俺が考えた 仮面ライダーBLACK SUN   作:井上ああああ

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第3話 ゴルゴムの闇

蜘蛛怪人騒動から数日後

午後7時

 

 

国際ゴルゴム平和連合・日本本部の地下室では、支部長ビルゲニアが三神官から呼び出しをされていた。

モニター上には三神官ダロム・バラオム・ビシュムの影がうつっていた。

三神官はそれぞれ、中東およびアフリカ・欧米・ユーラシアの三部署のそれぞれのリーダー、支部長にすぎないビルゲニアよりも位は高かった。

 

 

「お久しぶりでございます。」

 

 

ビルゲニアは恭しく土下座をした。

 

 

「挨拶はよい、キングストーンは手に入れることができんのか。」

 

 

三神官の長老であり欧米支部の支部長であるダロムは一喝した。

 

 

「堂波首相は私に協力してくださらんのです。ダロム様はアメリカの財政界のコネがたくさん多くあると聞きました。日本の政治家どもは所詮アメリカの言いなり。ダロム様から喝を頂ければあるいは…。」

 

 

ダロムはフンと鼻を鳴らした。

 

 

「笑わせるでない、ビルゲニア。欲しければ、貴様の手で勝ち取ってみろ。大方…自分が世紀王になろうなどと思い込んでいるかもしれんがな。」

 

 

ヌッ…このジジイめ!

ビルゲニアは歯を食いしばった。

 

 

「ハハハハ!!!本当か、ダロム?笑わせるなァ!!!貴様が世紀王?片腹痛い!!」

 

 

三神官で最も戦闘力の高い、しかし知恵の足らないバラオムは高笑いをした。

 

 

「それにな、お前たちは悪いが…赤のキングストーンの片割れはこのバラオム様がいただく!部下からの報告では盗んだ、連中はこのアフリカの地にきていたというではないか!!この獣王バラオム様こそ、あのキングストーンを取るにふさわしい!!お前の出る幕ではない!!!ハハハハ!」

 

 

バラオムの野太い声は低く響いた。

 

 

「やかましい、バラオム。お前の話はうるさい。世紀王に相応しい器は用意している。我らがあくまでそのつなぎでしかない。身の程を知れ。」

 

 

ダロムはくぎを刺した。

紅一点の冷静なビシュム、アジア支部のリーダーである彼女はそれに続いた。

 

 

「しかし、バラオム殿。赤いキングストーンはアジアでなくなりました。そしてアフリカに来ていたのは無くなる10年前、40年前のことでございます。」

 

 

バラオムはムッとした。

 

 

「なくしたのはな、お嬢ちゃん!お前の親父の失敗だ!忘れるな!そもそも30年もかかってなぜ見つからぬ!貴様らは父娘そろってだらしがない!だからビルゲニアからもなめられとるのだ!小娘!このバカが!」

 

 

ビジュムはイラだった顔を向けた。

それをみたダロムは静止した。

 

「もうやめよ、やめよ…。ビルゲニア、そなたには何十万という部下がおる。そ奴らの中で諜報に長けるやつを探して探し出せ。それでよいではないか。わしらを巻き込むでない。話は終わりだ。」

 

 

モニターからダロム・バラオムの順で映像が消えた。

 

 

「ビジュム様、もう会議は終わりましたが…。」

 

 

ビジュムは体を震わせ声を荒げた。

 

 

「貴様のせいで私も父上も笑われた…必ずキングストーンをみつけだせ!さもなくば…貴様はクビだ!わかったな!」

 

 

そして、すぐに消えていった。

ビルゲニアは歯を食いしばりながら手を震わせた。

 

 

「クソ…三神官め…、元はと言えばてめえらのせいだろーが!!」

 

 

クソ…三神官め。

今にみていろ。

いつか必ず赤いキングストーンをみつけだして、必ず世紀王になってやる。

そして、その時は俺がこの世の支配者だ。

 

世紀王に相応しい器はすでに用意しているだと!!!

それは俺であるべきだ。

それ以外の存在はなるべきではない!

 

 

バラオム!あいつは真っ先に殺す!

ビジュム!あの小娘は殺す前に楽しんでやる!

ダロム!あいつは化石にしてやる!

 

 

「クソ…いつか、いつか…。俺様が…。」

 

 

ビルゲニアは苛立っていた。

だが、彼には分らないところで運命のパズルはつながろうとしていた。

 

 

同じ頃。

和泉 葵は、竜田中学の3年生は部活から帰ろうとしていた。

葵はスマホで義理の母に向かって連絡をしていた。

 

 

『ママ、遅れる。先食べてて』

 

 

ふと、その時彼女は思い出した。

黒い仮面ライダーの姿を。

私は救われた。

あのゴルゴムを弾圧する、権力の犬に。

 

 

「何考えてるの、葵。」

 

 

涼子は尋ねてきた。

 

 

「いや、最近ちょっとさ…。ある男の人の事ばかり考えてしまうんだ…。凄い優しくて強くていい人なんだけど私、その人に辛くあたっちゃって…。」

 

 

涼子は葵の目を見つめ、いたずらに尋ねた。

 

 

「まさか、好きな人?」

「バカ、そんなんじゃないって!」

 

 

葵は首を振った。

 

 

「だって、彼は年上すぎるし…アタシはまだ子供だし。」

「年下好きな男は世界に多いと思うけど。」

「勘弁よ…それ…。」

 

 

その様子を遠くから見つめる一人の男がいた。

金髪のソフトモヒカンをしていた。

いかにも「遊び人」というタイプだ。

 

 

「見て、葵…イケメンがいるよ。」

「はあ…。」

 

 

若い男は葵と涼子に反応した。

 

 

「ねえ、君たち…俺の事言ってたのかなァ?」

 

 

葵は否定した。

 

 

「申し訳ありません、この娘…バカなんで。何も聞かなかったことにしてください。」

「そーッか。」

 

 

若い男は無視をした。

そして、葵と涼子は通り過ぎようとした。

 

 

 

「フフ…聞いたか、羽田。俺の事をイケメンだとよォ…。」

 

 

若い男がそういうと、空中から大きな物体が降りてきた。

男だった。

しかし、ボロボロの眼鏡とよれよれの服を着た小汚い男だった。

 

 

「おい、遊びはよせよ…。犬養、俺たちはあくまで…『食事』にきたんだ。もう人を食って何日になってない。」

「3週間だな、そろそろ牛や豚じゃ物足りねェ…!」

「全くだぜ、俺は血にありつきたい。下半身の肉はやるよ…その代わり上半身の血をくれ。」

「だから俺たち組んでいるんだろォ?お互い趣味違うからよぉー!!!」

 

 

怪しい目の輝きをした二人はターゲットを絞った。

ガードが緩い女は飽きた。

ガードが堅い女を殺して食いたい…。

そして闇に消えた。

 

 

数分後。

 

涼子のマンション前まできた葵は彼女を見送った。

彼女は手を振ると、一人だけになった。

そしてまた仮面ライダーのことを考えた。

やがて、マンションを遠く離れて路地裏に出た。

 

 

その時だった。

 

 

「おっ、さっきの娘じゃーン!」

 

 

声だ。

さっきの青年。

でもなんで…。

 

 

「え?」

 

 

葵は驚いた。

 

 

「何?驚いちゃったのかァー!!!嬉しいなァー!!!」

 

 

何この人。

追いかけてきて何が言いたいの…。

 

 

「何ですか…なんで、追いかけてくる必要があるんですか。」

「俺ねー君にほれちゃったンだ…食べたいぐらいにね…。フフ!」

 

 

 

そういうと遊び人の男の顔は震え、肌が裂けていった。

すると、そこから大きな二足歩行の野犬のような姿があった。

 

 

「え?え???ええええええ?!!」

 

 

葵は困惑した。

 

 

「狼男!?」

「ゴルゴムだよ…、犬のね。そして、俺も…ゴルゴムだ。」

 

 

葵は振り向いた。

そこには男が立っていた。

男は先ほどの狼男同様に、体が裂けると大きく大きく羽を伸ばした。

それは、鳥ではなかった。

コウモリだった。

 

 

「吸血鬼!?」

「だからァ…ゴルゴムだよ!!!」

 

 

 

 

苛立った狼男は雄たけびをあげると葵に踊りかかった。

そして大きく吠えた。

 

 

 

「あおおおおおおおおおおおぉおおおおおおおおオオオンンンンン!!!!!」

 

 

 

そんな時だった。

緑色のバイクがみえた。

あのバイクは…。

 

 

 

「また会ったな。」

 

 

 

バイクの主はいった。

黒い装甲をしている、仮面ライダー。

 

 

「…あまり夜遊びは感心しないぞ。」

「ライダーさん!!!」

 

 

犬型ゴルゴムはキバをみせ唸り声をあげた。

 

 

「なんだァ、てめえ!!!仮面ライダーか?…まあいい。てめえを殺してそれからあのメスブタを八つ裂きにしてやるぜェ!!!!!!!」

 

 

犬のように駆けながら、犬型ゴルゴムはライダーに飛びついた。

そして、キバを立てライダーの左腕に食らいついた。

火花が飛び散るのが葵にみえた。

そして、犬型ゴルゴムは噛みついたまま押し倒していた。

否、仮面ライダーが押し返した。

まるで、相撲だ。

 

 

と、その時だった。

 

 

「おい、仮面ライダー俺を無視するな!!!」

 

 

コウモリ型はその足で仮面ライダーをつかむと引き摺り始めた。

それにあわせて犬型ゴルゴムもかむ力と押し倒す力を強めた。

2対1…いくら仮面ライダーと言えども不利だ。

引き摺らて、火花が飛び散っていた。

 

 

 

「ライダー!!!」

 

 

葵は悲鳴を上げた。

 

 

 

「あのままじゃ、やられる‥。」

 

 

 

その時彼女は足元にブロックがあることに気がついた。

これをぶつければ…って重い!!!!

こりゃなげられない。

 

 

「グラスホッパー!!!!」

 

 

仮面ライダーは叫んだ。

するとグラスホッパーと呼ばれた緑色のバイクが動き出した。

 

 

「え?!」

 

 

葵は驚いた。

 

 

そして、グラスホッパーは犬型ゴルゴムの背中をタイヤで轢き始めた。

 

 

 

「うぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおンン!!!!!!」

 

 

 

悲鳴をあげると犬型は地面に倒れ力を弱めた。

犬型が倒れたことで余裕ができた、仮面ライダーはコウモリ型の足をつかむと力いっぱいに放り投げた。

 

 

「うわああああああああああああああああああああああああああ!!!」

 

 

 

コウモリ型は怪力のまま放り投げられ、左端にあった川底へと落下していった。

犬型は起き上がると、仮面ライダーに怒りの表情を向けた。

 

 

「てめェ・・・・・・・・・・!!!」

 

 

仮面ライダーはドンとたった。

そして、腕の傷を触り言った。

 

 

「キサマ、5人以上殺しているな…先週死んだ女子高生の傷跡に同じ咬み傷があった!!!もうお前は死刑の対象だ…。だから、生かしておかん!」

「何を言う、俺の餌食になった女どもは殺されて感謝しているさ…俺に殺されてなァ!!!!」

 

 

その時、葵はみた。

仮面ライダーの赤い目が一層光輝いた。

 

 

 

「…ゆるさんッ!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

 

仮面ライダーは声を荒げた。

その時だった、グラスホッパーと言われるバイクの形状が変わった。

そして、剣になっていくのがみえた。

それは仮面ライダーの両腕の中に納まり、彼は構えた。

 

 

 

「キサマになにができるってンだあああああああああああァぁあっぁアァァァァ!!!仮面ライダーぁッ!!!!!!!!!!!」

 

 

 

犬型ゴルゴムはキバを伸ばすと、再び飛び掛かった。

仮面ライダーもそれに応じるとジャンプして、剣を振りかざした。

犬型ゴルゴムの体が切り裂いていくのがみえた。

 

 

「あ、あ・・・あおおおおおおおおおおおおおおおンンんんんんんんんんんんンン!!!!ぎゃあああああああああああああああ!!!!!!」

 

 

犬型ゴルゴムの体は両断され、爆破四散した。

それをみた葵は口を押えた。

 

 

 

「凄い…。」

 

 

 

これが、これが仮面ライダー。

これが強さ…。

仮面ライダーは装甲の変形が解除になった。

そこには、男らしさとやさしさのまじった青年の姿があった。

 

 

「おい、けがはないか?」

 

 

葵は思わず顔を赤くした。

 

 

「え?いや・・・え?」

「だから、ケガないの?あるの?」

「え、ありません…。」

 

 

黒く短く整った髪、高い鼻、そして大きな顎…。

均等のとれた筋肉質な体。

めっちゃイケメンじゃん!!!!!

 

 

「わかった、なら家まで送ろう。家はどこにあるんだ?明日調書を取りに行くからな。」

「えーーーーー!!?家に・・・でも・・・・。」

「もういいから、乗れ。」

 

 

葵はもじもじしながら、頬まで染め上げていた。

南はそんなことなど気にしていないという感じであった。

 

 

 

 

その様子を傍らでみているものがいた。

 

コウモリ型ゴルゴムだった。

相棒が殺された、彼は驚いていた。

仮面ライダーのパワーではない。

少女の方だった。

それも…少女の首から下げている物。

それに彼は見覚えがあった。

 

 

「アレは…キングストーン!!!!!!!」

 

 

 

赤のキングストーン、それは30年前に姿を消したもの…。

 

 

傍らが割られ持ち逃げされた。

それが…日本にあるだと!!!!

あれをみつければ、そのゴルゴムは…世紀王になる!!!

だが、俺のその器ではない…。

コウモリ型はスマホのカメラをズームさせると、その写真をうつした。

少女の顔も。

 

 

「まず、連合に相談だ…。」

 

 

 

コウモリ型ゴルゴムは空を飛ぶと、天空高く飛び去って行ったのだった。

 

 

 




一応仮面ライダーは1国一人という設定なので
複数登場します
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