超昂大戦SS 超昂戦士・全感情エナジー化計画、ここに発動!   作:環 藍河

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※2022年11月現在の最新章(第2部7章・ムツカ登場)までのネタ、およびランスコラボキャラの小ネタが一部含まれます。ネタバレ回避ご希望の方はご注意ください。


第2次実験 神様もレジェンドもメロメロ! 五感まるごとエナジー化計画!

「目で耳で! 舌でも鼻でもお肌でも! 

心に響けばD2エナジー!」

 

…五七調の、妙にリズミカルな前口上。

その主は、前回『感情まるごとエナジー化計画』で大失態をやらかした、ダイビート技術顧問・高円寺さやかであった。

懲りずに再実験に乗り出したさやかの言い分(=言い訳)は…?

 

「感情を細分化する必要が、そもそも無かった!」

…はい?

 

「だってね!? ドキドキは喜怒哀楽、何が元でも起こせるものでしょ! だから、五感それぞれ上手に刺激すれば、ちゃんとエナジー化できるはずなのっ!」

…つまり?

「具体的な感情の中身まで深掘りしないで、とにかく五感への刺激でドキドキを作り出す! これなら前回封印したDチャージの実験データとも無関係だから、司法取引にも抵触しないっ!」

 

※前回さやかは、羞恥心や童心や老婆心など、バレると恥ずかしい感情でのDチャージ技術を封印することと引き換えに、免責を勝ち取っております。

 

「ハイ、ここで重大発表があります! 既に『触覚』での先行実験は完了してるのよっ!」

 

な…なんだってーーーっっ!!

 

【第2次実験 フェーズ0・触覚】

……

昨日、ラボ。

「ひゃっ…ひゃはあああーーっっっ!!?」

「ガマンしてっ、サテラちゃんっ!! もー少しガマンしたら、リズナちゃんの分もアイスあげるっ!!」

「サ…サテラは…もう貧乏じゃないんだぞっ! あ…アイス、なんかっ、でっ、釣られな…いいいイイイーーーっっ!?」

 

そう、敏感魔人(元)こと、ビートスカルプター・サテラをうま〜く低報酬で巻き込み。

ツッツキ、耳に吐息ふ〜〜っ、ワキこちょこちょ、サロンパ○ス低周波マッサージに始まり。

 

「あきゃっ、ひぐっ、痛てててっ、たひゃーーっっ!?」

最後は足ツボマッサージまで、ありとあらゆる

直接接触による刺激で生成できるD2エナジーを研究し尽くした。

 

……

「ありがとね〜。はい、お礼だよっ!」

「あ…あへえっ…はふっ…ひっ…」

〆イトーのホームラン棒(バニラ味)と丼村屋のあずきバーを受け取るサテラは、もはやエクスタシーの虜であったという。

「も…もお、らめれふ…」

 

なお、対照実験もその直後に完了。

 

「ほんじゃ、行くよーっ! 足ツボ、いきなりクライマックスっ!!」

ごりごりごりごりごりっ…。

「…。…気持ちいい、のかも、しれない。」

 

久世七暴・ケルベロスの一角、ペインレスアーミーことジェレミー(無痛覚)を耐久性試験と称して巻き込み、サテラと同じ刺激を与えて、サテラの生成エナジーが実際に触覚刺激によるものかを検証。

 

「もう、バ〜ッチリ実証済みよっ!」

…あれ?

「ちなみに、サテラちゃんでいちばんエナジー採れたのは、優し〜くハグして全身さするパターンでしたーっ!」

…それ、愛撫ですよね…?

結局は性的昂奮なのでは…?

 

※お知らせ

さやかさん、例によって3徹明けのナチュラル・ハイにつき、テンション維持のためイマジナリーな相方に話しかけています。

要するに、ここまで全部、ひとり言です。

 

 

【フェーズ1・聴覚&視覚】

「さあ、新たなDチャージの可能性を求め、やって来ました閂市ショッピングモール・センターコートっ!」

折しも土曜日の昼下がり、結構な人出であった。

 

「ふっふっふっ、今日この後、ここでオンステージしちゃうのは、我らがビートアイドルたちなのだっ!!」

 

  ざわざわ……!

 

マリナ・アキエ・タマキ・クミコ…異世界のビートアイドル二期生は、こちらに召喚されて以来、アルダークやオルタナスタインとの戦闘のみならず、一般市民向けのアイドル活動を続けている。

(彼女たちのD2エナジーが、応援を力に変える「シンフォニックDDD」で生成されるため、ファンを増やすことが戦う原動力になる…という事情もあるが。)

今やすっかり閂市でも知名度を得た、ご当地ロコドル。…そんな彼女たちのライブイベントが、今日はここ・ショッピングモールのセンターコートで行われる。

 

「そして…視覚と聴覚のD2エナジー生成実験、被検者はズバリ、あの神騎っ!

ビートアイドル征くところ、この方ありっ!」

 

くねくね。くねくね。

(はにゃ〜っ…! マリニャが、マリニャが今日は、老若男女・一般市民をトリコにするんだ…!

ああっ、愚かな地上人類たち…マリニャの魅力に気づかないなんて愚行が万一にもあったら…神罰てきめんっ!!

…いやいやいやっ、そんなこと、ありえないっ! このマリエル様が、陰に日なたに、推しオーラを注入するのよっ! 不感症レベルの鈍感愚民だって、イチコロのメロメロなんだから…っ!)

 

天界の九大神騎が一柱、五の魅琴マリエル。

楽聖天使として神騎の戦を鼓舞し、地上では自らを「崇拝できるアイドル」と名乗り、日々、人類の救済活動としてライブを重ねる。

その一方、ビートアイドル…と言うより、マリナを草の根の駆け出し・路上ライブ時代から追っかけ始め、推しとして崇拝する。

 

そんな、アイドルなのにアイドル追っかけを敢行する難儀な天使さまが、観客席最前列…ではなく、正面ながらも中ほどに陣取る。

(ああっ…ダメっ! マリニャの視界に認知されるなんてっ…そんなおこがましい冒涜行為は…私にはできないっ…!

でも…でもっ、マリニャの尊い生の勇姿、天界をも揺さぶるホーリーボーカル…逃さずこの眼で、この耳で捉えるギリギリのポジションが、ココなんだからあっ!!)

…あんた、ガチのホーリーエンジェルでは…?

 

「本人には内緒だけど…ADDD、インストール済みなのよねーっ!」

基地の談話室でマリナを推し疲れてうたた寝してるところを、首筋にぺたん。

人権侵害だが、天界神騎なのでオールセーフ。ひどい。

 

「さらに…対照実験も被験者ご用意済みっ!」

 

詰めかける観客席の中、閃忍が二人。

「シリカ…今日はしっかり、このリコリス様をエスコートなさいな。ほら、肩車なさい。」

「はうっ…!(か…かわいいよおおっ…)」

さやかの一計でライブに連れ出されたのは、想破七閃が五位、光のシリカ。

生家・護国院家の習わしで視力を鍛え、戦場ではその鋭い眼力で刹那を捉え、居合で圧倒する彼女は、普段はその強すぎる視力を封じている。

よって、マリナのパフォーマンスを視界から外して捉えるシリカのドキドキをマリエルと比較すれば、D2エナジーが視覚由来かそうでないかが解析できる。

 

「でも…リコリスちゃんがアイドルさんに興味を示すなんて、ちょっと意外かも…? しかも、ご一緒がサイカさんでもチルカちゃんでもなく、私をご指名なんて…?」

「余計な詮索はするものでなくてよ。あと、リコリス様とお呼び。」

 

…前日。

『トキサダのためになるのね。それなら、委細承知よ。ふふっ。』

…さやかの仕込みは、めっちゃ単純であった。

 

「…というわけで、これからマリエルちゃんとシリカちゃん、聴覚と視覚でどんなドキドキをしてくれるか…このあとすぐっ!」

 

 

【フェーズ2・味覚&嗅覚】(並行実験)

 

「さらに今回はWチャーンス! 残った味覚と嗅覚でD2エナジー生成データを採るのは、あちらの二人なのだっ!」

 

さやかが視線を送る先は、センターコートを見渡せる、併設のビュッフェレストラン。

 

「お〜っ、これ、全部取っても、どれを食べてもいい?」

「イノリさん? お行儀よく、ですよ?」

「大丈夫。社会常識わきまえマンなので。」

 

ショーケースに鎮座する主菜・副菜・サラダバー・ドリンクバー・スイーツを一望するのは、被験者が2人、引率1人の計3名。

 

「ハルカこそ、お口ぽっかり、お鼻くんかくんか、生つばじゅるりなので、自重プリーズ。」

「えっ…、はっ! 私…そんなにだらしなくしてましたかっ?」

 

被験者は、食べ物に執着があまり無く、放っておくと何を食べても「味がする」の感想しか言わないルーキー閃忍と、おしとやかで慈愛に満ちたパーフェクトお姉さん…その実・ごはんにめっちゃ目がなく、現在スキだらけのレジェンド閃忍であった。

 

「あ〜、はいはい二人とも注目っ。」

本日の引率(仕掛け人)、ライカが割って入る。

「今日のルールを再確認しますよっ。

 

(1)最初はハルカさんの選んだものを、イノリも食べる。

(2)次はイノリが選んで、ハルカさんが合わせる。

(3)以下、食べ切れる範囲で繰り返し。

 

あんたの食生活の幅を拡げるのに、ダイビートの経費も使って、ハルカさんまで巻き込んでいるんだから、真剣に取り組みなさいよ?」

「何をおっ! 命を戴く食の営み、いつでも食に全力マンだぞ!」

「だから何モンじゃお前は。」

 

ライカが続ける。

「二人には…イノリもハルカさんも、言葉にならない反応までキャッチできるよう、さやかさんにADDDを着けてもらっています。あくまで記録を取るための心電図モニターみたいなモンなので、気にせず食事を楽しんでください。」

「むう…なんか実験動物にされてるみたいで、ヤダ。」

「…イノリ、これは栄養学の勉強も兼ねてるの。ハルカさんの食習慣から学んで、あんたの体作りに役立つデータが取れたら、ムツカさんにも負けないパワーアップに繋がるかもよ?」

「…! びしょうじょに、勝てる?!

…やる! いっぱい食べるっ!」

「いや…いっぱいじゃなくて…いろいろ、食べなさいよ?」

イノリちゃんテイマー・ライカの本領発揮であった。

 

(ククク…ライカちゃんはこのお守り役を務め上げて、ダイビートのテクノロジーが詰まった新兵器をさやかさんからゲットする契約なのだ。

携行型ショットガン…TNTクラスター爆弾…超強力ウインチ付き牽引ワイヤー…自白剤もアリかなあ…!)

 

……

 

さあ、舞台は整った。

この後まもなく、実験が始まる。

 

だが、さやかも、被験者も、アイドルたちも。

この時…誰も知る由もなかったのである。

この直後、週末の和やかなこの空間が、後世「閂モールの惨劇」と畏怖をもって語り継がれる、カオス空間となることを…!(続く)

 




2周年の熱気も冷めやらぬ霜月の月末、皆さまいかがお過ごしでしょうか。筆者の環藍河です。
先週上梓しました、2周年記念のハートウォームなSS「ありがとうを、あなたに…」、タイミングに大きく助けられ、そこそこの閲覧数をいただくことができました。まずは読者の皆さまに厚く御礼申し上げます。
※その直後で、ギャグ方面フルスイングの「○○計画シリーズ」続編をお届けするというのもアレですが、どうぞお納めください。

刺激に敏感VS鈍感な超昂戦士が3ペア必要となり、マリエルVSシリカ、イノリVSハルカのW対決と相成りました。
ハルカさんのごはんネタ…パーフェクトお姉さんのギャップっていいですよね。某魔女のキャラストーリーでも触れられていますが、今回SSに活かせて嬉しいですっ!

現在はこの「五感エナジー化計画」完結編と、プロットあたため中のシリアス系SSを2本、合計3本準備中です。
1本は、W超昂閃忍に続く巨大隠し球として降臨めされ、全トキサダを驚愕させたあの方をフィーチャーして、短編集でお届け予定。
もう1本はスケールが大きくなりそうで…年内に第1話だけでもお届けできればっ…!

ではまたお立ち寄りいただければ幸いです。

【追伸:超昂フェス結果発表(チラシの裏レベル)】
無償有償とも石を溶かしまくり、六連星SSR確定チケットに加え、ABのステップアップチケット全購入の暴挙に出ました…。
その甲斐あってか、超昂ハルカ&スバルもつぼみに頼らずWゲットです(無課金だとたぶん引けなかった…)。
Aチケットの正月ルビーは逃しましたが、Bチケットで正月サファイアを引いたのが嬉しいっ!

ただ、フェス前のピックアップで引けなかったムツカにつぼみ投入。環のつぼみ遍歴は(1)エスカルビー・アステライズ (2)ライカ (3)ムツカ …石鎚さんキャラ一辺倒だったり。
2023年はぜひ、石鎚さんキャラを自力で引きたいっ!
 
結果。悔いは…なしっ!
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