アリアンロッド~ISを駆る冒険者~   作:アルシェス

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皆さん、非常に長らくお待たせしました。
はい、寝落ち+MS挿絵用のプラモ作成+MSの方が
書きやすかったという結果、大変遅れました。
早く癖になりつつある寝落ちを改善せねば。

取り敢えず、今回はこのキャラクターの登場です。


愛しい人

ボーデヴィッヒの一件から数日後、

もうすぐ学年別トーナメントが始まる。

全員強制参加だからな、めんどくさい。

 

俺は戦うのは好きだ、強い相手と戦って

お互いを高めるのは楽しいし、命がけでも

人生のスパイスとして面白い。

自分が[強い][偉い]と勘違いしている

糞豚を叩き潰すのも楽しいからやめられない。

だが見世物みたいにされるのは嫌いだ。

俺は娯楽になった覚えはないからな。

俺の全てはあの世界で仲間達と共に培ってきたのだから。

 

「えー、転校生を紹介します、一人はもう紹介しましたけど」

 

少々やつれ気味の山田先生が入ってくる。

おそらくあの一件だろう、心中で謝罪する。

 

「シャルロット・ルイスです、皆さん改めてよろしくお願いします」

 

女子制服を纏ったシャルロットが挨拶をする。

糞兎が自社で引き取り、所属テストパイロットにしたそうだ。

あの徹底的に他人への興味を失くしたような奴が、ね。

これも喜ぶべき変化なのだろうか?

とりあえず、周りが騒ぎだすのはスルーする。

しかし、糞兎がもう一人送ったと言っていたが、誰だ?

養女の[クロエ・クロノクル]か?。

 

「後もう一人紹介します、入ってください」

 

入って来たもう一人を見て、俺は固まった。

 

「フィーネリア・エガタニアです、皆さんよろしくお願いします」

 

俺より頭一つ分低い身長、艶やかで指通りがよさそうな

腰まである黒髪、量産品アイドルが裸足で逃げ出すほど

可愛らしく整った顔立ち、腰はしっかりと括れ、

胸は山田先生と同じほどの巨乳、いや爆乳と言うべきか。

肌は注意深く確認しなければわからないが、若干灰色に近い。

 

「……フィーネ?」

 

共に旅をしてきた仲間であり、誰よりも愛おしい恋人。

フェーネリア・アタナシア・シエル・エガタニアがそこに居た。

 

「久しぶりね、イチカ」

 

俺の目の前まで歩いて来たフィーネが、

ニッコリと微笑む、この世界に戻ってから、

ずっと見たかった笑顔だった。

 

「本当に、フィーネなんだな……」

 

夢ではない。

フィーネが怒り顔で俺の両頬を引っ張る痛みは

まぎれもなく本物……っていてぇぇぇぇぇぇ!。

 

「よくも私の前から消えたわねぇ!!」

ふぁるかった(悪かった!)ふぉれはふぁるはったはらはらへ!(それは悪かったから放せ!)

 

ようやく解放される、目茶苦茶痛い。

 

「まあいいわ、仕方ないことだったし」

 

穏やかな表情で、フィーネが俺に抱き着き、顔を胸に埋める。

 

「会えてよかった」

 

俺もフィーネを抱きしめる。

 

「ああ、やっと会えたな」

 

教室が大騒ぎになったのは、言うまでもない。

 

__________________

 

「よ、予想外よ」

「織斑君の恋人が来たなんて……」

「それも、凄く美人だった」

 

昼休み、アタシ達一夏に好意を寄せる面々は顔を突き合わせてうなった。

皆一夏に好きな人がいるのは気付いてた。

それでも振り向かせてやる意気込みだったが、

実際の処、それは相手がこの場には居ないことからくる余裕だった。

 

しかし、その相手(しかも凄まじい美少女)が現れて、

しかも未だに両想い、これにはへこまざるを得ない。

 

「あら、諦める気?」

 

ってエガタニア!?何時の間に!?

 

「何よ!勝利宣言でもしに来たわけ!?」

「別に、私は浮気ぐらい許すし」

「「「へ(え)?」」」

 

コイツ、今なんて?

 

「私だけを見て欲しいっていう気持ちはもちろんあるわ

でもね、私達は三年間寝床も同じだったし、どんな人間かはよく知ってるわよ

だから浮気ぐらい許すわよ、どうせイチカは貴方達を振ったりは出来ないだろうし」

 

大人びてる、なんか…一夏が惚れた理由が分かった気が

 

「まあ、本妻は私だって確定してるし♪」

「言ってくれるじゃない」

 

訂正、かなり性格悪い。

 

_______________________

 

『ハロハロー!束さんだよー!』

「切るぞ」

『切らないで!……要件はわかってるよ

フィーちゃんでしょ?』

 

何時の間にやら俺のスマホが糞兎に改造されている。

いい迷惑だ、無許可でやりやがって。

 

「何でフィーネが所属員になってんだよ」

『いやね、急に部屋が光ったと思ったら居たんだよ

捕まえようとしたら逆にねじ伏せられるし』

「当たり前だ、冒険者(俺達)を舐めるなよ」

 

一人前以上の冒険者は、言ってしまえば

アメコミのヒーローやヴィラン(怪人)と同等なのだ。

例えISがあろうと、勝つのは容易ではない。

フィーネはプリースト(神官)だが、近接戦能力は

俺と同等なんだから糞兎では勝てまい。

まあ、特化しているムサシには勝てないがな。

 

「で、編入させたの理由は?」

 

糞兎のことだ、何も無しなわけがない。

 

『だって、いっ君嬉しいでしょ?』

「それだけか?」

『うんそれだけ、名目上はうちのテストパイロット』

「ファイナルアンサー?」

『ファイナルアンサーです!

お願いだから射撃の的にしないで!!』

「ならいいさ、何か企んでたらその時はその時

遠慮なく的にするぜ、実弾でな」

『止めて―!死んじゃう!束さんでも死んじゃうよ!』

 

糞兎は嘘を言ってはいない。

ロアさん達も明久さんの世界に飛ばされたことがあるらしい。

となれば、フィーネがこちらの世界に来られるのも納得だ。

問題は、それが一方通行かそれとも往復可能か。

後者だったら、とっととエリンに行くだろう、

宇宙進出も、向こうなら遠慮なくできるしな。

 

『それにしても、ちょっと残念だな』

「何がだ?」

『だって箒ちゃんが好意寄せてたのに

いっ君もう彼女持ちだったし、姉として残念だよ』

「はぁ?」

 

馬鹿言って………いや、対人経験が皆無に等しい

糞兎なんざにわかるわけないか。

 

「寝言は寝て言え、モップが俺に好意?

あんなもん[依存]とか[独占欲]の類だろ

身内贔屓するなとは言わないけどよ、限度はあるぞ」

『え?』

「自分の都合やら理想やら押し付け

それが通らなきゃ癇癪起こし

挙句の果て俺の信念や選んだことを

ロクに知りもしないで否定しやがる

そんな事、俺を[物]と考えなきゃやらないぜ

ハッキリ言って保育園通いたての餓鬼がやることだ

そのあたりはテメェそっくりだ、流石は姉妹だな」

『そこまで酷いんだ………』

「だから頼まれても専用機はやるなよ

あの手のバカは力手にすると周りを巻き込んで自滅するからな

それも、かなり被害が大きくなるやり方で」

 

______________

 

「IS知識は大丈夫なのか?」

「問題無いわ、兎ちゃんに教えてもらったから」

 

奇跡ね、またイチカの隣に居られるなんて。

 

「そういや、どうやってこっちに?」

「国のことが一段落ついたから、貴方を探す旅を始めたのよ

皆は新しい旅を始めちゃったから一人だけどね」

「……悪い」

「気にしないで、好きでやったことだから

それで新しい遺跡を探索してたら、偶然これを見つけてね」

 

そう言って私は見つけた物、やけにシンプルなデザインの

ブローチを取り出す。

 

「これを手に取ったら兎ちゃんの言ったことになった訳」

「笑うところかね」

 

少々呆れ気味の表情、変わらないわね。

 

「でも、それはどうだっていいわ………だって」

 

私は手を、イチカの手に重ねる。

 

「またこうやって一緒に居られるから」

「フィーネ……」

「イチカ……」

 

お互いに顔を近づけ、そのまま唇を………

 

「誰かぁぁ!ブラックコーヒーをぉぉ!!」

「甘いぃぃ!甘過ぎて砂糖がぁぁ!!」

「グゾォォォォォォォ!リア充なんて大嫌いダァァァ!」

「狙ってたのに……彼女持ちなんて……」

「……一夏め…………コロス……」

「一夏さん……目の前で…しないで……(パタン)」

「セシリアが倒れた!!?」

「うう……勝てるのかな?」

「嫁よ!私達も!」

「ラウラ!こんな時に寄るな!

弾!助けてくれ!」

「すまん数馬……甘ったるくて胸焼けが……」

「……(パタン)」

「パスには刺激的すぎたな………」

 

人前だということ忘てて地獄絵図だけど、別に気にすることないわね。

私達はお互いに唇を重ねる。

 

教室が更なる地獄になったのは、言うまでもない。

 

______________

 

何故だ………何故なんだ一夏!?。

私という物がありながら、何故どこの馬の骨とも知れぬ

阿婆擦れと恋人になる!?。

何故私を選ばない!?お前に一番ふさわしいのは私だろう!

周りを女に囲われて目がくらんだか!?。

 

いや……あのエガタニアとかいう女!。

奴が一夏を惑わせたに違いない!。

 

まってろ一夏!

トーナメントでお前に勝って目を覚まさせてやる!!。

 

 




砂糖吐く光景ってこんなんでしょうか?
私は恋人を作ろうともしない絶食系のため、
自力では全くわからないのですが。
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