もんむす・くえすと! 勇者ルカと仲間たち 作:J・チェプナクル
___不意に、海が荒れ狂い始めたのだ。
先程まで静かだったのが嘘のように、辺りに暴風が吹き荒れる。
ルカ「これが、問題の暴風か…」
ラクト「ぅゎ…俺様のマフラーが飛ばされそうだったぜ。」
ラクトはマフラーを、チリはバンダナを飛ばされないよう手で抑えた。
通常の船なら、たちまち転覆してしまいそうなほどの暴風と大波。
しかし、この船はビクともしなかった。
船の前を見ると、舳先にぶら下げていた「海神の鈴」が、光を放っているのが見える。
カムロウ「大丈夫そうだね。」
ルカ「やった!さすが、キャプテン・セレーネの秘宝だ!」
アリス「ふむ、人間の残した秘宝にしては大したものよ。しかし__」
アリスが、不穏の表情をした次の瞬間__
不意に、一筋のつむじ風が船上を吹き流した。
ルカ「うわっ!なんだ…!?」
カムロウ「風…!?みんな、あれ!」
その嵐が過ぎた後…
カムロウが指差した舳先に、角、翼、尻尾が生えた一人の美しい妖魔が立っていたのだ!
マモル「だ、誰でぃ…あいつぁ…?」
ラクト「あの姿…サキュバスじゃねぇか!?」
チリ「…いや…クィーンサキュバス。」
ジョージ「クィーン…?」
パヲラ「どういうことなの、チリちゃん!?」
チリ「あれが全てのサキュバスの頂点に立つ存在…そして、魔王軍四天王の一人、アルマエルマ…!」
ルカ「あれが…アルマエルマだって!?」
アルマエルマが現れた!
こいつが四天王の一人、アルマエルマ。
相対しているだけで、凄まじい威圧感だ。
アルマエルマ「なるほど…あなたたちが、例の人間達ね。ふふっ…アリスフィーズ様が気に入られるだけあって…美味しそう…」
ぺろり…と、アルマエルマは舌なめずりをする。
するとアルマエルマは、アリスの方に視線を向けた。
アルマエルマ「アリスフィーズ様。魔物を傷つける勇者は、退治してもいいというご命令でしたが…そのご命令、確かに遂行してもよろしいのでしょうか?」
アリス「…例外はない。余はあくまで、この人間達を観察しているだけ。特に肩入れもしなければ、特別扱いをしているわけでもない。」
アルマエルマ「くすっ…そうは思えませんが、分かりました。」
アルマエルマ「そういう事よ、ルカちゃん。この海域は、通してあげないわ。」
ルカ「…ルカ、ちゃん……」
ラクト「いやお前…普段からパヲラにそう呼ばれてるだろ。」
ルカ「そうだけどさ…」
なんだか拍子抜けするが…それでも、敵であることに違いはない。
チリ「あのグランべリアと同格だって忘れないで!」
ルカ「ああ、分かってる!」
ルカ「僕達は、お前を倒して無理にでも通る!」
アルマエルマ「ふふっ…勇気溢れる、若い冒険者…いいわぁ…ルカちゃん、どんな風に犯してほしい?」
ルカ「ぐ…!」
アルマエルマ「き~めた♪尻尾で遊んであげる。特別に、手も足も、魔法も使わずに相手をしてあげるわ。」
カムロウ「尻尾だけで…!?」
ラクト「へぇ…随分と余裕そうじゃねぇか…当たり前か、四天王だしな…!」
スルスルと、生えている尻尾を僕達に向ける。
アルマエルマ「せいぜいもがき抜いて、私を愉しませてね…お遊び終えたら、涸れ果てるまで吸ってあげるから。」
ルカ「僕たちは負けない!みんな、絶対に勝つぞ!」
ここは船だ。周りは荒れ狂う海。逃げる場所などない。
逃げ場がない以上、どんな手を使ってでも勝たなければ、僕達の命はない。
アルマエルマ「じゃあ…行くわよぉ♪」
アルマエルマとの闘いが始まった!
ルカ「みんな!強力すぎる攻撃は止そう!船が壊れるかもしれない!」
今、僕達がいるこの場所は、空は黒く分厚い雲が立ち込め、暴れる風が吹き、荒れ狂う海に浮かぶ船の上だ。この船を壊すことは、敗北の一つでもある!
ルカ「チリはハンマーでの攻撃よりも回復の援護を!後衛に就いて!」
チリ「わ…分かった!」
ルカ「みんな、炎や爆発はしないで!マストが燃えるかもしれない!」
マモル「えぇ、えぇ…そうですよねぇ。」
気付けば、マモルが前に歩み出ていた。
マモル「船なんで、派手な攻撃はご法度ですもんねぇ。」
マモルは複数枚の式神を、辺りに展開した!
マモル「
号令を出すと、式神は紙の体を細く丸め、鉄砲のように飛んでいく!
アルマエルマ「そぉら。」
アルマエルマは尻尾を振り回し、飛んでくる式神をはたき落とした!
そして、全て叩き落とすと、尻尾は何事もなかったかのように定位置に戻る。
マモル「ぜ、全部はたき落としやがったぁ…!」
ルカ「本当に尻尾だけで戦うつもりか…」
アルマエルマ「少しでも気を抜いたら、尻尾が股間に吸い付いちゃうわ。」
やはり、さすがは四天王。
軽い態度とは裏腹に、その実力は底知れない。
ルカ「カムロウ!ジョージさん!」
カムロウ「うん!」
ジョージ「承知!」
ルカの両隣に、カムロウとジョージが立つ。
ルカ「魔剣・首刈り!」
カムロウ「
ジョージ「ぬぅん!」
ルカは足をバネにして、喉元めがけて鋭い突きを、
カムロウは剣に風を纏わせ、バッタのように飛び上がり上段斬りを、
ジョージは抜刀してから斬りかかった___
__しかし、3人の一撃は、たった一本の尻尾でいとも簡単に防がれた。
尻尾を横にして剣の鍔を押さえ、剣がアルマエルマに届かないようにされたのだ。
ルカ「なっ!?」
カムロウ「えっ!?」
ジョージ「むっ!?」
そして、アルマエルマは手を前に出し、かかってこいと言わんばかりの手招きをした。
ルカ「きょ…きょえぇぇぇぇ!!!」
ルカは剣をやたらめったに振り回し、やたらめった斬りを放った!
カムロウ「はああああ!!!」
ジョージ「ぬおおおお!!!」
カムロウは剣と盾のコンボ攻撃。
ジョージは刀を振り回して連撃を放つ。
だが、アルマエルマは動じず、微笑みを浮かべるその表情も一切変えずに、その3人の連撃すらも全て尻尾で防がれ、押さえられ、弾き返される。
アルマエルマ「ふふっ…少しでいいから、尻尾の快楽を味わってみたいでしょう?」
ルカ「う、うるさい…!」
アルマエルマ「ほんのわずかでも、剣を止めればいいだけ。それだけで、最高の快楽が味わえるのよ…くすっ♪」
アルマエルマの言葉に、僕の心は乱れそうになる。
不意に、アルマエルマの尻尾が横に薙ぎ払われる。
カムロウとジョージは吹き飛ばされる。
そして、ルカの体は、アルマエルマの尻尾に巻き上げられてしまった!
アルマエルマ「ほぉら…つかまえた♪」
アルマエルマの尻尾が、くぱっと口を開いた!
アルマエルマ「覚悟してね…たっぷり気持ちよくしてあげるから♪」
ルカ「は…離せ…」
ルカは必死にもがいた!
アルマエルマ「あらら、逃げるつもり?せっかく、天国を見せてあげようと思ってるのに…」
尻尾はどんどんと近づいて来る…
カムロウ「うぅ…!」
あまりの実力差に、悔しさがこみ上げる…
…七尾と戦った時と、同じ感覚がカムロウを襲った。
体の底からドロドロと、力が沸き上がってくる。
カムロウ「ウゥゥ__」
パヲラ「___お待ち!カムロウちゃん!」
呼びかけられて、カムロウは正気に戻る。
パヲラ「今、ドラゴンになろうとしたでしょ!?」
カムロウ「えっ…!?」
その通りだ。あのままでいれば、七尾の時と同じようにドラゴンになっていたはずだ。
カムロウ「で、でも…」
そうでもしなければ、アルマエルマに勝てない__
パヲラ「__忘れたの!?きほんの「ん」!」
大技はここぞで使え…パヲラから教わった戦場の基本だ。
カムロウ「…!」
パヲラ「ドラゴンに変身したとしても、重さで甲板が壊れるか、吐く炎で船が燃える!どうしようもないときの大技で、戦況をひっくり返すことはできっこないわ!」
カムロウ「うぅぅ…」
でも…あのままではルカがやられてしまう!
どうすれば…どうすれば___
カムロウ「___うわああああ!!!」
カムロウが叫んだ瞬間、雲に稲妻が走り、船に落雷が降り注いだ!
ルカ「雷…!?」
ルカは尻尾の拘束を解いて退避した!
アルマエルマ「!?」
雷はアルマエルマに向かって落ちる!
しかし、アルマエルマは回避した!
ルカ「今…何が起きた!?」
甲板の床が、プスプスと煙を放ち、黒く焦げている。
今、確かに雷がアルマエルマを狙って落ちたように見えた。
アルマエルマはすんでのところで躱したようなので、当たることはなかったが。
カムロウ「…???」
カムロウは、右手を振り下ろした状態で呆然としていた。
どうやら、カムロウは自分が何をしたのか全く分かっていないようだ。
だが、僕達は何をしたのかが分かった__
__カムロウが雷を落とした。
嘘みたいに聞こえるが、そう言わざるを得ないのだ。
確かにその瞬間を、僕達は目撃したのだ。
ルカ「ぐっ…」
とはいえ、やはり生半可な強さではない。
半端な攻撃は、まるで通用しないようだ。
ルカ「こうなったら、あの技を…!」
天魔頭蓋斬…教わったばかりで、実戦では初使用。
不安は残るが、やるしかない!
ルカ「みんな、アルマエルマの隙を作って!」
けどあの技は、高所から飛び降りなければ使えない。
どうにか隙を作って、その間にマストによじ登る必要がある。
ラクト「へっへっへ…隙を作れってか?」
どうやらラクトは自信があるようだ。
ラクト「時間稼ぎなら俺様に任せろ!」
そういうとずかずかと、僕達を押しのけ前に歩み出る。
ラクト「下がってろお前ら!俺には切り札があるんだぜ!」
ルカ「き…切り札だって!?」
ラクト「俺の切り札は…」
そう言うとカバンに手を突っ込む。
ラクト「これだあああぁぁぁ!!!」
ラクトがカバンから取り出したのは___
___横に切られた一枚の札だった。
アルマエルマ「…それは?」
カムロウ「えっと…?」
マモル「お札ぁ?」
ジョージ「切られた札…「切り札」でござるか?」
ラクト「そう!切った札で「切り札」!イカしたジョークだろ?」
ジョージ「おぉ!確かに切り札でござる!」
マモル「こりゃ一本取られた!」
カムロウとアルマエルマ以外の三人はゲラゲラ笑い始めた。
その背後から、鬼の形相をしたチリは右手でデカいハンマーを持ち、左手でラクトの後頭部を掴む。
チリ「おい、ツラ貸せ___」
__ラクトは、ルカ、チリ、パヲラの三人にボコボコにされていた。
パヲラ「てめぇ!戦闘中だってのにふざけやがって!!!」
ルカ「隙を作れとは言ったけど、何やってんだお前!!!」
チリ「ナメてんのか!あぁ!?なんとか言えよ!!!」
ラクト「ゴメンなさい!本当にゴメンなさい!!」
アルマエルマはその一部始終を真顔で見ていた。
アルマエルマ「(…どう、声を掛けたらいいのかしら。)」
ラクト「わ、悪い!悪かった!本当はこっち…」
ゴソゴソとカバンを探り、中から何かを取り出す。
…粘土で出来た小さな人形だった。
……そんな土くれの人形でどうするつもりなんだ?
ルカ「お前って奴は…」
パヲラ「次から次へと…!」
チリ「ふざけやがってぇ…!!」
ラクト「待てって!今度はマジなんだって!!!」
後ずさりしながらラクトは慌てている。どうやら、今度は本当のようだ。
ラクト「行くぜ!ゴーレム!」
ラクトは土の人形に魔力を込め、前に投げた!
すると土人形は人間の大きさよりも大きく巨大化した!
ルカ「お、大きい…なんだこれ!?」
ラクト「マモルの式神ってやつを見て思いついたんだ!出来れば、別に作ってるアレもお披露目したかったけどな!」
そういえばラクトはこの前、マモルから何かを教わっていた。
このゴーレムは、その時に作ったものなのだろうか。
巨大化したゴーレムの右肩にラクトは乗る。
ラクト「俺はお前らみたいに武器をつかったり、すごい超人的な力は持ってねぇ!だから、俺の代わりに
そして肩に乗りながら、ゴーレムと共に決めポーズを決める。
ルカ「そうか!そういう戦い方があったか!」
ラクトの言う通り、彼は僕のように剣を使ったり、パヲラのように魔力で身体能力を強化するような術がない。生身の人間なのだ。
なので、ゴーレムを代わりに戦わせれば安全だ!
…だが、決めポーズをしたまま、一向に動く気配がない。
ルカ「…なんで動かないんだ?」
ラクト「…あー…
ルカ「………」
本当に大丈夫なんだろうか…
ラクト「行くぜぇ!行くぜぇ!!行くぜぇ!!!」
ゴーレムは剛腕を鳴らし、アルマエルマに攻撃を仕掛けた!
まずはラリアット、しかし避けられる。
振り向きながら左フックで殴りかかるが、これも避けられる。
避けられた瞬間に、アルマエルマは尻尾の口から粘液を飛ばした!
ゴーレムは左腕で防ぎ、右腕で殴りかかる。
アルマエルマは華麗に避け、尻尾を左腕に突き刺した!
すると、ゴーレムの左肩が崩れてしまい、左腕が落ちてしまったた!
アルマエルマ「見かけの割には、随分脆いわねぇ。」
ラクト「ああ。ただの土だしな。確かに防御力は皆無だ。」
ゴーレムは右腕を伸ばし、落ちた左腕を拾った。
ラクト「だけど、再生能力ならピカイチだ!」
するとゴーレムの左腕は吸収され、欠けた左肩と左腕が元に戻っていく。
ラクト「体が欠けても、欠けた部位とか土や砂を吸収すれば、すぐに元通りになる!」
アルマエルマ「ふぅん…」
ラクト「再生力!それがこいつ《ゴーレム》の一番の強みだ!」
ラクト「それによぉ…」
指パッチンをした。
すると、ゴーレムの背中から何本も腕が生えた!
ラクト「こいつは粘土細工なんだ、腕を増やすことだってできるんだぜ?」
アルマエルマ「そんなに増えた手で、いったい何が出来るのかしら?」
ラクト「お好み焼き何個もひっくり返せるぜ!」
ラクト「ぶちかませぇ!ゴーレム!」
ゴーレムは何本もの腕で連撃、ラッシュを仕掛けた!
アルマエルマはそれらを尻尾で防ぐ、避ける、受け流すを繰り返している。
すると、ラクトは振り向き、カムロウに向かって叫んだ。
ラクト「相棒!さっき雷落としたろ!?もう一回落とせ!」
カムロウ「えっ…!?そんなの、できない__」
ラクト「__俺は信じてるぞ!」
カムロウ「…!」
信じている…ならば、ぼくはその期待に応えるしかない!
さっきやったことを必死に思い出し、同じことをする。
体に魔力を込め、右手を空に掲げる!
暗く、稲光のする黒い雲に目線を向け、稲妻を掴むよう意識する…
…感覚ではあるが、今、確かに掴んだ!
カムロウ「落ちろぉ!」
感覚で掴んだ雷を、アルマエルマに向かって落とすように、右手を振り下ろす!
すると、再び雷が降り注いだ!
アルマエルマ「また…?」
しかし、再び避けられてしまった。
カムロウ「ご、ごめん。やっぱり避けられた…」
ラクト「いいや、避けるのは想定内だ!よくやった!」
ラクトはカムロウに向かってサムズアップした。
そしてすぐに、ルカの方に振り向いて叫ぶ。
ラクト「これでいいんだろ!?ルカ!!」
ルカ「あぁ!それで良い!」
なにが良いかというと、今、アルマエルマが立っている場所だ。
さっき、雷を避けたことでちょうどマストの真下に立っているのだ!
ここなら、天魔頭蓋斬が十分命中する位置だ!
ルカはマストによじ登り、そこから身を躍らせた!
ルカ「これでどうだ!天魔頭蓋斬!」
アルマエルマ「…きゃっ!?」
強烈な一撃が、アルマエルマの脳天に迫る___
___真剣白刃取り。アルマエルマは、刃を両掌で挟んで受け止めた!
ルカ「そ、そんな…!」
渾身の一撃でさえ、いとも簡単に防がれてしまった。
これではもう、他に打つ手などない___
アルマエルマ「___あはっ、私の負けみたいね♪」
ルカ「え…!?」
カムロウ「え…!?」
ラクト「はぁ…!?どういうことだよ!?」
アルマエルマ「約束したでしょう?手も足も、魔法も使わないって。」
確かに、アルマエルマは手も足も魔法も使わず、尻尾だけで戦うと言っていた。
アルマエルマ「そのつもりだったのに、つい手を使っちゃったわ。だからこの勝負、ルカちゃんたちに勝ちを譲ってあげる。」
__僕たちの勝ち?
アルマエルマ「そういう事でいいですよねぇ、アリスフィーズ様…?」
アリス「貴様がそれでいいなら、余の関知するところではない。」
アルマエルマ「くすっ…そういう事よ。今回は、退いてあげる。
アルマエルマは人差し指を立て、
アルマエルマ「でも…次に会った時は、本気で相手をしてあげるわ♪」
それをれろり…と舐め上げる。
パヲラ「わお。」
アルマエルマ「じゃあ…楽しみにしていてね♪」
船上に、またも一筋のつむじ風が吹き、そして、アルマエルマは一瞬で姿を消してしまった。
アルマエルマを追い払った!
カムロウ「消えた…」
ルカ「勝った…のか…」
アルマエルマが去った後、僕は船上で立ち惚けていた。
ルカ「この僕が…四天王を相手に…勝ったんだな…」
四天王の一人を撃退した。勝利の喜びが、じんわりと体を駆け巡っていく。
アリス「…両手両足、おまけに魔法を使わなかった相手に勝って、そんなにうれしいのか?」
チリ「私達、遊ばれてたって感じがする…」
ルカ「うぅぅ…」
確かに、ものすごいハンデ戦ではあったけど。
ラクト「な…なんでもいいぜなんでも。脅威が去ったってんなら、それで俺は十分だぜ…」
そう言うとラクトはぐったりする。
ルカ「…アルマエルマが本気を出していたら、やっぱり僕たちは勝てなかったのか…?」
ジョージ「恐らくは…いや、確実でござるな。」
マモル「アッシらの攻撃をほとんど、尻尾だけで防いだんですよぉ。しかも尻尾が傷付くこともなく。」
アリス「尻尾だけで戦っていた相手に、あれだけ苦戦したのだぞ?勝てる勝てない以前の問題だ、相手にもならん。」
ルカ「………」
ひどい言われようだが、実際のところ間違っていないだろう。
だけど僕は、まだまだ強くならなければいけないのだ!