前回から半年も空いてしまいました。
寝落ち・TRPGセッション参加・マイクラ・RPGツクール
やってることが色々あいりすぎましたので。
私の生活改善が必要ですね。
私とイチカは一緒にモノレールという乗り物に乗っている。
臨海学校という学校行事のために水着を買いに行くのが目的。
まあ、実際はデートなんだけど。
それにしても………
(なんか機嫌悪いわね)
イチカがやけに不機嫌、一見しただけじゃわからないけど、
私にはそれがハッキリとわかった。
「何かあったの?」
「糞姉……能無しに愛想が尽きた」
なんでも勝手に興味も湧かない試験に登録し、
挙句の果てに冒険者を馬鹿にしたのだとか。
「何よそれ?」
呆れてものが言えない。
家族は所有物じゃない、好きにできるなんてタダの妄想だ。
おまけに冒険者を馬鹿にするなんてどうかしてる。
いや、理解したうえでそうするならいい、ある意味当然だから。
でも知りもしないくせに馬鹿にするなんて論外だ。
そんなのイチカの全てを否定するのと同じだ。
何を考えて……いえ、何も考えていないのでしょうね。
自分の弟だからとか言って決めつけてるだけ。
どうやったらそんなおバカさんが出来上がるのかしら。
「……潮時ってやつかしらね」
「かもしれないな」
母様が言っていた。
大人になるってことは、生き方を自分で決めて
自分の足で歩いて、責任を自分で背負っていくことだって。
イチカは冒険者という生き方を自分の意思で選んだ。
誰かのそうしろと言われたからじゃなく、まぎれもない自分の意思で
そしてその責任も罪も、自分で背負ってきた。
それを否定する権利なんて無いはずなのに。
というか、本人とろくに対話も無しに決めるなんて愚行じゃない。
いい加減縁切りの時期かしら。
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「これなんかどう?」
「やめてくれ、俺が持たない」
赤のビキニ、確かにフィーネには似合いそうだが、
いかんせん布面積が少ない。
そんなん着て来られたら俺の理性が切れる。
既にやってる関係で今更だが。
「じゃあこっちは?」
「それは……」
ホワイトグレーのビキニ。
デザインも面積もさっきよりは落ち着いている。
まあ、フィーネの爆乳とスタイルの良さを考えれば
五十歩百歩なんだろうが、それでもマシだ。
「お前の雰囲気に合ってるし、
スタイルの良さを引き立てるから似合うだろうな」
「そう、これにするわ」
そう言って、フィーネはレジに向かう。
「それぐらい俺が出すぞ」
「いいの、ウサギちゃんに小遣い貰ってるから」
せめて給料と言えないのか?
「おいおい、それぐらいの甲斐性ぐらいあるっつうの」
「それもそうね、お願いするわ」
二人揃ってレジに向かおうとする。
すると後ろから誰かが近づいてきた。
「ならこれの代金も出しなさい」
全く関係がない女が水着を突き出してくる。
ISによる女尊男卑社会はほぼ完全に崩れたが、
昔が忘れられずこんなことしてくる馬鹿はまだいる。
勿論、買ってやる義務などないし。
「知るか、自分で払いな」
「そう、立場が分かってないのね」
思わずフィーネと一緒に笑ってしまう。
「バカだろお前、そりゃコッチのセリフだ」
「女尊男卑はとっくに終わってるのよ、
顎で使えるわけないじゃない」
なんか驚いた顔してるな……あ、
フィーネが女尊男碑を否定したのが信じられないのか。
「なっ何よ、アンタ女のくせに男の味方するわけ!?」
「別に味方しちゃいけない決まりなんてないでしょ?
それ以前に、貴女IS操縦者?相応に威張れる立場?」
「そ、それは……」
「貴女みたいなのは目障りなのよ、消えなさい
さもなければ死になさい」
おお、女王様特有の冷たい視線。
阿婆擦れは腰抜かして逃げて行った。
「気分悪いわね、この世界が嫌になるのもわかるわ」
「だろ」
真面目な話、男尊女卑の時代もまあ酷いものだったが、
少なくとも現代よりはましだろう。
すれ違った異性を奴隷扱いすることなんてなかったからな。
まあ、今でも差別そのものが残ってる国や地域はあるからな……
まったく、世知辛いことだ。
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さて、時間は進んで俺達は臨海学校のバスに乗っている。
ゆっくり旅行が楽しめるというのは良いものだと常々思うな。
アッチじゃ襲撃を常に警戒しなけりゃならなかったし、楽しかったけど。
(しっかしな……)
相変わらず能無しとモップがこっちを睨んでくる。
いっぺんコイツ等の思考回路とやらを見てみたい。
〇ーム〇ォッチより単純でバグだらけなんだろうな、やっぱ見たくない。
「やっぱ、住んでる世界が違うんだな」
俺にとって[世界]とは、自分で広げていくものだ。
自分で歩き、自分で見る、そうやって知らない世界を見つけていく。
弾も数馬ももそう、エリンで……俺達は冒険に魅了されている。
そう、俺はもう巣立った存在なのだ、今更戻って何になる。
まだ見ぬ先へ行きたい、地位も身分も俺にはゴミに等しい。
いい加減ハッキリとさせないとな。
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私はパパ達と一緒に水着に着替え、砂浜にいる。
横を見ると、パパとイチカさん、カズマさんが傷だらけの体を晒してます。
「お、織斑君、傷だらけ」
「冒険者だからな」
皆さん、傷の多さは同じぐらいだ。
「そういえばおりむ~、その顔の傷どこで?」
黄色いネズミみたいな着ぐるみを着たのほほんさんが訊ねる。
何で今まで聞かなかったのだろう?
「こいつは強盗団とやりあった時の傷だ
一瞬躱すのが遅れてたら、真っ二つになってたな」
そう言ってイチカさんが笑う。
「お前
パパ、人の事言える?
「え?海賊と素手で戦って撃たれたのは誰だっけ?」
「二発しか当たってねえぜ!」
そう言ってパパが右足を突き出す、二発分の銃創があった。
「人の事言えねえ」
「そういう数馬だって、油断して猛獣に噛まれたんだろ」
「傷は勲章だぜ!」
カズマさんが跡が残った左腕を掲げる。
「やれやれ、喧嘩傷が可愛く見えるぜ」
「ホント、酔っ払いに酒瓶でかち割られた傷なんて、自慢にもならないわね」
フィーネさんが大きな傷跡が付いた右手のひらを見せる。
そして皆で笑い出す。
「なんで笑い話にできるのよ」
リンさん、それが冒険者ですよ。
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この世界の海は楽しい。
好きに泳げるし、ビーチバレーも面白いし、ゆっくりくつろげる。
ただ、水が少し汚い気がする。
イチカの話だと、工業発達と共に出た廃棄物を海に捨てていたせいらしい。
こんなに綺麗なのに、もったいないことをする。
旅館の食事も美味しかった。
ダイワに行ったこともあるから、刺身も普通に食べられるし。
しかも高級魚らしいじゃない、お金かけてるわね。
私達なら安飯でも文句言わない、むしろ大歓迎なんだけど。
後は温泉ね。
向こうでも何度か入ったことあるし、
イチカとの混浴も経験済み……襲ってもらえなかったけどね。
まあ、あの時の私は女王になる目的があったから
純潔は守らなきゃならなかったし、しょうがないと言えばしょうがない。
誤魔化しなんていくらでも効くのにね。
今はとっくにイチカ相手に失くしてるからいいけど。
「フィーネ」
「簪?どうしたの?」
「織斑先生が呼んでる」
……ふーん、来るべき時が来たってわけね
思ったより遅かったじゃない。
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フィーネと一緒に織斑先生が待つ部屋に行くと、
鈴達も一緒だった。
一人、織斑先生が鋭い表情でフィーネを睨んでいる。
といにかく重苦しい空気に黙り込むけど、
フィーネは澄ました顔で笑ってる。
織斑先生が怖くないらしい、と言うより、フィーネに
怖い物なんてあるのかな?
「揃ったな……この中で愚弟に惚れている奴、手を上げろ」
その言葉に、私は手を上げる。
フィーネは当然だし、鈴とシャルも手を上げる。
後篠ノ之さんも上げた。
「セシリアは違うの?」
「私が一夏さんに抱いてる感情は、
どちらかと言えば憧れや尊敬ですので」
ああ、前に物語の主人公みたいだって言ったしね。
「ふん、おい箒、鈴、更識、お前達は一夏と付き合うつもりはあるか?」
「はい!」
「まあ、諦めきれないし……でもフィーネと付き合ってるからねぇ」
何を根拠にしているのかわからないけど、篠ノ之さんが威勢よく返事する。
どう考えても貴女じゃ無理だと思う、完全に嫌われてるし。
後鈴の発言には同意する。
一夏君もフィーネも一途みたいだし、砂糖吐くぐらいラブラブだ。
それにフィーネ自体、魅力的な女性だもん。
可愛いと綺麗の中間みたいに整った顔立ちに、
小柄で爆乳クラスのバストに括れたウエスト、肉付きが程よいヒップ。
腰まで伸びた髪はサラサラツヤツヤ。
おまけに性格も良くて器も大きい。
自信を無くすくらいだ。
「私はそこの小娘と一夏が付き合うのを認めた覚えは無い
寧ろ今日は伝えるべき事があったから呼んだ」
「あら、何かしら?」
織斑先生がフィーネを睨みつける。
「エガタニア、貴様には即刻一夏と別れて貰う
一夏は今後、日本代表候補生になり、いずれは日本の国家代表として
モンド・グロッソへ出場し、私が立った総合優勝の表彰台に立つという人生がある
その人生に貴様という存在は汚点でしかない」
フィーネがお腹を抱えて笑い出す。
今の言葉がおかしくてたまらないらしい。
「何がおかしい!?」
「だって、余りにも馬鹿馬鹿しいのよ
さっきから決定事項みたいに言ってるけど、それ全部イチカの意思じゃなくて
貴女の勝手な願望でしょ、笑っちゃうわよ」
「なんだと……」
「実際そうでしょ、だって……」
「今の貴女、本当に家族なのか怪しいもの」