天パがいない宇宙世紀   作:桜好き

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学生時代はルウムまで駆け足で行く予定


第2話

 

あんなに初々しく入学式を終えて数ヶ月後。俺は順調にカリキュラムをこなしていた。まぁ俺の出来る範囲で、だけど。で、今は戦術討論だ。今世の学友であるカズヤ・ワタライと俺は教官から渡される戦況図で部隊を指揮する事になっていた。

 

「なぁなぁ、ヤナギ。この戦況の場合はどうすりゃ良いんだ?」

 

「まだ見てないのに答えられる訳ないんだが。重力戦線と宇宙戦線どっちだ?」

 

「んなもん宇宙戦線に決まってんだろヤナギ。地球が戦場になる訳ないんだから」

 

「………あぁ…そうだったな」

 

がっつり地球、荒廃するんだよなぁ。そんな事を思いながら、今世の学友と戦術の討論をする。戦況としてはこうだ。こちら側は月面パトロール艦隊ということで、サラミス級が四隻、護衛艦としてレパント級ミサイルフリゲートが八隻という、まぁつまりは分隊だ。対してジオン側はそのパトロール艦隊に奇襲を掛ける構図で、チベ級がニ隻、ムサイ級が六隻、そしてまだ性能もハッキリしてないMSが二十四機となっている。因みに配置としてはこちら側は艦隊として行動しているが、相手は分散している配置だ。

 

「やっぱりここは全艦隊誘導ミサイルとメガ粒子砲で各個撃破か?」

 

「その前に先ず月に通報と救援要請だ。明らかに戦力差がある。正面から戦えば部隊の過半数が消し飛ぶ」

 

「うぇー…これでも戦力差があるのか?そりゃあ奴さんが持ってるMSってのは未だに性能も何もかも未知の存在だけどよ。レーダーで丸見えなんだから誘導ミサイルで叩き落とせば良いじゃんか」

 

「MSがフレアやチャフを積んでたら簡単に躱されるぞそれ」

 

「あぁ…そっか。そうなると近接戦闘されちまうのか」

 

「そういうことだ。だから先ずは月に救援要請してセイバーフィッシュ隊を寄越してもらう。それからだな」

 

まぁ本当はミノフスキー粒子とかいう魔法みたいな粒子によってレーダー系全部妨害されてなす術なく死ぬんだけどね。でもそんな事は言えないので、そういう体で状況を進めていく。

 

先ず、こちら側はレーダーが生きてるという前提で、こちらに奇襲を掛けようとしているジオン軍の艦隊を発見、そして通報とする。救援は足の速いセイバーフィッシュ隊でも10分掛かるとして、その間どう生き延びるかだ。

 

「そうなると…遅滞戦術か?」

 

「まぁ、そうだな」

 

常識だな。レーダーが使えて誘導ミサイルを撃てるのだし、それをばら撒いて貰って少しでも相手に損害と遅延をさせたい。メガ粒子砲をぶっ放すのもいい。先ず間違いなくそれでムサイ級数隻に損害を与えられるだろうしな。ムサイ級だけならそれでよかった。

 

「だよな!ミサイルフリゲートがいれば取り敢えず弾が無くなるまでMSも寄ってこないし。これなら10分持つか?」

 

「いや、ダメだな。相手は二十四機もいる上にチベ級が二隻もいる。対してこっちはマゼラン級がいない。撃ち続ける前にチベの実体弾かMSの攻撃でドカンだ」

 

「えー…じゃあどうするんだよ」

 

「そうだな…先ずは月の方向に後退だ。明らかな戦力差の場合、攻撃は嫌がらせ程度にして全速で後退する方が良い。レパントがいるのならミサイルで充分牽制が出来るからな」

 

「成る程…」

 

そんな感じで戦術の討論をしたのだった。

 




尚教官からは合格を貰った。
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