もんむす・くえすと! 勇者ルカと仲間たち   作:J・チェプナクル

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第30話 未確認危険存在

森の入り口まで帰還した僕たち。

そこではアリスが退屈そうに待っていた。

アリス「ふむ……無事にシルフの力を得たようだな。」

 

アリス「貴様の中に新たな力が満ちているのが、はっきり分かるぞ。」

ラクト「おぉ~……あーね?やっぱ分かります?感じます?ですよねぇ~…いやぁ~魔王サマなだけありますよねぇ~、へへっ。」

ルカ「分かる?あっ、やっぱり分かる……?うふふ、えへへへへっ……ふひひひひっ………」

アリス「……ウ、ウザっ!!」

ふざけるのもほどほどにして、僕は改まってアリスに感謝した。

ルカ「……ありがとう、アリス。こんなにすごい事を教えてくれるなんて。」

アリス「ふん。勇者を名乗る者が弱弱しくては、話にならんからな。」

どこか照れたように、アリスは目を閉じる。

 

アリス「それで、力は使いこなせそうか?」

ルカ「それがね……風の息吹が僕の中で根付いたのは分かるけど……正直、戦いにどう役立つのかさっぱりだよ。」

風の力を使えるという事は確かのようだが、何が出来るかはまだ僕も知らない。

パヲラ「言われてみれば、風の力をどう扱えば有効なのかは全く把握してないわねぇ。」

ルカ「シルフがやってたみたいに、自在に風を巻き起こしたりもできるのかな……」

身近で考えると、カムロウみたいに風の衝撃波や風の斬撃を放ったりとかの……攻撃に使ったりとか。

想像すると、ちょっとカッコいい。

ルカ「そうだとすると、決めゼリフみたいなのがいるな……」

アリス「ん……?」

パヲラ「あら……?」

 

ルカ「引き荒れろ、正義の風!!!」

カムロウ「旋風招来!!!」

ラクト「ウインドブレイカッ!!!」

ルカ「我が疾風!神の御命において退けるッ!!!」

カムロウ「嵐の力よーッ!!!」

ラクト「ウインド・ザ・タイムッ!!!」

 

「「「………………」」」

 

ルカ「……どう思う、アリス?」

アリス「ドアホ共め。」

アリスがそう呟いた時だった__

 

 

今まで穏やかだった周囲の風が、不意に激しく乱れたのだ。

ルカ「うぇっ…!」

ラクト「うわ、びっくりした…どうした!?」

ルカ「なんだろう、これ……背筋のあたりが、ぞわぞわするんだけど……」

森の入口に目を向ける。

この不穏な風……シルフの力を宿した僕とアリスだけしか感じていないようだ。

 

パヲラ「シルフの力が何か呼びかけているのかしら。」

ルカ「だと思うんだけど…………」

とはいえなんだか、この感じ方は普通ではない。

 

アリス「ふむ……魔物のようだが……?」

ルカ「な……なんだ……モンスターか!?」

ジョージ「よもや!?」

今まで出会ってきたモンスターとは、全く異質の感じがするのだ。

まだシルフの力を得たばかりで、慣れていないだけなのだろうか……?

アリス「……だが、妙だな。この森には、エルフやフェアリー、アルラウネ以外は生息していないはず。」

 

風の流れを乱す不穏な気配が、森の奥から近づいてくるようだ。

ルカ「すぐ近くだ、僕達の方に接近してくるぞ……!」

アリス「……分かっている。この禍々しさ、いったい何者だ……?」

 

いつの間にか僕は、剣の柄に触れていた。

そうでもしないと落ち着いていられない。

ルカ「みんな……構えるんだ!」

動揺しつつも、仲間のみんなも警戒する。

チリ「えぇ…!何!?何!?」

ラクト「おいおいおいおいおいなんだよなんだよなんなんだよ……一体何が来るってんだよ…!?」

がさがさと草を踏み荒らしながら、その魔物はこちらに近付いてくる。

そして、僕達の前へとその姿を現した!

 

???「……………………」

 

目の前に現れたのは、実に異様な魔物だった。

まるで、全身を植物に寄生されたかのようなモンスター。

その植物部分は、全く感情の伺えない虚ろな目をこちらに向けている。

 

ルカ「な、なんだ……こいつ……!」

僕はエルフから聞いた話を思い出していた。

__この精霊の森に、異様な怪物が出現する。

 

ルカ「おい、アリス……なんなんだ、この魔物は……?」

アリス「知らん。」

突き放すかのように冷たく告げる。

ラクト「ちょっと、知らんは無ぇんじゃねぇか?」

ルカ「お前、魔王だろ?なんで知らないんだ___」

 

いや……突き放したわけでも、冷たかったわけでもなかったようだ。

 

アリスはこれまでに見たことがないほど真剣な表情を浮かべていた。

アリス「……………本当に、知らんのだ。」

 

アリス「こんな魔物、余には全く覚えがない。魔王である余が知らん魔物など、この世に存在するはずもないのに……」

真剣な面持ちで、そう話すアリス。

 

ラクト「……魔王も知らん魔物ってなんなんだよ……………」

チリ「植物系の魔物……のようにも見えますけど………人間、っぽくも見える……?」

アリス「あぁ、そのようだな。」

 

アリス「せっかくだし、キメラドリアードと命名しよう。」

ラクト「今ここでのんきに名付けてんじゃねぇよテメェ!!!」

カムロウ「………………………」

 

カムロウ「………………………アイツだ。」

思い出した。アイツだ。

あの時の、あの日の、村を襲った、母さんを怪我させた…………

冷たくドロドロとしたモノが、体中を駆け巡るのを感じた。

 

カムロウは重い足取りで、スタ…スタ…と僕たちよりも先を歩きだす。

ラクト「……カムロウ?」

カムロウ「()()()()()だ………」

 

ルカ「おい…?」

なんだ?カムロウの様子がおかしい。

呼吸が乱れているように見えるが……

ルカ「そういえば……!」

カムロウの故郷を襲った魔物がいたというが…それは植物系の魔物だったようだ。

村が壊滅状態にまで追い込まれたのも、カムロウの母が大怪我を負ったのも、その魔物の仕業というが………

もしかして……目の前にいる、この()()がそうだというのか!?

すると……今のカムロウはまさか………

怒っているのか!?

 

カムロウ「()()()()()でエエエエエェェェェェェェェ!!!!!」

 

アリス「待て!!カムロウ!頭を冷やさぬか!」

アリスが尻尾でカムロウをグルグル巻きにして制止している時だった。

モンスターの全身に取り付いている植物……ツタや花が一斉に伸び、僕たちとアリスに襲い掛かってきたのだ!

 

ルカ「くっ……!」

ラクト「ぎゃあああ!攻撃してきたあああ!」

僕たちはとっさに飛び退き、その攻撃を避ける。

アリスも、尻尾での一撃で花やツタを吹き飛ばしてしまった。

 

アリス「どういうことだ……?余に対して攻撃してくるなど………!」

アリスから、黒いオーラが迸る……!

ルカ「おい何する気だ!」

アリス「邪魔だ!下がれッ!」

 

アリス「魔王に挑む事の意味……知らんわけであるまい!」

アリスは手のひらから、業火の嵐を巻き起こした!!!

アリス「オメガブレイズ!!!」

灼熱の渦がキメラドリアードを焦がす!!!

 

アリスの手のひらから放たれた、業火の竜巻。

その熱気はとても眩かった。

キメラドリアードを灼熱と轟音で包み、天高く巻き上がっている。

 

一瞬だけ見せたアリスの実力。

ソレを垣間見た僕たちは……戦慄していた。

僕も、少しだけ言葉が出なかった。

ジョージ「なんと…………」

チリ「ひぃっ……!!!」

ラクト「コレが魔王のホンキか…………」

カムロウ「………………」

カムロウもすっかり、怒りの熱が冷めたようだ。

 

ルカ「おい……精霊の森を灰まみれにでもするつもりか!?もし引火して森林火災にでもしたら責任取れるのか!」

アリス「案ずるな!そのあたりの加減はしている!今、一点集中でグリルにしているところだ!!!」

 

アリス「……これくらいか。」

構えた手をふり払うと、豪火の渦が次第に治まっていく………

僕はあの怪物が、文字通り消し炭になったのだろうと高を括っていた。

 

キメラドリアード「……………」

けど、僕たちは目にしたのは……全身が炎で燃えたまま立っていた、キメラドリアードの姿だった。

ルカ「は…!?」

アリス「なんだと……!?余の一撃を受け、まだ余力があるとは……!」

 

ジョージ「そうか……バケモノと称されるほどはあるな。」

マモル「そうこなくっちゃあ、面潰れでしょおよ。」

 

黒焦げ、焼けた箇所がパリパリと剥がれ落ち、キメラドリアードの体は徐々に再生していく……

 

アリス「ならば、次は__」

アリスが再び、黒いオーラを纏おうとした時__

 

僕は、アリスを制止した。

 

ルカ「……待ったアリス、お前は魔王だろ!」

アリス「何を!?」

ルカ「魔物と戦うのは、勇者である僕の役目だ!」

 

ルカ「全ての魔物は自分の部下だって、そうは言っていたはずだろ!その部下に攻撃を仕掛けるなんて、こんなの間違っている!」

アリス「ニセ勇者のくせに、こんな時に馬鹿を言うな!あいつは、明らかに普通ではない__」

ルカ「__引っ込んでてくれ、アリス!魔物退治は勇者の仕事だ!」

 

アリス「しかし……!」

ルカ「僕は勇者だ!お前は、魔王なんだろう!」

 

ルカ「魔物同士で争い合うのを見るなんて、嫌なんだよ……!」

ルカ「精霊の森でエルフに言ったんだ!こいつを倒して、森の平穏を取り戻してみせるって!」

 

ラクト「おい待てルカ!今の状況を良~く考えてみろッ!お前ッ綺麗事を吐いてる場合か!!!」

ルカ「ああ、分かってる。」

ラクト「だったら尚更!あの怪物相手はアリスに任せたほうが良いに__」

ルカ「すでに被害は出ているだろ。」

ラクト「決まっ……え?」

ルカ「すでに……被害は、出ているだろ。」

 

ルカ「エルフが言ってただろ。仲間や妖精が怪物に取り込まれたって。」

ルカ「カムロウのことだってそうだ。あの怪物が人里に赴いて。被害を出した結果だ。カムロウは巻き込まれた!」

 

ルカ「もう既に最悪の事態は目の前で起きているんだ!!!今ここでアイツを倒さないと、もっともっと犠牲者が増えるだけだ!!!僕は野ざらしになんかできない!!!」

 

ラクト「……よく聞けよルカ!俺は逃げないことを誓ったわけだがな!コレばかりは身の危険を感じているんだ!!さっきの出来事を整理してみろ!」

ラクト「あそこにいるアイツは!!あの怪物は!!アリスの攻撃を耐えたんだぞ!!魔王の攻撃を耐えれるようなバケモンなんだぞ!!!」

ラクト「ハッキリ言って危険だ!ハッキリ言わなくても危険だ!」

ルカ「そうだね。」

 

ラクト「そんな怪物相手に、俺たちが戦うだぁ!?冗談じゃあないッ!勝てるわけねぇだろうが!!!」

ルカ「僕は勝てるか勝てないかで決めてない。」

ラクト「は、はぁ…!?」

ルカ「僕は、勝てるか、勝てないか、で決めてない。」

ラクト「………前からつくづく思ってたんだがよぉ…お前はなぁ……!そうやってキレイ事バッカ吐きやがって!!!」

 

ルカ「__勇者ってそういうモンだよ。」

ルカ「綺麗事のために、人知れずあくせくするのが勇者。だから……」

 

ルカ「__僕は勇者だからこそ、立ち向かわないといけないんだ。」

ラクト「だからお前さぁ…!!!」

 

パヲラ「2人とも。喧嘩するなら後にしてちょうだい。悠長に口喧嘩するほどの猶予もないわよ。」

間に入るよう、パヲラが介入してきた。

パヲラ「というより、その機会がこの後にあるかどうかも分からないのだけれどね………」

 

みんな、戦闘姿勢のまま、再生中のキメラドリアードを睨んでいる。

冷や汗を流しながら、僕の指示を待っているかのように。

 

ルカ「アリス。僕は戦うよ。」

アリス「……………」

アリス「……分かった。この場、余は退こう。」

 

アリス「だが気をつけろ、こいつは得体が知れんぞ……」

ルカ「ああ、分かってるさ……!

アリスが姿を消した後、僕たちは謎の魔物と対峙していた。

ヤツの全身を焦がしていた炎も消え、ただ無感情な瞳を僕たちに向けている。

 

ルカ「ラクトも、逃げるのなら逃げてほしい。それで助かるなら、それでもいい。」

ラクト「あぁ。」

そう言うラクトだったが、ここから逃げる素振りも見せず、銃を取り出して構えている……

ラクト「まずは、やれるだけやってからだけどな。」

どうやら、逃げるつもりはないようだ。

ルカ「……良いのか?」

ラクト「ここで逃げたら漢の恥ってヤツだよぉ俺サマは。」

ルカ「……悪いな、付き合わせて。」

ラクト「なぁ、この戦い。もしダメだったらアリスに土下座してみるか?」

ルカ「はははっ!それもいいな。」

 

僕も剣を抜き、みんなの前に立つ。

 

ルカ「みんなも、いけるか?」

 

カムロウ「うん。」

マモル「ま、やるしかないっすよねぇ~。」

チリ「ががががが…頑張ってみる!」

パヲラ「バッチグーよん!!」

ジョージ「うむ!!」

 

ルカ「カムロウ……もう落ち着いたか?」

カムロウ「うん、頭に血が昇りすぎただけだよ。」

ルカ「……君の気持ちがなんとなくわかる気がする。悔しいんだろ。」

 

ルカ「__けど今の君はもう、その時の君じゃない。」

カムロウ「!!」

ルカ「だから……この戦いでも!出せる力、全部出し切れ!!!」

ちょっと涙ぐんだカムロウ。

カムロウ「……ああ!!!」

今は覚悟が決まったように、その目は輝いていた。

 

ルカ「よし……行くぞ、みんな!!!」

 

この森の平穏を乱す怪物……

僕たちが、退治してみせる!

 

ルカ「コイツを倒して、精霊の森を救うぞ!!!」

 

「「「「「ああッ!!!!!」」」」」

 

 

 

 

 

 

 

__キメラドリアードが現れた!!!

 

 

キメラドリアード「……………」

 

キメラドリアードはその場から動かず、傷の再生をしている…………

アリスの攻撃で受けた焼け傷がまだ癒えてないようだ。

 

その隙を、僕たちは逃さなかった!

ルカ「2人とも!続けッ!」

ジョージ「御意!」

カムロウ「ああ!」

 

ルカ「瞬く流星の剣技……!」

カムロウ「ドラゴニックライブ(電蝗速化)!」

ジョージ「禍津鬼纏い(まがつおにまとい)修羅(しゅら)!」

 

3人は息をそろえて駆け出し、剣を構える!

 

ルカ「死剣・乱れ星!!!」

カムロウ「重颪(かさねおろし)!!!」

ジョージ「禍津乱閃(まがつらんせん)!!!」

 

3人から放たれた斬撃は交わり……

降り注ぐ斬撃の雨と化した!!!

 

斬撃の雨が、キメラドリアードに降り注ぐ!!!

 

キメラドリアード「………………」

ルカ「あんまり効いてない……!?」

確かにダメージは与えたにもかかわらず、ほとんど手応えがない。

というより……まだ再生している!?

 

ルカ「ダメ押し頼む!」

僕たちの攻撃に続いて、仲間たちも追撃を仕掛けた!!!

 

ラクト「ライトショット(光線魔弾)!」

マモル「鉄砲式神陣(てっぽうしきかみじん)!」

2人の遠距離攻撃が炸裂する!

 

パヲラ「過激(オーバー)オール・クロスバック!!!」

チリ「剛慾(ごうよく)……!!!」

パヲラは渾身のかかと落とし!!

チリはハンマーに魔力を込めて振り下ろした!!!

 

「「ダブルハンマーッ!!!」」

 

さらに、チリとパヲラの協力技が放たれた!

 

 

キメラドリアード「…………………」

ルカ「こいつ、ダメージは効いているんだよな……?」

 

アリスの攻撃で焼けたような痕がある以上、さすがに不死身ではないと思いたい。

しかし、僕たちの攻撃を受けても、キメラドリアードは平然とした様子で傷の再生を続けていた。

それに加え、アリスの強力な攻撃を食らっていながら、この生命力。

こいつは、とんでもない相手だ……

 

キメラドリアード「…………………」

キメラドリアードは傷の再生が終わった!

 

ルカ「まずいな……再生が終わったか…!」

もうキメラドリアードの体に、焼痕は残っていない。

再生が終わったとなれば……動きだすぞ…!

 

キメラドリアード「…………………」

キメラドリアードの体から、無数のツタや花が一気に伸び生えた!

ルカ「なんだ…!?」

 

スルスルと生え続けるツタや花……

それらは不意に、僕たちに向かって一斉に伸びてきた!!!

ルカ「うわっ!?」

マモル「な、なんだぁこりゃあ!?」

それはまるで、急成長する植物だ。

あまりにも異常な光景に、思わず嫌悪感を感じる。

そして、ブワッと迫る植物の中………

 

伸びる無数のツタや花が、ルカの体を包み込んでくる!

ルカ「うわ!か、絡みついてくる…!」

ルカの体は、キメラドリアードの花に包み込まれてしまった!

キメラドリアードから生えたツタが手足を巻き上げ、無数の花びらが全身を包んでくる……

 

ルカ「痛っ…!?」

身体に刺すような痛みがした。

ツタが妙に脈動しているように見える……

ルカ「ま、まさか………」

僕の体から血液が吸われてるような気が……

ルカ「……こ、こいつ!!!」

否、確実に僕の血を吸ってる…!!!

身の毛がよだつ…!

こんな事してくるヤツは初めてだ…!!!

なんとか脱出しないと、このまま何をされるか分からない!

仲間たちがそれぞれ、伸びる植物を対処している中、僕はツタから逃れようと必死にもがく。

 

キメラドリアード「…………………」

キメラドリアードは花から、陶酔の魔香を放った!

ルカ「!?」

ボフン…と爆発したように放たれた花粉。

それは周囲に、甘い果実のような香りを漂わせた。

ルカ「ふぁ………」

これ…嗅ぐのダメなヤツだ……身体に力が入らない……

そうか…こうやって獲物を無力化してきた……のか。

まずい……頭が回らない…………

 

カムロウ「グラディリオン(勇者ノ風)!!!」

光る風の一枚刃が、キメラドリアードのツタや花を一掃した!

パヲラ「魔導拳・手刀【剣】大切断!!!」

手刀がツタを斬り刻んだ!

チリ「ポイズン(毒魔法)!!!」

毒がキメラドリアードの植物を枯らしていく!

 

キメラドリアードから生えたツタが刈られて少なくなったことで、僕の拘束が解けた。

地面に落ちた僕を、キメラドリアードは再びツタを伸ばして捕縛しようとしてくる……

 

ラクト「スレッドショット(絡糸魔弾)!」

ルカの体に、魔力の糸が絡みついた!

ラクト「よし、引っ張れ!」

ジョージ「ぬん!」

仲間たちが僕の体を引っ張り上げたことで、キメラドリアードの元から離脱することに成功した。

 

チリ「魅了解除魔法(チャームキュア)。」

チリが魔力を込めた手で、優しく僕の体に触れた……

思考が澄み、正常な判断が出来るようになってきた。

ルカ「助かったよ……!」

 

しかし、戦況は未だ変わらない。

 

ルカ「弱点を突いて一気に攻めるか…!?」

植物系なら、火属性に弱いハズだ。

ラクト「じゃあ、やってみるか!」

 

ラクト「フレイムショット(火炎魔弾)!」

ラクトは燃え盛る弾を発砲した!

パヲラ「魔導拳・手刀【斧】!バーンアックス!!!」

パヲラの手が燃え盛った!

灼熱の斧と化した手刀が、キメラドリアードに振り下ろされた!

 

キメラドリアード「…………………」

炎攻撃を受けるキメラドリアードの体は、焼け焦げていく……

 

カムロウ「ファイヤーボルト(火炎弾魔法)………」

カムロウは指に魔力を込めた!

火が次第に大きくなり、炎と化する……

カムロウ「(もっとだ…さらに威力を増さないと!)」

カムロウ「ドラゴニックライブ…!」

……カムロウの持つ生命エネルギーが、ファイヤーボルト(火炎弾魔法)を変化させた…!

 

カムロウの掌から、大火炎が迸る!!!

カムロウ「ドラゴンフレイム(火炎龍魔法)!!!」

放たれた火炎龍は弧を描き、大炎上を巻き起こした!!!

 

ラクト「…アイツの魔法、あんな威力だったか!?」

パヲラ「おそらく、生命エネルギーの影響ね。生命エネルギーは魔力と似て非なるモノで…故に、重ね掛けが出来るみたい……」

 

キメラドリアード「…………………」

キメラドリアードは、相変わらず怯んだ様子も見せない。

しかも、炎属性の攻撃を受けたものの……身体に引火することなく鎮火してしまった。

傷は再び再生しているようだ。

 

ルカ「どうした!?あれで燃えないのか!?」

パヲラ「……よくよく考えてみたら、植物が炎に弱いっていうのも曖昧な話よね………」

 

ルカ「なんだって?」

ラクト「今更何言ってんだ、燃えるだろ……植物。」

パヲラ「燃えにくい植物もあるの。その性質は木にもあるの。」

 

パヲラ「枯れ枝や薪は乾燥しているから燃えるってのはそうでしょうけど、なら、水分を含んだ植物がそう簡単に引火するかっていうと……なんというか、曖昧じゃないかしら。」

ルカ「じゃあなんだ。ということはアイツ、耐火性の植物でも生やして鎮火したとか?」

パヲラ「それも納得できる考えね。」

 

ジョージ「ではルカ殿、押してダメなら引いてみろと良く言う……冷やしたり凍らせてみるのはどうか?」

ルカ「凍らせる?……そうか!名案か!?」

 

 

キメラドリアードは、花から粘液を飛ばしてきた!

ジョージ「むっ!禍津暴圧波(まがつぼうあつは)ァ!!」

粘液は衝撃波で跳ね返され、キメラドリアードに当たる。

キメラドリアードの体は粘液まみれになった!

 

ルカ「凍らせるにはもっと濡らす必要があるな……!みんな!水属性で攻めてくれ!」

 

パヲラ「雨撫打(レインブーツ)!!!」

ラクト「ウォーターショット(水流魔弾)!!!」

チリ「マジックボール(魔力球)…属性付与………ウォーターボール(水流魔力球)!!!」

様々な水流がキメラドリアードに降りかかった。

これで、キメラドリアードの体はびしょ濡れだ。

 

キメラドリアード「…………………」

とはいえ、無機質な表情をするキメラドリアードも、自身の身に起きていることを気に留めてるかどうかもわからない。

 

ルカ「頼んだカムロウ!」

相手を凍らせる技を持っているカムロウに任せた!

 

カムロウ「ブリザード(氷風魔法)!!!」

…カムロウの持つ生命エネルギーが、ブリザード(氷風魔法)を変化させた…!

 

カムロウ「凍りつけェェェ!!!」

カムロウの体から、冷たく凍てつく波動が放たれた!!!

地面に氷が生え、僕のマントにも霜が出来るほどの凍てつく風。

キメラドリアードの濡れた箇所が凍てついていく……!

 

キメラドリアードは体が凍って動けない………

まるで、大きな氷塊に包み込まれたかのようだ。

キメラドリアード「…………………」

それでも、グギ……グギギ……と、どうやら体を動かそうとしているようだ。

ルカ「冷熱や寒暖がトクベツ弱点ってわけじゃないようけど、氷でツタが生えるのを邪魔されてるのか……!」

身体が凍っていることで、キメラドリアードは新しくツタや花を生やすことができないようだ。

 

あの邪魔な植物が生えてこないなら、こっちのものだ!

ルカ「今だッ!」

ルカは近くの木によじ登って、そこから飛び降りた!

ルカ「天魔頭蓋斬をくらえッ!」

キメラドリアードの脳天に、鋭い一撃が放たれた!

 

マモル「禍津・思業式神(まがつ しぎょうしきがみ)……マガツノデイタラボッチ(禍津大太法師)!!!」

マモルの影が、黒いオーラを纏う巨人に変化した!

マモル「悪行罰示式神(あくぎょうばっししきがみ)邪魅(じゃみ)!!!」

紫のオーラを纏う巨人の腕が地面から這い出た!

 

マモル「禍津鬼哭双殴撃(まがつきこくそうおうげき)!!!」

マモルが合掌すると、2つの巨腕が振り下ろされた!!!

 

ラクト「魔力装填………」

ラクトは魔導砲(まどうほう)の発射準備をした………

パヲラ「あたしのも混ぜなさーい!」

チリ「私も!」

パヲラの魔凝球(フォトン)とチリのマジックボール(魔力球)が、ラクトの魔導砲(まどうほう)と混ざりあった!

入り乱れた魔力が、抑えきれず暴走する……!

ラクト「うぇ!?なになになになになにー!?」

ラクト達は、暴走魔導砲(まどうほう)を放った!!!

 

ルカ「これでどうだ……」

一斉攻撃の余波で、舞う粉塵。

 

そこから晴れて見えたのは、まだ立ったままのキメラドリアード!

キメラドリアード「…………………」

ルカ「まだ倒れないのか!?」

隙を突いて一斉攻撃を2回も仕掛けたのに、まだ立てる……いや、封印できないだなんて……!

 

氷が溶けて動けるようになったキメラドリアード。

キメラドリアード「…………………」

今度は、無数の百合の花が生えてきた……

 

ジョージ「百合の花…?」

 

キメラドリアードから伸びる、見事に綺麗な百合の花。

それらは不意に花弁が閉じ、こちらに向かって伸びてきた!

 

キメラドリアードの百合の花が突き刺してきた!!!

 

咄嗟に伏せて、槍のように突き刺してきた百合の花たちを回避する。

すると背後にあった大木に突き刺さり、なんとそこに穴が空いた……

 

ルカ「嘘だろ……穴空いたぞ……!」

ラクト「…これ、花がしていい硬度じゃねぇよ……!」

 

明らかに当たってはいけないと、本能でも感じ取れる。

その危険な匂いのする花が、一本だけでなく何本も咲いているのだ。

縦横無尽に動く百合の花。

ドスドスと地面に突き刺さる音もすれば、さらには岩が削れる音もする。

 

仲間たちもなんとか応戦している。

チリはハンマーでたたき潰したり、カムロウは盾を使って受け止めている。

 

ルカ「なんだよこれ!?今までと…まるで動きが変わったみたいに……」

パヲラ「行動パターンが変わった…!私たちを捕食するための餌から、排除対象に変えたみたいね……!!!」

 

僕も接近してくる百合の花を交わして、すれ違いざまに斬り落とす。

ジョージもカムロウも剣で、パヲラは手刀で。

ラクトも魔導銃を発砲して撃ち落としてる。

数を減らして、本体に近づこうとしているわけだが……

こうしているうちに、キメラドリアードの体からまた新しく百合の花が咲いてくるのだ。

 

ジョージ「む……痺れる…毒か…!チリ殿、解毒魔法(ポイズンキュア)を!」

しかもあの百合の花、毒があるらしい。

チリはせっせと、毒やマヒになった仲間を解毒魔法(ポイズンキュア)麻痺治癒魔法(パラライズキュア)で回復させている。

 

ジョージ「ぬぅ。これほど咲かれては、一向に近づけぬぞ……」

さっきと比べて、接近の危険度が増している。

もし下手に近づけば、百合の花による針刺しは間違いなしだろう。

 

カムロウ「ドラゴンクロー(龍の鉄爪)!!!」

カムロウも片腕をドラゴンの腕に変え、さらに片手に剣を持って百合の花を斬っている。

 

カムロウ「(これじゃ消耗戦……劣勢のままだ……!みんながやられる前に、手を打たないと…………!)」

カムロウ「(……だったら、もう。()()べきだ!)」

 

カムロウ「……パヲラさん。()()を。」

パヲラ「……?」

カムロウ「今から、龍に変身します。」

パヲラ「なァにィ!?」

 

カムロウ「俺の力は……【守る】ための力です!」

パヲラ「………ならば!その信念、貫いてみせよ!」

カムロウ「はい…!」

装備していた剣や盾を投げ捨てて、カムロウは構えた!

 

カムロウの体から、電流が迸る!

カムロウ「俺の中に宿る龍の力よ…!秩序を乱す者あらば…流れを身に宿し……神速の龍にて空翔けよ!来たれ!神速の刃!」

 

カムロウ「変身……ブレードコアトルス!!!」

__カムロウはドラゴンに変身した!

 

ルカ「あれは……海底神殿の時のヤツか!」

前腕が翼の、流線的なフォルム。

スピードに特化した姿だ。

 

それでカムロウの意図を理解できた。

キメラドリアードの百合の花を、あの姿で一気に斬り落とすつもりだ!

 

カムロウ「(飛ぶというよりは、跳ねるって感じで!)」

カムロウはしなやかに跳びまわり、ブレードクロー(龍の刃爪)で一閃した!

ズバッズバッとドラゴンが腕を振るうたびに、何枚もの百合の花弁が舞う。

 

さらにカムロウは飛び上がって、ドラゴンブレス(破壊光線)を吐いた!

口から溢れる淡い光が、木々を薙ぐ。

キメラドリアード「…………………」

……キメラドリアードは、生やしたツタを絡めて防壁にしていた!

ルカ「防御まで、出来るのか……」

 

キメラドリアード「…………………」

キメラドリアードが次に体から開花させたのは……ヒマワリだ。

 

マモル「ヒマワリか?」

妙にウネウネと動くヒマワリ……何をしてくるのか全く予想できない。

今度は何する気だ……!?

キメラドリアードから咲くヒマワリはまるで、何かに狙いを定めているように動いている。

カムロウ「(……俺か!?)」

何かを感じ取ったカムロウは飛び上がり、空を滑空する。

するとキメラドリアードも、すぐさま行動を開始した!

 

キメラドリアード「…………………」

キメラドリアードは向日葵から、種を掃射したッ!!!

 

ボボボッ!

急な発砲音に、思わず反射的に身をかがめてしまう。

ラクトやジョージは木の陰に隠れ、チリは頭を守るように抱えている。

 

チリ「なんなのもう……!バケモノすぎるでしょ!?」

ルカ「いくらなんでも常軌を逸している……なんだこの魔物は……!」

槍のような百合。今度は弾丸を飛ばすヒマワリ。

これが本当に魔物……なのだろうか!?

 

空を舞うカムロウに向けて、弾丸のように種が発射されている。

カムロウは飛び回り、避けながらもヒートブレス(炎の吐息)で、発射されるヒマワリの種を燃やしている。

 

ルカ「意識がカムロウに向いているな………」

パヲラ「今、一番の脅威がカムロウちゃんって認識かもね。」

ルカ「なら…今のうちに攻撃できるか…?」

 

キメラドリアード「…………………」

するとキメラドリアードは、一部のヒマワリをこちらに向けてきた!

ルカ「うわっ…!」

ギュンッ!と一斉に向けられたヒマワリから、種が発砲される…!

 

マモル「式神展開!」

マモルが紙式神をばら撒いて、僕たちの前にバリアを展開した!

カンッ!カンッ!と鋭く硬い音がする。

マモル「心太式(ところてんしき)!!!」

さらにバリアが長方形に伸び、キメラドリアードに攻撃を仕掛ける!

 

よし、ここで高速で接近できる技を!

ルカ「雷鳴突きッ!」

高速で踏み込んで、キメラドリアードに接近し、突き攻撃!

ルカ「……これでもまだ封印できないのか!?」

何度、僕から攻撃を仕掛けても……

その勢いが衰える様子を見せない。

 

そうして驚いていると、空からドラゴンの咆哮が聞こえた。

 

ルカ「…!」

あれは、警告の合図だ!

僕はそれに気づき、すぐさま後退する。

 

空を飛ぶカムロウは、ドラゴンダイブ(龍の突撃)を繰り出した!

身体を捻りながら急降下し、キメラドリアードに激突した!!

 

地面が揺らぎ、土埃が舞った。

ルカ「これでどうだ……?」

 

キメラドリアード「…………………」

土埃が晴れても、キメラドリアードは何事もなくそこに佇んでいた……!

ルカ「は…!?な、なんで倒れないんだ…!?」

ラクト「もういい加減倒れてくれよホントに!!!」

驚愕する僕たちを前に、またキメラドリアードは何かを咲かせようとしていた。

 

キメラドリアード「…………………」

キメラドリアードの体に、1輪の真っ赤な薔薇が出現した!

 

ルカ「な…なんだあれ……!?」

その花は今まで咲いた花よりも、異様なまでに禍々しい雰囲気を漂わせていた……

ルカ「こ、今度は一体…何をする気なんだ!?」

 

すると薔薇は、ゆっくりと回転し始める……

それは徐々に回転数を上げ……高速になる!

 

キメラドリアードは、真っ赤な薔薇を伸ばしてきた!

ゼンマイ仕掛けのように、爆発するかのように、高速回転しながら伸びて接近する薔薇。

 

ルカ「ッ!みんな避けろ!!!」

 

あれはダメなヤツだ。

僕の勘がそう警鐘を鳴らしていた。

注意深く注視していたおかげで、僕たちはすぐに行動に移せたが………

その薔薇の行方を、見るべきではなかったと思いたい。

 

僕たちの周囲に生える大木たち。

そのうちの1本に、あの薔薇が突撃した。

すると、大木は木端微塵になった。

そう、微塵だ。文字通り。

木こりが伐採するのに半日も費やしそうなほどの大木が、一瞬で木屑になって倒れた…!

 

マモル「……はぁ…!?」

チリ「うそでしょ………」

ルカ「………………」

 

僕もみんなも、ゾッとした。

もっとだ。

ゾゾッとか、ゾゾゾッとか。

とにかく、血の気が引いた。

もしあれに当たったらと思うと………いや、本当にそうなるのかもしれないと思うと……

 

僕たちは胸に、恐怖を抱いた。

踏み入れてはならない領域に、入り進みすぎてしまったような感じだ。

 

シュッっと元の位置に戻ったキメラドリアードの薔薇。

するとまた、ゆっくりと回転を開始する…!

 

ラクト「おいアレ……まだなんぼでも撃てるとか言わんでしょうね……!!」

 

薔薇は再び、高速に達すると……また伸びてきた!!

あの薔薇、壊れるでもしない限り、なんぼでも撃てるようだ!

 

マモル「防壁(バリア)展開!」

バリアを張って、薔薇を止めようとしたが……

マモル「こりゃダメだな!」

壊れるのを察して、マモルは回避に徹した!

そしてすぐに、薔薇はバリアを突破し、再び大木を木屑に変えてしまう!

 

ラクト「ああああ…あんなの近づけねぇだろ………!!!」

ルカ「斬り落とすにしても、どうやってあの薔薇を対処すれば……!」

僕たちが苦境に立たされている中………

 

キメラドリアードは大量に伸び生やしたツタでカムロウの体を捕縛した!!

カムロウ「(ウウッ………!!!)」

さっき僕の体から吸血したように、ツタを突き刺そうと試みているようだが……硬い鱗に覆われたカムロウの体には刺さらなかったようだ。

ツタを嚙み千切って逃げようにも、さらに伸び生えるツタがカムロウの体を覆う!

 

そして、拘束したカムロウを捕捉したキメラドリアードは……

例の薔薇を、カムロウに向けて発射した!!!

攻撃をくらったカムロウの体と、回転する薔薇の接地面から、凄まじい火の粉が舞った!!!

苦しそうな雄叫びをあげるカムロウ。

どうやら、猛烈な摩擦熱が生まれているようだ…!

 

ルカ「まずい……あんなの食らい続けたら、カムロウが本当にミンチ肉になるぞ!!!」

 

僕はとっさに、身体が動いていた。

 

ルカ「死剣・乱れ星!!!」

ルカは、カムロウに向かって無数の斬撃を繰り出した!

カムロウの体を掴むツタを、死剣・乱れ星でどうにか斬り剥がす。

それと同時に、回転する薔薇の茎部分を狙って、斬り落とす。

 

ルカ「カムロウ、大丈夫か!?」

ツタの拘束を解いて、カムロウの容態を確認する。

脇腹に当たると思われる部分が、鱗が削れ取られ、血肉が露出していた。

パヲラ「ドラゴンの硬い鱗すらも削り取る刃か……!」

ルカ「…………………」

ドラゴンという強大な力を持っているはずのカムロウでも、このような傷を与えるほどの相手。

 

次第に僕の中で、不安と焦燥が近づいてくる。

 

 

キメラドリアードは、色とりどりの花を咲かせた…!?

薔薇、ヒマワリ、百合………

今まで咲かせた花を一気に開花させ、僕たちに向けて接近する…!!!

 

ルカ「が…防御態勢(ガードシフト)!!!」

 

すぐさま、防御の態勢を指示し_______

 

 

 

 

 

 

間に合わなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

____花葬。

 

 

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