!」

 

サプライズが成功したのを確認したルフィが、得意顔になってシャンクス達に話していると、シャンクスが後ろに庇っていたため一部始終がよく見えていなかったウタが、ルフィの声に反応して顔を覗かせた。

 

「ルフィ…?」

 

顔を覗かせたウタは、騒ぎの中心にいるルフィを見つけると大きく目を見開いた。港にもいつもの丘の上にもいなかったルフィ、何があったのか不安な気持ちになっていたウタは、ルフィの姿を目におさめるとルフィに向かって走り出し、飛びつくようにしてルフィに抱きついた。

 

「ルフィ…!ルフィぃ〜!!」

 

「うわっ!!ウタ!何すんだよ急に!……!?」

 

突然不意をつかれ甲板に倒される形になったことで、飛びついてきたウタに文句を言うルフィだったが、上に乗るウタの表情に言葉を詰まらせた。なぜならウタは今までの表情とは違う今にも泣き出しそうな表情だったからだった。

 

「うう、ぐすっ。ルフィぃ…」

 

「???ウタ?おーい?ウター?」

 

ウタがとうとう泣き出してしまい、ルフィはどうしていいか分からず困った顔をみせる。ウタがこうなった原因は、ルフィが港にいなかったことで不安を感じていたウタが、ルフィが無事だった事を確認した事で安心し、緊張の糸が切れたことが主な原因だったが、勿論ルフィにそんな事はわからなかった。

 

「シャンクス…」

 

なかなかどいてくれないウタに、ルフィはどうしたものかと考え、シャンクスに助けを求めるような視線を送ったが、原因を作ったのがルフィだと知っていたシャンクスは、生暖かい視線をニヤついた顔で送ってくるだけだった。

 

「クロード…」

 

ならばとルフィはクロードに視線を送ると、クロードも飛竜の姿のまま我関せずを貫こうと、2人から目を離していた。

 

「クロード?」

 

少し落ち着いたウタは、ルフィから出てきた聞き慣れない人の名前に反応すると、そういえばさっきルフィが連れて来てもらったと言っていたことを思い出した。

そのクロードという人物はどんな人なのか、ルフィしか見ていなかったウタはようやく顔を上げると辺りを見回し始めた。

すると船に何か巨大な赤い生き物がいる事を発見したウタは、恐る恐る視線を上に上げていくと、

 

目が、合った。

 

巨大な赤い飛竜の青い瞳が、こちらを見ていた。

 

「きゃあああああぁぁ!!??うーん……」

 

目が飛び出しそうなほど驚いた表情をしながら、特大の悲鳴を上げたウタは、そのまま気を失ってしまうのだった。

目の前でその様子を見ていたクロードは、少し前に同じ様な事があったような気がして、そのときは確か…

ハッとしてルフィの方を見るクロード、ルフィもまた、こちらを見ていたため視線が合う。

クロードにはこの後、ムッとしたルフィの口から出る台詞が既にわかった気がした。

 

「クロードォォォ!!なにやってんだお前ェ!!」

 

「……おれが悪いのか?これは…?」

 

クロードは、つい最近見た様な展開にため息を吐き、翼爪で頭をぽりぽりと掻いたのだったーーーー

 

 

 

ーーーーーー

 

 

 

あの後変身を解除したクロードは、そのままルフィと共にレッド・フォース号に乗せてもらい、シャンクス達と自己紹介を交えつつフーシャ村へと向かった。

ウタはしばらく気を失っていたが、目を覚ました後は、さっきの竜が目の前でシャンクス達と話す男で、ルフィの友達であったことなどを知り、少しの間は警戒した様子だったが、幼馴染であるルフィとクロードのやりとりを見て、自分の中でいい人認定をした後は、打ち解けた様子を見せていた。

 

 

「そういえばウタ、さっきなんか様子が変だったけどもう大丈夫なのか?」

 

船が港に到着したあと、港でルフィが思い出した様にウタに尋ねた。

 

「あっ、あれは、その…!」

 

船の上での取り乱していたことや、ルフィを押し倒す様な形で抱きついたことや、泣き出してしまった様子を見られていたことを、ルフィに言われたことで一気に思い出したウタは、羞恥心で顔が真っ赤になった。

 

「な、なんでもないの!!」

 

「なんでもないことねぇだろ!」

 

「ないの!!」

 

ルフィの追求を躱すウタは、ルフィに顔を見られない様にそっぽを向いた。

ルフィは納得していない様子だったが、まあいいかと引き下がった。

ウタはそんなルフィの様子を見てなんとか誤魔化せたと息を吐いた。

 

「それにしてもウタ、さっきクロード見たときすげぇ声出してたなァ!!こーんな顔してよ!!」

 

「なっ!」

 

ルフィは悪戯っぽい表情を浮かべると、さっきのウタが気絶したときのことをからかいはじめた。

女の子に対して顔や声を無神経に弄ってしまったルフィ、ウタの顔色は羞恥心の赤から怒りの赤に変わっていった。

その様子を後ろで見ていたクロードはルフィを止めようと声をかけるが、

 

「おいルフィ…その辺に…」

 

「なんだよクロード!すっげぇ面白ぇ顔してたのお前だって見てただろ!!」

 

「…」

 

時既に遅し、ルフィの後ろには既に憤怒の表情になったウタが立っていた。

 

「ルフィの、バカアァぁぁぁぁーー!!!」

 

ウタの渾身のビンタがルフィに炸裂し、ルフィのほっぺに綺麗な紅葉が付いた。

 

「痛ってェェーーーーーー!!ウタ!!なんでいきなり殴んだよ!!」

 

「ルフィってほんと最ッ低!!もう知らない!!」

 

こんなやつを心配した過去の自分を殴りたい衝動に駆られたウタは、騒ぐルフィを無視してずんずんと早足で歩き出した。

ルフィはそんなウタを慌てて追いかけた。

 

「待てよー!!ウター!!」

 

「……」

 

「ウター!ウタ……」

 

そんなルフィを無視して先を歩くウタだったが、後ろから聞こえる自分を呼ぶ声がだんだん寂しそうな声になっていくのに気がついた。

仕方なく後ろに振り返ったウタは、俯くルフィに気がつくと何かを思いつき、それを実行に移すべくルフィに呼びかける。

 

「ルフィー!!」

 

「ウタ!!」

 

ウタからの呼びかけに俯いていた顔を上げて明るい表情になるルフィ。

少し離れた位置にいるウタにはさっきまでの怒った表情は消えていた。

 

「酒場まで競走よ!!」

 

「!?」

 

「負けたら罰ゲームだからね!!」

 

「あーっ!!ずりぃぞ!ウター!!」

 

勝負を仕掛け、笑いながら走り出すウタを、文句を言いながらも笑顔で追いかけるルフィ。

そんな2人の背中を夕焼けが赤く照らしていたーーーー

 

 

 

ーーーーーー

 

 

 

マキノの酒場ーーーー

 

ルフィとウタの子ども組とマキノが、戸締まりを任せて眠りに行ったあと、クロードはシャンクス達赤髪海賊団と一緒に酒を飲んでいた。

 

「しかし船の上では驚いたぜ!まさかいきなり空から巨大な飛竜が飛んできたんだからよ!!」

 

「おれは普通に正面から行けばいいって言ったんだが、ルフィのやつが空から驚かしてやろうって言ってきてよ」

 

「確かに言いそうだなァあいつは…」

 

「それよりよ!お前の能力、すごかったよなァ!!」

 

「ああ!なかなかイカす姿だったぜ!!」

 

「ありゃあ一体どんな悪魔の実の能力なんだ!?」

 

空から驚かせにきた経緯を聞いて納得した様子の赤髪海賊団の面々は、クロードの悪魔の実の能力について質問をした。

何の実でどんな能力なのか、夕方の一件で見た竜の姿についてなどなど

煽てられたクロードは酔った勢いもあり、雄弁に語り出す。

 

「おれが食べたのは動物系怪物種リュウリュウの実、モデル"リオレウス"っていう悪魔の実で、この能力は夕方見せた通り馬鹿でかい飛竜に変身する事ができる能力なんだ!その飛竜の名前が、リオレウスって名前でな、別名は"火竜"!炎のブレスを吐き、空を自在に飛び回る誇り高き"空の王者"!それがおれの能力だ!!」

 

「炎も使えんのかァ!」

 

「それはすげぇな!」

 

「しかもあの飛行能力だぜ!!なんつー当たり能力だよ!」

 

クロードの能力解説に、ロマンを感じた男たちは口々に称賛の言葉を述べる。

その言葉を受けたクロードは、ニヤリと笑うと言葉を続ける。

 

「炎や飛行能力だけじゃねぇぞ!リオレウスの足の爪にはなんと!猛毒まで備わってるんだぜ!!」

 

「なにいィィ!?」

 

「どんな反則生物だよそりゃあ!!はっはっは!!」

 

酔ったクロードは自らの能力を曝け出す。

そんなクロードにベックマンが煙草に火をつけながら尋ねる。

 

「随分詳しいみたいだな、クロード。だが、そんな情報なんで知ってるんだ?」

 

「どうしたベック、疑ってるのか?」

 

「いや、そうじゃねぇが、やけに具体的だったから気になったんだ」

 

シャンクスが非難するような視線を向けるが、ベックマンは単に情報源が知りたかっただけのようだった。

それに対しクロードはどこか懐かしむ様な表情をした後、口を開く。

 

「なんで詳しいか、だったな?おれは、奴の実物を見たことがあるからだ」

 

「なに?」

 

聞き返すベックマン、その肩を手で押し退けながら興奮した様子で顔を出してきたシャンクスが、

 

「実際に今言ってた生物が世界に存在するのか!?」

 

と、クロードに食い気味に尋ねる。

 

「ああ、おれの故郷には、"モンスター"と呼ばれるそういう奴らが沢山いた」

 

「………」

 

クロードの話を聞いた赤髪海賊団は、今までの喧騒が嘘だったかの様に静かになった。

いきなり静かになった男たちを不審に思ったクロードは怪訝そうな顔をして呼びかけた。

 

「おい、どうした…?」

 

「お前ら、聞いたか!!?」

 

船長であるシャンクスが、船員たちに呼びかけた。

 

「「「「「「「うおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」」」」」」」

 

「すげえぇぇぇ!!そんな島があんのかよ!!」

 

「今言ってたリオレウスって奴以外にも、沢山そんな奴らがいるってのか!?」

 

「どんだけすげえ所なんだよそこは!?」

 

口々にクロードの語った故郷だという島について、興奮しながら話合う。

クロードは、いきなり酒場が静かになったときには自分の話は嘘だと思われているのかと思ったが、そんなことはなかったと知り、この会ったばかりの海賊たちのことを好きになった。

 

「流石にルフィが憧れるだけのことはある…」

 

目の前で楽しそうに騒ぐ海賊たちを見ながら、クロードが空になったグラスに新しい酒を注ごうとするが、酒瓶は既に空になっていた。そこへ赤い顔をしたシャンクスが近づいてきて、右手に持った酒瓶からクロードのグラスに酒を注ぐと、肩を組んできた。

 

「それでクロード!!その島はどこにあるんだ?おれの次の航海はその島に決めたぞ!!」

 

「おれの故郷に行きたいのか…?」

 

クロードが隣に座るシャンクスに尋ねた。

 

「当たり前だろ!?あんな話を聞いて行ってみたくならねぇやつは男じゃねえだろ!!なぁお前ら!!」

 

「うおー!!おれも賛成だぜお頭ァ!!」

 

「おれもだ!!」

 

シャンクスは船員たちにも確認を取ったあと、クロードに向き直り、情報を聞こうとする。

 

「残念だが、おれの故郷には案内してやれねぇ」

 

「そう言うなよクロード!おれたちの仲じゃねぇか!!お前の故郷を荒らしたりはしない、約束するぜ!」

 

申し訳なさそうにシャンクスに断りを入れるクロードに、シャンクスはまだ見ぬ冒険の気配を諦められず、食い下がった。

そんな2人のやり取りを見ていた赤髪海賊団の面々は、クロードにブーイングを送った。けちーだの、玉ついてんのかーだの、好き勝手に悪口を言われたクロードだったが、それでも首を縦に振ることはなかった。

そんなクロードの様子にベックマンだけは何かがあると感じ取っていた。

 

「なぁクロードォ〜!!頼む!案内してくれよー!!」

 

必死に頼むシャンクスに、クロードはとうとう口を開いた。

 

「おれがお前らに故郷に案内出来ないと言ったのは、別に意地悪をしてる訳じゃねぇんだよ…ただ、おれにももう帰ることができなくなっちまったってだけなんだ」

 

「なんだよそれ?どういう事だ?」

 

「おい、お頭…」

 

察しのついたベックマンがシャンクスを止めようとするが、クロードははっきりと言った。

 

「おれの故郷は戦争によって滅びた…、もう20年は前の話になるが…聞きてえか…?」

 

「ッッ!?すまん、クロード!!」

 

酔っ払っていたシャンクスだったが、言葉の意味を理解すると瞬時に頭を下げた。

クロードにヤジを飛ばしていた面々も、冷水を浴びせかけられたように静かになった。

そんな様子を見たクロードは、居心地が悪そうに眉を顰めると、

 

「いや、故郷には案内出来ないってだけの話で、謝る必要なんてないだろ?20年も前の話だ…、もう…気にしてねぇさ…」

 

そう言って隣にいるシャンクスのグラスに酒を注ぐクロードは、静かになった酒場を見渡して続ける。

 

「おれはお前らに感謝してるんだ…。こういった馬鹿騒ぎは久々でよ、今日はとても楽しかったんだ!!だからこんな空気でこの宴を終わらせるのは勿体ねえ!!さっきみたいに楽しくいこうじゃねぇか!!」

 

クロードがそう言って笑いかけると、酒場の中に少しずつ喧騒が戻ってくる。

その様子を見たシャンクスは、隣にいるクロードに笑いかけた。

 

「ありがとよ、クロード!!折角の宴がおれのせいで台無しになる所だった」

 

「お礼なんか必要ねぇよ!おれはただやりたい様にやっただけだ!」

 

「そうか、じゃあおれがお前にお礼を言うのもおれが言いたかったからだ、受け取っといてくれよな」

 

「…わかったよ!受け取るならおれはそっちの方がうれしいからな」

 

「…そういやクロード、余り気にしてなかったがお前何歳なんだ?」

 

「唐突だな!?」

 

「ああ、おれはてっきり未成年かと思ってたんだが…、妙に大人びてるなーと思ってた所にさっきの話だったからな…、今更だが少し気になったんだ」

 

「おれは25歳だが…」

 

「ほんとかぁ!?おれと2歳しか変わらねぇじゃねぇか!てっきりもっとガキかと思ってたぜ!」

 

「いきなり失礼だな!?」

 

ぎゃあぎゃあと言い合いを始めた2人を見ていたベックマンには、似たような髪の色の2人はまるで兄弟のように見えた。

久々に気の合う同年代の男に出会った船長に、よかったな、と言う視線を送るベックマンであった。

 

「「乾杯だァーーーー!!」」

 

クロードとシャンクスは、お互いのグラスを合わせると、笑い合った。

お互いにグラスが空になった後、意を決した様子でシャンクスがクロードに話を切り出した。

 

 

 

「なあ、クロード…。お前、おれたちの"仲間"になれよ!!」

 

 

 

ーーーーーー

 

 

 

 

翌日の朝、起きてきたウタは酒場で寝ているシャンクス達の酒臭さに顔を顰めたあと、酒場の隅っこにいつもならまだ寝ているはずのルフィが腰掛けているのを見つけて、隣に座ると、声をかけた。

 

「おはようルフィ!あんたにしては早起きじゃない」

 

「ウタか?ああ!早起きしたらクロードが空の散歩に連れてってくれんだよ!」

 

ルフィは嬉しそうに言うが、肝心のクロードは昨日の深夜最後の2人になるまでシャンクスと飲み明かしていたため、少し離れたカウンター席でシャンクス共々机に突っ伏して、ピクリとも動かずに寝息を立てていた。

 

「空の散歩…?でもクロード、シャンクスたちと夜遅くまで話してたみたいだから起きないんじゃない?」

 

ウタは机に突っ伏して寝ている2人を指差してルフィに言った。

 

「そうか?じゃあ起こそう!!」

 

ルフィは寝ているクロードの服を引っ張ったり、体に登ってみたり、ほっぺを引っ張ってみたりしたが、ウタの言ったとおりクロードは全く起きる様子がなかったため仕方なく諦めた。

 

「だめだ、本当に起きねぇ…!」

 

「あんなことして、起きてたら怒られるんじゃないの?」

 

マキノから差し出されたジュースを飲みながら、呆れた視線を向けるウタだったが、かえってルフィから今までのことを聞いてみるいい機会だと思ったため、クロードのことを聞いて見ようと思った。

いつもはウタがルフィに冒険の自慢話をする側だったが、たまにはルフィの話を聞いてやるのもいいだろう。

 

「ねぇ!ルフィはさ!私たちがいない間にクロードと出会ったんでしょ?どんなことがあったか聞いてあげてもいいよ!」

 

「なんだ?気になんのか?おれとクロードはなーーーー

 

 

 

ーーーーそれで昨日ウタ達の所まで連れてってもらったんだよ!」

 

「へぇー!あんたそんなことしてたんだ」

 

ルフィとウタが話を始めて既にかなりの時間が経過し、その間に起きてきた赤髪海賊団の面々は、未だに机に突っ伏している赤い髪をした兄弟みたいな見た目の2人を残し、外へと出かけて行ってしまった。

 

ルフィの話をニコニコしながら聞いていたウタは、シャンクス達がまだ会ったばかりのクロードとあれだけ意気投合して、酔い潰れるほど一緒に飲んでいた理由がわかった気がした。

 

「でもやっぱり一番気になるのは空の散歩ってやつかなぁ、私も行ってみたいかも!」

 

「だろ?すっげえ気持ちいいんだ!あれ!おれからも一緒にクロードにお願いしてやるよ!!」

 

そんなとき、楽しそうに話す2人に横から声がかかった。

 

「楽しそうだな、2人とも」

 

少し前に起きていたクロードは、隣にいた2人が夢中になって話をしているのを見ると、邪魔をしない様に静かに様子を見守っていたのだった

そんなクロードに気づいたルフィは、席を降りてクロードに駆け寄った。

 

「クロード!起きたのか!」

 

「ああ、少し前にな…ところで話を聞いてたんだが、2人とも、空の散歩に行きたいって?」

 

「空の散歩!私も行きたい!」

 

「おれも行きてぇ!」

 

2人に尋ねたクロードに、クロードの方に向き直ったウタは後ろ髪を立たせて答えると、ルフィもそれに同調するように返事をした。

 

「よし!じゃあ行くか…!と言いたいところなんだがな…、昨日飲みすぎたみたいでよ…ちょっと頭がガンガンしてるんだよな、だから夕方くらいまで待ってくれ、悪いな」

 

「「えー」」

 

すぐにでも空の散歩に連れていってもらえると思っていた2人は、クロードの返答に頬を膨らませて抗議する。

その様子を見たクロードは、2人を納得させる方法を考え始めた。そして、何かを思いついた様子で手をポンと叩くと、目の前で文句を言う2人に話しかけた。

 

「2人とも、ちょっと待ってろ」

 

「あ!逃げんのかよ!クロード!」

 

「子どもに背中を向けるなんて、大人の風上にも置けないぞ!クロード!」

 

「ちげぇよ!!いいから待ってろ!」

 

「ふふっ」

 

背を向けたクロードを非難する2人、そんな3人のやり取りを見ていたマキノはついつい笑ってしまう。

ルフィとウタの2人は、仕方なくクロードに言われた通りにおしゃべりをしながら待つことにした。

 

 

しばらくすると、酒場の自分の部屋から、何やら色々な物が入っていそうな袋を持ってクロードが戻ってきた。

 

「よっ!大人しく待ってたか、2人とも。空の旅には行けねぇが、おれが今までの冒険で集めた面白いもんがあるから、それを見せてやるよ」

 

「うおー!本当か!?」

 

「綺麗なやつもあるかな!?」

 

冒険の匂いを感じ上機嫌になるルフィとウタ、そんな2人にクロードは笑顔を浮かべると、袋の中身を机の上に置き始めた。

大小様々な物が机の上に置かれていくのを、興味津々な様子で見つめるルフィとウタは、クロードが置いていく品々について口々に尋ねた。

 

「これは?」

 

砂時計みたいな形をしたコンパスを持ったルフィが、クロードに尋ねた。

 

「ルフィ、それは永久指針ってやつだ。このコンパスは常に一つの島を指し続けるやつで、これを頼りに海を進めば、目的地の島に辿り着くことができるんだよ。この永久指針だと、エレジアって島だな…。これ、ウタちゃんは見たことあるんじゃないか?」

 

「うん!見たことあるよ!シャンクス達が使ってた!」

 

「おー、博識だな!えらいぞ!」

 

「えへへ♪」

 

得意げになったウタの頭を撫でるクロードに、じゃあ、と今度はウタが尋ねた。

 

「クロード!じゃあこれは!?」

 

「それは、白鉛で作られた首飾りだな、フレバンスって町でもらった」

 

「すごく綺麗だね!これ!もらっていい?」

 

綺麗な白いネックレスに目を奪われたウタが、クロードにねだる。

 

「それはちょっとあげられないかな」

 

「えー…、ケチ……」

 

「悪いな、ちょっとした思い出の品なんだ」

 

文句を言うウタだったが、思い出の品と聞いては引き下がるしかなかった。

 

「まあそれはあげられないけど、もっと面白いのがあるぜ」

 

クロードはそう言うと、ウタに1つの巻貝のようなものを手渡した。

 

「なに?これ?巻貝?」

 

「これのどこがおもしれーんだ?」

 

ウタはそれを受け取ったあと、怪訝そうな顔でクロードに尋ねると、ルフィもただの巻貝にしか見えなかったらしく、疑問を口にした。

そこに、後ろから陽気な声がかかった。

 

「へェ…、クロード、それはダイアルじゃねぇか!珍しいもの持ってんなァ!」

 

ひっそり起きていたシャンクスは、3人が酒場の中心で何かしているのを見つけると、楽しそうな雰囲気に誘われて近づいていき、ウタが手に取った巻貝が目に入ると驚いた声を上げた。

 

「ダイアル?…ってシャンクス!起きてたなら声かけてよ!ビックリしたじゃない!」

 

「シャンクスー!!今クロードが集めたお宝見せてくれてんだよ!」

 

「すまんすまん!ウタ、ちょっとそれを貸してくれるか?」

 

シャンクスはウタから巻貝を受け取ると、貝殻の殻頂を押し込む。

すると、酒場中に美しい音色が響いた。

 

「わあ…!綺麗な音色…!」

 

「すっげェー!!どうなってんだこれ!?」

 

巻貝が想像していなかった音色を奏で、興奮した様子を見せる2人にクロードが説明した。

 

「この巻貝はさっきシャンクスが言ってた通り、ダイアルって名前のやつでな、色々な種類があるんだが、これは音貝(トーンダイアル)って種類のダイアルで音を録音したり、再生したりできるんだ」

 

「すげえな!他にどんな種類があるんだ?」

 

「今持ってるやつだと、炎を吸収して放出できる炎貝(フレイムダイアル)に、衝撃を吸収する衝撃貝(インパクトダイアル)、他には、風を吸い込む風貝(ブレスダイアル)や、ランプ代わりに使える灯貝(ランプダイアル)とかがあるぞ」

 

「ふーん、色々あるんだなー!おーい!ウター!」

 

「ちょっとルフィ!邪魔しないでよ!」

 

クロードがルフィに説明を終え、ルフィが音貝の音楽に夢中になるウタに駆け寄って行ったところで、シャンクスが尋ねた。

 

「クロード、お前空島に行ったことがあるのか?ダイアルなんて、実際に行かなきゃなかなか手に入らないぜ?」

 

「そんなに貴重なもんなのか…?割と簡単に手に入るんだがな…?」

 

「空島なんて、おれもガキの頃に一度行ったきりだぜ?」

 

首を傾げるクロードだったが、あ、と手を叩いて1人納得いった表情になった。

 

「おれは空を飛べるからいつでも行けるんだが、普通は行けないんだったぜ!

ん、その場合どうやって行くんだよ?」

 

「空を飛んで…、確かにそうすればいつでも行けるのか、羨ましいな!

おれたちが船で行こうとすればかなり危険な場所なんだぜ?」

 

「船で行くのかぁ…確かに大変そうだな、まぁ、欲しけりゃ交換してやるぜ、おれにとってはいつでも行ける所だからな!」

 

「本当か!それはありがてぇな!」

 

2人が昨晩のように盛り上がり始めたところで、少し離れた場所で音貝の音色を聴いていたウタとルフィが一緒に戻ってきた。

 

「クロード!すげえなこの貝!」

 

「クロード!この貝の音色、とっても素敵だった!なんていう曲なの?」

 

クロードは、ウタからの質問に何処か懐かしむような素振りを見せたあと、答えた。

 

「その音貝に録音されているのは、"生命ある者へ"、おれの故郷の唄なんだ」

 

「故郷の?この女の人、すっごく歌上手くてビックリしちゃった!」

 

「そりゃ、それを歌ってた人は故郷では"歌姫"って呼ばれるくらい人気のある歌手だったからなぁ」

 

「私もこの唄、歌ってみていい?私は赤髪海賊団音楽家、私も"歌姫"なの!」

 

「ウタちゃんが?それは聴いてみたいな」

 

故郷の唄を褒められて、上機嫌になったクロードはウタの歌唱力を知らないため、どんな唄になるのかと思いながら席に座り直した。

そこにシャンクスとルフィとマキノも椅子を持ってきて座り込むと、ウタが歌い始める。

 

「ーーーーーー♪」

 

子どものものとは思えない程の美しく、それでいて力強い歌声が酒場に響き渡る。

普段は騒がしいルフィでさえ黙って聴き入る程の美しい旋律が、少女の口から紡がれていく。

 

「どうだ?クロード、うちの歌姫の歌は?」

 

自慢をするように隣に座るクロードに小声で話しかけるシャンクスが、クロードの表情をうかがうと、目を見開いた。

 

隣に座っていたクロードは、いつの間にか自分の頬を何かが伝っていることに気がついた。それが涙だと気がついたクロードには、故郷が滅びる前の思い出が思い浮かんでいた。まだ5歳にも満たない時にも、この唄をこうやって聴いていたことを思い出し、そのときは周りに沢山の仲間がいたーーーー淡い記憶になってしまったけれど、そんな気がしていた。

 

シャンクスは、昨日の会話でクロードが20年前の事を気にしていないと言っていたが、やはりあれは無理をしていたのだと確信をしたが、話したくないことを無理に聞き出す必要はないだろうと、思考の隅に追いやると、唄を歌うウタに向き直るのだったーーーー

 

 

 

ーーーーーー

 

 

 

夕方、ゴア王国周辺をルフィとウタを背に乗せて飛ぶクロードは、背中ではしゃぐ2人を落とさないように、ゆっくりと翼を動かす。

そして、さっきのリサイタルの感想をウタに告げた。

 

「ウタちゃん、さっきの唄、すごかったよ」

 

「ほんと!?よかった!」

 

「そうだぞクロード!ウタの歌はすげぇんだ!」

 

「なんであんたが得意げになってんのよ」

 

クロードに褒められて喜ぶウタだったが、ルフィが自分のことのようにウタの歌を自慢をすると、すかさず突っ込むウタ。

クロードは、そんな2人のやり取りを見て笑った。

 

 

「ああ、すごかったぜ!まるで本物のーーーー"歌姫"みたいだったよ」

 

 

クロードの台詞に、ウタは後ろで結ばれた髪の毛をぴーんと上向きにさせたあとで、胸を張って答える。

 

 

「当たり前でしょ!私は赤髪海賊団の音楽家!歌で世界中の人を幸せにする女なんだからね!!」

 

 

その宣言を聞いたクロードは、笑みを深めるとゆっくりと夕陽の照らす空の下を飛び続けるのだったーーーー

 

 

 

 







幼少期のルウタかわいすぎない!?

これは効くねェ〜(某海軍大将)

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