「あーお気に入り減ってるなーそりゃそうだよなー」
と思ってたんですよ。
なんか今増えてるんですけど…
みんなそんなに水魔女が足りてないのか…
一応毎日投稿ではないです(予防線)
「これも計画の内か、デリング…いた」
「うわぁ…すごい…」
辺りをキョロキョロと落ち着きなく見回している赤い髪の少女を見つけた。元々アムロは彼女の出迎えをする事にはなっていなかったのだが、ある問題が見つかった…というか後出しされた為だ。
「スレッタ・マーキュリーは君で合っているかな?」
「ハッ、はいスレッタ・マーキュリーです!」
どうやらこちらには全く気づいていなかったようで、彼女は明らかに驚いた声で返事をした。
「初めまして。このアスティカシアでMSの教師をしているアムロ・レイだ、よろしく」
「よ、よろしくお願いします!」
「さて、色々言わなければならない事があるんだが、授業に遅刻させる訳にもいかない。移動しながら話をしよう。着いてきてくれ」
「はい!」
「…確かに僕は教師だが、そこまで固くならなくても良いぞ?マナーに反しない程度に楽に接してくれて構わない」
前もって聞かされていた情報では、彼女が住んでいた水星では学校はおろか同年代はいなかった上に、非常に厳しい環境であったと聞いている。何もかもが初めてだらけであるのは間違いなく、緊張しているのも手に取るように分かった。
「分かりました…えっと、先生って毎回こうやって生徒を迎えてるんですか?」
「いや、君は珍しいパターンだな。
そもそもこのアスティカシアに途中から編入してくるのはごく稀だ。…まあ、僕もこの学園に赴任してきたのは去年からだが。で、君が入学するに当たって一つ問題が起きた為に、それを伝える必要があった」
「へ?」
「君、親御さんから何処の寮に入るか聞いているか?」
(うぅ…)
スレッタは内心悶々としていた。始まったばかりの学園生活で、初っ端からトラブルが発生したのだ。
アムロの問いに対するスレッタの返答は
「何も聞いていない」
だった。寮生活がどういうものかについての知識はコミック等から得た幾らか偏った物しか無いが、そもそも入る寮が無いというのがそれ以前の問題であるのは理解出来た。
ただそれはそれとして現在は授業中だ。屋外で科を跨いだ内容に幾つかハテナを浮かべつつも何とか頭の中で噛み砕いていく。色々な意味で頭が一杯な中、突然警報が鳴り響いた。
「MS…?って、こっちに向かって!」
「動かない!」
警報がこちら側へと猛進してくる三機のMSの接近によるものだと認識したのはそれを視認してからだった。退避しようとするスレッタの手を掴んで制止したのは長い銀髪の少女だった。
ズドンッ!
少女に一瞬気を取られた瞬間、轟音が響いた。
こちらに向かっていた内の二機が頭部を失い、絡み合うように激突していた。残った一機は反対側へ向き直り情けない声を上げている。
『クソッタレ、もう追いついてきたのかよ⁉︎』
『ああそうさ、残念だったな』
二機の頭部を吹き飛ばした張本人である、羽飾りの付いた赤い*1 重装甲MSから声がしたが、こちらは余裕を感じられる声だ。
『人質でも取ったつもりか知らないが…』
羽飾りのMSは先程頭部を吹き飛ばしたライフルを手に持っていたが、こちらに生徒が複数いるのを配慮してかライフルをしまった。と、なれば当然、分の悪い近接戦を強いられるのだが…
『当たれ、当たれ、当たれよぉっ⁉︎』
「すごい…」
出鱈目に乱射されるビームを十字槍で悉く弾いて見せた。さも当然のように斬られ弾かれ散っていくビームは傷の一つも作れず霧散する。
『その見下げた根性に少し灸を据えてやる』
『なっ…』
胸部から放たれたバルカンに一瞬でライフルを破壊されたMSは呆然とするも、その隙を見逃される筈もなく、腰部と胸部の間に十字槍を叩き込まれる。当然、十字槍はビームを発振している為溶解が始まる、が。羽飾りのMSはその膂力に物を言わせて無理矢理持ち上げる。
『ヒ、ヒィ、やめ、』
そして─────投げた。
頭から落ちたMSが凹み、砕ける不協和音と共に勝敗は決した。
特に酷く損傷しているのは人間で言うところの下腹部と頭部のみで、恐らくコクピットは無事だろう。…中でどうなっているのかはあまり想像したくないけれど。
そうこうしている内に羽飾りのMSはこちらへ向かってきて…少し離れた位置で止まった。ホバー移動をしていたので周囲へ配慮したのだと分かった。
『無事か?』
「ええ、無事よ」
自分の手を掴んだ少女がそう返した。どうやら知り合いらしい。
『なら良い。騒がせて悪かったな』
一言返して羽飾りのMSは去っていった。
こうして、スレッタ初の授業は終わったのだった。
「また会ったわね」
「えっと…私先生に呼ばれてきたんですけど…」
放課後。スレッタはアムロに放課後ある教室に来るよう言われていた為、遅れてはいけないと真っ直ぐ来たのだが、そこには幾つもの大きな卵状の機械と、あの時の少女がいた。
「あ、名乗ってなかったわね。私、ミオリネ・レンブラン。貴女は?」
「スレッタ・マーキュリーです…あの」
「言いたい事は大体分かるわ、ま、座って」
「失礼します…」
ここが一体何の教室なのか分からないが、色々と設備が備えてある。まず目に入るのが卵のような機械。ぱっと見では分からなかったがかなりの台数が設置してある。大きさは…大体コクピットより幾らか大きいくらいだろうか?それ以外にはソファにテーブル、冷蔵庫や更衣室もある。
「まず、貴女を案内する筈だったアムロ…先生だけど、手続きなんかに時間が掛かってて、貴女を案内出来なくなったの」
「そうなんですか…」
「心配しなくて良いわ。代わりに私が案内するから。で、貴女の一番の問題だった所属寮についてだけど、そっちも大丈夫。来るもの拒まずな寮があるから。私もそこに所属してるし」
「その寮って…?」
「地球寮。それじゃ早速向かいましょうか」
あっさり話が終わって一瞬呆けてしまうが、「行かないの?」の声に再起動し着いていく。移動しながら軽い雑談が始まった。
「初めてだと大変でしょここ。だだっ広いし」
「はい…最初1人だけだったら迷子になってたかもです」
「取り敢えず暇が出来たら散策する事を薦めるわ。…まああんまりそんな暇無いかもしれないけど」
「え」
「貴女途中からだから、一年の時に学習する筈だったカリキュラムやってないでしょ?実際授業中も難しい顔してたし、暫くは予習に費やした方が良いわ。補習喰らうよりずっとマシよ」
「がんばります」
「よろしい。さ、もう着くわ」
ぎこちないながらもお喋りをしていると時間が過ぎるのはあっという間だ。気づけば立派な建物の前に着いていた。
「アムロー、マルタン、連れて来たわよ」
「やあ、よく来たね」
「案内を任せてすまないな。改めて自己紹介だ、MS科の教員兼地球寮寮監のアムロ・レイだ。で、彼が」
「寮長のマルタン・アップモントです。よろしくね」
「よろしくお願いします!」
こうして、なんとかスレッタの学生生活が無事にスタートする
筈だったのだ。
入る寮が決まって良かった…
皆さんとてもいい人で、なんとか馴染んでいけそうです。
え?私の夢ですか?
水星に学校を立てる事です。
そうそう、それを叶えたいならホルダーになれば良いってお母さんに言われて…
…決闘⁉︎どうしてそんなことに…
じ、次回、『in the Dummy Sky』
次回予告は
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いる
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いらない