超昂大戦SS 超昂戦士・全感情エナジー化計画、ここに発動!   作:環 藍河

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※特にネタバレ内容は含みませんが、原作「超昂大戦」第1部シナリオを通し読みされると、いっそう楽しめます。


エピソード・ゼロ 全超昂戦士の原点! ドキドキのルーツに迫る

「宣誓! われわれ、ダイビート技術スタッフ一同は、クラフトマンシップに則り、性的昂奮に頼らないドキドキダイナモの新たな可能性を形にすることを誓います! 代表・高円寺さやか!」

 

  「【〘〔何ですかソレはーーーっ!?〕〙】」

 

運動会の開会宣言よろしく、秋晴れの空の下にムリヤリ集められた全超昂戦士を代表して、エスカチーム4名が声高らかにツッコむ。

 

「だってさー、ルビーがインテグラルフォームで実証した通り、エナジー化できる感情は性的昂奮には限らないワケ! 

それなのに、私たちダイビート技術部全員、夜も寝ないで昼間は半目で、日進月歩でADDD改良は進めているにも関わらず、未だに他の感情のエネルギー化には至らず! 

ああ〜〜っ、悔しいったらありゃしない〜っ!!」

 

(さやかちゃん…ちゃんと寝ましょう…?)

ユーノが心の中だけでツッコんだことを、本人は気づくよしもなく。

 

「しかし! 胸のドキドキがエナジー化できることは、疑いの余地なし!

かくなる上は原点に返り、感情の一つひとつを解析して、エナジー化できる感情のバリエーションをしらみつぶしに拡げるしか、なーいっ!」

さやかの飽くなき挑戦が、始まった。

 

……

「…とは言ったものの、実際は何の目処も立たないんだけどねえ。」

(【〘〔じゃあ、あの選手宣誓は、何だったのーーっ!?〕〙】)

3徹明けの超ナチュラル・ハイの勢いであった。

 

とりあえずラボに半強制で連れ込まれたエスカチームに、モカ(カフェイン錠)をコーヒーで流し込みながら、さやかが語る。

※適正な用法用量を逸脱しないようご注意。

 

「まあ、現状のADDDだって、十分に奇跡の逸品なのよー。

何しろ、性的昂奮だって科学的にはひとつじゃなくてね。そのすべてに反応してエナジー化できるってのは、奇跡的なことなのよねー。

ホント、向こうの世界のパパって、うちのパパに匹敵する天才なんだろうなあ…!」

 

「じゃ、じゃあ…、え、えっちしても、内容によってはエナジーが採れなかったんですか?」

アカリが素朴に問う(内容は際どい)。

 

「うん…DDDのご先祖さま…プロトタイプは、沙由香さんが持ってきた設計図によると、動力源になる性的昂奮が、かなり特殊な形態に限定されてたみたいなの。

それを拡張して、幅広い性的昂奮に対応させたのがエスカレイヤーのDDDで…」

 

「特殊な…性的昂奮?」

ざわ…ざわざわ…

 

ヒビキが恐る恐る尋ねる。

「それは…性癖が特殊という意味で…?」

「へ…変態プレイ、ってことですかあ!?」

「はいはーい、私、長官くんの赤ちゃんプレイとか実験希望でーす! 長官くんってばマザコンっぽいトコあるし、もうめいっぱいバブみ引き出して、甘やかしちゃうわよ〜!」

「ぐ…、ぐえーーーっ!! 想像させるなーー!」

 

「違うわーい! 試作機の動力源は、【欲求不満】!」

 

(…えっ…?)

…。

……。

「【〘『うえええっっ!!?』〙】」

 

「だってさー、みんなの変身コード。いま唱えて、意味を考えてごらんなさい。」

「? …フラックスプロージョン・ビート…」

「ハイそこおっ! 前半部分は『フラストレーション』と『エクスプロージョン』の合体なのよ。」

「え…えと…それじゃあ意味は…!?」

「さしずめ【欲求不満爆発っ! 鼓動変身!】ってトコよね。」

 

…。

……。

「【〘『うぎゃあああ〜〜っ!!?』〙】」

4人がめいめいに、羞恥の感情を爆発させる。

 

「わっ…私たちっ…!」

「そんな、むらむらムッツリな言葉で…」

「毎回変身してたんですかーーーっっっ!!?」

「や…ヤダっ、もおおーーーっっっ!!」

 

「は、恥じちゃダメっ! このキーワードは元祖超昂戦士・エスカレイヤーから脈々と受け継がれる、由緒正しいフレーズだってこと、忘れちゃダメっ!」

(…そうだ、エスカレイヤーさんの…!!)

アカリの表情がキリッと引き締まる。

「わかりましたっ! これからも胸を張って、このワードで戦い抜くことを誓いますっ!」

「お…おうっ…。」

エスカレイヤーに憧れ過ぎるアカリの決意に、ヒビキもうららもエリーも、異議を挟む余地は皆無だった…。

 

「しかし…それじゃ最初は、むしろ寝室でのDチャージを控えた方が、エナジーが貯まったのでしょうか?」

「…そりゃあまあ、欲求不満がエネルギー、となれば…そうなるのかな?」

さやかが推測し…みんなが想像する。

もし、自分たちのADDDが、試作型の正常進化形だったなら…?

 

【超昂大戦エスカレーションヒロインズ・ANOTHERストーリー

 寂しきDチャージ! 孤独の夜にドキドキ急上昇!】

 

がちゃん。ぎりぎりぎりっ。

「み…みんな、何をするんだ…?」

手錠と縄で拘束されたトキサダが問う。

「長官…許してください。これもパワーアップの一環なんです…。」

「若頭領からのDチャージを受けられない焦燥感が、我ら超昂戦士のエナジーになるのです。」

「ふふっ、つ、ま、りー。

  【放置するほど強くな/

「だあああーーーっっ!! その先は言わせないわよっ、エリー!」

※他社IPです

 

「【〘〔何じゃ、そりゃーーーっ!?〕〙】」

まあ…放置プレイの一環とは呼べるだろうが…。

(もう…誰も得しないっ!?)

D2エナジー供給側も受け手も、ただひたすら焦らされるだけ。

…と言うか、これすなわち純愛Dチャージ封印。

超昂大戦2大セールスポイントの一つ【勝ってもH】が機能しなくなる、塩アプデである。

 

「あと…試作機はもう一つ問題があるの。」

(?)

「言いたくないけど…このエナジーって、フーマンの動力源と一緒なのよ…。」

…そりゃあまあ、欲求不満ですものね…。

 

「入れなさいっ!! その原始型ADDDっ!! 私にーーーっ!!」

「ぎゃーーーーっっ!!?」

瞳を爛々輝かせ、割って入ったのは七転八倒つくも。言わずと知れた、ビートフーマン・ツクモである。

「ああ…遂に…私もフーマン様と同じエナジーで戦える日が来たのね〜〜〜っっ!!」

 

「つ…つくもちゃん…? あくまで試作品で、発生するエナジーも安定しないからボツになったのよ。それで今は性的昂奮がメイン動力源になったわけで…」

「やだーーーっっっ!

改良しなさいよーーーっっ!!

欲求不満で取ったエナジーじゃなきゃ、わたしもう超昂戦士やめるーーーっっ!!」

 

……つくもを説得するのに、さやかとトキサダが滅茶苦茶精神力を削られたという。

 

とりあえず、試作機への原点回帰計画、凍結。

 




初見の方も、毎度の方も、お読みいただきありがとうございます。
筆者の環藍河(たまき・あいか)より御礼申し上げます。

今回のお届けは「エスカチーム最強化計画」「グローバル化プロジェクト」に続く「○○計画」シリーズ第3弾となりました。
身もフタもないギャグ全振り&ムダに原作設定検証しまくりのシリーズですが、どうぞお試しくださいませ。
(逆に、今作で「あっ、こーいう空想科学ネタ、嫌いじゃない」って方は、旧作もお楽しみいただければ幸いです~。)

今晩投稿の「エピソード・ゼロ」に続くところでは、第1話はほぼ完成。第2話との整合性を取りつつ、今週後半のお届け目指して準備中です。
またお立ち寄りいただければ幸いです。
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