アリアンロッド~ISを駆る冒険者~   作:アルシェス

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お待たせしいたしました。


おや?こんなところに

翌日、絶縁状を突き出せたからか、気分がよかった。

まあ、学校で何度も顔を合わせることになるだろうが

それはそれだ、苗字変えないとな。

 

「俺達は無縁だからな」

「だな~」

 

二日目は、専用機持ちに追加装備一式が送られ、

揃いも揃ってそれのデータ取りに追われる。

 

鈴は単純に機能の底上げを図ってるやつだな。

龍砲の砲門が四つに増えている。

 

簪は実体シールドとブースターのセット。

元の一式に近づいている。

 

セシリアは大型ライフルとゴーグル型バイザー。

ビットをブースターにした高速戦闘型みたいだ。

 

シャル(そう呼ぶようになった)は無し。

前の機体は所有権の問題で使えなくなってるし(国に返却)

LC社所属になっても、まだ専用機がないからな。

 

ラウラは追加レールガンと実体シールド多数。

砲撃に特化させたのか。

 

ついでに言うと、俺達は免除されている。

元々追加装備が必要ないからな。

俺は魔導銃と短剣以外にも使える武器はあるが

ぶっちゃけ蹴ったほうが早いし強いからな。

 

弾は使う格闘術の特色上、武器が使えなくなっているし、

数馬は魔法がメインだから小太刀以外だと杖しか使えないし、

フィーネは………ハッキリ言って指先不器用だからな、

ロングメイス基礎しかできない状態だから意味ない。

まあ、それでもモップよりは強いけどな。

 

「……ん?」

 

モップがやたらと自信に満ちた笑みを浮かべている。

何かあったのか?あったら絶対禄でもないけど。

……ん?空飛ぶ人参?……まさか

 

「とう!やあ皆!おひさだね」

 

やっぱり糞兎か。

何時もの流れで、俺は魔導銃をぶっ放した。

 

「ちょ!いっ君!タンマタンマ!」

「うるさい、ここは関係者以外立ち入り禁止だろうが」

「大丈夫!許可は学園長にもらってるよ」

「そうか……だが撃つ」

「酷い!」

 

何故か糞兎が相手だとこんな漫才になってしまう。

理由はどうでもいいが(笑)

 

「それよりも自己紹介したらどうだ?

おたくのせいで皆混乱してるぞ」

「それもそうだね(やらないと殺される絶対)

あーあー、諸君!

私がISの開発者にしてLC社社長、篠ノ之束なのだ!」

 

どこぞの特撮ヒーローみたいなポーズで自己紹介する糞兎。

この後変身でもするのだろうか?

 

しかし、あちこちから驚きの声が上がってるな。

まあISの生みの親と言うだけでもびっくりなのに、

女尊男碑を根本から崩したとあれば驚きも倍増するか。

 

「で?ここに来た理由は?」

「二つ用事があったからね」

 

今度はモップの前に立った。

 

「やあやあ箒ちゃん、おひさだね」

「お久しぶりです…姉さん」

「うんうん、色々大きくなったねぇ~」

「それよりも、頼んでいたものは?」

 

急に、糞兎が真剣な表情になる。

 

「……箒ちゃん、私が何で専用機が欲しいか理由を聞いた時

自分がなんて言ったか覚えてる?」

「当然です、一夏の隣に立つためです」

「じゃあさ、フィーちゃん言われた足りない物は何かわかる?」

「力です」

「そう………じゃあダメだね」

 

モップの顔が驚愕に歪む。

まあ、自分の頼みなら聞いてもらえると確信してたんだろうな。

 

「な……何故です!?」

「当然でしょ、今の箒ちゃんじゃ

専用機持ったらろくなことしないもん

大体嫌ってる癖に躊躇い無く頼み込んだよね

私はそんなに都合のいい存在なわけ?」

「そ…そんなことはない!

だが貴女のせいで私達の生活はメチャメチャになったんだ!

貴女にはそれを償う義務がある!」

「そうだね~、勿論それはするよ

でもそれはそれ、これはこれ、話が違うからね」

「ふざけないでください!」

「ふざけてなんかないよ、箒ちゃんは弱いんだから

体も心もね、専用機を持つ資格は無いよ」

 

モップがどこからか木刀を取り出して振り下ろすが、

ここで流血沙汰は勘弁してほしいのだ。

俺は魔導銃を取り出し、木刀を撃つ。

見事刃の根元にあたる部分に命中し、木刀はぶっ壊れた。

 

「癇癪起こしてるんじゃねぇよ、クソガキじゃあるまいし」

 

ある意味能無しの婚期逃しよりも歪んでるぞコイツ。

 

「救えねぇ屑だな、流石は妹ってところか」

 

糞兎が涙目で胸を押さえるが気にしない。

モップが膝を付いてブツブツ言ってるが気にしない。

 

「でだ、もう一つの用事は何だ?」

「そうそう、この近くで未知のエネルギー反応

があったからいっ君達で調べてほしいんだ

臨時報酬出すよ、言い値で」

「一人頭三億」

「へ?」

「冗談だ、一人頭百万だ」

「賛成」

「異議無し」

「右に同じ」

「わ、分かった(払えるかな……)」

 

__________________

 

事前にその場所の写真を見せてもらった。

なんでも無人の調査ロボを作っていたらしい。

写真を見ると、どう見てもエリンで何度も見た古代遺跡の入り口だった。

 

なので、俺達は冒険者としての装備で調査に行くことになった。

ズボンを丈夫だが動きやすい黒のコットンパンツ、シャツを

同じような白いチュニックに着替え、靴は金属板が仕込んである

半長靴に履き替える。

ホルスターとポーチが付いたベルトを巻き、指無しの手甲付きグローブをはめる。

最後に袖が青く、襟が赤い灰色のレザージャケットに袖を通し、

背中に書かれた[誠]の字を見せつけるように立つ。

 

(うん、身がしまる思いだ)

 

ずっとこの格好で冒険してたからな。

 

「ん?知り合いにダイワの人がいたのか?」

 

赤い道着にポイントガードと赤鉢巻を付けた、

如何にも格闘家の恰好をした弾が聞いてくる。

 

「明久さんの奥さんか?そっちの人らしいし」

 

顔の下半分まで隠す忍び装束の上にローブを羽織った数馬が言う。

腰には小太刀が二本、まさに忍者だ。

 

「そうよ、何度かお世話になったし」

 

ドレスと法衣を足して割ったような紅い衣に銀のサークレット、

背中にハープを背負い、鬼の金棒と言っても信じられそうなロングメイスを

持ったフィーネと、青い法衣を纏い、杖を持ったパスがやってくる。

やはり女の着替えは長いよな。

 

「あんなの振り回すのかよ」

「フィーネはノックスだからな」

 

ドゥアンやネヴァーフには及ばないが、ノックスは力が強い。

俺も鍛えてはいるが、フィーネと腕相撲したら間違いなく負ける。

 

「まあ準備できたしな、行こうぜ」

 

ダンジョン探索なら俺が率先するべきだ。

感覚からして結構難易度が高いみたいだからな。

トラップや構造を調べるのがシーフ系列の役割だし。

 

______________________

 

兎ちゃんから依頼された場所に付いた。

どう見てもエリンにある古代遺跡の入り口ね。

 

「イチカ、どの時代かわかる?」

「相当古い、多分風の時代以前の物だ」

 

師匠のロアさんから教わってる分、イチカの知識は賢者(セージ)並み。

そのイチカが断言するんだから間違いないでしょうね。

でも、なんでそんなのがこの世界になるのかしら?。

 

「一夏、フィーネ」

「わかってるさ数馬」

 

何を?……ああ、彼女達付いて来ちゃってるわね。

 

「居るのは分かってるぞ、出てこい」

 

ダンの言葉に観念したらしく、リン・カンザシ・シャル・ラウラが出てくる。

まあ、イチカとカズマに恋してる子達だし、当然かしらね。

 

「やっぱりバレてた?」

「私は途中まで気づかなかったけどね」

 

遊撃手(エクスプローラー)のイチカと忍者のカズマはとっくに気づいてたろうし、

ダンも私より早く気づいてたわね。

私は基本守られてる後衛だから鈍いのかもね。

 

「ついてくるなとは言わないけど、死んでも責任は取らないわよ」

「いいよ僕達は好きで付いて来たんだから」

「覚悟はできてるつもり」

「自衛位ならできるわよ」

「私も軍人だ、死など恐れん」

 

セシリアが抱いてる感情は単なる憧れだから来なかったのね。

するとイチカがこっちに来る。

 

「一応内部は広いが、ISだと狭くて動けないな」

 

そう言ってベルトポーチを漁る。

 

「簪には……はいこれ」

 

薙刀を渡す。

 

「え?え?」

「鈴にはこれ」

 

セーリアの剣、青龍刀を渡す。

 

「明らかにおかしいわよ!」

「シャル、剣と銃どっちがいい?」

「……剣かな」

 

今度は剣と盾を渡す。

 

「ねえイチカ、そのポーチどうなってるの?」

「そうゆうアイテムだからな」

「じゃあ行きましょうか」

 

二振りのタクティカルナイフを持ったラウラを尻目に、

私達は遺跡の中に踏み込んだ。

 

 




後二三話位で終わると思います。
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